昨夜の混乱から少し醒めて、 やはり僕は若干ふてぶてしいくらいがいいのだと自分自身で納得する。 いやだいやだと思うことを続けても全く意味はないし、 たぶん、嫌っていたものをいつか好きになるなんてことはない。たぶん。 そのあたりの嗅覚は自分を信頼するしかないけど。 だけど9割方その嗅覚が間違っていたことはないし、間違っていたことを後悔したことはない。 だからそれで、いいと思おう。
なんだか子供のようにだらしない話。
もう誰かを想うなんてこと無いかもしれない。 もうこの心は満足に働かないんだろう。
ここは井戸の底、 見上げれば月のように明るい世界。 そこにあのひとが映る日を待っている。 いつもいつまでも、 たぶん幻とも本物とももう判別できない。 ただその日その時はどんなに幸せだろうかと考える。
もうどこへも行けないのはわかっていて、 ここからどこへ行けばいいのかもわからない。 あのひとは僕のいのち、 そう言い切れるのは僕の声がもうあのひとに届かないからで、 呟く声はただ井戸の壁に反響して耳に痛い。
ここは井戸の底、 足元に黒い水、いつかあのひとの影を映した鏡。
君の名を、 もう呼べるはずのないその名前を、 いつも夢見にも呼んでいないかと不安になります。 とてもとても、遠いひと。
他人に言う 言葉を選び 計算し 笑ってみせる仕草までを どうしてここまで自ら嫌忌できるのかわからない
聞くだけで吐きそうになる言葉、というのが誰にでもあると思いたい。 そして吐きそうになるとしても顔だけは笑っているしかない、という状況が誰にでもあると思いたい。
こんな思いをするくらいなら早く死んでしまいたい、 早く早く終われ人生。
こんなことを考える僕は幸せを望んでいないだろうか。 望んでいないからこんなことを考えるんだろうか。 何だっていい。 ただ苦しい、苦しいのが僕の弱さだと思う。 何をしてでも弱くありたくないのに
かみさま、と呼ぶ かみさま
祈り願うその姿になれたらいい。 願うものはたぶん、別な人間の魂で。
K、 こんな時にばかりあなたを思い出してごめん。 K、僕のかみさま、 ただあなたにいてほしい
日々穏やかにあなたは眠り、 日々新たに心が巡る、 もう思い出すことはないと少し、信じてみたりもしたのに。
胸の琴 揺らす指のひともとに わが身を弓とし 届け恋の矢
昨日からひどくきつく呑みたい、と思うのは なんだか危ないと思っているのだけど こんな衝動がやってくるのはたぶん初めてのような気がするし 仕方ない、と思って先ほど自分が1ヶ月前お土産に買ってきた焼酎を開けてしまいました
シェリー樽で寝かせた、という焼酎は ウィスキーの香りに似たどこか繊細な香りと焼酎のきつさで喉を焼いていくので なんだかやわらかく満たされたようだ、と 酔いに駆け上がる血液の昂揚と 反比例して鎮まっていく何か形のないモノに いったい、 なぜ、 と 問いかけてみたり する
うちの 何の変哲もないグラスの中で 氷が かろん と やさしい音を奏でるので それに誘われるみたいにまた 甘い酒に口をつけてみる 今日は何を食べても苦い、と思っていた舌が どこか大人しくなったように弛むのが このアルコールの香りのせいだと思うと何かこわい
会いたい 会いたい 神様 このこころを震わせて もう 祈ることなんかないと泣きたいのに
|