言葉のサラダ
黄と藍
■
■
■
■
■
■
マウス
実験台になって。
あたしが観察する。
何をおもって、
何がしたいか。
あたしは予想する。
外れていようが、
当たっていようが、
あたしは記録する。
すれ違って、
振り返って、
手を繋いで、
頬寄せあって。
とりあえず、
それから考えるから。
2003年06月30日(月)
■
■
■
■
■
■
わ
あたし
いつまでもこんなところ
ぐるぐる
いつまでも
へばりついてここを徘徊
誰にも迷惑かけてないでしょ?
ここにいるだけで
脳内麻薬は緩やかになる
徘徊させて
いつまでも
2003年06月28日(土)
■
■
■
■
■
■
収穫
確信の無い種を蒔く
生えた双葉は朱色
嘆く声を遠く聞き
私は双葉の影になる
栄養のある土
吸い取る栄養分
成る実は
人を殺す
泣く泣く拾う
転がる花
手に持っては
ちぎって捨てる
したいことを
我慢して
したくないことを
せざるを得ずに
2003年06月26日(木)
■
■
■
■
■
■
逆転
逆立ちをして
世界を見たら
長所が
短所に
思えてきた
好きな人が
とても嫌いに
感じてきた
心まで
元気だったのが
急に
悲しくなってくる
だから
気持ち悪くなって
世界を元に戻したら
赤い顔で見えたのは
何も知らない人々だった
2003年06月25日(水)
■
■
■
■
■
■
だん
怒鳴り声
お願いだから
降りて
出ない声
限界で
代理を頼んだ
この体さえ
もっと動ければ
気を付けて
2度目はないかもしれないんだから
走って抱えて
部屋で見張ってあげていたい
学校さえ
なければ
考えなくちゃいけない
考えたくないけれど
予測して指示して
失敗は1度までにしよう
まだ別れるには早すぎるから
2003年06月24日(火)
■
■
■
■
■
■
3つ
弓と
本と
扇風機
一つは入らない
一つは欲しい
一つは役立たず
溢れかえって
ひっちゃかめっちゃか
足の踏み場は自分で探す
2003年06月23日(月)
■
■
■
■
■
■
野外
空腹を心地良いと感じるのか?
汗に塗れるのを望んでいるのか?
待っても来ないものを期待しているのか?
傾げた首で関節が鳴るわ
目を赤く染めたり
膝を黒く汚したり
腕を茶に焼いたり
滲んだのは動機か?
音はしない
土ぼこりも立たない
草原に寝転がり柔軟体操か?
阿呆らしいわ
見上げた空でまた首が鳴る
2003年06月22日(日)
■
■
■
■
■
■
単純作業
存在価値を低くされ
目の前でちぎって踏まれた
与えられた役目もこなせず
足手まといになるなら
猫の手の方がマシ
あきれた方が負け
根性無しは連敗
首を傾げながら
日陰で
遠く怒鳴り声を聞きながら
小説のネタを考えていた
2003年06月21日(土)
■
■
■
■
■
■
ひつじ
目を擦り
痛む指先を撫で
凝った肩を回す
立ち上がって
両手にノート溢れさせ
暗闇を背に猛ダッシュ
明日起きれるか
本当に心配だ
2003年06月16日(月)
■
■
■
■
■
■
ながれだま
すべき選択肢を捨てた
何かいいわけを探していた
問われぬ前に理由を
準備は只無駄に終り
待っていた連絡も来ず
時間は流れるように過ぎ
私のする
こんな現実逃避も
無意味に終わったならよかった
2003年06月14日(土)
■
■
■
■
■
■
キー
破壊のメロディーが聞こえる
唸る重低音
刺さる超高音
叩くリズムは不明確
赤いガラス越しの視界
窓はいつか割る
振動でかみが揺れる
地に這い付くばる虫
基本は大きく
音量は小さく
確信のないメロディー
明瞭なボイス
待っていたあの人
2003年06月13日(金)
■
■
■
■
■
■
蒸発
目が乾いた
もう涙が出ない人になったかも
泪を出そうと欠伸した
目の前の先輩に睨まれちゃったよ
目が痛い
薄い光にも眩しがるこの目玉2つ
0.1>私の視力
いつか視界は0になるのかしら
何も見えなくなったらどうしよう
何も見たくないときとはわけが違うんだよね
暗闇が怖くて仕方が無いのに
明るい陽射しを避けちゃう私
欠伸をしても
泪はでない
2003年06月12日(木)
■
■
■
■
■
■
さようなら
とりあえず
試してみてもいいか
と思った
一時的に
頼ってみようか
と考えた
暫く
居て欲しいな
と感じた
でも
もうすぐ会えなくなるのだろう
と想像できる
2003年06月11日(水)
■
■
■
■
■
■
迷彩カクレンボ
あなたを私が探しても
あなたは隠れて見つからず
私と映す虹色水面
あなたは自然に溶け込んで
私はいつも探してる
あなたはいつも草の中
いつもジャンケン負けるから
あなたはいつも探される
暗い井戸を伝う紐
濡れた底で息潜め
私はあなたを探さない
あなたはずっとそこにいて
私はあなたを覗き込む
あなたは今は骨と皮
腐ったロープに伝う虫
今は消えたうめき声
2003年06月10日(火)
■
■
■
■
■
■
入浴
同じ匂いのするバスタオル
同じ風呂に浸かった
真っ赤になった足や
掻きむしって青くなった腕
塗りたくる薬
何度も
沁みないかと問いながら
このまま
この乳白色の風呂を流してしまえば
「同じ」は他になくなる
誤作動と云って信じてもらえないだろうか
一人多いいんだよな
2003年06月09日(月)
■
■
■
■
■
■
4時頃
診察室で
観察されて
話をしながら
自分の動作を覚える
指先を弄くり続ける私
親指の付け根を摘む
目線を逸らし本棚を見て
左横のマンゴーの山の絵を見て
脳みその記憶を探って
言葉を続けて
自分の動揺にさらに動揺
家を思い出し
小学校を思い出し
習い事を思い出し
携帯のメールのことを考えてた
脳内で再生されている音楽
読んだ本の文を読んでいたり
身体を引いたり
爪を弾いたり
落ち着きが無かったね
2003年06月06日(金)
■
■
■
■
■
■
言葉の記録
言葉で遊んでいた
言葉を観察してみてた
言葉を並べてみてた
言葉を考えていた
言葉を作っていた
言葉を思い出していた
言葉には映像が付いてくる
言葉から浮かぶ映像
言葉で浮かぶ映像
言葉で思い出す記憶たち
言葉が思い出されて
言葉に苛立って
言葉に喜んで
言葉に混乱して
言葉言葉言葉
今度は書く時間
2003年06月05日(木)
≪
≫
初日
最新
目次
MAIL
My追加