独りで生活した事が無い。独りで生きていく事を想像できない。独りは寂しくて辛くて誰かに縋りたくなる。 幼い子供のようだ。
時々、酷く荒む。一瞬浮上するがすぐ落ちる。 辛いとか、苦しいとか、酷いとか、妬ましいとか、気に障るとか、そんな事しか思えなくなる。 刺々しい言葉には、同じように刺々しい言葉しか返ってこない。悪循環。 愛してるしか言わないから、抱き締めて。
過去の記憶と言うのは、一体いつになったら己の中から消え去ってくれるのだろうか。不意に浮かび上がって、己を打ちのめす。真新しい傷を与える。 忘れたいと、そう願う。最初に受けた傷だけでもう十分だ。 それとも、これは己自身への罰なのだろうか。
苦しいのは、己にとってセックスが愛ではないという事。愛にはセックスが必要なのに。 それとも本当は全部違うのかもしれない。己があまりに子供で、孤独に耐えられないから、抱かれる事でようやく成り立つ人間だから、そう思い込んでいるだけなのかもしれない。