『 hi da ma ri - ra se n 』


「 シンプルに生き死にしたかった 」


2005年07月31日(日) 晦日

晦日、ということばの響きが好きだ
つごもり、と読むほう。
やわらかくきれいなことばの群れは
触れていると頭のなかにふうわりと風を送ってくるようで。

のみほしたかったな
たくさんの
うつくしいことば。

そうやってきれいな水を取り入れるように
受けとるものをすこやかに正しくしていったら
暮らしていくのが正しく楽になるんじゃないかと
……そう思うように。
身体の内側の変化や外からの刺激に敏感なら
わるいものを見分けられる感覚を学ばなくちゃと思った。

……自分なりの、今この状況との、つきあいのしかた。
お薬じゃ治らないと宣言されたあのショックはとうぜん残り
……病気なら治せばいいけど性格じゃ治らんよ、って。
好きで病気かという答えの出ないところに今もいる。

でも読書傾向が変わったと思う。
そういうところがたしかに
ちょっとずつ変わったかなと思う。

散乱する室内にぼんやり座り込んでいるのは相変わらずだけど。

だいじょうぶ
だいじょうぶ

きっとだいじょうぶ。

つごもりの先。
好きだったわけは、篭る、ということばとも
繋がっているからだった。

・・・・・・・・・・

あまり楽な日ではなかった、かも知れない
あついしね
今日もやってきたねこを
そっとなぜてみた、少しだけ。
やわらかくなっていくチーズの半分。

借りてきた映画をねころがって見ていて
外に蝉の鳴き声。

気がつくと殺された息が暴れていて
不穏な気配がかぶさってくる
ああ、このイメージは
ゆっくりと落ちている兆しだ

少しこれからへの準備を構える。

準備、

行動化も遅刻も着替えられないことも
落ちていくところに加速度をつけがちなので
そういう暗いものから自分をきちんと隔てていく。
くるしいことは身体が背負ってくれる傾向から
少し遠ざかりたくてもがいているのだったよ。
あたし。

おくすりがそれを手伝ってくれるのなら
ほしいな、と思う、息の苦しい一日のおわりに。

苦しいな。

うん。


苦しい。


7月31日、夜



2005年07月30日(土) ねことひるまと

もう七月が終わって
八月がくるのだ
ということに急に気がついて驚いたりした
ゆっくりゆっくりだけど
時間が経っていること
……病院いくの忘れちゃったよ
八月になる前にと、思っていたんだけど。するり。苦笑

一日以上目を醒ましているのは
久しぶりだったろうか
36時間とか……今日と昨日と一昨日が一緒の。
感覚がぼんやり
でもきつさみたいなのはそんなに感じなくて
ふうわり一日でした、そんなこともある。

しばらく見なかった灰色ねこ
また、やってきて
どういうわけかとてものんびりしている
気づいたら、すぐそこで眠っていた
ふんわりまるい姿で
ゆっくりおなかが上下する

いいなあ、と、
思う

ああ、面接はだめだったのですよ
通知が一枚。
ちょっと、裏からいろいろもあるみたい、
それは言い訳でもあるけど。苦笑
こういうのを繰り返していって少しずつ
慣れていけるのかなと思う……
少しずつかんじるところとか思うところなんかを
あかるいほうに出してゆき
出してゆき

あのひとから手紙がやってきた、速達の返事。
なんとかきっと、やってゆけるならいいと私も思う
ときどき落ち込むけど、ときどき
消えたくなったりも、するけど。

ほんとうは約束のないあしたに約束をつくっていく。
まっさらじゃないって、ゼロじゃないって
忘れないでいられたらいいなと、思う。

打ち上げ花火の音がひびいていて
海の匂いがしていた。


7月30日、夜



2005年07月29日(金)

いろいろと言っているけれど結局のところ
誰のことも信じていないし誰にも頼ってはいけないのだろうと
いざというときにきちんとそちら側へころぶ自分の様を明るみにだされて
とても、どうしようもない気持ちになった
ぐたりと疲れる
嫌なものばかり噴出してくるような
そんなような

ことばにしたら泣いてしまうよ
ほら
ほら
押し寄せてくる、津波の破片だ

………もう言わない。目をそむける。見ないことにする。

あたしのことなんてあたし知らない。

今日もまたひとりで放りだされる。
知らない
知らない
知らない
同じことをくりかえして嫌なことを強化する。
自分で見つけてゆくたのしいこと、すてきなこと、
それが追いつかないくらいに
それだけじゃ埋め合わせができないくらいに
強くて間違っていていいかげんな悪い方向へのパワー。

夜だよ
また
夜だよ

ことばは虚空へ放たれる
返事がこないなら
なにもないのといっしょです
どんなにわめいても
どんなにさけんでも

なにももどってこないから
かぎりなくわずかな光ぽっちで
つないでつないでつないで、、、

ただ、この毒を、あなたに、共有させたくは、なくて。

なくて……。

・・・・・・・・・・・・・・

午前、10時
一睡もできていなくて
相変わらずかんたんなからだと心だって
自分にあきれて
でも、だいじょうぶだから、
夜を越えて。

なんだかずいぶん久しぶりに、自分からちゃんと泣いた気がするから
変わらないなりに、少しは変わったのかなと思ったり思わなかったり
泣いたかわりに身体には傷はつかなかった
それはきっと、いいことだと思う、、、迷惑はかけるけど

ぼうっと頭に浮かべてみた「死ぬまでにしたい10のこと」
あんまり思いつかない、たとえば遺書を書くことも必要ないかもしれない
それくらいの勢いで毎日を生きています
それくらいの勢いで、、、今しかないみたいです

昂ぶったやつら、
落ち着いてくれたら少し眠りたい
世界との距離は離れていく一方で
まわりにひかれているカーテンが取り除けられない
それにきくのは、睡眠だと知っています
ぐっすりと、ゆっくりとおやすみすること
はやくそうなれるといいんだけれど。
少しむずかしくて
苦笑いして、
身体が痛いや、アレルギーばかり元気だ。
咳き込んでひとり、熱もって

でもだいじょうぶだから。

ありがとうと。

お日さまが照っています。
今日もぐんぐん暑くなりそうで
蝉が、まるでやけになったみたいな泣き方で鳴くから
思わず笑ってしまった。

投票ぼたん、押してくれてありがとう
顔も知らない、みなさまへ。



2005年07月27日(水)

なにがだめなのかわからない

夢を見てとびおきて
いやな汗をかいて
泣いてぐずって
助けて

くらいところに座っていると際限なくおかしなほうへゆく
夜は好きでとても好きで
でもこわくてしかたない、しかたないよ

青い夢だった
青い空だった
ありえないくらいのっぺりとした青のなか
あたしが
ふっと切りはなされて
落ちた

虚空になんにもない青のなかにまっさかさまに
上か下かもわからないけれどとにかくふっと
落ちる

悲鳴で目が醒めて、だれもいない
だれもいないよりも始末が悪い

促されるままに話せば話すほど
遠くに切り離されていく気がする
それならもういなくってもいい?
泣きそうな顔でそんなこと空中にたずねたくなり
こたえなんてありえないの、知ってて

やすらかにいてよ
おねがい

7月27日、明け方
やさしい音がきこえないで

ねえ、誰か、なにか、
なんにも
なんにもで

・・・・・・きえたいあたしが4割くらいに攻めてくる

・・・・・・・・・・

何だかあれこれ朝はよわごとだらけで
書いた記憶はあるんだけど内容を覚えていなくて
日記をみるのがおっかなかったり、して
……書くなよ、っていう感じです
でも削除しないで残しておくことにします
正気なうらがわは正気であるかぎり
自分でものぞけないのです

言ったことは残っていないので
どんなことばを転がり落としたのか不安になる

台風一過の青空でした
なんだかもうぽかりと見上げるしかない青さで
ぼんやり見ていた
こんなに青い色はひさしぶりにみた

掃き清めてしまった、青

とくになにになるわけでもなくてぼんやり半日
すごしておりました、フェーン現象
定例風炎現象、という漢字変換がおもいうかびます
わかつきめぐみを教えてくれたあのひとは
今、どうしているのかなってときどき思う
温和なのにやることはハードボイルドなあのひと、
おんなじカウンセラーさんにお世話になっていたのがわかったのは
ずいぶんあとだったけど

暑中みまい、だしてみようかな


……空白がひらくと、おそろしくなって怖気づいてしまうのは
うれしくない癖だなと思う、ねっこにあるのは
いなくなっていたらどうしようって、そんな
非日常的な、でもどうしようもない怖さで

すこし
感じすぎの神経かなと
その神経を武器に
今までやってきたこともあわせながら
ふりかえる

たぶん、あなたを撃ち落とした私の青。


7月27日、夜



2005年07月25日(月) 低気圧

週末のいくつか。

ともだちから連絡がきた
とてもかなしくなって、でも泣かなかった
泣くような事態でもない筈だった
なんとか動かなくちゃいけないということだけが
回らない頭の中ではっきりしていたので
だから

間に合うとか間に合わないとかじゃなくて
距離がかなしいことはたくさんある
けれど、近づくほうを選んだのはまぎれもなく自分だから
ここで走らなくてなんになるのだろうと思う
しんどくても。

考える間もなくて便箋をひっぱりだして
夕まぐれ、郵便局に持っていく
早く早くとどいてくれと念じている
眠りながら歌いながらふわふわと漂いながら
祈っている

ねえもうだれももぎとっていかないで。

・・・・・・・・・・

生まれてはじめて国立劇場へ行った
実のところ叔母が日舞の名取りなので
その踊りを見に行った、あるいは、行かされたのだった
叔父や従姉妹なんかと何年ぶりくらいで会うと
みんな一様に記憶の中より歳をとっていて
少しだけ衝撃をうけたりした
たとえば自分より年上で大きかったひとが
ほとんど同じ背丈だったことに気がついたりとか。

たべものを食べるちからがなくなる。
一線の手前あたりでふらふらする。
休まないとお薬も飲めない
という事態になっていてちょっと戸惑う
把握しきれない。

舞台上はもちろんロビーを行き来するひとたちの
しゃっきりした着物姿がとても目に心地よかった
なかで、、、ドビーチェックのワンピース着ていた私
なんだかまた呼称がふえました。
今度は、アルプスの少女ハイジ。



男物の着物を着ておどる叔母はかっこよかった。

急にカラダが下降に入ったからどうしたのかと思えば
台風が近づいてきていると天気図の言う。
これはまた風物詩みたいなとひとりごちて、笑う
そんなこと決められていなくてもいいのにな。
とりあえず熱と炎症、、、加わって色々。
今日はおばあちゃんの誕生日でみんな呼ばれていったのだけれど
あたしはひとりるすばんで寝ていた
そんなふうに、なんだかとてもただしい午後だった。

のどが痛い。
身体の内部にも皮膚ははりめぐらされていることを
思い出すような痛み。
気管まで届くと少しつらいんだ
咳こみながら考える
……でもだいじょうぶ、だいじょうぶ
文字どおり嵐がすぎるまで黙って待つのみです
今はね
もう……

・・・・・・・・・・

もうきっと
ごめんねの在庫なんて切れてしまった。
だからね
言えないです。

かわりにありがとうをたくさん。

ありがとうとたくさん。

足りなくてごめん
でも
それくらいしかないんだ。


そろそろ雨が降ってきました
あしたは風も吹くでしょうか



7月25日、夜



2005年07月22日(金) 恋火

それって、どんな意味かな、、、
天国の本屋はまだ読んでいないしみていません。
竹内結子はすきなんだけど。
好きな俳優が出ているからという理由だけでは
あんまり映画をみないみたい、で。

今日は「カラスの飼育」をいう映画をみた。
好きなサイトの管理者さんが
日記にて書いていた一作
きっと不思議な風合いなんだろうなと想像しながら
このあいだに探して借りてきた。

病院に行くと帰りに映画を借りられるから少しそれがたのしみです。

とても印象的な話だった
話?いや、主人公の少女がかもしれない、
追いかけようとするとどんどん手ごたえなく
するすると逃げていってしまいそうだから
こっそりと視線をななめにして
盗み見るように思い返す自分自身の感触なのだ

すき

ということばでこと足りるかもしれない。
単純きわまりないけれど
ただ、すき、と。

……いっしょに見ていた母はたいくつしてふらふら眠りかけていたので
あんまり人にお勧めする映画でないかもしれない(苦笑)
ただ私は、すき。
なんにも考えないでふらふらと自分の好みのままに
映画を借り出してくるのならば、きっとこんなセレクションもありだと思う。
不可思議さもリアルさもせつなさも、むしろ好ましいものだから。
……年齢がまだそう歳でないせいか?とも思う。
母は映画に現実感をあまり求めない。
ので、したがって
わたしが見たい映画のなかのある一角は
まるで受け付けられないみたいで。

今は、この「カラスの飼育」と
それから「ジョゼと虎と魚たち」
「オールドボーイ」を借りている。

……ちょっと趣味に走ってみた。

夜、
打ち上げ花火をみる。
住んでいるところの花火大会は毎年これくらいの時期で
いつか一度見てみたいのだけれど
いっぺんも行けたことがない、近くだと逆にだめなのかもね。
今日はあまり身体がよろしくなかったので
やはり諦めて……二階の窓からふらふらみてた。
うちあがる花は赤い色が目立って
遅れてくる音が、体にこだまして

距離を隔てているから、この火のかたまりは無音でひらく
華やかなのにひっそりとしていてどこかせつなくて
あんまりにあっさりと消えていくので少しかなしくなるくらい
空に咲く花……遅れてくる音。驚いた犬があちこちで吠える。

風が涼しくてなぶられながら夏を味わったのでした
贅沢な一瞬なのでした

うん
ひとりでみるのも、いいもんだよ
あなたがいない、きみがいない、
さびしいけれど

次々とひらくのを黙って待って、黙ってみてた
花火を見ていると口数がすくなくなっていく
温度ということが余計に感じられる
そういえば去年の夏はあのこのぬくもりを感じながら花火をみた
ぬるい空気と風と、草のにおいのかすかな土手で。

あんなときがまた、くるのかなとぼんやり思う。

緊張と興奮がそのままそっくりひきずられて
あっさりと眠れない日です
じわじわと頭痛のする日です
疲労性らしい蕁麻疹も昨日よりもいたむ
かんたんなことよなあ、私のからだ、私のシステム
これを続けていてきっとがたがたに崩れていったんだな

起きているとふらふら眠たいくせに
眠ろうとしても休むことを許してくれない身体で
憶えのある状態に苦笑しながら……

でも、諦めていません。


7月22日、夜



2005年07月21日(木) カセヨ?

そんなわけで、、、
面接をうけてきました。アルバイト、
今度は図書館です
もう本命だろっていう感じです
ええ、、、
知っている人は知っている、図書館ラブ!なわたしなので

ここは応募するより他にどんな道があるというのだ、いやない!
くらいの勢いで突進してきました……

ああ、行けて、よかった。

不安発作の前駆形でも無視してて
からだじゅうあれこれ熱出ても泣かないで
すくない精神力で走ってみた
なんて勝手な(笑)
しどろもどろながら
落とされてもまったく不思議はないのだけれど
でも、、、今度は通りたいです
本は好き
本を通して人にふれることが好きと
言い換えてもいいかもしれない

なにか仕事みたいなことをするって
私にはお金というよりも暮していく理由と根拠なのだなと
何度目かのことを思いました
お金をもらっているうちにそのことを忘れるけれど
たぶん、生きていていいという足がかり、で。

……いえ、もちろん、おかねにはこまっているわけですが。(苦笑)

でもそれに先立って
なにかきっといくらかあること。
……だって募集の話をきいたときに
まっさきに頭に浮かんだのが
ああこれに通ったなら私来年まで生きていていいんだ
という文字どおりの想いだったから。

そういうわけで
なんかちょっとがんばったり、して
リレキショなんて書いてみたりして
帰ってきてばったり倒れていたりして
身体はちょっとしんどいんだけど
疲労性の蕁麻疹とやらも出なさってるんだけど
なんか、シアワセなので

ふらふらしながら痛いよってうめきながら、でもシアワセなんですよ。

おそるおそるのぞきこんだ事務室のドアの向こうは
がらりと書庫にも続いていて
そこは初めてみるところなのになんだかすごく
なつかしい様子をしているのが
うれしかった。

働いているときは無我夢中というか
足りないところだらけで怯えてて
こんなんでいいのかとごめんなさいばかり思っていたけれど
あたしあの場所が凄く好きだったんだな
離れたあとになってしみじみとそのことがよくわかる

泣いたり悔やんだり落ち込んだり落ち込んだり
でもそれでも
なんとかやっていけたらいい、、、
ほんとうにいい


・・・・・・・・・・

私信にて、

凛さん、最後のメッセージをよみました
どうもありがとう
うれしかったです
偶然だったけれど、遭えてよかったと
思ってもらえてよかったと。

もうすこし、もうすこし、
がんばります。


7月21日、夜



2005年07月20日(水) きのう、きょう、それからあした

昨日のこと、続き。

半時間ほど仮眠をとったら身体のどうしようもないのが少し軽くなった。
睡眠は……ひとつのおくすりだよね。
病院へゆく。
歩くのがやっと、ではあったけれど
きちんと行く。休み休み、
夏のエプロンおろして
夕方に近くなるあたりをふらふらと

外へ出る、と
ある時間がすぎてしまうと自分を忘れるから
なにかがぼろり壊れてしまうから
まるでココニイルコトを確認するみたいに
誰かの声をききたくなる
ひとりがだめなんだなと感じるのは
そんなときです

(一方おおぜいもだめなんですよなんて我儘をやってる、苦笑)

半分凍ったマンゴージュース
解けていくのをぼんやり眺めながら
便箋を埋めていった。
あのひとへの手紙はいっしょけんめい書かないといられないので
息が切れてしまう。それくらいに大切な手紙なのです
大切な文字なのです、あたしたちの間にはこれしかないから。
閉鎖されたところと、あたし、をつないでいる切手一枚。

書き上げる前に息が辛くなってその場を離れた。
言いたいことはたくさんで
紙の上に移す作業はゆっくりで
まだポストに入れることのできない便箋の綴りです。

・・・・・・・・・・

きょう。

起き上がれなかった午前中、
ひきはがすように起きる、お昼。
ひるまは目をさましていようと意欲を保とうと
思っているのです、欝だなんて指摘されたし
下降しはじめのところで

両親がチケットを取っていた映画会
しかし父は仕事に予定を変えてしまったので
一枚余った、勿体無いから使いなさいとあたしのところにやってきた。
ふらふらと行く。「父と暮せば」。
みたかった映画なので、ごくごく近所で上映してくれて
運がよかったなと思いながらタオル握りしめてみてた。

……最近へんにひろしまづいているような気がする。うん。

ところで関係ないけどこの映画にはあたしの地元が一部出てくる。
うん、今日のかえりみちその横を通りすぎた。正確には跡地を。

なんだかぜいぜいするのはなぜかな、
風邪、かな。
わからないけれど肩で息をしている。
不安発作の前駆みたいなのがずうっと続いている。
理由は半ばわかっていて半ば不明。
誰かのポケットがほしくなりかけるとき。

だけど今日は
くろねこに会い
5年ぶりくらいに図書館に行って
本を借りたりして
(森絵都の未読のやつ、ショート・トリップという)
それが傍らに置いてあるということ。

もうひとがんばりですよ
そう、
もう少しだけ。

・・・・・・・・・・

次のことのためにこれをする、っていうそれだけが
ひどく貴重でしかたないのです。
明日なんてよく、わからなかったから。
目が醒めてみないとその日のことが
なんにも決められない毎日毎日。

あんまりからっぽすぎるとわからなくなります。
自分のいるとこも、居ることも、居続ける理由も
なぜごはんをたべなくちゃならないのかも。
いなくなる理由を探すのはやさしいけど
いなくならない根拠はさっぱりわからないとか
明るすぎる混乱。

予定があることがきっとひとつ
地面につなぎとめる楔、だったね。
大袈裟に言えばきっと。
命綱で。

なあんにも、できなくても

それがひとつあるということが単純にうれしい夜だった。


7月20日、夜



2005年07月19日(火) 水の足音

ただ、だめみたいだということがわかる
血と傷と痛みと衝撃と
無表情
のっぺりとした時間がとおりすぎていく

梅雨明けの発表のあって翌日
ひさしぶりに雨をみた
音を聞いた
ぱちぱちと世のあれこれにあたってはじける雨粒の音は
最初、かずすくないときは鳥の足音と似ている
ぴょんぴょんと脚をそろえてとぶ鳥のかろやかな重み

鳩がないて
あたしがうずくまった
ごめんね
ごめんなさい
……キツイ

火曜日、誰もいないほんとうにいない
昼下がり。少しまた蒸してくる。
ゆうるりと支度の手を取り落としながらでも
おくすりをもらいに病院へ行かなくちゃ、いけない

あ、雨。

あめ。

眠りでもことばにでも、それのほかのぬくもりにでも
逃げ込める傘の下をおもいつけずにゆがんだ顔で
ねめつけているばかり、壊れそうな激情に蓋をする
ローラーでのしたみたいな気持ちがぴらぴらとぬるいかぜに飛ぶ
午前2時も、午後2時もおんなじように
ただあかるいか暗いかだけが違うだけだよって
そんなことを言ったらあなたは絶句するのかな
おなじように無機質なさびしさ
きっと積もってあのひとを消した
消した

・・・・・・ラリックス、ラリックス、いよいよあをく
わたくしはかっきりみちをまがる

曲がった先は
新天地?
それはだれも
ついてゆけないということ?

独白を嘲ってうちけすたび
ひとつずつついてゆくばつじるし。

今日は気温がすこしばかりひくい
熱気が立ち去ったら
陽炎じゃないじぶんの場所が淡くくっきりして
ゆらめかないからごまかせなくて
もう
投げ出したくなってしまったんだ


………午后。



2005年07月17日(日) 31

30度を超えるとうごかなくなります
って現代の日本ではとても贅沢かつ我儘だと思い
がんばらなきゃあとおかしな意地を張っていたのですが
とうとう負け、
クーラーを使いはじめました

いずれにしろ。
眠る眠る眠る。

やっぱりもしも買うなら
時計より温度計のほうが
いいな。

完全に寝込まなくちゃいけないほどの
悪さ具合ではなくて
ごはんはがんばって食べていて
いろいろ、しなくちゃいけないことも溜まっているんだけれど
外に出て動けるほどのものにはちっとも届かないで
その狭間あたりで鬱屈していくのが少しだけつらい
わがままなんだけれど
ほんとうに

暑さ負け。

目をさましたら半分より少しまるいくらいの月が
おとなりの学校の屋上の上に引っかかっていて
ずいぶん低くなったことだと感心して
そういえば最近、月なんてみていなかった
遠くにあるのを視界の端に留めるくらいでしかなかった

窓のかたちの青白い影がくっきりおちてきて
そのなかでぽっかりぼくが起きていた
なんだか小説みたいだと思う。


7月17日、夜



2005年07月16日(土) こおりまくら

巡回しているうちに気がついたのは
今日ってなつやすみの初日だったりするんだね
海の日や、土曜日や、いろんなお休み日が増えたので
もうよくわからないんだけど

そんな日は
よく晴れて
晴れすぎてもう空がよく見えなかった

何を待っているんだろう
もう忘れてしまったし
待っている、というかたちがただ習い性に
なっているだけなのかも知れない

このあいだ無印良品で
時計はいらないから温度計がほしいかなあと
まんまるなやつを手にとって眺めていたら
嫌だなあと渋い顔で言われたっけ
なんだかひじょうに遠い話だ
150時間くらいしかすぎていないくせに遠い話だ

暑い日だったねえ
でも
まだ世界は終わんない

そういえば明日は空襲から60年目だったんですよ
このぼくの暮らしている足元の地面が
たくさんの焼夷弾とかでずたずたになった日から60年
有名じゃない土地のそれほど声高じゃない記憶

ぼんやり外をみるだけのとおなじ速度で
ほんとうは言葉を降らしたらよかった
何を言うべきかも思いつけなくて
アイスノンを抱えてうとうととひたすら眠った
体液が乾いて手袋に貼りついたのをぺりぺりと剥がす
痛みは感じなくてただかなしいなとだけ思った
きっとこれも習い性になっていることなのだった

ぼくのいるとこからは虹は見えない。
思い出したのは
電車の窓から見たあの虹の記憶。
あなたが灰になってから最初の初夏に降った雨の
みせていた残像。

……ねえかなしいって言ったらなにが起きるんだろうね。



7月16日、夜



2005年07月15日(金) 火燕

自分の存在がきもちわるかった
そういうのはなんだか
うまく紛らしようがなくて困って
目を瞑って眠るくらいしか逃げるところがないです

ごろごろと石を食わされているような不快感で。

枕もとに挿してある花
みずいろの花
だんだんに色の褪せてきた花

誰も名前がわからないから記憶を頼りに調べてみた
デルフィニウム、で合っていると思う、たぶん。
眠れないときにもそもそ起きだして写真に撮ったりした花。
火燕花、
火燕草。

うすあおいともしびで、
昼間にみれば部屋の中でしろく
立ちのぼるようだから少し目をそむけた
花はなんにも悪くない。

しばらく続いていた泣き叫ぶ夢が消えてくれた
だからたくさん眠れる気がする
眠っててもいい?やっぱりダメかな
音楽が音楽に聞こえなくなったから
ずっと流れていたCDを止めて電源を落とした

耳鳴りのなかで静かで
今年いちばんの蝉の声、聞いたって
あなたに言おうかと思ったけど、やめて

ぬーぼーと座っております
まのぬけた一個の置き石みたいで
少々わらう。思い出すのは雨蛙の大仏。

両の手から皮がむける
このなかにも血が流れているんだねえと
うまく信じられないけどそうなんだって
ヒトゴトみたいに眺めた。
まじめな皮膚が日に日に減っていくので
ほんとうはきみにも会いたくない。


7月15日、夜



2005年07月14日(木) a play

この間からくりかえしうかぶ思いを
あえて言葉にしたらきっとこうなる。

真実というよりただ単純に
シンプルな事実として。

もしもきみが命を捨てようとしたら僕はきっと
ありったけの生気をぜんぶ注いで怒りを燃やすだろう
まだ早いんだよと乱暴な言葉できみをぶちのめすだろう。
そうして同じだけの熱意で生還を感謝するだろう。

……なぜ、こんなことをかんがえなくちゃならないのだろうとときどき不思議に思います。

もっとねえ、なんていうか
しぬとかいきるとかじゃなく
切羽詰まらないところに
引っ越してもいいんじゃないかと

……思うたびになにかが起きて
元いた場所に戻る感じがする
ここ数年の話です。おしまい。

でもきみの生還に
あたしは心から感謝している
たとえ、この平坦に薄暗い時間の発端が
なんだかそこに象徴されているような気がしても。
そうして
あのひとが帰らなかったことは
今でもまだうまく言えない

とりかえせないことなんてなにひとつないと思っていました
死ぬことのほかは、と自分で注釈をつけたとおりに
信じていました
でも、そのままのことを実証してくれなくてもよかったのです
知らなくてもよかったのです
神様。


・・・・・・・・・・


約束をありがとう。


・・・・・・・・・・


6周年の記念日だった
昨日は
洗濯物を入れて、新聞を読みました
それくらいの毎日ですが
なんとかやってます。
やってるから安心してね
ごめんなさい。

寝てました。
頭痛とか熱とかなんとか治まってきてくれたので
真夜中におふろに入りました
夜明けをひとりでみるのはときどき孤独です。
かなしむまえに
うつくしさを感じるくらいになれたら
いいなあとふりかえり考えて
窓を閉める。

新しい年がちゃんと平穏だったらいいな
元気じゃなくてもいいから
平穏だったら

誰のこともなくさないですんだら
誰のことも泣かさないですんだら

少しずつ綴ってく毎日だから。


今度会ったらゆっくりお茶をのみましょう
紅茶はまだだめみたいだから
ほかの香りを注いで
うまくいけたら
いっしょにどこかを散歩しましょう



7月15日、未明



2005年07月13日(水) からっぽとふせて

今日はまた
……疲労と発疹と熱の日でした、かなしいかなしい
でも泣かない泣かない
泣くけど、、、泣かない

おふとんにくるまって本を眺めて
早く治まってくれないだろうかと
体のご機嫌うかがいをしている

アルバイトは無事に落ちたもようです
落胆しながらほっとしたりします
だって、、、週5日間出勤してくださいって言われて
嘘でもいいからハイって頷くこともたぶん
できないから

そんなことではいけないんだけれど。

よそに目を向ければそこにはそこらじゅうに
ごく普通に生活をしてなにかを作り続けている人たちが
無数にいて、それに思い当たり続けてじぶんをかえりみる
引き比べるのはただしくない、と思う
でも、くらべないでいられない心境

文章を書くこと以外は
ときになんにも
思い浮かばないので
それにしがみついているしだいです

だからちっとも凄くなんてないのです

残っているものはとても数少ない
大切なものだとわかっているだけ
それを愛してやらなきゃ

熱が抜けない。


7月13日、くもり、夜



2005年07月12日(火)

けっこうかなりたのしくて
けっこうかなり疲れきって
色々。
発作起こしたり笑ったり寝込んだり
なにをみても泣いたり……落下点はかなり危険、
でも元気じゃないわけではない、です。

連日30度を越えているので
たんに
暑さ負けなんじゃないのかなあと
思ったりしながら

同伴者つきで家出まがい(?)の浅草に行って
ほおずき市を歩いてきました
すごいすごい、ほおずきがたくさん。

お参りをして自分のじゃないヒトの健在を祈っていたら
誰かの投げたお賽銭がビシッと首筋にヒットした
あれってかなりの勢いで投げられてくるんだなーと
体感できてみたり、、、あと、誰かの振り上げた腕に
殴られてみたり。
ああお賽銭ってバトルだにゃあ。

……どこに行ってもおんなじようなことをやっています、苦笑。

そんな日々で。

なにもしていないなりに
いっしょけんめ
とぼとぼ、やっていて。



7月12日、夕刻


やっぱりもうだめなのかもしれないだめなんだ
なんてそんな日本語しか残ってくれなくて出てこない
とっておきのお茶をのんでみたり
ケーキを食べてみたりしたけど、気持ちは晴れなくてむしろ泣けて
おふとんにくるまったら、寒くて
・・・・・・やすらがない
うずくまる、だけであきたらず
もそもそと起きだして電気をつけてしまった

ほんとうはここにいちゃいけないのに

痛みがいちばんあたしの近くにいてくれるなんて苦笑するしかないよ
絞り染めみたいなかたちなんです、吸い取っていく血液
恋人よりも近いところにいるのが
痛みと、、、猜疑心と、それからパジャマの肌触り
あたしをまもってくれるもの
だれのこともしんじてなんかないとキバをむく

こんなやつのお守りさせて、ごめんなさい
ほんとうに、ごめんなさい

もっと違うものになろうとしていたはずなのに
気がついたら変なところにいる
途方に暮れている
叫んだら迷惑がられたから
笑って、なかったことにしなくちゃ
あたしなんてなかったことにして

午前3時
ひとりなんてきらいです
でもひとりでなくちゃ
やっていけないらしいです
ばかみたいね
ばかですが

お仕事みつけられたら何か変えられますか。
採用してくれる奇特なところがもしもあったら
そこにエネルギーをそそげたら
もしも、もしも、万が一

あたしに選べる権利なんてないけど



2005年07月08日(金) ばか。

ちっとも、、、いい日には、なれなかった


衝動的に家出してみたけど衝動的過ぎて
おかねもなんにも持ってこなかったから
雨のなかを歩いて濡れただけ、だった


涙が出た。


どうせなら雨がもっとたくさんざんざん降ってくれたら
景気いいじゃないかって思う、夜で誰もいないし
カサなしで歩いても案外濡れもしないことがわかりました


殺されてみろと笑いながら言われた


きっと出て行ったらいいのだろう

出て行くところもない
頼っていいところも
大騒ぎを起こすだけの気概も


旅行カバンの中におくすりのぜんぶと通帳とお財布

次はきっと間違えない、、、、、



2005年07月07日(木) 雨夜の逢瀬

からだの調子はそれなりで
それなりだから動けない理由を見失ってしまう
そんなに痛くないのにどうして動けないのさ!
なんて、腹立てて、みたり

でも大丈夫なんだよ
だってこうやって
何か書くことが、できる

飲み薬を変えたのが少しよかったのかもわかりません
なんとなくコンディションが底上げされている、ような気もする
……ステロイドと免疫抑制剤と開き直って使っているおかげも
たくさんたくさん、あるにしても

夜ごとに朝ごとにくずおれるのさえなければ。
昨日は……ごめんなさい、またやった。
強めの睡眠薬をひっぱりだしてきて飲んだ
デパス3錠+セニラン+アタラックス+ユーロジン
くらいです、、、昏々と眠る続きの日
12時間起き続けているとつらくなるというのはわかりました。
それはあまり世間の大人時間と見合っているといいがたくて
でも、、、きちんと正気で目をさましていられるほうを
とっても、いいですか。
ごめんなさい、

痛いのはきらいで
泣き叫ぶのは、きらいで。

今日は七夕にて、とても気候のいいひるまだったから
なにもかも飛ばしてにっこりしていた
風が気持ちがいいと私だいじょうぶになれる
縁側に出て腕を日なたにかざしてみる
熱さが気持ちがいいと思った、そんな日

向こうのほうではおまつりをしています
明日か明後日、ついでがあるから
できればちらりと見てきたいと思う、浴衣は諦めるから。
明日が悪い日ではありませんように。

一年に一度の逢瀬は夕立の激しさで掻き曇り隔たれる、
きっと誰にも邪魔されたくないのに違いないと思う、
一年に一度くらい会えたらいいのになと贅沢なことを思う、
弱気なものをひっぱりだしてきたらいけない
ああ、がんばろう
がんばろう、、、

本日、晴れのち雨
夕立の走る雨音を聞きながら
たくさんの文字を書いた
そんな日に


7月7日、夜



2005年07月06日(水) i screem

今日あのひとから手紙が届いた
待ち人を少し廃業して横たわったまま封を切り
たいせつにたいせつに読む
何度も読む
外は雨がふりだして、わたしは枕もとに手紙を重ねて
昏々と眠った
どんな夢をみたんだろう

インターネットもメールも電話も
即座に通じてしまうというそのことが
便利すぎて残酷でつらいような最近です
本当は待つことを知らないあたしが露出して嘲うから

先週の今日はお仕事面接を受けにいってたんだなと思うと
自分でも信じがたくて、足元を見やってしまう
今は起きて目をさまして自分の体を支えているよりほかは
あんまりできることがない、おくすりとスキンケアだけは
いっしょけんめやっているけど、それよりほかは
散乱する部屋のなかでばくぜんとやり過ごしている。
それから鋏。それから湯船。

四月物語、をみた。
岩井俊二のやつ、東京の大学にすすんだ女の子の話。
そういえば少し前まで大学生ってこんなふうに
年上で大人っぽい雰囲気に見えていたなと思い出す、
今ではむしろかわいいと感じることのほうが多くて、それは
わたしが年、とったのだろうか。

あかるくて不安定な春の空気はたのしいともさびしいともつかなくて
それだからやっていけるし、それだからやっていけなくなる、
のかも知れない。

からだをみおろしたら傷だらけだった、
いろんな意味で傷だらけだった、
自業自得と指さされたら笑うしかないようなからだだった。
だから誰からも隠しとおしたい
こんなふうな意志の弱いのを見透かされて
ゴミ捨て場に追いやられたくなくて。

あたしごみみたいなやつだけれど
本当は必要なんてないの知っているけれど
でもいなくなると嫌だという人がいるから
なんとか……やってく。ぶったぎってもいい?
だめ、この境界線ふらつく。わからない。
目をさましている。
エネルギーが空中に放散されて消えていく。

たすけて。
たすけない。
だれも
そんなことはできない。

つよくなれよ。
つよく。


7月6日、夜



2005年07月05日(火) コットンレース

オブラートにくるまれきってしまったような感覚を経て
その薄皮をぺりぺりとはがすことができないまんまどんどん進んでいく
はやく、はやく剥がしたいのに剥がれないし壊れない
そのうちあたしはあたしがいなくてもいいような気になってしまった
そんなふうな気になってしまった

あのひとに見せようとして切りとる風景や
それにともなう玩具みたいなシャッターの音とか
咀嚼したバジルの絡みついた生ハムの味や
そんなものがすべて自分に属したり自分に触れたり
していることがわからなくてでも笑い顔を作るの

笑った瞬間その自分にあきれはて蔑みたくなるの
みにくい顔や声さらしてるんじゃないわよ、そんな罵声
片側からひびきわたってきて、そんなのばかり身近で

切りつけるくらいの過激さでちょうどよかったの
あたしの持っているあか色はとろりとしてきれいに見える
いっそ朱色の、その色で……確認できた?でもすぐに回復する
傷口の痛みも順調に進んでいくぽっかりうつろな気分も

やわらかい肌触りのものにくるまれたいとせつに思い
気がつくとそう言ったものだけ求め、それだけはたしかに味方で
そばにいようとしてくれるひとにひたすらごめんなさいと言うしかなく
でも、ごめんなさい
それしか言えなくて、送ることばもなく返す言葉も
なく

少しばかり過剰な装いをしました
それが気持ちに似合うんだなと思って
かがみのなかの自分に
あかんべ、として可愛くないと指さして
スカートの裾をけとばし立ち去るのみでした

胸元にとめたブローチに赤い実の刺繍。
敬虔じゃないあたしですみません。
くるしいなどとねぼけたこと思っていて
ごめんなさい、ほんとうにもう、
なんにも。


7月5日、夜



2005年07月04日(月) 花と雨

いっしょけんめ荷物つめて郵便局に持っていって
いざ、計測して料金を払おうと思ったら
ポシェットのなかにお財布がなかったよ……(T_T)
まぬけな一日のおしまいの夕方散歩
………。
お薬とカメラがあっても
お財布がないとダメだってば。

朝から雨、
ずっと雨、
ぽしゃぽしゃと降りつづけて水たまりの中に
ぺたり座り込んでいるような心持ち……
いいようでもなく悪いようでもない
目がさめたら身体の中が暴れられていた
どうもこいつを食い止めることができなくて
痛いなあ、と思ったり……おとといは誉められたのにね
あっという間に下降線
ほんとうに落ちてゆく速度は感心するくらい早いんだ

ベルギーのおばあちゃんの映画をみた
赤色のきれいな一面の花畑で
ワルツといっしょに如雨露で水遣りをしているの

赤い花
赤いばら

霧雨が降っていてワンピースがしっとり濡れていく
そこらじゅうが雨だから傘はあかるい色がいいと思う
だから私の傘はうすいうすい黄色をしている

明日も雨かな
明日は歩けるかな
うちから出て数百メートルで
うごけなくなって少し泣いて
途方に暮れて
休み休み少しずつ歩いていった
そんな日だった今日の
雨のなか
たった二日でこれだけ歩けなくなるんだと
自分の身体に感心したりもした
セロトニンが足りなくなると身体を支えることができないってほんとう?
確かに肩も落ちてぐたりと
していることが多くなるけど

……痛い
粘膜の痛み
あちこちがやんわりと傷んでいる
腕とか首とか口の中とか
ぷつぷつはじける水泡的痛み

あした歩けたらまた荷物を抱えて
そうしたらちゃんとしたカメラも忘れずにもって
歩けなくなったとき近くに咲いていた赤いばらを
写してこよう、それから朝鮮朝顔も。
ほのあかるく色づいてすべり咲いた
喇叭のかたちの、あの花を。

枯れかけた紫陽花も今年はときどききれいに見える。


7月4日、夜


追記、

きょうもまた、はしゃぎすぎてエネルギー吐く
視界が白くなるからそれとわかって、わかっても遅くて
気持ちが身体をひきずっているといっしょに
気持ちがこころもひきずっている、らしい
自分の笑い声が耳障りなのはどうもしがたい
もう消えてしまえという台詞は呪文に似てきた……くるしいくるしい
て、ことばで言えたらきっと少しなにか変えられる気もするのにね
どうして出てこないんだろね、この頑固な舌とくちびるは
相変わらず、傷んで

……とっておきの手段解禁、ミルクティ解禁、
肌寒いくらいの夜だからキャロルをいれてミルクも入れて
ほかほかといただきましょう、何ヶ月ぶりかのミルクティ
大好き。

あした、したいこと
今日の仕切り直しをすること
途中の雑貨屋さんでふらふらあそばせてもらうこと
本屋さんで雑誌を買うこと
いっしょにごはんを食べること

くさりあみをひとつ、編むように
小さすぎるあたしが
ちょっぴり先の時間に
手のばして

・・・・・・泣きたい。



2005年07月03日(日) キズ

元気ですと胸をはってみたものの
昨日の夜中におっこちてむちゃくちゃになった
うっすらキズ、
嫌がられる事態、

……元気なんじゃなかったっけ、アタシ。

嫌がられる、疎まれる
あのね、あなたを脅すためにやっているのと違うよ
見せつけでも戒めでもなくて
それよりももっと、、、
体裁のわるくて不本意な理由と結果

痛みは理性をよびもどしてくれるのでした
血をみたら落ち着きますなんてまるでおかしい
ここまできたら依存症、苦笑してそれでも
あたしがキズつけた、暗いところで

いちばんにしていけないことは
死ぬことをはかること
にばんめにしてはいけないことは
行方不明になること
たぶんね、たぶん

それを回避するためにお薬飲んでキズつけた
でもそれもみとめられないことで百も承知
それでもそれでもキズつけた

痛みは麻酔になる
ここから飛び出ていって自分をこわしたいことの
その嵐から方向修正するための
ポイントをつくってくれたりする
……それがもうすでにきっと異常なのだろう

キスをするのに限りなく近く
噛み付くのにかぎりなく近く

今日はよく眠っていました
数日前からやたらよく眠るのです
苦痛は感じていないのです、ただ疲労しているらしいのです
それでもゴハンを食べて笑ったり泣いたりしたよ
好きな映画や好きな物語を
持っていることを知っているよ

物音が壊れたアンプを通したように
がりがりとひびわれて聴こえるから
耳を塞いでいた
甘えたちゃんだった

今日も猫は来ない
紺色のペンで
きみに手紙を書く
雨がたくさん、たくさん降っていて
部屋の中にちらばるものごとが
少しずつ整理されるのを待っている


7月3日、夜



2005年07月02日(土) 七月の文、メモ

なんだか、涼しい風が吹いていて
ふらりと外に出たらよさそうです
でも今日はもうおしまい
留守番をしながらぼんやりしている

七夕が近いので先んじて通院
いつにもましてたくさんたくさん人がいて
2時間待ちや3時間待ちやそんなふう

よくなってるねがんばってるねと先生にほめられた、わあい。
心がけているのは痒みのコントロールとスキンケアと
同じ時間に起きること、、、です
毎日おふとんを日にさらすとか部屋を掃くとかそんなこと
去年の秋から半身浴にしたり日々ヨーグルトを食べていたり
そんなこともひそかにずっと続けているけれど
意識レベルを高めるって言うのは身体にはいいんだと思う

不安と眩暈はなかなか取れない
いっしょうけんめい喋ったり書いたりすると発作がくる
気がついたら自分の手首や指をがりがりやっていて
不安定さはひとつ重石を乗せているなと気づくこと

デパス増量、と
ヒルドイドクリーム(ソフト)を追加
あとはこの間とおなじ
食前にインタール、食後にアレロック
いちばん弱いホルモン剤と免疫抑制剤
今日の医療費……4700円。

外は七夕近くで竹飾りに使う立派な太い竹が
あちこちに束ねられて横たわっていた
何度もひっかかってつまづいたのは私
幼稚園や小学校の子がつくった竹飾りが一足先に
近くの広場に集められて風にひらひら吹かれていた
しゃらしゃらと鳴る
水色やピンクの吹流し飾りに折鶴、ぼんぼり

短冊に願い事を書けたらなんと書こうか
そらに手紙の届くとしたら
なんと書こうか


7月2日、土


 < キノウ  もくじ  あさって >


真火 [MAIL]

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