オモウコト。
幸希



 あるひ。


 体中がやけるように痛くて。
 からだがだるくて。
 とにかく何もしたくなかった。
 私はただ横になって一人息を吐いていた。


 病気はどうしても孤独を感じさせてしまう。

 
 うとうととして。
 ふと布団だけじゃない暖かさが増えたことを感じる。

 ふわり、とした独特の重さと。
 におい。


 心配した顔が私を覗き込む。


 ごめんね。
 と小さくつぶやく。
 その瞬間深い眠りについてしまった。


 起きたときには温かいうどんができていた。

 私はこんなしあわせでいいのだろうか。

 
 暖かい部屋は。
 きっとあなたが作ってくれているんだね。

2004年02月28日(土)



 大荒れ

 
 大荒れの雪は。
 一瞬のうちに交通機関をダウンさせ。
 そして街自体をダウンさせた。

 強く吹く風に気付かず。
 眠りこけていた私は。
 気付けば一人取り残された気分。

 ニュースでは。 
 電車の交通情報や。
 高速の規制をあわただしく話しているアナウンサー。

 私が寝ていた五時間ほどの間に。
 大変なことが起こっていたらしい。

 気付かぬうちに周りが変化する。
 それはきっとよくあることなのだと思う。
 
 今回のことだけでなく。

 人の気持ちも。
 周りの環境も。
 
 気付かぬうちに変わっていることがある。

 仕方のないことだろう。

 ひとまず。
 今回はお家で寝ていよう。
 起こってしまったことは仕方がない。

 せめて情報は収集できるように。
 このニュースだけは見ていよう。

2004年02月24日(火)



 


 いつも言葉が足りない。
 私は。
 どうしても一言が多い。
 もしくは少ない。

 感謝の気持ちも。
 謝罪さえも。
 どうしても足りなくて。
 そして結果が生まれてしまう。
 
 どうか素直になれますように。
 せめて。
 いとしい人の前だけでも。

2004年02月22日(日)



 壊れ物。


 言葉なんてきっとただの形でしかなくて。
 それでも私はそれに頼ってしまっていて。
 だって。
 人間の心なんてわからないから。
 形を欲しがるのは。 
 仕方ないと思う。


 でも。
 人間は案外賢くて。
 心にもない言葉を出すこともできる。

 それを私は知っている。

 だから。
 その形だけを信じるなんて。
 到底難しい。


 「形あるものはすべて壊れる。」

 小さい頃。
 物を壊してしまった私に。
 いつも言ってくれた母親の言葉。

 それが染み付いて離れない。


 この目の前にある。
 あなたの言葉たちも。
 いつか壊れてしまうのだろうか。

 壊れていく瞬間を。
 私は何度も見たから。

 だから。
 今だけは。
 壊れないものを見せて欲しい。
 

2004年02月10日(火)



 ねえ。



 私をこのままにしておいてください。
 ねえ。 
 ただ怒りと悲しみに。
 身を埋め。
 それでもいいから。
 私をこのままにしておいてください。


 私の手を。
 握って欲しいとはいえないから。
 でも。
 ただ。
 そっとしておいてほしいのです。

 ねえ。
 私が欲しいのはあなたです。

2004年02月03日(火)
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