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最期の言葉

昨夜、彼から一通のメールが届いた。
「夜は眠れているか?夜中に目覚める事はないか?」と。
夜中に目が覚めてメールを見たが返信はしなかった。

そして、今朝、彼から電話が入る。
「何も連絡をくれないから俺からしたよ」と。

そして、彼から頼み事をされた。
亡くなった人が生前大切にしていたものを見つけてくれないか?という話。
探してみようと試みたが、何かがそれを拒む。
たぶん、私の気持ちがそこには踏み込んではいけないのだと思うのと
あなたの来る場所ではない…と言われている気がして
私の第三の目はそれを見ようとしないのだ。

そして、私は何よりも今は彼と関わる事から逃げている。
きっと、自分でも無意識に見てはいけないものを見てしまったのかもしれない
今はいない人の意思を私は凄く感じて
私はそれに共感して、自分から遠退く意思を固めつつある。

彼と出会ったのは、偶然ではなく
導かれた末の必然だという事は知った。
だけど、それはきっと共に生きる為ではなくて
彼をそれから解放して自分の為に生きてもらう為の
私は役割を担っているのだとさえ思える。

私が求めずして背負ってしまった業。
これを背負っていくのは私たちだけで充分だ。
彼をそれらから解放してあげたいし、共に背負わせたくはない。

私が以前のように何も知らないままならば
きっと、こんな風には思う事もなかったのだろうな…。
あるモノを得た代わりに、いろんな事実を知る事になり
こういう結果を招いた・・・これも私の背負った宿命という名の皮肉。

だから、私はもうあなたには会えないよ・・・。
それが二人にとってどんなに苦しい事だとしても。
だって、それは・・・。
あなたが心から大切に思ったあの人の残していった本当の意思・・・。
あなたが知りたいと言っていた「最期の言葉」なんだよ・・・。


2006年09月15日(金)

静寂の時

あれから彼とは2、3回、メールを交わしただけ。

彼は話したい、待ってる、と言ってくれる。

だけど、私の中の何かが今はそれを拒む。

きっと、あなたもそれを感じているのでしょ?
だから、連絡もお互いにしない。

ふたりが刻んだ年月が想い出という名の記憶に変わる。

これで終わりになるとは思えないけれど
今は、こうして距離を置くべきなんだと思う。

かき乱れる心を悟られないように
息を潜めるように・・・今はただ、静寂の時を装う。
2006年09月14日(木)

夕焼け

このまま、こうして、あなたとは離れていく気がしてる

鳴らない携帯を見る事がなくなって
お互いの存在理由なんてなくなって
だって、お互いがこのままいなくなっても
私たちはきっと何も変わらないでしょ?

あなたもきっと本当は気付いているはずよね?
目に見えないモノが私たちを遠ざけている事に…。

私は今、その意志を受け止めようと思ってる
それが、きっと本当は最善の手段なのかと…。

今、私を包む夕焼けの朱が
あなたをまだ知らなかったあの頃の私を呼び起こす

私はまたひとりで歩き出すのかな・・・。
2006年09月11日(月)

沈黙の裏側

私にはあなたの姿が見えても あなたに私は見えない
私があなたに会えない時間
あなたを思い、時折涙を浮かべているなんてきっと何も知らない
だって、あなたには見せないものね…こんな顔。

今まで、ずっと我侭ばかりしてきたから
せめて、こんな時くらいは大人になって
今、あなたがすべき事を後悔しないでやり遂げられるように
自分の気持ちを封印してでも、そっと見守れるようになりたい

私の中にこんな部分がまだ残されていたなんて
あなたが知ったら、きっと驚くのだろうな
「そんなこと、しなくていいのに…」
そういうのが手に取るようにわかる

だけど、人には心の中に抱えられる物事の許容範囲ってあるのだと思うから
それを少しでも軽減してあげたいと思うんだ
あなたの辛い顔はもう見たくない
一日の24時間のうちにホッと出来る時間なんて
今のあなたにないこと知っているんだよ?

そして、悲しいけれど…
あなたをそこから救えるのは自分ではないこともわかっているの
私に出来る事は、せめてこんなことくらい…

そして、あなたが暗い闇に落ちて前が見えなくなった時
「ココだよ」って
次の扉への道を示してあげられたら
それが私のあなたへの存在理由になるんじゃないかな

だから、人知れず泣きながらでも頑張るよ
だって、今、私が座礁するわけにはいかないもんね。
2006年09月01日(金)

たれゆくままに・・・。 / たれぱんだ

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