言霊
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2002年06月17日(月) |
◇ 存在価値至高主義? |
大好きな彼女の日記に、今まで私が気になってたものが載っていて ちょっと頭が回想モードになっちゃってる@サボテンです。
存在価値って考えたこと、ある? 自分が必要なのかどうか。自分の価値。ここにいる理由。 私は昔からソレに捕まる方だったけど、真を産んでからは満たされてる気がする。 だってマコリンには私が必要。 あんまし苦労しなくても「必要だ」と言ってくれる手がある。 だからねー。ちょっとそんなリアルな感情、忘れてた気がするのよ。油断してたっていったらいい?
会社で働いてる時は、やっぱり凄く気になった。 同期がドンドンやめてく。 辛いからじゃなくて。繰り返される毎日に痺れを切らして。もしくは行き着く場所に見切りを付けて。 だけど辞めたところで、会社に残る私には何の負担もない。 そんな毎日に不安を感じる。 ……ああ、ただの駒なんだな。必要とされない消耗品なんだな。 まるで会社はギブアップを待ち望んでるようにも見えた。 遅くなった私を車で送ってくれる、仲の良いオジサン(って書くと怪しいか/笑)に、愚痴を吐く。 「わかるよ。だけど辞めちゃダメ。どんな仕事でも半年ガマンできなかった奴は、どこに行っても続かない。どんな仕事しても中途半端。我慢がきかない奴は、どんなに能力があっても絶対それをいかせない。自分自身で道を切り開いていくことができないから何もできない。そういう奴にしたくない」 若くて血の気の多い…出世欲の強い私を、呆れるほど理解してくれてた人だった。 妙に説得力のある優しい言葉に胸を打たれて、せめて一年は耐えようと決めた。 もうすぐ一年というところで、人事次長に直談判。 「やりがいのある部署に移動できないなら、辞めます」 確かそんなことを言ったと思う(笑)血の気が多い……その上、世の中を甘く見てる(爆笑) ゲロゲロ激甘なガキだったのは今になって認めるけど(ブッ)それなりの自信と手応えを持ってた。 -自分ハ コノ会社ニ 必要ト サレテル- 辞めると言って「どうぞ」と返されるようなら、こんな部屋にも通されない。この人は私を買ってくれてる。 いや〜〜、怖いね(笑)ガキの自信。 そんな私を次長は甘やかしてくれたわけだ。 「このまま本店で見守って、チーフとして育てるつもりだったんだけどね?」 このセリフで感激しちゃうのが、存在価値至高主義(笑) 確かに。同期の中では恐ろしく特別扱いされてる自覚はあった(それが自信だったんだろーな) 「それでも続ける気、ない? 本部に来たい?」 正直、ちょっとグラついた。 仕事はあんまり楽しいと言えないけど、見ていてくれる人がいる。 本当のところは、それで十分だった。 あっけなく部署変えになったんだけどさー。あくまでワガママ通して(^^;
だけどね。今になって、ちょっと恥ずかしいっていうか。 意見が違うっていうか。。。
確かにあの頃に比べたら、真面目じゃないし理想や仕事に燃えてもいない。 私はある意味「怠け者」になったかもしれない。 余計な落ち着きが出てきてしまった気もする。ガムシャラになれない。 そんな自分を庇護するわけじゃないけどさ。
仕事って、それだけじゃないんだよね。
私が耐えてた一年の間に、一つ年上の先輩が移動してきた。 その先輩はそれから3ヶ月くらいで会社を辞めてしまったけど、私にとっては物凄い存在だった。 仕事熱心じゃない。だけど怠けもしない。 自分に与えられた仕事をソツなくこなして、肩の力を入れないで生きてる人だった。 そして、人付き合いがどーもギクシャクしてしまう私にも、他の誰にも、同じ笑顔で笑った。 その日の機嫌とか嫌いな人とか、そういう分け隔てがなくて。 何考えてるのか解らなかったけど、だけど大好きだった。傍にいてホッとした。 すっかりなついてしまった私を笑いながら、突き放すでもなく、いつも通りに笑ってた。 辛い時も、その先輩がいるから会社に行った気がする。 一日一言話せれば元気が出た。 ミスをして泣いた時も疲れる仕事の後も、心が軽くなるような笑顔で味方になってくれた。 全然叱ってくれないし、厳しい態度なんて取らないで。ただ甘やかすだけ(笑) 「だって○○は仕事できるじゃん?」 ……自分って半人前だと自覚した。そういう人だった。 辞めるって聞いた時は、目が回って倒れそうだったけど(笑) 「大丈夫だよ。○○いい子だし。誰とでもやっていけるって♪」 肩をパンパン叩いて、笑っていなくなった。
たとえばオフィスのお茶汲みでも。たとえば小さな書類整理でも。 たとえばほんの一日の仕事でも。たとえば誰かの代わりでも。 いい仕事を…心を込めた仕事をしてくれる人はいるし。絶対、誰かの記憶には残るものなんだよね。 そういう人を何よりすごいと思うし、そう在りたいと思う。 だからね。 大変なだけで、意味や価値を見出せない仕事でも…“自分のやるべき仕事”じゃないとしても。 自分の存在自体に意味や価値がなくなるわけじゃない。 会社って枠で考えたら“意味のない仕事”でも 自分っていうウツワで考えたら、それは大切な仕事だったのかもしれないよ? きっと「出逢えてよかった」と思ってる人がいる。
私たち、みぃんな、ね? ただ無理して生きてるだけじゃあ、ないんだよ。
2002年06月03日(月) |
◇ ジャンクフードな関係 |
突然だけど私は槇村さとるという漫画家が、すっごく好き。 この人がいなかったら自分で話を作ろうなんて絶対考えなかったと思うくらい。 その著作にある「おいしい関係」という話の中には、よく「食事」と「餌」という比較が出てくる。 言い得て妙だね。 食事じゃなくて餌を食べてばかりいると、まるで満足しない。 たまにはジャンクフードが欲しくなることもあるけど、やっぱりそれじゃ足りないんだなーって思う。 当然「食事ってなんだ?」って話になるよね。 デリバリーの豪華なジャンクフードより、手をかけた粗食の方が「食事」だと思うけど。 その差は何だろう。
結論からいうと「どれだけ手をかけたか」だと思う。 それはそのまま料理への「愛情」で。
要するに「愛がある料理」を「ありがたい」と思って食べるのが、食事。 レンジでチンして「何食ってるんだか判らないような気持ち」で済ますのが、餌。 あ痛たたって思った人、いるでしょ(笑) 私だって毎回「食事」はムリムリです。特に一人で食べてる時なんか、も〜超〜テキト〜(笑) 「口に入りゃいい」くらいの勢い(太るぞ) だからね。たまにはね。忙しいし、それもアリだと思うんだけどさ。
たけど人生の中で「メシを食う」時間って意外とウエイト高い。 愛を語るよりメシを食う時間の方が多いし。 無理なダイエットなんてしてる人は、恋人の往来よりも待ち遠しい時間かもしれない。 そんな大切な時間に「餌」食ってても、ちっとも満腹にならないし だからちっとも幸せになれないってコトになる。やばいぜ。こいつぁ一大事だ!
手をかけたメシは旨い。 オシャレして予約して金払って、美味しい店に行くのも素敵だし。 手間暇かけて自分で育てた野菜なんかかじるのは、最高! そうじゃなくてもとにかく一手間かけて作った料理は、やっぱり「ありがたみ」が違う。 自分で料理をする立場の人は大変かもしれないけど、ある意味一番お得だと思う。 手間をかければ美味いモノが食える。 味が良くなるんじゃなくて、執着が湧くんだよね。それが「美味しい」の正体だと思う。 だから作らない人も台所が見える場所で一部始終を見てるだけで、一ランク上の幸せを食べられるし。もちろん手伝って自分の手間も入れば、絶対その方が美味しい。そういうもんだと思う。
さて、なんで“ことだま”で、そんな話をしているかというと。 これって人間関係にも、そのまんま応用が利くんじゃないかと考えちゃったからなんだ。
何も考えずに楽に付き合える……レンジでチンしたような関係ってあるじゃん? 本音を言うでもなく、信頼するでもなく。その人の為なんて全然考えないで、自分の存在を写してくれる鏡を求めるようにダラダラ一緒にいて。何も吸収しないで、何も理解しないで、必要なくなったらポイって捨てられるような関係。 自分が嬉しいことを言ってもらえば、それでとりあえずお腹いっぱいになるけど。ちっとも満腹にならないから、すぐにまた同じようなモノを貰って、なんとなく食いつなぐような。ジャンクフードみたいな関係。 そんなのばっか続けてると、人生の最後に何の充足感もなく逝くことになるんじゃないかって。 なんかね。そんな風に考えるんだよ。最近特に。
一方的に相手に何かしてもらっても、満腹にならないよ。 自己満足でいいと思うんだ。 身勝手な恋情じゃなくて、包み込むような愛情で勝負してみれば、何か変わる。 たぶんね。自分の中から「旨味」が出るんでしょ?(笑)
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