妻が参加している目黒区の合唱団「いずみコーラス」が「目黒区合唱祭」に出演したので聞きに行って来ました。会場は東急都立大学前の「目黒パーシモンホール」。季節外れの台風の影響で激しい雨の降る中、パーシモンホールは駅から少し歩くのでびしょ濡れになりました。
目黒パーシモンホールは都立大学があった場所に建てれた公共施設です。私にとってはこのホールは初めてです。大昔の学生時代にまだ都立大学があるときに一回来たことがあります。東急都立大学駅の西側の柿木坂を少し上ったところでごちゃごちゃしていたことを思い出します。都立大学は京王線の南大沢に移転してしまいました。今は首都大学東京です。南大沢のキャンパスも知っています。
パーシモンホールはしっかりした良いホールです。遠くから出かけるような公演が行われるホールにはなっていないようですが、近所に音楽愛好家が沢山住んでいるのでしょうからそれなりに価値がありそうです。合唱祭はその「大ホール」で行われました。「いずみコーラス」の出番は前半なのでそれに間にあうように出かけ前半を聞いて帰ってきました。妻は最後のセレモニーまで参加して夜遅くなって帰ってきました。
参加した合唱団を一言でいうと、「団塊の世代」を中心にした元気の良い中高年の合唱団ということができるでしょう。事実「いずみコーラス」においては妻が最年少の団員です。ステージの上の演奏者は殆どが子育てを終え、孫の居る方たちも少なくない年齢ですが、歌が好きで上手・下手関係なく、それぞれに合唱を楽しんでいることが分かり聞いていて、非常に心地よいものでした。「いずみコーラス」は伝統があり、毎週水曜日にしっかり練習しているので「安心して」聞けるし、「歳」の割りに声も出ているので「合唱」としても立派だったと思います。地域のコーラスは、親睦が中心であったり、メンバーに音大での人が多く居れば「音楽をしっかり追求したり」と団の運営方針がばらばらなことが当たり前ですが、それはそれで面白いと思います。
合唱祭を聞いた帰りに久しぶりに渋谷の街にいってみました。渋谷の街も大変久しぶりです。池袋・新宿あたりまでは北から来ることがあるし、南から五反田、日比谷線で恵比寿にくることがありましたが、渋谷は埼京線乗り換えに使うだけで駅を出てみるのは本当に久しぶりでした。目的は「大盛堂書店」。
渋谷駅から少し歩くのですが専門書を揃えている大型書店です(でした)。しかし行ってみるとその書店がないのです。本屋が入っているビルはシャッターが降りていました。渋谷東急の案内の人に聞いたら「随分前に閉店しました」ということを教えてくれました。ネットの影響でしょうかね。池袋の「リブロ」「ジュンク堂」の大型書店が人を集めているのと全く逆の状況なのですね。仕方がないので池袋で降りてその「二つの書店」を見てきました。でも目指す本は結局ありませんでした。
2007年10月25日(木) |
スリランカ内戦でまた衝突 |
今週の月曜日22日、スリランカの反政府組織LTTEがアヌラダプーラの空軍基地を襲い、戦闘機を含む8機の飛行機を破壊した模様です。アヌラダプーラはスリランカ北部の古都ですが、LTTE支配地域とは目と鼻の先なので、政府軍は陸軍・空軍の基地を構えているのです。私がスリランカに住んでいた頃も、アヌラダプーラの町は非常に緊張した街でした。
ちょっと詳しいですが破壊された飛行機などは以下のとおりのようです。
two MI-24 helicopters, three PT-6 aircraft, one K-8 aircraft, one MI-17 helicopter one Bell-212 helicopter
この被害をリカヴァーするためにスリランカ政府は緊急に軍用機補充を計画しているようです。早速幾つかの国(企業?)からオファーがあったようです。そして政府に対して500億円の緊急融資(HSBCを幹事とするコンソーシアム)が組まれるようです。このようにして国の借金が増えて行き、インフレが進行していくのでしょうね。
小石川の会社の近くに「大亞堂書店」という古本屋さんがあります。「蒟蒻閻魔」の隣のとなりです。両側をマンションに挟まれていて、建物は北側に少し傾いています。店舗の中は、手が届かないところに本があったり、本を何重にも積み重ねているので、下に何の本があるのか分からなくなっています。
昼休みに覗いてみたら「オペラ」の本が何冊かあったので購入してきました。オペラ全曲のピアノ伴奏譜で歌詞は原語と日本語が付されています。我が家には同じシリーズで「椿姫」だけがあります。4000円以上する本なのでそう易々とは買えないのです。大亞堂さんには「椿姫」のほかに「フィガロの結婚」と「こうもり」が共に1500円で売っていたので直ぐに買い求めました。あまり使う機会がなかったみたいで中身は殆ど新品でした。
大亞堂書店には看板猫の「鈴」がいます。まだそれほど歳をとっているわけではないようですが寝ていることが多いです。今日はデジカメをもっていって「鈴」を撮ってきました。人見知りをする猫のようで面倒くさそうに振り向きました。以下大亞堂書店の看板猫の「鈴」です。
2007年10月17日(水) |
東京国際フォーラムでのコンサート |
東京国際フォーラムで展示会があって見に行ったのですが、午後6時からロビーでコンサートがあるというので聞いてきました。
「After−Hours’Classocs」と銘打ったコンサートで東京国際フォーラムのB1のロビーに仮説のステージを設え、100程度の椅子を用意した簡易のコンサートです。今日で3回目だそうで、「たえなる弦楽の調べとともに」と題して以下の曲が演奏されました。
1.愛の挨拶 カノン弦楽四重奏団 2.涙の流れるままに メゾソプラノ:三津山和代、伴奏:上記クアルテット 3.ラルゴ(ヘンデル)演奏:同上 4.弦楽四重奏曲第4番第一楽章(ベートーベン) カノン弦楽四重奏団 5.「オルフェオとエウリディーチェ」(グルック) 精霊の踊り(Sax:直井亮) エウリディーチェを失って メゾ:三津山和代 6.チェルダーシュ 7.恋とはどんなものかしら(モーツアルト) 8.アンコール:見上げてごらん
このコンサートは「東京都福利厚生事業団」が主催しているものです。昔の都庁跡の国際フォーラムを活用した東京都の活動です。演奏はかなり水準の高いものでした。弦楽四重奏団の腕前は大したものです。ファーストバイオリンの「小林将」さんの非常に柔らかな音色と安定したテクニックは聞いていて非常に心地良かったです。
メゾソプラノの三津山和代さんの歌は良く通る明るい声で非常に安定していました。歌そのものは良かったのですが、エルガー、ヘンデル、モーツアルトを時代区分で解説されたのは少し無理があったと思います。はっきり言って今日のプログラムはそのように考えて作られたものではないでしょう。この一連の音楽会は奥村多絵子さん(フルーティスト)が企画しているようですが、今日の表題の「たえなる弦楽の調べとともに」とか前回の「木のエネルギー」(木管五重奏団の出演らしい)とか、表題に少し無理があるように思えました。
いずれにしても東京都(外郭団体ですが)の豊かなこと。こういう演奏会を唯で開催できるのですね。東京都民と東京に働く者は非常に恵まれていると思います。都会から地方への財源移転の話が出てくるのも納得しました。
非常に興味深い本を見つけて読みました。ルーマニアのピアニストで若くして亡くなった「ディヌ・リパッティ」に伝記です。著者は「畠山陸雄」さん。音楽・著作に関してアマチュアの方のようですが、素晴らしい作品であり、非常に意義深い仕事だと思います。本全体にリパッティに対する敬愛と愛情が溢れていてとても読み心地の良い本でした。
この本を書くきっかけとなったのは、以下のようなな偶然が重なったことのようです。念ずれば通ずるですか・・・。非常に羨ましい限りです。
○畠山さんはリパッティ最後のブザンソンリサイタルの演奏を始め、リパッティの演奏に惹かれていた。 ○畠山さんはヨーロッパ遊学中にイギリスの本屋で「リパッティ」の伝記を見つけた。しかしそれはルーマニア語原本からの抄訳であった。 ○その後、畠山さんは武蔵野市派遣職員としてルーマニアに滞在する機会を得て、リパッティに関する書物・リパッティの住んだ町、リパッティに関係する人々に会うことが出来た。
私はこの本を更に読み込んでいこうと思っていますが、まず注目したのが「リパッティ」と親友であった「ハスキル」に関する記述でした。ハスキルとリパッティの交友については全編通じて記載がありますが、特にハスキルとリパッティの手紙のやり取りが詳しく書かれていて非常に面白かったです。
二人の出会いはハスキル41歳、リパッティ19歳の時でした。二人の間に、少なくともハスキルには相手に対する愛情があったようです。但しハスキルの「愛情」が普通の男女の間の恋愛感情か、それとは別の天才同士のある種に惹かれあう感情なのか、はたまた母性愛なのか分かりません。またリパッティ亡き後年下のバイオリニストの「グルミョー」との関係も考え合わせてみる必要もありそうです。
この本の最後の章は1950年9月16日の「ブザンソンでの最後のリサイタル」にあてられています。このリサイタルの模様はモノラル録音で残っていますが本当に悲しくて崇高な演奏です。ショパンのワルツに関しては今後もこれ以上の演奏は不可能だと思います。畠山さんの記述を読みながら色々想像することができました。
最近1957年のザルツブルグ音楽祭の録音で、ハスキルとアンダの演奏しているモーツアルトの2台のピアノのための協奏曲(変ホ長調)を聴きました。この曲はハスキルとリパッティが仲良く弾いた曲であったそうです。アンダも悪くはないですが、もしリパッティとハスキルの演奏が残っていたらどんなに素晴らしいだろうかと想像しています。
昨日は結婚記念日と妻の誕生日でした。今日は金曜日なので仕事を早く切り上げて池袋と妻と待ち合わせて晩御飯を食べました。金曜日に妻は新橋に行っています。昔の職場は日比谷だったので合流するには便利だったのですが、今の私の職場は後楽園なので、便利な待ち合わせ場所は「池袋」になります。しかし今日は仕事で「ミッドタウン」に行っていたので「大江戸線」で新宿に出てJRで池袋に行きました。
待ち合わせ場所はメトロポリタン6階の「HMV」。JRで行くと池袋の一番南の出口から直接メトロポリタンビルに入れるのでとても便利なのです。メトロポリタンビルのレストラン街のステーキハウスで晩御飯を食べることにしました。行った店「レストランモア」というステーキハウス。この店のシャンパンとハウスワインは安い割りにとても美味しかったです。久しぶりに妻とゆったり夕食を食べることが出来ました。池袋からだと埼京線一本で帰ることが出来るの安心して夕食を食べることが出来ました。
「レストランモア」はインターネットで割引券をダウンロードしていくと「2500円引き」になるそうです。
2007年10月07日(日) |
Panarroz Red Wine |
モナストレル(ムールヴェ−ドル)、グルナッシュ、シラーのブレンドワインです。それなりにバランスの良い、コストパフォーマンスの良いワインでした。スペインのJumilla地方の葡萄酒を買い付けて、Bodegas Olivares社でボトルに入れているようです。
関連サイト:製造元
全米の販売網を有するワイン事業者の「Hand Picked Selections」のブランドだそうです。
10月から私のホームプールである「沼影市民プール」が再オープンし、私のシーズンも再開しました。沼影市民プールは6月から9月一杯は屋外プールが開放され、屋内プール専用の脱衣室・シャワー・温水浴槽などは閉鎖されます。設備が限られることと、夏休みの子供達が入り込んでくるので進路が邪魔されることもあって、この間はプールに通う回数が極端に減ってしまいます。
9月末で屋外プールが閉鎖され、なぜか1ヵ月の修理期間があって、10月から屋内プールのみ再開されたのでした。土曜日の午前中は「特に水泳の好きな人」しか入場しないので、邪魔されずにゆっくり泳ぐことが出来るのです。プール周辺にはマンションが続々建設中なのでこれから混雑するのではないかと心配しています。
2007年10月04日(木) |
インド・スリランカ友好交響楽団の演奏会 |
本日4日「インド・スリランカ交響楽団」のコンサートがオペラシティのコンサートホールで開催されました。楽団の構成は以下の通りでした。(プログラムおよび参加者からの情報)
スリランカ交響楽団:38名、 デリー交響楽団:21名、 ゴア州立弦楽合奏団:3名 ムンバイ室内オーケストラ:1名 日本人:14名(弦楽器各トップとCla,Trmを除く管楽器、打楽器)
ムンバイから参加されたオーボエの「シャンカールさん」は最近入団された方でしょうか、私がムンバイにいた頃はいらっしゃいませんでした。ゴアからの参加者の中にチェロパートの「バスコ・ディアスさん」がいらっしゃいました。彼とはムンバイのコンサートで同じプルートで演奏した仲です。私のことを覚えていてくれて、思いがけない日本での再会に感激していました。
スリランカ交響楽団はほぼ全員の引越し公演となりました。懐かしい顔ぶれです。私に色々親切にしてくれたチェロのカマーニ嬢はオーストラリア留学中、ドュッシー先生のお嬢さん二人は英国留学中、セカンドバイオリンで名ピアニストで法律家でもあるサンダリーさんはアメリカに居るとのことで今回は不参加でした。それでもドュッシー先生門下のタマーラさん、アミラさん、ジョイさんとドュッシー先生が参加されました。先生からしっかり練習しているかと質問され少し恥ずかしい思いでした。
曲目は大学祝典序曲、スリランカ人作曲家「ハルシャ・マカランダさん」のスリランカの自然を称える曲(作曲者自身がピアノを担当され、二つの民族打楽器が参加しました)、シンプルシンフォニー、チャイコフスキーの「ロメ・ジュリ」幻想序曲。アンコールが「ガイーヌ」から「ばらの乙女達の踊り」でした。ほぼ満員の客席にはインド・スリランカに関係する方が詰め掛けた様子で非常に暖かい雰囲気でした。演奏終了後も拍手が鳴り止まず、「無粋」なコンマスが拍手が続いているのにオーケストラを解散させました。
演奏は非常に熱がこもったものでした。特にファーストバイオリンの4プルート外側に陣取る「ツシャーニ嬢(アーナンダさんの一番弟子)」が非常に力強くしっかり弾いているのでファーストバイオリンは後ろから厚い音がしていました。アーナンダさん(スリランカ交響楽団コンマス)は日本人コンマスの横に座っていましたが、彼なら全体を統率することも十分できたはずです。ファーストバイオリン第二プルートにはスリランカ随一のピアニストのラーマヤさんが座っていました。楽屋でお会いした時に非常に優しい言葉をかけて頂きました。
チェロは日本人チェリストの諸岡さんをトップにドュッシー先生が真ん中に座りスリランカ人・インド人を束ねていました。ゴアから来た「バスコさん」に私がドュッシー先生に習っていたことを打ち明けると大変驚いていました。インドのゴアから来たプレイヤーとスリランカのプレイヤーが同じ日本人で繋がっているなんて信じられない状況ではあります。チェロ・ビオラの中低弦は非常に充実していたと思います。
弦楽器にプロ級の奏者を抱えるものの、管楽器は基本的にアマチュアの域をでません。というのもインド・スリランカに管楽器の先生がいないからです。彼等が管楽器を勉強するのは軍楽隊の先輩なのです。今回スリランカからやってきたオーボエ奏者の「ハシータ君」。本番前に楽屋であったら非常に緊張していました。案の定大学祝典序曲で苦労していました。クラリネットはエキストラなしでした。ムンバイから「ダニッツさん」が来ていたら最強だったと思います。
各弦楽器トップには日本人が座りました。これは長旅で疲れているインド・スリランカの演奏家に負担をかけたくないという主催者側の配慮であったかもしれません。しかし、せめて「コンマス」は「アーナンダさん」を起用しべきでした。日本・インド・スリランカの友好楽団ではありますが、基本的に海外からお呼びしたプレイーヤの方達です。技術的に難しければ日本人がアシストに回れば十分です。日本人は「指導する・教える」という立場ではなく「一緒に楽しむ・支える」という役割を果たすべきでした。コンサートマスターの「大げさな」アクションは見ていて恥ずかしくなりました。
現在でこそ南アジアの国々と日本とは大きな経済力の差がありますが、嘗て16世紀・17世紀にはイギリス植民地下のインド・スリランカには豊かな西欧文化があったのです。ドュッシー先生の家にはピアニストのお母さんの所蔵品だという「リパッティ」のLP等が山ほど詰まれていました。今でこそ朽ち果てている「ムンバイオペラハウス」は300年以上の歴史を持っているはずです(東京オペラシティは10年!)。彼等はそういう南インドの文化を受け継ぎ、苦労してクラシック音楽を支えている人達なのです。こうした背景を是非とも考えておくべきでした。これは日本の国際協力全般に言えることだと思います。
帰りの初台の駅でチェロで参加された「諸岡」さんにお会いし、帰りの道すがらお話をさせていただきました。スリランカから参加したドュッシー先生以下女性チェリスト達との出会いを本当に楽しかったとおっしゃっていました。日本滞在は非常に限られた日数でいっしょに練習した時間も短かったと思いますが、こうした「友好」こそ非常に大切だと思います。一緒にコンサートにいった妻が思い切って「サリー」を着てきてくれました。これも大変な苦労でしたが「歓迎」の気持ちが十分に現れていました。私はパンジャビで十分かと思いましたが、やはり南インドの女性の正式な服装はサリーです。
2007年10月02日(火) |
新国立劇場、オペラ・バレエガラ公演 |
初台の新国立劇場が完成してから今年で10周年だそうです。東京オペラシティはNTT都市開発が手がけたものでNTTグループが入居しています。隣りがNTT東日本の本社。私も10年前にはオペラシティビルで勤務していたことがあります。そこに本格的に日本初のオペラハウスができたのでした。そこを利用しての日本のオペラ活動が10年間続いたのですが、今日は10周年記念で10年間の成果を披露することになったのでした。
最初に「マイスター・ジンガー前奏曲」で祝典のムードを盛り上げようと言う趣向でした。演奏は「渡辺一正」指揮の「東フィル」。オペラ・バレエの伴奏の「場数」にかけては日本一のオーケストラです。しかし残念ながら観客をわくわくさせる前奏曲ではありませんでした。アンサンブルが雑で祝典を寿ぐ気持ちが伝わってこないのです。バレリーナと歌手達、合唱団の祝典で、オケピットのオーケストラにとっては何時も通りの伴奏なのでしょうか。10年間のオーケストラの進歩はなかったのかしら。(NHK交響楽団80周年の本を思い出しました。)(追伸:弦セレ、アリア伴奏では好演していたと思います)
前半はバレエです。「チャイコの弦セレ」に「パトリシア・二アリー」さんの振り付けです。まずびっくりしたのが踊る人達の「スタイルの良さ」です。日本人もここまできたかという感慨ひとしおです。スタイルが良くて動きも洗練されていて見ていて本当に綺麗でした。「新国立バレエ団ソリスト」というステイタスが彼女・彼等に非常に良いものを与えたようです。これこそ10年間の成果だと思いました。振り付けは非常に「動き」を重視したものでした。舞台狭しと動き回る演出は少しうるさく感じました。
後半はオペラコンサート。今日の目的は「大村博美」さんを聞くことでした。大村さんの素晴らしさを知ったのは、今年の新春オペラガラコンサートでした。そのあと「ドン・カルロ」の王女役をテレビでみました。新国立では2004年に「蝶々婦人」を歌い脚光をあびたのだそうです。今年の8月に東京でコンサートを開いたのですがそれは聞くとことが出来ませんでした。今日は道化師から「鳥の歌」、蝶々婦人から「ある晴れた日に」、そしてアンコールで「乾杯の歌」を歌われました。
新国立劇場のホームページより
「大村」さんの歌は期待していたとおりの素晴らしいものでした。東京オペラハウスが10年間様々な公演をおこなってきて、様々な日本人歌手を登場させてきましたが、とうとう海外にも通ずる本格的な歌手として「大村博美」さんを見出したということです。これは本当に大きな成果だと思います。大村さんの魅力はしっかりした身体をベースに自然な発声法でうたうので、とにかく歌に力があること、そして「役柄」を少し控えめに、しかしとても丁寧に表現されることだと思います。それはあくまでも「歌」で勝負できるからこそできるのだと思います。西洋人とは違った日本人的に恵まれた容姿も大きな魅力です。蝶々さんはほんとうに素晴らしいものでした。最後の場面だけでしたが日本人の若い女性の「蝶々さん」が非常にしっかり表現されていました。「大村さん」が考える「蝶々さん」の人間をはっきり理解することができました。ガラコンサートでは演出家のうるさい「指示」がないので、本人の自由に歌えるからかもしれませんね。
他の出演ではテノールの「アルベルト・クピード」、アルトの「エレナ・ツィトコーワ」が安定した歌を聞かせてくれました。リゴレットから「美しい乙女よ」の4重唱を歌った「中村恵理さん、渡辺敦子さん、村上公太さん、町英和さん」も良く揃った歌で非常に好演していました。テノールでは「秋山雅史さん」が大変な人気になっていますが、残念ながらしっかりした外国にも通用するテノールは見出せなかったというのが実情でしょうか。
実は昨日からスリランカ交響楽団のメンバーが来日しています。オペラシティから帰り道、宿泊先の京王プラザホテルに寄って来ました。夜遅かったのですがメンバーはホテルには戻っていなかったのでフロントにメッセージを残して帰ってきました。彼等のコンサートは4日です。
2007年10月01日(月) |
Yellow Tail Red Wine |
最近良くスーパーで見かける「Yellow TAIL」を試してみました。まずは「Shiraz」です。ラベルのアルコール濃度「14%」が示す通りで、非常にアルコール濃度は高いです。しかし「フルボディ」というのではなく、ワインの芳醇な味わいが濃いというよりは、単に「アルコール濃度が高い」だけのような感じです。これは「Shiraz」のせいなのか、他の種類では違うかもしれません。
醸造元のホームページ ⇒ Cassela WINE
サッポロビールのホームページ
オーストラリアの「カセラ」ワイナリー生産のワインでアメリカ市場の輸入ワインNO.1ブランドだそうです。日本でもサッポロビールが幅広く販売を手がけています。「Yellow Tail」とはオーストラリアに住むカンガルーの一種「ワラビー」の愛称だそうです。サッポロビールでは通常の品種別のワインしか扱っていないようですが、「カセラ」のぺージでは「レセルヴァ」を始め他のグレードのワインも造っているようです。こういった低価格の普及品だけではなく、少し上のワインを輸入するとワイナリーの真価が分かると友います。普及品の品質だけで判断されてしまうのは残念です。
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