気分刊日記

2006年01月29日(日) 本読めないなぁ...

今日も株券消化もかねて、新宿で『博士の愛した数式』を観てきました。相当観るつもりの無かった作品ですが、同券で観る事が出来るめぼしい作品が本作位だったので・・・。

 『博士の愛した数式』原作が大ベストセラーと言う事ですが、ほとんど本を読まない私としては何とも言えないですね。映画に関しては海の物とも山の物とも付かぬ、特に印象に残らない感じです。

原作を読んで、映画も観に行った人に僅かに印象に残った点を話したら、それはほとんど原作に無い要素でした。

で、更に話していて気づいたのが、映画が古いと言う事。監督の小泉さんは、黒澤明の弟子で日本映画の正統派である。しかし、「雨上がる」「阿弥陀堂たより」などこれまで評価を得た映画は時代劇だったり、山間の農村といった、映画館・シネコンが有る様な現代の都市生活空間とは少し違った時間が流れる作品。またその時間の流れが、作品の特徴でもあるので違和感が無かった。

でも、今回の作品は回想の形式は取っていても、現代社会を舞台にその中での人と人の触れ合いを描いているので、心温まる穏やかな作品だからと言って、必ずしもゆるいテンポではないはず。また、映画・ドラマの盛り上げ方や余韻の残し方で監督のセンスと作品のセンスがちょっとずれていたのかもしれない。

でも、映画として最低限のドラマ、美しい画、適切な長さ、適材適所の役者など、基本はしっかり押さえているので損したと言う事にはならないはず。

 わざわざ映画館で観たり、DVDで借りなくても、TVで観るのが一番しっくりくるお茶の間レベル>TVドラマ以上の凡作

 



2006年01月28日(土) 188分のマイレージGET

 やっと行ってきました『キング・コング』。ハリウッドの評価とは異なり3時間強と言う尺が災いしてか日本では客足がかなり悪いとの噂です。でも昨年の12月前半公開でまだやっているのだからなんとかガンバッテルんではないの?

因に、先日の「ハリポ」を観た際に東宝シネマイレージ付きのカードを作ったので、映画観る嘆美にその上映時間分のマイルが加算されると言う特典の恩恵に預かれます。従って3時間8分の本作は188マイルが加算されます。6000マイルで1ヶ月フリーパスなんだけど、何本観ればいいのかなぁ?取り敢えずは来年の2007年の暮れまで有効なんで。

 
『キング・コング』imdb完璧ですね。現時点で完璧な怪獣映画「キング・コング」とドラマ「キング・コング」が観れます。おそらく、制作の段階から監督のビジョンが明確に無ければ、演技と特撮がこれほど美しいハーモニーを奏でる事は無いでしょう。その点で「指輪物語」のノウハウは完全に消化されている。

ただ、3作かけてやれた事でも、1本3時間でやらなくてはならないと言う点において、少し無理は有ったかもしれません。それでも、まあ、私はなんとか飽きる事無く3時間が過ぎます。

ただ、日常映画館に行く事の少ない人や、仕事帰りなんかにデートで観に行く作品としては3時間は致命的なんだろうな。それに、コング登場まで1時間半を要するのも耐えられない人がいるのも分かるし。これが、ゴジラやガメラだったらもっと日本人の琴線に触れたかもしれないのだが、キング・コングはP・ジャクソンらアメリカ人程、日本人には思い入れは無いのですよ。
それでも私は、配給的には大惨敗なのかもしれないけど、作品的には80点はあげたい。

余談だが、本作の髑髏島“スカル・アイランド”のシーンを観ていると、実写版「ワンピース」とか出来るでしょ?だって、ゴム人間のルフィは昨年の「ファンタスティック4」で実証済みだし。

映画版ドラえもんにおけるジャイアンの侠気でコングが駆け抜ける、純粋なドキドキワクワクを提供してくれる正統派冒険映画



2006年01月24日(火) やる気無し

なんと19時に会社を出て、TOHOシネマズ府中『Mr.&Mrs スミス』の20:20からの回なんて観て来ちゃいました。

 『Mr.&Mrs スミス』imdb:



2006年01月21日(土) 結局全部みてる

なんだかんだ言って、私は「ハリー・ポッター」シリーズを全部劇場で観ています。別に本読んでなくても、普通のファンタジーお子様映画として面白いと思いますよ、はい。そんな訳で、府中迄行ってレイトショーで観てきましたよ。

 『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』imdb



2006年01月14日(土) 調度良い数

昨日は珍しく背広組の友人と新宿→地元で深夜2時半頃まで飲んでいたので、昼起き。

午前中友人夫婦から今日封切りの『有頂天ホテル』atTOHOシネマズのレイト1200円に行こうとの連絡が入り、現地集合で快諾。しかし、半分寝ていたので時間とか場所とかはっきり聞いていなくて、ずっと府中のTOHOシネマズだと思っていたら、彼らは南大沢のほうを考えていたようで危なく別の劇場に行くところだった。

以前「銀河ヒッチハイク」が関東近辺では六本木の他に南大沢でしかやっていなかったので、そのときの印象からレイトショーは南大沢でしかやってないと思ったらしい。しかし、南大沢のレイトに車で行く場合は、駐車場が行列でなかなか時間道理に入れない。それに、有料。これが、府中だとすぐに入れて、映画1本観るとタダになると言う事で、南大沢限定の作品でなければ、今度からは府中にしましょうと提案しておく。

さて、朝は朝で飲んでなくても昼起きなんですが、飲んでたのがビール中心だったので以外とアルコールが抜けるのが早くて、起きがけ家事全般してから、ケーブルTVでスペシャとか見たり、昼寝などして、のんきな母さん。

で、夜中に出かけて観てきました、今年2本目の映画『有頂天ホテル』。帰りは酒も飲んでないのに昨日と同じ深夜3時頃。

 『有頂天ホテル』面白かったですよ。まさに三谷映画の集大成。これまでの舞台も含めて手法と方向性の洗練はTHE 三谷節と言っても過言でない作品だと思います。私も友人も昔(と言っても東京サンシャインボーイズは観た事無い)からの三谷ファンなので、過度の期待をしてしまうのですが。普通に考えれば、天下の東宝でゴジラのいない今、邦画正月映画の看板背負って立てる位の力量は十分にある作品である事は間違いないです。

違う畑からの参入で、新人から普通に映画を3本、それもかなり自分の好きなように=順調に撮影できて、キチンと評価と興業が付いて来ているのだから申し分無いです。分かる人だけに受ければいいと言う感じの映画が多い邦画において、老若男女楽しめる良質のエンタテインメントを安定して届けられる数少ない映画監督に成長したと思います。(ただし、今のメディアの特徴でもあるのですが、ある程度TVでの三谷仕事があっての現状と言うものも有る事は否めない。)

さて映画は、大晦日から年越しの数時間。舞台設定としてはミレニアムの時に多く使われたシュチュエーションですが、昔から映画でも落語でも使われる人々の新旧の思いが交錯する時。いろいろな事件が起こりつつもタイムリミットが設定されているまさに劇的な時。

そこに登場するのは、三谷お得意の当て書き(演じる役者を想定して脚本を書くこと)にピッタリはまったキャラクター(ディズニー公認のドナルドダック声優の面目躍如もあるよ!)。いつもより多めの登場人物一人一人のエピソードを丁寧にそして巧妙に交錯する手法は秀逸。ま、この点で、これだけの豪華キャストを使っているのだから当たり前と言えば当たり前なのだが、反面、もう少しボリュームのあるディティールを描いてくれと言うのも無くはない。でもそれをやると時間がないし、TVでスピン・オフとかフジが考えかねない。

全体のストリー自体も、自慢のセットと相まって劇場映画として見劣りしない豪華さと格式、そして人間ドラマとして、感情移入も出来て暖かみのある雰囲気が伝わってくる。特に、初期の古畑が持ち込んだ、ハラハラ感。王様のレストランの勇気が湧いてワクワクするような連帯感。合い言葉は勇気の様な爽快な達成感。もちろんこれらは劇場版の前2作にも当てはまるけど、今回はとにかくそのテンポが良い。これが、尺の長さを感じさせないのだから映画として、時間を、そして日常を忘れさせると言う点で大成功。

しかし、作品としての完成度・安定度がここまで高水準なのに対して、敢て苦言を呈するとすれば、興業の体制。昨年はほぼベストなタイミングで「電車男」などの大ヒット作を送り出した東宝。作品の内容から考えると、公開のタイミングは昨年暮れの12月2週あたりでは無いかと思うのだが。どうして年明けになったのだろう?

箱的な理由なのか、完成の遅れなのか、この辺りは私の尊敬する映画評論家、大高氏の評論が聞けると良いのだが・・・。(そもそも、時期的に失敗かどうかは最終的な興業が有ってからだろうけどね。)

 今風の例えで、日本のロバート・アルトマンと言う路線でいかがでしょう?



2006年01月08日(日) ことしのよろしく

遅ればせながら今年のはじめて。昨年は11月に大風邪をこじらせたので、年末年始はなんとか健康で乗り切れました。しかぁし、年末に仕入れたiPodのカスタマイズでほぼ引き蘢り。家にあるCDを全てぶち込む覚悟で望んでいます・・・と言うように未だ進行形です。(とほほ)

一応現状で、音楽4000曲、100分くらいの映画3本、ミュージッククリップ100本弱入れてみたのですが、普通に使っていて、60ギガなんて使わないですね、30ギガにしておけばよかったよ。1万円分損しちゃった。

さて、本当に何にもしていなかったので、映画にはもちろん行っていないかったし、ネタもない。昨年は結局90本止まりだったけど、一昨年の100本を考えると、今年はセーブしようかと。去年は一昨年演劇に金使いすぎたので、ほぼ皆無と言っていい程観に行かなかったんですよね、舞台。ま、観たい舞台の件が取れなかったってのも有るんだけど。

さて、今年一発目の映画は昨年暮れに応募した試写会が当たり、日曜試写で新藤風監督、山田麻衣子主演『転がれ!たま子』なる映画を観てきました。

昼の2時からの試写でしたが、休みの日は昼お気になってしまうダメ人間なので案の定遅れ気味に起床。友人と途中駅で待ち合わせていたので、20分程遅れそう(私はかなり時間にルーズなのであらかじめ早めに待ち合わせている)な旨連絡して待ち合わせ場所に向かったら、先方がまだ来ていなかったのでギリギリまで待ってみて電話したら、まだ家で寝てた。上には上がいるんですな。

帰宅後は久しぶりに召し作ってみてました。じゃことキャベツ(ちょこっとアンチョビ)の和風パスタと、トマト&ミートパスタ。おまけで納豆とオクラとひき肉をトーチージャンで炒めたソースの中華ソースパスタ。俺味付け濃いのが問題だと思ったよ。

 『転がれ!たま子』うぅんん、その、ビジュアルの入り方から話しの起点、方向性、キャラの配置がほぼ『アメリ』ってのはいかがな物か?不思議ちゃんの社会適応成長物語、自分の殻を破ってネクストステージに向かう女の子の奮闘記なわけだが。起こるイベントがほとんどTVドラマレベルでいまいち引き込まれないし、多分女の子でも共感できずに終わってしまうんではないだろうか。

前作を観ていないので本質がよくわからないんだけど、風ちゃんが撮る程の映画ではないのでは?確かに主人公の戸惑いや雰囲気は女の子特有の感じが出ていたけど、人間的な成長を描く側面からは物足りない事甚だしい。むしろ脚本がダメなんだと思ったよ。

山田麻衣子ちゃんは大好きな女優(モデル)さんです。特に印象にあったのは松嶋菜々子とタッキの「魔女」と言うドラマに出ていた時。あれから目立った役をもらえてないような気もするけど、少し太ったかなぁ?唇の辺が小島聖に似てたりするけど、そのセクシーさはメグ・ライアンが整形してでも欲しかったものなので、そろそろ少女キャラを卒業して大人の女を演じるといいのでは。(それって脱ぐってこと?うううジレンマ)

因に、小学生のたま子を演じるのは一昨年の映画「茶の味」に主演した坂本真弥ちゃん、もしやと思ってエンドロールで確認したので確かです。可愛さのバランスを保ちつつ順調に成長しているみたいで一安心。しかし、だいぶ背が伸びてたなぁ。


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