流れる水の中に...雨音

 

 

何処でもない場所 - 2002年04月25日(木)




ぼんやりと過す
ただそれだけで時間が過ぎてしまう
不思議ね
時間の感覚がどうも私にはないみたい
一日がやけに短い
知らない間に3時間ほど過ぎている
私は一体 何をしていたのだろう

一日を終えてふと振り返ると
何も口にしていないときもある
食欲など 今の私にとってはその程度のもの

適度に変化するとても美しい自然の風景の中に私を置いたなら
飽きることなくずっとそこに佇んでしまうかもしれない
そのまま乾燥し風が私を粉々に吹き飛ばしたってかまわない

期限付きの日常ではない
条件付きの日常ではあるけれど

私を育んでくれるひとは
さしあたって 私に何も求めはしない
私は其処に存在していれば それでいい

それはとても感謝すべきこと

わたくしは
地面でもない
空中でもない
その間の何処でもない場所を漂っている

何処でもない場所で
何処にも届かない言葉を
綴り続けている

私が消えたとて
私の欠落を指し示す
私の居た場所の痕は何処にも残らない

ソファの脚の痕のように
絨毯をへこますだけの
存在感さえ

ない



...

幸せ観 - 2002年04月22日(月)


今日はとてもいいお天気。
雲一つ無く晴れ渡り 何処までも続く蒼。

本当に久しぶりに生きていたくなった。
いや いつも死にたいと考えてるわけじゃあ
ないけれど
生きていてもいいものだなあと感じた。

享楽っていうものは 私的には一時しのぎ的なもので
決して長い時間、わたくしを楽しませてくれるものではない。
そして、わたくしを幸せにしてくれるものでもない。

金銭的なもの 
物質的なもの 
他者との交わりによる外的刺激
そういうものはみんなそうだ。

無ければ厭だけれども
あるから幸せと言うものでもない。



私的な「幸せ観」ってどういうものだろうなと
考えたときに、行き着いた考えは
ベニスの「溜め息の橋」の上から鉄格子越しにみる
あの美しい風景。

あれだな。

上手くいえないけれど、あれに集結されているように思う。




結局 人って我儘なものだね。



...

IDENTITY - 2002年04月17日(水)



あなたがたは 相手に対して何処まで
その相手のidentityを求めるだろう。

人は一様ではなく 
幾重にも折り重なる襞のようなものだと
以前ここにも書いた覚えがある。

まさにその通りで
ときおり、自分自身でないキャラクターを
まったく別人の前で演じてしまったりすることが
あるということを否定できる人は少ないだろうと思う。

Aさんは私に対してAであって
しかし彼に対してはBというキャラクターを示しており
また、全く別の第三者に対してはcというキャラクターとして
認識されているとする。

さて 本題。
実生活においてAさんはAというidentityを持っているわけであるが
私はAさんが「彼」と接しているときにもAというidentityを
またAさんが「第三者」と接しているときにもAというidentityを
要求することはいけないことなのだろうか。

ややこしい。

ぶっちゃけ。
私に対して真面目で誠実なAさんが
「彼」に対しては卑怯でずるい人間で
「第三者」に対してはお調子者でノリの軽いという
三者三様を示すAさんのidentityを非難すべきでは無いかどうか。
そういうことだ。


私としては
人生の各々の地点は決して舞台では無いのだから
取っ換え引っ換え仮面を被るのではなくて
AさんはAさんであって欲しい。


ただ そう望むだけであるのに。








...

虚言癖 - 2002年04月16日(火)




嘘をつくほうと 嘘をつかせるほうと
どちらが罪深いのだろうか

虚言癖を持つ知りあいと接したときに
いつも考えてしまう

これは私がつかせた嘘か
いや 見栄の為に自らついた嘘か


私も嘘をつくことはある
それが悪いことだとわかっている
そのことについて言い訳もしないし
それに従えば 私は悪い人間である

だた ひとつ心に決めているのは
「見栄のためには嘘はけっしてつかない」ということ
虚栄にためにつく嘘が 一番醜いものだと
私は思っているからだ

劣っているものは 劣っていると認め
及ばない事は 及ばないと受け入れる


誰も嘘をつくことを望んでいないし
できれば正直に 誰をも騙すことなく
等身大の自分自身で
生きていきたいと思っているはずだ

それなのに
嘘をつかせてしまうのは
やっぱり私に原因があるのだろうか

今日もまた 自己嫌悪だ



...

17年前の彼女へ。 - 2002年04月05日(金)




今朝 ベッドのなかで目覚めたとき
何故だかわからないけれど
17年前に飛行機事故で亡くなったクラスメートの
ことを考えていた。

カーテンから漏れる光は眩しく
窓の外のすがすがすしく晴れた青空を
想像するのは容易だったけれど
まだ 目覚まし時計が私を起こすべき時間ではなかったから
しばらくベッドに入りながら そのクラスメートのことを
考え続けていた。

暫くすると時計が けたたましい音を立てはじめたから
私の隣に眠る人がおもむろにベッドから抜け出し
カーテンから溢れる光を受けてだらしない影になりながら
バスルームへと向かっていった。

彼女は17年前の日航機の墜落した飛行機に乗り合わせていた。
中学に入学して数ヶ月間だった。
彼女は肌の薄い色の白いほっそりとした美人だった。
吊り目がちな目元の印象とは裏腹に
彼女を包む雰囲気は、とても穏やかで優しいものだった。

それほど多くのことは覚えていない。
同じグループではなかったから。
でもクラス代表をつとめていたわたくしは
葬儀のときには学校代表、友人代表ということで
弔辞を読むことになった。
あのときのことは余り覚えていない。

あれから17年。
わたくしも今年30歳になろうとしている。

わたくしが此処に存在することは
わたくしだけの意志や努力やそんなもので
あるものでなく
たとえば
その彼女の死の上にもわたくしは生きてきたように感じてしまう。
彼女のお陰とか、そういうことではなくて
彼女の死があり、そして今の私がある。
そういうことを素直にありがたいと思い
そして彼女に対して感謝というのではなくて
彼女の存在を尊みたいと思う。

近いうちに、彼女のお墓にも挨拶に行きたいと
おもっている。







...

もう一つの個 - 2002年04月01日(月)



対人における自分自身と 対自分における自分自身が
同一であるひとは、どれほどいるだろう。

あなたは本当にあなたか。
私は本当に私か。


求められるわたくしは
わたくしの光か影かそんな部分で
わたくしの実体はいったい何処に落ち着くのか。





ここにはわたくしのもう一つの個の部分を
書き連ねて行きたいと思う。


...




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