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久しぶりにお店プリントを頼んだら、出来上がった写真と一緒にさまざまなプリントサービスを紹介するチラシが同封されていました。フィルムをデジタル保存(CD化)できるとか、プリクラを写真にできるとか、古いモノクロ写真をキレイなモノクロ写真にプリントし直せる…といったサービスについては聞いたことがありましたが、色あせたり破れてテープで貼り付けてあるようなモノクロ写真を修復し、しかもそれをカラー写真としてプリントできるサービスまであるというのは、今回初めて知りました。 修復料金+プリント1枚で9,000円弱ですので、ほいほいと頼めるものではありませんが、モノクロをカラーにできてしまうことに私は激しく驚いています。 モノクロ映画を観ていて、「このお花、何色なんだろう」と気になることがときどきあります。カラーだったら良かったのに、と思ったりもします。 また両親のアルバムを一緒に見ていて「この建物って何色?」などと訊ねてみても、たいていは本人たちでさえ忘れてしまっているものです。 両親や祖父母が着ていた着物や洋服が何色だったのか、当時の街並みや、今も私たちが目にすることのできる名所旧跡がその頃はどのような色をしていたのか…。写真修復サービスを利用すれば、それらがあっさり判明してしまうわけです。 スゴイ技術があるものだな、と感心します。修復してもらいたい、と思う写真がないわけではありません。だけど、そのときモノクロで封じ込まれた画像を、数十年経った今になって「実は、こんな色だったんですよ」と見せられたところで、果たして嬉しいものかと考えると、私はちょっと疑問なのです。 私にとって祖父母たちは、やはりモノクロ画像の世界の人として記憶に残っているので、それはそのままにしておきたいと私は思うのです。 極端な話、この技術を使えば写真が残っている歴史上の人物の当時の様子も再現できるわけですよね。 たとえば新選組の土方さんのカラー写真を見せられたとして、「うわぁ、土方さんってけっこう肌の色が白かったんだ」とか「意外と色素の薄い髪の色だったのね」なんて情報が仮に明らかになったところで、「…だから?」って程度のことじゃないかと思うんですけどね、私は(笑)。 |
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