言葉のサラダ
黄と藍

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■ 水泳

忘れないで
マジで悲しい
あたしだけ
残されちゃった
プールの真ん中
赤い台で
ひとりぽっつん
待つ水の音

2004年01月31日(土)

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■ お気に入り

すげえ怖いの
何度行ってもビクビクしちまう
息を呑むって思えたのはそこが初めて
ピンクチェックウォールペーパー
残酷な文字と画像と音と
なんだってこんな頁が消せないんだろう
怖いもの見たさかしら
いつもいつも名前だけで脅えちゃう俺

2004年01月30日(金)

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■ 昼夜乾燥戦争

乾燥ってなんて残酷
体中内出血してるわ
手の届くところ全て
掻き毟って真っ赤よ

安眠を妨害するのよ
何度も起こされたわ
時計の針がクルクル
まぁ眩しい太陽さん


2004年01月29日(木)

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■ よっぱらい

お父さんが帰宅すると
はー、って
息を吹きかける
死ね
早く死んでしまえばいい

2004年01月27日(火)

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■ めがね

すぐに曲がる
気分が安定してくれない
言い訳をすぐ思いつく
悲しいことなんて消えればいい
最初から頭に浮かんで来なければよかった

めがね
めがねがなくちゃ見えない
ぼんやりしてて

見たくないときはいいんだ
コンタクトしてるふりして
町の景色も
家族の顔も
テストの答案も
君の目も
見えてる演技をすればいいから

2004年01月26日(月)

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■ 浪費

時間もお金も
すぐになくなる。
拾っても拾っても
溜めては置けない。

悲しくて。
落としてきた伏線が悲しくて。
もうゴミ箱に入らない。
強がれない。
責められない。
刃を向けられない。

上手いこと避けなくちゃ。
隠さなくちゃいけない感情。
フォローするのはあたし以外。
否定の相手はあたしでいいから。

喜びも楽しみも
すぐになくなる。
集めても集めても
一緒に居てはくれない。

2004年01月25日(日)

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■ 誘拐

気が付いたら
誘拐されていた
夢中に走ったから
擦り傷だらけで
あたしたちを
草花は避けてくれなかったらしい
潰れた眼球も
そこから溢れ出す液体も
もう涼しく
どうでも良くなってしまった

見えるのは
遠い国
淡い希望
頼りない短刀

現在地を見失っていた

2004年01月24日(土)

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■ 片足

忘日の音を聴く
軽やかな和音達
鳴り響く大講堂
空席ばかりの場
別れを告げる今

2004年01月23日(金)

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■ 眉間にシワ


誤飲した感情は食道で突っ掛かり嫌悪感を匂わす
後悔をしないよう慎重に箸を運んだのに
目を瞑っていたから無意味だった
吐き出そうと揃えた指を突っ込んだが
もう腸で消化され始めていた
あたしたちは感情が回るように変化する
そういう生き物だから誤飲だけは避けたかった

2004年01月22日(木)

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■ 不入山

不規則な歩幅
手足が寒くて

帰れない玄関
夜空が黒くて

出せない感情
傍に居たくて

起きれない朝
太陽が明るい

2004年01月21日(水)

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■ 苛立ち

死んでゆく
指先が真っ赤だ
指紋もじきに無くなる
擦り込んだクリームも
もう意味を成さない

血だらけの指先
爪なんか無くなった
要らないから捨てたんだ
赤く布団が汚れていく
忘れてたあのこと

2004年01月20日(火)

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■ ひとりキャッチボール


時間が無駄にあるときは
各駅に乗って帰りたい
ゴトンゴトトン君に揺れる

とてつもなく退屈ときは
雲をずっと目で追ってる
消えそうな夕日を照らす君

空虚な夜道を歩くときは
しんとした空気を独り占めする
足元でにゃーと鳴く君

恐くて眠れないときは
楽しいことをたくさん考える
浮かんだのは君かしら

2004年01月19日(月)

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■ ヤミー

闇闇
心が病み
おなかが空いて
また君が呟く

2004年01月18日(日)

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■ 火傷ひとつ

融けた舌
なだらかに風を滑らす
ヒリヒリ
痛むのは其処だけじゃない

当分は
辛いものも熱いものもダメかな
それで
薄味のぬるい飯に満足するわけじゃない

嘘吐きな舌を噛み切って
新しく生きられればいい

一つシンプルな答えを見つけた
「スプーンは冷たく心地良い」

2004年01月17日(土)

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■ すぐに見つかる場所で

本当は大きな声で言いたい
ここで小さな声で主張する

あたしは一人しかいない
猫の手一つありゃしない

夕方の真っ暗な空に只佇む
本当は誰かと居たいと思う

しんとした空気で人恋しくなる
そっと誰かに頭を撫でて欲しい

寂しい寂しいと言ってばかり
苦しい苦しいと唸ってばかり

退屈な深夜を過ごす
すぐに明け方になる

2004年01月16日(金)

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■ 体重計

おしゃべりなお風呂で
今日も汗を流してみる

毎日私は傷付いていく
心見て鏡も凹んでいく

柔らかいスポンジの泡
擦らない方が落ちる泥

汗ばむ顔を手で拭って
浴槽へしばらく潜って
チクタクくらくららと
過ごす一人の時間とか
消える私の顔の色とか

眩暈を覚えて風呂後に
久しミルクを一気飲み

2004年01月15日(木)

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■ おと

やっと見つけた楽譜
走り去っていくメロディー
大切にしまっていた

久しく使わなかったピアノ
古い赤いカバー
嫌々に弾かされていた

厳しい先生
何度も弾いたフレーズ
すぐに辞めてしまった

2004年01月14日(水)

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■ アンビリーバブル


淡々と喋るスピーカー
黙々と泣くマイク
濃い痣の残った胸
湿っていく袖口
電源に親指がスライド
人差し指が必死に止めた

2004年01月13日(火)

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■ 偶然

終わらない日記帳
空白が増えていく
一番深い引出しで
可哀想に眠ってる

誕生日の贈られ物
頁を開かなくちゃ
可能性を潰せない
経過を記録したい

引っ掻いた日記帳
インク切れのペン
痛そうで辛くなる
また引出しへ戻す

2004年01月12日(月)

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■ ダブル

盲点になってた久しい嬉しさ
いつもと違う所が楽しんでる
新鮮じゃない懐かしい神経
頭の一部の血行最高に良好
素直になれて気持ちが踊る
個性が無いのに個性が見える
楽しんでるばっかりじゃない
走り疲れてると思ってたのに
疲れるのを喜んでるみたい
寄りかかろうと思ったけど
手を引いて独立へ導いてくれた

嬉しいニュース
二人でひとり

2004年01月11日(日)

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■ そして

忘れちゃった記憶の端々
掻き集めて傷だらけの脳
カスみたいなデータたちは
もうすぐいっぱいになって消えていく

部屋の清掃班は最近ピリピリしている
早く片さないと気が済まないから
さようなら言う前にばいばい、記憶
チープな毎日
薄い、ティッシュペーパーみたいな毎日
存在しない空想の日々
編集しない熟考されていない手抜きの日記
嘘吐きのメール担当者
足音を消す処理班

ばいばい毎日
また新しい朝

2004年01月10日(土)

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■ キャッチボール

遠くに投げたんだ
きっと誰も取れやしない、って

確信を持って投げたんだ
肩が痛いくらい

高く遠くへ飛んでいけ、って
強く思って投げたんだ

でもあの人背が高いから
でもあの人ジャンプ力あるから
届いちゃったんだ
届けるつもりなかったのに

どうしよう
近い
こんなに近い
目の前でキャッチボール
玉を落とすはずがない
目を合わせられない
怖い
ボールが早いんだ
無意識にグローブが拾ってる

こんなにも
こんなにも・・・

2004年01月09日(金)

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■ どもり

まだ?
まだ来ないの?

ずっと
ずっと待ってる

それで
それで悲しくなる

みんな
みんなに置いていかれてる

さいご
さいごはみんな一緒だな

2004年01月08日(木)

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■ 騒音計


止まない耳鳴
みょうちょうの鶏声
静かに集う野郎共

止まない耳鳴
みあげた茜色
祭り騒ぎで夜が明ける

止まない耳鳴
ないあわさる思想
討論戦争死者数名

止まない耳鳴
りくつ付ける今
来ない待ち人否定する

止まない耳鳴
わたしの言霊
観衆達の見守る画面

2004年01月07日(水)

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■ 脳内

みんなが言ってる
「口先だけだ」
毎日言ってる
「偽善者」


老いた肯定者
賢い否定者
監視者
訂正者
ただの愚か者
それに私
批判者の集う会合
薄ピンクのテーブル
私の赤い小さなイス
テーブルの上には青い茎の差した花瓶

今日も私は一人
圧死しそうだ
ピストルを持った訂正者
記憶が排除される
死体は処理班が担当
処理班は何も知らない

積まれた死体
貪る人肉
腐る友達
異臭漂う黒い部屋

スポットライトが私へ向く
照明はいつも意地悪だ

2004年01月06日(火)

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■ 掃除機

らっぱが鳴る
遠くで鳴る
響いて心地悪い

不快な空腹感
イライラが収まらない
誰か手足をテーピングして

塞ぐ口
マスクなんかじゃ意味無いから
でも足が騒ぎ出してる
夜中を走るつもりなんだ


助けてくれないと死んじゃうよ
血液が逆流してくる

2004年01月05日(月)

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■ ランニングハイウェイ

大きな声で叫んだ
窓から人が覗き出すぞ

ぱらぱらと光る照明
もうすぐ割れ始めるんだ

さようなら
さようなら
人類さようなら
汚いこの地球にバイバイ

泣き出すぞ
もうすぐ泣き出すんだ
その八重歯を覗かせて大声で

騒ぎ出すぞ
騒ぎ出すぞ
みんながお祭り騒ぎを始めやがるんだ

ねぇ聞いて
夜がこんなにもウルサイヨ

2004年01月04日(日)

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■ 結晶

コードの差し替えも面倒に思うか

布団から這い上がればすぐの明かりも
膝立ちで届く遮光カーテンも
そんなに暗闇で生きたいのか
机の明かりも付け放しでいる

過去を振り返って
整理した日記帳
並べたサイン帳
年賀はがきのファイル
満足に笑みを洩らすか?
変化を喜ぶか?

逝って滑ってしまえばいい

2004年01月03日(土)

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■ 嫌いな人

なくなっていくものを情報と捉える
ふやされていくものを安直と裁ける
肯定の材料がないならば
否定の収集に取り掛かれ

普遍的な事実を見つけろよ
それをプラスに受け止めろ
落ち着いてよく観察するんだ
己の洞察力を計るべき時は今
全て己のモノにせよ
すれば全てが美しい

床に落ちるクサリ等
持ち上げれば全て輪

2004年01月02日(金)

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■ 改・色色→三色

雪の白さは常識
青と云う非常識
赤く汚れる雪景
眼下広がる絶景
今飛び立つ絶壁
咲き乱れる雪化
眼鏡越しの世界

月の黄は日の光
空の青は塵の為
夜の暗き優しさ
朝の一人寂しさ

破滅の赤い世界
孤独の白い確信
覆す青い虚無感

皆の前で倒してくれよ
この世界のヒーローを

2004年01月01日(木)
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