超雑務係まんの日記
DiaryINDEXpastwill


2007年11月17日(土) 北海道拓殖銀行

何がどうすごいのか、さっぱりわからなかった。
拓銀が破たんした1997年11月17日。
偶然にも僕が北海道に赴任した年。

恥ずかしながら都市銀行だと知ったのは
破たん発表の当日だった。

コンサルティングファームにいた僕は、
1時間以上早く出社するようにとの連絡があり、
ほぼ始発に近い地下鉄に乗り7時前に出社した。
早朝、拠点長から事の重大性を聞いた。

顧問先で倒産する企業はなかったが、
たくさんの熾烈な混乱で、毎日吐きそうな処理に追われ
僕は社会の制裁を身を持って経験したと思ってる。

当時、新卒で北海道に来たばかりの自分。
突然、20代の前半で死にそうな対応を仕事で経験した。

拓銀。
預金量5兆9千億円。従業員約5千人。
史上最高の金融業界での沈没。

一方、都市銀行としては最下位だった拓銀。
追いつけ追い越せの経営手法は、今となっては最悪のやり方として
さんざん議論し尽くされている。
この部分で、僕は何も語るつもりはない。

あれから10年たった。

未だに、北海道経済は低迷を続けている。
拓銀の破たんは、あまりにも大きな悪のイベントだったのではないか。
北海道新聞(2007/11/16「卓上四季」)で指摘されるように
「北海道が実験台にされた印象は残る」のが否めない。

何年か後に北海道のキャッチフレーズで
「試される大地」と行政が銘打った。

すでに試された挙句、これから何を試すんですか?
僕らはボロボロです。。。
と、一般的な心地良い響きに、真面目に違和感を持った。
そんな10年だったような気がする。

若い人には「あぁ、そんな事もあったね」と一蹴されるかもしれない。
でも、今日くらいは過去の実績に浸らせて下さいな。
10年は短いようで、けっこう長い。

きっと勝負はこれからなんだよな。


まん |MAILHomePage

My追加