ゼロの視点
DiaryINDEXpastwill


2009年06月27日(土) ゲイパレードの夜

 本日はゲイパレードの日。毎年、用事があったりしてなかなか見学すらする機会がなかったが、今年はパリにいて、おまけに何も予定もなかったので、繰り出してみた。そして、その延長で、深夜は10年来の友人で、バリバリのドラァグクイーンであるPGのお供として、わしら夫婦&友人MCの4人でマレ地区界隈を練り歩いてみた。

 今晩のPGのテーマは、敏腕社長秘書グラディス(Gladys )嬢という役どころでのキャットウォーク。PGの徹底した衣装選びのセンスは、超一流かつ、辛辣なユーモアもきちんと盛り込んであり、これを拝見させてもらうだけでも、楽しいのだが、なおかつ、ウルトラピンヒールを女性以上に見事に石畳で履きこなし、エレガントに歩く姿は、一見の価値アリ。

 きんきらきんでド派手に着飾った、ファンタスム溢れるドラァグクイーンが多い中、秘書グラディス嬢の姿がかえって目立つ。グラディス嬢のちょっと後ろを歩いているのだが、通り過ぎる人、通り過ぎる人がグラディス嬢に目が釘付けになり、そんな人たちの反応に、私の目が釘付けになるほど。

 『美しすぎます、マダム♪』とか、『マダム、一緒に写真をお願い♪』など、あちこちから声をかけられ、喜びまくっているグラディス嬢。これらのやりとりをルポルタージュするように、一眼レフで連写していく私。

 歩きつかれたらちょっとカフェで一杯やって、またキャットウォークというパターンを繰り返しているうちに、午前3時過ぎ。もっといてもよかったのだが、一緒にいたMCが疲れたとのことで、早めに引き上げることになったのがちょっと残念だったのだが・・・・・・。





                   キメポーズのグラディス嬢


2009年06月26日(金) Velibですっ転ぶ

 昨今、自転車狂となりつつある私だが、調子にのってこぎまくっているうちに、とうとうすっ転んだ。レピュブリックからサンマルタン運河沿いの道に出た交差点でのことだ。

 その日、いつもように借りた1台のVelib。乗った瞬間、あ、この自転車の車軸が微妙に狂ってる、とわかったが、面倒くさいので、そのまま乗ることにしたのが悲劇のはじまり。車軸のバランスが変で、グラグラしやすいVelibはたくさんあるのだが、ま、いつものこと、ぐらいに思っていたのだが・・・・・。

 赤信号だったので、ちゃんと交差点でとまり、信号がかわるのを待っていた私。いつもだったら、かなりの確率で信号無視している、というのにだ。

 いつもと違うことするとヤバイのかわからないが、信号が青になったので、ゆっくり漕ぎ出したところ、妙に自転車がグラグラと感じて、そのバランスを取り直そうと、左足のペダルに力を入れたら、ズリっと靴底がすべってつま先とヒールの間の、土踏まずの部分の深い谷に、ペダルが挟まってしまった。

 その瞬間、完全に左足の自由を奪われた私は、なすすべもなくあっという間に交差点のど真ん中で、ド派手にすっ転んでしまった!。幸いにも、私の後ろにクルマがいなかったからいいものの、もしそうじゃなかったら・・・・、と思うと、あとになってちょっと冷汗。

 地面に自転車といっしょに、ぶさまな姿でねっころがっている自分に気づいて、慌てて起き上がろうとしている私に、可愛いフランス人の女の子が手を差し伸べてくれる。さりげない親切に、お礼をいうのだが、なんだか転んだショックでテンパっているのか、私の口から出てくるのはひたすら日本語(爆)。

 『いやいや、本当にどうもすみません、ありがとうございます』と何度も何度も日本語で繰り返し、ぺこぺこお辞儀しているアテクシ♪。可愛い女の子はフランス語で『大丈夫ですか?』と尋ねているというのに、その後も、ひたすら『大丈夫です、どこも打ってません』等と、ずうっと日本語でやりとり。母国語のパワーってのはすごいものだとつくづく感心してしまったほど。

 その後、気持ちを取り戻し、再び自転車に乗ろうとした瞬間、今度はサドルが落ちた!。落ちた・・・、というのは、自分の高さに調整してあったサドルが、すとーん、と、一番下まで下がってしまったという、こと。まさにふんだりけったり。

 これじゃしょうがない・・・・、ということで、とりあえず交差点を渡りきってから、サドルの調節および自転車の点検でもしよう・・・・と思い、トボトボと自転車を押し歩きしていると、またまた親切そうなフランス人青年が私に話しかけてきた。

 彼は、どうやら先ほどの可愛いフランス人の女の子との会話を聞いていたみたいで、私に必死にフランス語訛りの英語で話しかけてきて、サドルを直してくれようとしてくれる。“あ、それ、自分でやりますから・・”と、また日本語で言っている私(汗)。なので、相手に伝わっているはずもなく、日本語で話しているうちに、彼がサクっとサドルを直してくれて、あっという間に一件落着。

 その後、事故現場から一番近いVelibステーションに行って、違うVelibをゲットしたのはいうまでもない・・・・・。派手にすっ転んだわりには、どこも打たず、ちょっとだけ左ひじをすっただけですんだだけで、よかったよかった・・・・・・・。



                 故意に壊されたVelib 


2009年06月12日(金) おくりびと

 今年の1月末に、日本からパリへ戻ってくる機内で鑑賞した映画『おくりびと』。個人的には、“ふーーん、あっそ”って感じだったのだが、この映画をみてフランス人がどんな反応するのか間近に見たい衝動にかられ、さっそく夫を伴って近所の映画館へ突撃。

 納棺師以前に、遺骨をはしで拾って骨壷にいれる、という日本の風習時代、びっくり仰天しているのが大多数のフランス人。『骨まで、箸を使って拾うのか!、どこまで日本人は変態なんだ!』みたいに質問しかえしてくる状況にも、すっかり慣れた昨今。

 そんな中、皆の前で死体の着替えをして、化粧して等という、ある種、人生最後の露出狂的祭事をテーマにした映画は、今後、フランス人相手に“死生観”について議論する時のいい材料ともなりかねないゆえ、個人的にはこの機会を見逃せなかったわけだ。

 終始コミックな部分がおおいこの映画、館内のフランス人はゲラゲラ笑ったりしていたが、中盤以降ぐぐっと泣かせる展開になるや否や、館内に鼻水をすする人々の音がこだましはじめた。おおっ、予想以上にこのベタな展開にダイレクトにやられて、泣きまくっているフランス人が多い模様、すごっ♪。

 棺桶に入った吉行和子に向かって、火葬場職員の笹野高史が別れをつげる場面で、館内の鼻水じゅるじゅるサウンドは第一のクライマックス。そして、ラストの峰岸徹の手から石が発見されるシーンで、鼻水サウンドが館内を覆いつくす。

 隣を覗きみてみると、夫の涙腺も崩壊中!。そんな夫の姿に不覚にも吹いてしまって、声出して笑いそうなところを必死にこらえる私。これぞ、まさしく本当の葬式中によくやる私のありさまでもあるのだが・・・・・、まさか、映画の葬式シーンでもこうなるとは・・・。

 それにしても、ここまで涙腺が崩壊した夫を見たことがなかったので、あーー、本当に驚いた。映画が終わり、館内にが明るくなると、あからさまに目を赤くしたフランス人がたくさんいた。どうやら、とりあえず成功なんでしょうなぁ、この映画、西洋人をここまで泣かせたのだから・・・・・・。




2009年06月07日(日) ダライラマ講演会 in Paris

 昨晩の夜、ようやく別荘地から解放されて、パリに戻ってきた私。昨日のうちにパリに戻ってきておきたかった理由のうちのひとつが、本日の昼過ぎからBercyにて開催される『ダライラマ講演会』。別荘に招待してくれたお礼に、と、P夫妻がわしらにチケットを購入してくれたこともあって、これははずせない。

 会場に向かうメトロの中には、あきらかにこれからダライラマの講演に行く、というわかるようなスタイルの人がたくさん。ニューエイジ系のコンサートでもあんのか?、という勢いだ。会場に到着すると、やはりニューエイジ系の店とかにいそうな人がわんさかいて、またもやニヤニヤしてしまう。

 それを裏付けるかのように、《UFOを信じる会》とか、かなーり胡散臭いチラシを配っている人もたくさんいて、できるだけ多くの胡散臭いチラシをゲットしてみたい好奇心にかられ、夫とあちこちをウロウロしてみた。

 会場に入る前に持ち物チェックがあるのだが、これがビックリするほどしょぼかった。入場者には小さい透明のビニール袋が渡され、その中に時計、小銭をふくむ、あらゆる金属製品を入れてるようにとの指示があった。皆、その場でじゃらじゃらと財布から小銭を出してビニール袋に入れ始める・・・・。

 そして、そんなビニール袋を片手に、ボディチェックを受けるために延々と並ぶわけだ。で、実際に自分の番になると、担当者が軽くボディチェックするだけで、別に ビニール袋の中などもチェックすらしない。ペットボトルを持ってきていた人は、その場で蓋だけをとりあげられ、皆、いつこぼれるかわからない自分のボトルを不安そうに持ちながら、会場をウロついている。

 それにしても、本当にこんなチェック、意味あるんだろうか?、と、逆に不安になるほど、ゆるーーい検査だった。自己申告制で、金属製品をビニール袋にいれるだけのチェック・・・。ナイフとか持ち込んでも、全然大丈夫じゃないか、と思えて仕方ないのだが・・・・。

 場内は完全自由席。昨年のナントの講演会に行った友人からは、ものすごく早く会場に行かないといい席がとれないとの指導をうけていたので、若干ストレスを感じながらも早めに会場にむかったのだが、わしらの友人らは、まだ誰も到着しておらず。そのおかげで、ながーーいこと、わしと夫で、たくさんの座席をキープする係りをやる羽目になった。

 ナントの人がせっかちなのか、パリの人がゆるいのか?、私にはわからないが、とにかく、会場が一杯になったのは、ダライラマが登場する5分前くらい(笑)。

 さて、肝心のダライラマの講演だが、個人的には講演の内容にソレといった目新しさというか、スピリチュアルなものをあまり感じなかったというのが正直なところ。ダライラマ自身はとてもいい人そうなんだが・・・・。で彼の話す口調が、ちょうどいい子守唄になってしまったのか、気づいたら爆睡していた私。

 ハッと気づいて、慌てて“今までまったく寝てなかったですよ!”みたいなフリして隣をみると、夫も寝ていた。で、その隣の友人Mもコクリコクリしている最中だった・・・・。

 わしら夫婦にチケットをくれた、P夫婦だが、ダライラマが講演中に何度も何度も、母親の無償の愛について語り続けたあげく、子供をいかに愛しいつくしむことが大切かと訴えかけられたせいで、愛娘に留守番させてきたことに罪悪感を感じ、講演途中で彼らは家に帰っていく始末(笑)。

 講演の後、会場を出ると、ダライラマの講演に妙に興奮してしまった女性が、坊さんに抱きついたりしているのがなんとも笑えた。この女性の陶酔感は、やっぱりダライラマ講演会というより、ヒッピーが集ったウッドストックという感じにしか思えない。

 家に戻り、日本の友人数人にダライラマ講演会についてのメールをすると、一人はすでに数年前に日本で彼の講演会に行き、私と同じく爆睡して終わっていたことが発覚。で、親友M嬢は、たった一行のメールで返信してきた。



《だらい☆らま、スーツで新橋にいても誰も気づかないかもっ♪》




 という、内容だった・・・・・・・・・・。この内容を、前述の爆睡した友人に伝えると、彼女も妙に納得したあげく、そういえば、自分の取引先の相手がダライラマに似ている!、ということに気づいたようだった。気づき・・・・・、これぞなによりも大切なことなり・・・・・・。めでたし、めでたし。





2009年06月04日(木) 洗濯機騒動 3

 さて、お邪魔させてもらっているM嬢宅、最近、家族が増えたこともあり、今までのように、ただただひたすらM嬢と酒飲んで話しているわけにもいかない。とっても、とってもかわいい女の子なんだが、泣く時は泣く、それも素晴らしく叫んでくれたりもする。

 ゆえに、皆がなんとかして赤ん坊をあやしたりするのだが、そのあやすグッズの中に、歌う絵本(各ページのアイテムを触ると、そのテーマにそった歌が流れてくる本)がある。子供が登場してはじめて、彼女らの家を訪れた時、彼女もその夫も、気が触れた?、ってくらい、この絵本の歌を歌いまくって子供をあやしていたように見えたのだが、気がついたら私もすっかりこの絵本の歌を覚えてしまって、チャリンコこぎながら鼻歌でくちずさんだりしてしまうこともあり。

 その昔、高円寺駅や渋谷駅などで耳にせざるを得なかった、あの某真理教の、アホくさいほど単調で延々と繰り返されるテーマソングを、気づいたら口ずさんでいた時の恐怖にも似ていなくもないのだが・・・。

 というわけで、状況も変わった今、色々と急がしいお母さんに代わって、ごはんをあげたり、哺乳瓶で水分取らせたりとかお手伝い。こんなことをしていると、あっという間に時間がたち、M嬢の夫Fが仕事先から戻ってきた。

 なにかと忙しいF。彼が戻ってきたらすぐにクルマに乗って、ショッピングモールへ突撃できるように準備しているように!、とのお言葉に従い、Fを極力待たせないように車に乗り込む。そしてM嬢とその“プリンセス”にお別れをして、いざ突撃。後部座席いっぱいに洗濯機を載せる予定なので、彼女らは一緒にやって来られないのだ。

 店についても、さすがF、交渉のしかたがうまい!。端的に要領をついていて、みているだけで気持ちがいい!。うちのオッサンだったが、ここで自分の身の上話とか、嬉々としてはじめるので、洗濯機を購入するために店にきたのか、店員とお友達になるために店にきたのか、まったくわからなくなること常なのだが・・・。

 気がついたら、値段の交渉までしてくれており、いやいや本当にすごいぞ、仕事人F。購入したばかりの洗濯機を後部座席に積み、いざ別荘へ。日本の実家の洗濯機が壊れて、従姉妹H嬢のフィアンセH氏の実家からおさがりをもらったのだが、この時の洗濯機の重さとは比較にならないほど、今回購入したブツは重い・・・・・・・・・・。

 それでも、なんとかFとわしの二人で洗濯機を下ろし、また古い洗濯機を外へひきずりだす作業にしばらく専念。とても暑い日だったので、こんなことやっているうちに汗がポタポタ落ちてくる。首にタオルを巻きたいほどだ!。これが外で作業する醍醐味なのか?、などと内心思いながら、現場の親方と化したFのつかいッぱとして命令に従って動く私。

 なんでもかんでも業者まかせで生きてきた人間にとって、こういった作業のひとつひとつが新鮮だったりする。親方Fは、マイ工具箱を持参で来てくれたのだが、彼に「〜をとって」とか、工具の名前を言われるたびに、まったくわからない私を発見。工具系のフランス語の単語をほとんど知らないのだ!、いやあ参った。

 一方、親方のほうは黙々と設置作業に入り、取扱説明書もクールに読みこなし、ちょっと私が別のことをやっているうちに、洗濯機を作動させていた。
 洗濯機を試運転させている間に、6月2日の晩に食べ損ねたビールとパテで、小腹を満たす。一仕事したあとのビールは本当に美味しかった♪。親方も腹が減っていたのか、わしわしとパテとチーズを食べまくっていた。そして、彼は古い洗濯機を撤収もしてくれた、もう神っすよ、ここまでくると!。

 日本の実家で、母が長年愛用していた2措式洗濯機を、リサイクルセンターに自力で運んだことがあったのだが、まず洗濯機が異常に軽かったのと、クルマがあって自分の好きなときに持ち込めたということもあってできたことだったが、こうして時間が限られたフランスの別荘地で、やっと新しい洗濯機が設置するところまでこぎつけたものの、古い洗濯機を始末するまで滞在延期とかになりかねなかったので、本当にありがい。

 この晩から、翌日まで、この新しい洗濯機で、別荘中のものを選択しまくったアテクシでした。ちなみに洗濯機は6回も調子にのって回してしまったっす♪。



                  神、君臨中♪


2009年06月03日(水) 洗濯機騒動 2

 洗濯機修理専門業者が朝9時半にやってくることになっていた。それにあわせ、念には念を・・・、ということで、いちおう9時には人を迎え入れられるようにしてたのだが、本当に業者、朝の9時にやってきて、私がビックリ!。時間より早いフランス人・・・・、ってか、朝30分も早く来るの、それも非常識じゃないか?、などと内心ブツブツいいながらも、とてもさわやかな業者の態度で、どうでもよくなる。

 が、業者がさわやかだったのはいいが、どうもこの洗濯機、思っていた以上に状態が悪い模様。水を調節する回線自体が機能しなくなっているとのことで、この部分を直すには結構な金がかかるという・・・・。見積もり、もすぐできず、本日の昼過ぎまで待ってくれとのこと。

 またもし見積もりが出て、その金額にわしらがOKを出して、実際に修理をお願いしても、すぐに部品が手に入るか否かわからないという按配・・・・。とにかく、この場では見積もり金額だけは知りたかったので、それをお願いしはしてみた。

 それにしても、さて、どうするか・・・・・・。この別荘の責任者は、くそばばあ。くそばばあとは、夫の母親なのだが、口はだすが金はなかなか出さず、おまけに現代のシステムもまったく熟知しとらん、目の上のたんこぶ、それがくそばば。今回、この件はくそばばあをまったく通さず色々と問題を解決していく前例として、私は対処していきたいと画策することにした♪。

 とにかく、くそばばあには相談しない♪。で、あとで金だけださせよう、というわけです、はい、うふふ。ということで、くそばばあ対策だけは決まったが、実際には修理となるのか、新品を買うのか?、ということを決めるのに昼過ぎまで待たないといけない。

 おまけに別荘にはネット環境がないので、ネットであらかじめ新品商品の値段調べなどもできずイライラ、目処が立たないと、パリに帰る日すら決められない状態にイライラ。で、かなりの暑さに、またイライラ、ここまでイライラしてくると、かえっておかしくなってきて、気がついたら一人で笑っていた、怖いっ。

 そしてようやく見積もりが出て、修理は250€で、部品のことも考えると実際に修理できるのは3週間後とのことだった。前述のくそばばあは、6月下旬から別荘を貸しにだすので、それを考慮すると3週間後じゃまったく間に合わないので、即座に新たらしく洗濯機購入する方向で動き出すことにした。

 そこでふと別荘からクルマで30分くらいのところに住む友人M嬢に電話して、今までの状況を話してみる。ただの愚痴電話だったのだが、女神のようなM嬢が素晴らしい提案をしてくれた!。今晩から彼女の家に泊りがけで行き、翌日彼女の夫Fの仕事あけに、彼の運転で巨大ショッピングモールへ同行してもらったうえ、洗濯機を現品購入したあと、すぐに別荘にそれを運び、Fがとりつけてくれる、という提案だった。

 5月25日の日記『自転車を購入するまで』でも書いたように、とにかく配達などがからむと、本当に日数がかかるのがフランス。そして今週中にはなんとしてでもパリに戻らないとヤバイ私、というわけで、またまた渡りに船!、さっそくこの案の実行に動き出す。

 またまた駅までチャリンコですっ飛んで行き、TGVの変更手続き。洗濯機を設置したあと、様子をみるために実際に使うことも考慮して、予定よりもう一日長くいられるようにしてみた。そのあと、洗濯機の寸法を測り、お泊りセットの準備して、17時のバスでM嬢宅へGO。クルマでは30分なところへ、バスを乗り継ぎ1時間半かけての旅。

 目処がたった今、また気分がすっかりよくなっていた私は、M嬢宅で飲んだり食ったり、いやいや、ご馳走様でした♪。




          このバスLILAのおかげで、ふいに別荘にばばあがやってきても逃走可能♪


2009年06月02日(火) 洗濯機騒動 1

 別荘から客人たちた、一足早くパリへ戻っていったあと、洗濯をしようと思ってボタンを押す。洗濯機はいつものように快調に動き出したのを確認して、居間でぼんやりしていたところ、どうもそれでもいつもの洗濯機の音と違うような気がして、もう一度チェックしにいくと、どうも水がまったくきていない模様・・・・(汗)。

 水なしで、勢いよく回り続ける洗濯機・・・・・。庭で読書中の夫に、『洗濯機の水がきてない!』と報告したものの、オッサンは『辛抱強くまってれば水が出てくるんだ!』などと、フランス人らしからぬ、見事に的外れな根性論を示唆してくる。

 しばらく洗濯機の前にしゃがみこんで、水なしで回り続ける洗濯機を眺めてみる・・・・。中には、バスタオルなどのリネン類に、夫のジーンズが入っているだけなので、ま、これで擦り切れても私には被害がないのが嬉しい♪。しかし、それにしても水はいっこうに出る兆しがない・・・・・。

 水の栓が閉まったままのでは?、と思って調べてみるが、これもOK。どうやらこれはちょっとマズイ・・、ということになり時計を見るともう午後6時すぎ・・・・。今からフランスで修理人の以来なんでできるはずもない。おまけに、私たちは明日の晩にはパリに戻る予定になっている・・・・・・・。

 ああ、またいやな展開になってきたようだ・・・・・。最後には解決するとはいえ、家を閉める直前になって何かが壊れる(涙)。日本の実家を閉めて、さて明日は飛行機でパリへ戻る・・・・、なんていうときに限って、雨戸がはずれたり、ガラスが割れたりして、ただでも慌しい帰国準備に、輪をかけて巻きが入るのは、風物詩化してきている感すらある・・・・・。

 翌日、朝一で方々に電話し、別荘の水周り関係を担当している水道屋にきてもらったものの、水道屋の範疇では問題がないとのこと・・・・。お次は、別荘でのあらゆる家電の設置に携わっている電気屋に来てもらったものの、電気配線系の問題でははく、洗濯機自体の問題だと指摘をうける。

 おいおい、おめーら、たらい回しにしてんじゃねーだろーな ?!?!?!、と内心叫び続けながらも笑顔で対応する大人な私。そして、洗濯機などの修理人に電話すると、本日はどうしてもチェックしに来ることができないという・・・・ひえーーーーーっ。どうする、どうする、どうする?!?!?、あと4時間でパリに帰るというのに・・・・、うえーーん。

 結局、明日から南仏へ出張の夫をひとまず予定通りパリに戻し、私だけが別荘に残ることにした。とはいえ、2名で1枚の格安TGVチケットだったので、駅にチャリですっ飛んで行き、各自で変更手続き。手数料かつ変更料だけで、70€、高いっ&痛いっ!。

 その後、駅まで、最終のパリ直行TGVに乗り込む夫を見送りに行き、別荘一人暮らしがスタート。あまりにも暑い日だったので、庭で冷えたホワイトビールにパテでもつまむか?、と長いすに座った瞬間、向かいの夫のおさななじみFがやってきて、夕食に誘いにきてくれた。渡りに船、とばかりに、すぐにFの家にすっ飛んで行き、美味しい晩飯にありつけラッキー。

 洗濯機騒動を知っているF&その家族なので、色々とこれまでの顛末および、これからの予想などをたててくれるのが、妙におもしろい。また、Fは元エールフランスのキャビンアテンダントをやっていたので、前日に、ブラジルで墜落したとされるエアバスをはじめ、航空関係者の色々な逸話を話してくれた。ちなみに、2000年に墜落したコンコルドを操縦していたパイロットとは、家族ぐるみの付き合いをしていたほど仲がよかった、ということだった・・・・・。

 問題は一向に解決されたわけではないが、今慌ててもしょうがない、というわけで、この晩は、呑んで食べておしゃべりして笑って、ベットに戻って熟睡したゼロでした。





               こんなこと、自分たちじゃできません・・・


2009年06月01日(月) 海岸沿いを走るっ!

 友人夫婦らが別荘にきている期間中は、連日の晴天続き。別荘は海岸から200メートルのところにあることもあり、こんなにいい天気の週末の午後になると、路駐のクルマがビッシリ。クルマの影で着替えて海岸に向かうファミリーとか、そんなのばっかり。

 海岸沿いの道は平坦な一本道で、すごい渋滞。しかし、皆、命がけ♪、という感じでクルマをとめる場所をみつけ、水着にきがえ、海岸へ向かっていく。個人主義なのがフランス人だぁ?、という感じで、皆が皆、同じ行動をとっているのが、妙に微笑ましい。

 皆と、遅いランチを終えるのが連日16時過ぎ。食器を食器洗い機にぶち込んだあとは、招待客と夫は次々に水着に着替え海へ向かっていく。うーん、こいつらも皆と同じかぁ(笑)ということで、そういう輩をシラっと見送った後、しばし日陰でまどろんでエネルギー補充した私は、ピッカピカの新しい自転車でサイクリングへGO♪。

 実際には、皆と同じことやってもよかったんだが、それ以上にこの晴天の中、買ったばかりの自転車でとおーーーいところまで行きたくて行きたくてしょうがなかったのだ。もうランチ中から、どこかへ行きたくてしょうがなく、足踏みしながら食事していた・・・、というのが正直なところ。

 一番すきなのは、街中サイクリングなのだが、さすがにここは海沿い別荘地ゆえに、海岸線をひたすら爆走。気がついたら30km弱、たったひとりで走り回っていた(汗)。しかし、クルマでは味わえない開放感は本当に爽快。風を身体全体で感じ、心地よい汗をかくことができるサイクリング。これはこれは、ますます自転車がやみつきになりそうな予感のするゼロでした。



Zero |BBSHomePage

My追加