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| 2007年11月15日(木) | 【愛媛戦ets.第45〜49節】〜凄い少年の記憶 |
飲み屋などではないある店。
だから、このような話題がのぼるなんてほんと偶然の産物。
「○○のお父さんは息子さんより男前ですよ」。
そのＪ１上位クラブ所属の選手の親御さんと知り合いだという。
それがどの程度のことなのかわからない。話半分に聞いた。
「何かで読んだんですが、鹿児島は静岡の次にＪリーガーの多い県らしいですね」と私も応じた。
「へーっ、そうなんですか。Ｊリーグ好きなんですね。」
「そう言えば…凄い選手がいましたよ。
うちの坊主が少年サッカーで後でプロになった選手と試合をしていたんですが、
フルでは持たないんだけど、途中から入れば必ず豪快に点を決めていました。
小学生とは思えないぐらいキープ力も凄かった…」。
その子供は当時、地元ではかなり有名だったそう。
加藤久に監督が引き継がれてからのサンガ。
３３４のシステムになり、練習は非公開が増えた。「秘策」もたっぷり。
選手起用のバリエーションも増えた（増えすぎという話も）。
昇格できるかできないかのチームの真剣試合の中、
スタメンに定着しない選手達にもより多くのチャンスが訪れ、モノにしなくてはならない。
第47節愛媛戦。
前半１−１、あまりボールに触れなかったアンドレに代えて田原が投入された。
「大型ＦＷ」との紹介に、私が「大柄なＦＷの間違い」と速攻突っ込んだのは…秘密。
平島の中からのクロスが、前線の相手ＤＦと京都ＦＷたちの間に投げ込まれた。
2人にＤＦに挟まれ、上半身を掴まれてしまった田原。
しかし掴んだ相手ＤＦを彼の体は押し潰し、無理やり足は宙に向かい、
大柄な体の上下が回転して右足は頭上でボールを叩き付けた。
田原の体が落ちる。
凄まじくスタイリッシュなバイシクルシュート。
目が覚めてしまった。
天を両手で指差す彼の大きな体に飛びつくパウリーニョたち。逆転。
その１０分後。徳重がゴール右からまっすぐに入れたクロス。
そこに飛び込んだ紫と橙の陰。
高速で飛び込んだ田原の腹はゴールの方を向かっていた。ボールはゴールに押し込まれた。
なんて屈強なお腹だ（笑）。
また彼の大きな体に飛びつくパウリーニョが見える。
田原の２ゴールにゴール裏の様子はお祭りのようだった。
次の48節鳥栖戦。
前日に佐賀の街で会った鳥栖サポに飲まされ、二日酔いで痛む頭で、
3点のビハインドで投入されようとする彼をスタンドから見ていた。
期待を背負いながらも、得点はできないでいた。
ただ、例の日本全国酒飲み音頭にのせてゴールに背を向けボールをキープする田原は、
相変わらず存在感がある。
（この試合は加藤久監督の采配ミス。その一つが前半の3トップ。
田原が入っておけば、と思った。）
「ゴール！ゴール！ゴール！」と鳥栖のサポーターたちが叫んでいる。
頭がズキズキする。
今日の田原は予感だけで終わった。
…好不調の波はあるけど、選手のスタイルは少年時代からかわらないものだな。
店長は続ける。「田原君はまだサッカーを続けてますか」
「やってますよ。普通のことはできないけど。普通じゃないことはできるようです」
この県はＪリーガー輩出数全国2位、と誇らしげに言っていたのはその選手ですよ、
と付け加えようと思ったけど、やめた。
激戦のＪ２。現在サンガ3位。
45節 京都２−２Ｃ大阪 勝ち点72 4位
−−パウ−アンドレ−徳重−−
−−−斉藤−−−−角田−−−
−−−−−−石井−−−−−−
−中谷−森岡−−秋田−平島−
−−−−−−−−−−−−−−
−−−−−−平井−−−−−−
※途中：渡邊、星
46節 京都２−０徳島 勝ち点75 4位
−−パウ−アンドレ−倉貫−−
−−−−−−中山−−−−−−
−−−角田−−−−石井−−−
−中谷−森岡−−秋田−平島−
−−−−−−−−−−−−−−
−−−−−−上野−−−−−−
※途中：田原、斉藤、大久保
47節 京都３−１愛媛 勝ち点78 3位
−−パウ−アンドレ−徳重−−
−−−角田−−−−倉貫−−−
−−−−−−石井−−−−−−
−中谷−森岡−−秋田−平島−
−−−−−−−−−−−−−−
−−−−−−上野−−−−−−
※途中：斉藤、田原、渡邊
48節京都０−３鳥栖 勝ち点78 4位
−−美尾−−パウ−−徳重−−
−−−斉藤−−−−角田−−−
−−−−−−石井−−−−−−
−中谷−森岡−チアゴ−平島−
−−−−−−−−−−−−−−
−−−−−−上野−−−−−−
※途中：田原、渡邊、倉貫
49節 京都２−山形１ 勝ち点81 3位
−−渡邊−ー田原−ー徳重−−
−−−斉藤−−−−倉貫−−−
−−−−−−石井−−−−−−
−手島−森岡−−角田−平島−
−−−−−−−−−−−−−−
−−−−−−平井−−−−−−
※途中：アンドレ、西野、大久保
