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2005年03月29日(火)
あれから2年

 千葉さんが天に召された春から2年が経ちました。漫画を描きながら、「そういえばこんなこと教わったっけなあ」と、ぽつりぽつり思い出しています。背景の描き方、フラッシュやつやベタの入れ方、トーンの指定、影のつけ方・・・アシスタントに回ってきた原稿の状態や、具体的な指示から、作業のパターンが見えてくるものなんですよね。しかし、教わった当時は訳もわからず、時間をかけてチャレンジしてみる(そして失敗する)のが精一杯で、私はアシスタントとしては本当に役立たずだったと思います。今になって、「あの時の言葉はこういう意味だったのか!」と、ハッとすることもたくさんあります。

 先日の土曜深夜、ニッポン放送の「福山雅治 魂のラジオ」を聴いていましたら5周年だそうで。多分、この番組もかつて千葉さんの仕事場で聴いていたんだろうと思います。千葉さんが「福山雅治は下ネタ大好きなんだけど、下品じゃないんだよ。いいよ」と絶賛していたので、どんなんだろうと聴かせてもらったのですが、なるほど、嫌味がなくさっぱりしていて大変面白いのです。他のラジオ番組で、芸能人が非常に無神経な下ネタを連発していたりすると、「福山雅治を見習え!」とブーイングを起こしていたものです。千葉さんの漫画も、エッチだけど、つねに人間を見る温かい視点が根っこにありましたが、それは千葉さんの人間性から来ているんでしょうね。思い出すのは、入院中よりも、その前の日々のこと。だから今でも、もういないなんてウソみたいだという気持ちになってしまうのです。今なら話せること、たくさんあるのにね。