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2005年01月31日(月)
吸血鬼ハンター

このところ頭痛や何やらで、遊びにも出かけていなかったのだが(寒いので出不精にもなっている)、知人が今週末のラグビー(マイクロソフトカップ決勝)のチケットをくれるというので、それを受け取りに重い腰を上げて新宿三丁目まで出かけた。

ついでに、宗方慶司氏(しぶがきさん)のサイン入り本を受け取る。昨年末から本人に預けてあったのが、やっと引渡し。サインの練習の成果があったのか、なかったのか・・・。ともあれ、早く本を返してもらわないと、肝心の小説を読めないわけだから、1ヶ月以上も自分で自分の本を持っているなんて、とっても無意味。

今日は姪の誕生日なので、メールしようと思っていたのだが、そんなこんなでコロリと忘れてしまった。1年間ずっと覚えていて、昨日も、明日メールしなきゃ!と思っていたのに、こともあろうに当日忘れるなんて。

月末なので、サクっと1日で読めるだろうと思って読み始めた、ナンシー・A・コリンズの『ミッドナイト・ブルー』も、結局出かけたせいで読了できなかった。たぶん出かけなくても終わらなかったと思う。なぜかといえば、あまり興味が持てない内容だからだ。

ブックオフで買ったときは、面白そうだと思ったのだけれど、いざ読み始めてみたら、そうでもない。というか、好みじゃないといったほうがいいかも。吸血鬼ハンターの話というから、ヴァン・ヘルシングみたいな感じかなあと期待していたのに、ハンターのくせに自分も吸血鬼だなんて!これは予想と全然違うぞ!


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2005年01月30日(日)
『When the Wind Blows』 読了

長引いていたジェームス・パタースンの 『When the Wind Blows』 を、やっと読み終えた。これは乗らないなと思いながら、ただ単に読了することだけを目的として読むのは、結構しんどい。

登場人物は、主人公のフラニーという獣医の女性。そこに現れる、正体のよくわからないFBIエージェント、キット(ここにロマンスが芽生える)。そして、何かから逃げている、背中に羽の生えた少女マックスと、弟(同じく羽が生えている)のマシュー。それを追う正体不明の男たち。ほかいろいろ。

フラニーとキットは、連続して死亡した医師たち(フラニーの夫も含む)と関わっているのだが、その件で動いているうちに、羽の生えた少女に出会う。

一方、羽の生えた少女マックスと弟のマシューは、「The School」と呼ばれている施設を逃げ出し、そこのガードマンたちに追われている。「The School」は、アメリカ政府が秘密裏に作ったDNAの研究施設だ。

マックスに出会ったフラニーたちは施設に忍び込み、その謎を解いていく。その時に驚愕の研究内容を知り、数人の羽の生えた子どもたちを助け出すのだが、秘密を知ったものは、消される運命であることを知る。そのため、死んだ医師たちも、その研究に携わっていたために殺されたことがわかる。ここで、殺人事件と不可思議な空飛ぶ少年少女の話が結びつくのだ。

だが、助けを求めたキットのFBIの上司も、その研究に関係していることを知り、フラニーたちは絶体絶命となる。

というわけで、ミステリとSFを合わせたような話で、これまでのパタースンのイメージとはだいぶ違う内容だったのだが、DNA操作で空飛ぶ人間を作り出すほどの秘密の施設だというのに、そこの描写がお粗末すぎる感じがするし、それに関わっている人たちについても、描写が簡単すぎる。鳥と人間を掛け合わせて、空飛ぶ人間が作れてしまうって、すごいことだろうと思うのだが、あまりにあっけない。

結末も、それらの施設や科学者たちがどうなったのか、よくわからないし、少年少女たちの行く末もはっきりしない。フラニーとキットが森の奥に彼らをかくまったらしいのだが、この現代の社会の中で、誰にも発見されずに終わるとは思えないし、実の両親に返された子どもたちだって、背中に羽が生えている状態では、何事もなく幸せに暮らせたとは思えない。終わり方が甘いという感じ。

ファンタジーならまだしも、ミステリにしては甘すぎるし、SFにしては、説得力が足りない。パタースンとしては、失敗作なんじゃないだろうかと思ってしまうほどの、すっきりしない話だった。ミステリ、SF、ロマンス、ファンタジーと、欲張りすぎたんじゃないだろうか。


〓〓〓 BOOK

◆読了した本

『When the Wind Blows』/James Patterson (著)
U.S. 定価: $7.99
価格: ¥836 (税込/Skysoft)─Amazonより安い
マスマーケット: 448 p ; サイズ(cm):縦 16.8 x 横 10.5 x 厚さ 2.4
出版社: Warner Books Inc ; ISBN: 0446607657 ; (1999/10/01)


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2005年01月29日(土)
スーザン・アイザックス 『弁護士リリー・ホワイト』

昨日読み終えた、スーザン・アイザックスの 『弁護士リリー・ホワイト』 は、面白かった。アイザックスの評判は前々から耳にしており、原書も2冊ほど持っているのだが、今まで読むタイミングがなかった(1冊は行方不明になってるし)。世間の評判はあてにならない場合が多いけれど、これに関しては、噂どおり、評判どおりといった感じ。面白ければいいなといった程度の期待しかしていなかったのだが、いい方に期待を裏切ってくれたので、嬉しい。

一応ミステリの部類に入るのだが、内容は「ニューヨークの優秀な女性弁護士の人生と、彼女が携わる殺人事件の進展が交互に語られる」もので、最後にその2つの話が重なるといった具合。それぞれ単独で読んでも十分に面白いものなのだが、これが2つ合わさっているのだから、1冊で2度おいしい小説だ。

でも、ミステリという感じはあまりしない。もちろんミステリの要素もしっかりあるのだけれど、それよりもリリーの人生のほうが、山あり谷ありで、ドラマがあって面白い。弁護士になってからの現在の話の中に、時折「彼」という存在が登場するのだが、これは一体誰なのか?というのも、もしかしたらミステリかもしれない。

その彼の正体は、最後に過去と現在が交わるところでわかるのだが、やはりこの人だったかとの予想はつくものの、二人の関係がどんなものであるのか、そこに至って初めて明かされ、読者はびっくり仰天する。人生はなかなか思うようにいかないものだが、これは悲しすぎるよねえ・・・という感じ。でも、男と女を超えた関係は、もしかしてとても幸せなのかもしれないなと。

やり手のキャリアウーマンというと、パトリシア・コーンウェルの<検屍官シリーズ>を思い出すが、その主人公ケイ・スカーペッタ同様、キャリア・ウーマンにはつきものの悩みが、リリーにもつきまとう。でも、基本的に主人公の性格はだいぶ違うと思うし、個人的には、このリリー・ホワイトの性格のほうが好きかも。

スーザン・アイザックスは、写真を見ると若いと思ったが、実は今年62歳になるので、なるほど機知に富んだ、円熟味のある文章を書くのも頷ける。文体も好みだし、ユーモアもあるし、かといってドタバタでなく落ち着いた文章なのがいい。もっとも、主人公のリリーの年齢も46歳くらいなので、それでドタバタしていたんじゃしょうがないとは思うが、他の若いミステリ作家にはない、大人の感覚がある。

彼女の邦訳は何冊か出ているものの、ほとんど絶版なのが残念。マーケット・プレイスで買おうかなとも思ったが、しばらくAmazonと取引するのは嫌なので、考え中(マーケット・プレイスなら、直接Amazonから買うわけではないからいいかとも思うが)。ブックオフに出てくれればいいんだけど・・・。あとは、持っている原書を読むしかないが、1冊行方不明なので、暇なときに本の山をかき回して、捜索しなくては。


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2005年01月28日(金)
「BOOK CLUB」のお知らせ

【BOOK CLUB】 のお知らせ
(従来のシステムを変更し不定期になりました)

『オリヴァー・トゥイスト〈上〉』/チャールズ ディケンズ
文庫: 403 p ; サイズ(cm): 15 x 11
出版社: 筑摩書房 ; ISBN: 4480024999 ; 上 巻 (1990/12)
内容(「BOOK」データベースより)
18××年初、イギリスのとある町の救貧院で、一人の男の子が生まれ落ちた。母親は、子どもを産むとすぐ、ぼろ布団の中で息をひきとった。孤児オリヴァーはその後、葬儀屋サワベリーなどのもとを転々、残酷な仕打ちに会う。ついにロンドンに逃れたオリヴァーを待ちうけていたのは狂暴な盗賊団だった…。若いディケンズが、19世紀イギリス社会の暗部を痛烈に暴露、諷刺した長編小説。

『オリヴァー・トゥイスト〈下〉』/チャールズ ディケンズ
文庫: 390 p ; サイズ(cm): 15 x 11
出版社: 筑摩書房 ; ISBN: 4480025006 ; 下 巻 (1990/12)
内容(「BOOK」データベースより)
主人公の孤児オリヴァーの運命の星は、いっそう酷薄に、光を失ったままである。盗賊団の仲間ビル・サイクスに従って強盗に出かけた夜、オリヴァーは瀕死の重傷を負って仲間に置き捨てられる。かろうじて篤志なメイリー夫人に救われたオリヴァーの運命はしかし二転三転して…。『ピクウィック・クラブ』でユーモア作家として成功したディケンズが、ジャーナリト的立場をとって挑戦した初の社会小説。

※画像は原書 『Oliver Twist』 (Penguin Popular Classics)/Charles Dickens
※原書でも可


〓〓〓 BOOK

◆読了した本

弁護士リリー・ホワイト 集英社文庫/スーザン アイザックス (著), Susan Isaacs (原著), 矢倉 尚子 (翻訳)
文庫: 692 p ; サイズ(cm): 15 x 11
出版社: 集英社 ; ISBN: 4087604004 ; (2001/07)

出版社/著者からの内容紹介
ニューヨークの優秀な女性弁護士の人生と、彼女が携わる殺人事件の進展が交互に語られる話題作。語り口の巧みさで『ニューヨーク・タイムズ』のベストテンリストに3か月登場の大ベストセラー。

内容(「BOOK」データベースより)
刑事弁護士リリーの父はユダヤ人で、ニューヨークの毛皮専門店の店主。リリーは小さい頃から、典型的な上流階級の家の長男ジャズに憧れていた。46歳になった今、リリーはある殺人事件の容疑者の弁護を担当している。けれど容疑者の愛人が現れて事件は思わぬ方向へ…。リリーの生い立ちと、殺人事件の進展が交互に語られるうちに、彼女の愛と感動の人生が浮き彫りにされる傑作登場。


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2005年01月27日(木)
「ダイヤルM」

昨日、頭痛が治ったと思っていたら、今日はまたぶり返した。肩こりに眼精疲労、それに頭痛で、うっとうしい。外出したかったが、やめておいた。

そこで、おとなしくテレビでやっていた映画 「ダイヤルM」 を見た。主演のマイケル・ダグラスは好きではないが、これにはヴィゴ・モーテンセンが出ているので、絶対見なきゃ!という感じ。

でも、もし「ロード・オブ・ザ・リング」のアラゴルンをやっていなかったら、もし「オーシャン・オブ・ファイヤー」の孤高のカウボーイ、フランク・ホプキンスをやっていなかったら・・・この映画でヴィゴファンになることはなかったかも。見ているうちにだんだん良くなってきた感じだけど、ビデオに録画したので、また見ようっと。

頭痛の上に目が痛いので、本を読むのも辛いくらいなのだが、目が悪くなるって、ほんとに辛いなあと思う。もし神様が、体のトラブル(肥満とかシミ・シワとか・・・)をひとつだけ治してくれるといったら、やっぱり目かな。もともと2.0の視力があった者としては、急激に悪くなった現在の視力は、本当に悲しい。

なんとか広い家に越して、自分の部屋で寝れるようにし、早く寝なさいと言われる本好きの子どもみたいに、懐中電灯でこっそり本を読むなんてことがないように、おおっぴらに煌々と電気をつけて、好きなだけ本が読みたい。このままでは、いずれ目が潰れてしまう。。。


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2005年01月26日(水)
パタースン 『When The Wind Blows』

昨日頭痛がひどくて、薬を飲んでも全然ダメだった。今朝はまだ残っていたけど、昼寝したら治ったみたい。

肩こりや眼精疲労から来てる頭痛だと思うので、キューピーコーワIを飲んでみた。そういった類のものは即効性があるわけじゃないので、すぐには効かないが、今日は治ったようなので、飲んでよかったのかも。目薬もビシバシさした。

なかなか進まない James Patterson の 『When The Wind Blows』 だが、やっと半分くらいまで行った。でも、いまだにイメージが掴めずにいる。5つか6つの違う場面が同時進行していくのだが、それぞれの場面が短すぎたり、どうでもいいことが入ってきたりして、話がスムーズに繋がっていかない。しかも今回は、背中に羽の生えた少女と少年という不可思議な生き物も出てくる。パタースンといえばミステリだが、この話って一体なに?という感じ。

不可思議な話の間に、殺人事件がいくつも入ってくる。この部分はお決まりのミステリだが、その殺人事件と、羽の生えた少女と少年がどう関わってくるのか、半分読んでも全くの平行線で、話の行方が見えない。不思議な話は好きだし、羽の生えている少女がいたって全然構わないのだが、何の話をしているのか、いつまでも見えてこないというのはイライラする。

やっぱりパタースンは、<アレックス・クロス>シリーズがいいのかも。正直言って、他の作品で面白いと思うものは、あまりない。<アレックス・クロス>シリーズもだんだん行き詰ってきたみたいなので、本人も試行錯誤しているのだとは思うけれど。


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2005年01月25日(火)
郵便局って何時まで?

山本さんにマキャモンの『スワン・ソング』を送るため、郵便局に行く。普段、郵便局など全然行かないので、何時までやっていたっけ?って感じで、5時ちょっと前に行く。セーフ!

ちなみに、郵便局は閉まるのも早くてコンビニエントではないので、ネットの古書店でも郵便振込みで料金を払わなければならないところは利用しない。以前に一度利用したところ、振込みに行くのが非常に面倒だった。カードで支払いができないところはもうダメ。通販なんかでも、代引きとか郵便振込みというところは利用しない。

ところで、普通の小包だと580円だったが、中身は本だと言ったら、端をハサミで切ってくれて、340円になった。中が見えても見えなくても、書籍小包ですと言って、1箇所開けとけばいいらしい。580円だったら、近くで出せる宅配でもよかったわけだし、安くならなきゃ、わざわざ郵便局に行った意味がない。

帰りに文具店に行く。このあたりは子どもが少なく、学校も次々に閉鎖されているので、文具店は1軒しかない。それがどこの横道だったか忘れてしまい、結構さまよった。ボールペン1本買うだけなのに。

このところ、夜の時間帯はブログの更新がしにくい(ブログにもよるが)。重たいしエラーになるしで、なかなか書き込みできないのだ。それに、アポロ13号が飽きもせずゴルフの練習をしているので、夜はPCが開けない。昼間は集中できない性格だし、雑用があれこれある昼間にやるというのも難しい。結局夜中にやるしかない。

それに、これが最も大事なことなのだが、「乗り」とか「気分」てものもある。やっぱり主婦が何かものを作り出すというクリエイティブなことをしようと思うと、かなり困難が伴うと思う。自分の仕事場でもあればいいが。

さて、キングのあとは、スーザン・アイザックスの 『弁護士リリー・ホワイト』 を読み始めた。ユーモアもあって文章も上手い作家だと思うけど、なにしろ分厚いし、集中しないと読むのが面倒な本だ。はまって入り込めれば、すごく面白くなりそうだけど。。。

ちなみに、併読しているジェイムス・パタースンの『When The Wind Blows』は、遅々として進まない。毎日お風呂の中で読んでいるのだが、場面があちこちに飛ぶのが煩わしい。以前はそれで1章が短くなっている分、読みやすいと感じていたのだが、このごろでは、もうちょっと落ち着いて話を進めてくれないかなあと思ったりしている。


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2005年01月24日(月)
キング 『Dreamcatcher』

昨日、嫌だ、嫌だと思いながらも、キングの『Dreamcatcher』を読了。そこに「ベーコンサンドイッチ」が、これでもか!ってくらいに登場(人間の体を乗っ取った宇宙人がベーコンを気にいってしまったのだ)してきたので、それが無性に食べたくなり、昨日材料を買っておいた。

で、今日の昼食に作って食べた。ベーコンサンドではなく、ベーコンエッグサンドイッチだけど。もちろんマヨネーズたっぷりで。マスタードとケチャップも忘れずに。カロリーが高いから、しばらく禁じていたんだけど、やっぱりおいしい。ちなみに、蛋白質抜きで、つまりケチャップとマヨネーズだけのサンドイッチも結構いけるのだ。マジで。

しかし、キングの『Dreamcatcher』の内容説明を見ると、あんな排泄物中心の話に、よくこれだけ大層なことが書けるなという感じで驚いてしまう。

「これは「記憶」と「勇気」の物語と言える。少年時代の記憶という、この恐るべき領域から物語を語る・・・」というのだが、そう言われてみれば、たしかにそうなんだけど、じゃあ、これって、結局は少年時代の記憶の中で生み出した、夢のようなものなのか?宇宙人うんぬんも、夢の中の話?

でも実際に人が死んでいたりするわけで、それも記憶の中から作り出した、宇宙人などとは全く関係のない、人間が行った行為だというのだろうか?なんだかよくわからないのだが、これに限らず、「これは夢だった」というストーリーは、「ナルニア国物語」や、オースターの「ルル・オン・ザ・ブリッジ」をはじめ、誰の作品でもがっかりさせられる。

ともあれ、キングのこの本は、気持ちが悪かった。なのに、そこに出てきた「ベーコンサンドイッチ」を食べたくなるというのも、ちょっとどうかとも思うし、嫌だ、嫌だと言いながらも読むのをやめられないというのは、どういうわけなのか。

ところで、次に読む本は何にしようか迷っている。中断している本を片付けたいとも思うし、新たにマキャモンも読みたいと思うのだが、読もうと思っているマキャモンの作品が、今回のキングの作品同様、宇宙人ものなので、混じってしまうと嫌だなとも思う。マキャモンの他の作品でもいいんだけど、ホラーは少し間を置いたほうがいいかも。


〓〓〓 BOOK

◆BOOK・OFF

『スローターハウス5』/カート・ヴォネガット・ジュニア (著), 伊藤 典夫 (翻訳) ¥105
文庫: 267 p ; 出版社: 早川書房 ; ISBN: 415010302X ; (1978/12)

※画像は原書 『Slaughterhouse Five or the Children's Crusade: A Duty Dance With Death』/Kurt, Jr. Vonnegut

『スワン・ソング』(上)/ロバート・R・マキャモン ¥105
文庫: 644 p ; サイズ(cm): 15 x 11
出版社: ベネッセコーポレーション ; ISBN: 4828857869 ; 上 巻 (1996/10)

『スワン・ソング』(下)/ロバート・R・マキャモン ¥105
文庫: 636 p ; サイズ(cm): 15 x 11
出版社: ベネッセコーポレーション ; ISBN: 4828857877 ; 下 巻 (1996/10)

内容(「BOOK」データベースより)
ブラム・ストーカー賞最優秀長篇小説賞、日本冒険小説協会大賞受賞。第三次世界大戦勃発。核ミサイルによる炎の柱と放射能の嵐が全土を覆い尽くした。生き延びた人々を待っていたのは、放射能障害、「核の冬」の極寒、そして過去の遺物の争奪…死よりなお凄惨な狂気の世界であった。核戦争後のアメリカ大陸を舞台に繰り広げられる世界再生の鍵を握る少女スワンを巡る聖と邪の闘い。世紀末の黙示録神話を描く「超」大作巨篇。

"輪(リング)"の浮かぶ掲示に導かれるシスター達、ロシアの来襲を妄想し狂気の軍隊を進軍させるマクリン大佐とローランド、復興に向かう人々の心を再び荒廃と狂気に引き戻さんと暗躍する「深紅の目の男」、あらゆる者たちの運命の糸が、次第にスワンのもとに集められていく…果たして世界の行方はいかに。ホラーの枠を超えたマキャモンの現代の聖杯伝説はここに円を閉じる。

※画像は原書 『Swan Song』/Robert R. McCammon
※私はすでに購入済みなので、これは友人用


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2005年01月23日(日)
ラグビー日本選手権の摩訶不思議

曇り→雪→雨ときどき雪。
そんな中、ラグビーのマイクロソフトカップが開幕。個人的には山下大悟のいるサントリー・サンゴリアスを応援していたのだが、惜しくも(?)1回戦で敗退。

学生のラグビーチームは、「対抗戦」(早稲田などのグループ)または「リーグ戦」(関東学院などのグループ)での優勝チームを決め、その後対抗戦グループとリーグ戦グループ、および全国学生選抜を入れた「学生選手権」があり、そこで学生日本一が決まる。

社会人は、「トップリーグ」(全チーム総あたり)で順位を決め、その後、その上位8チームで「マイクロソフトカップ」(トーナメント方式)の優勝チームを決める。そして、2月に学生と社会人が混じった「日本選手権」というのがあって、そこで優勝したチームが日本一ということになっている。

ところが、日本選手権には、学生選手権での1、2位、トップリーグの3位まで、さらにマイクロソフトカップの1位、クラブチーム1位、チャレンジシリーズ1位が参加するのだが、どうにも摩訶不思議なことがある。

日本選手権試合予定

上の試合予定を見ると、万一トップリーグ1位の東芝府中が、マイクロソフトカップでも1位になった場合は、一体どうするのか?

双方とも準決勝までは自動的に進むわけだが、準決勝は秩父宮と花園で試合がある。トップリーグとマイクロソフトカップの1位が両方とも東芝府中だったら、彼らは大急ぎで移動するんだろうか?しかし、試合開始時間が同じだから、そんなことは不可能。

さらに準決勝で、どういう手を使ってかはわからないが、秩父宮でも花園でも東芝府中が勝った場合、決勝は

「東芝府中×東芝府中」

となるわけで、どっちが勝っても「東芝府中」が優勝し、日本一ということになる。というか、「東芝府中×東芝府中」という試合自体が、通常の理解を超えた不思議なものである。

マイクロソフトカップで、他のチームが1位になれば問題はなくなるが、トップリーグ1位の東芝が、マイクロソフトカップでも優勝する可能性は大きいわけで、この先一体どうなるのか、頭をひねりながら、楽しみでもある。

ぜひとも「東芝府中×東芝府中」という試合を観てみたいものだ。


〓〓〓 BOOK

◆読了した本

『Dreamcatcher』/Stephen King (著)
マスマーケット: 896 p ; 出版社: Pocket Books (Mm) ; ISBN: 074343627X ; (2001/12/01)
<内容説明>
昔々。呪われた街、デリー(『It』や『Insomnia』の舞台と同じあの街)で、4人の少年が力を合わせ、ある勇敢な行動をとった。そのときは知るよしもなかったが、その行動は少年たちをある意味で変えたのだった。

20年後。かつての少年たちは成人してそれぞれの生活を営み、それぞれの問題を抱えている。お互いにまったく関係を断っていたわけではなく、狩のシーズンになると、4人組はメイン州に集まることになっていた。そして、その年。彼らのキャンプに見知らぬ人物が迷い込み、右も左もわからぬ意識の中で何かぶつぶつと、「空の光」のことを口走っていた。しかしその支離滅裂なたわごとは、ある不穏なできごとを予知していたことが明らかになり、まもなく4人は、別世界からの生き物との恐ろしい闘いを余儀なくされることになるのだった。 彼らが生き残る唯一の道は、少年時代のあの記憶の中に引きこもることだった。…そして、「ドリームキャッチャー」の中に。

『Bag of Bones』(邦題『骨の袋』)以来の長編だが、これは「記憶」と「勇気」の物語と言える。少年時代の記憶という、この恐るべき領域から物語を語るのはあの『The Stand』(邦題『ザ・スタンド』)以来だし、それよりも「闇の中核」に、ここまでがっぷり四つに組んで戦うのは初めてのことだ。


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2005年01月22日(土)
メキシコ料理

夕べ飲みに行き、最後のメキシコ料理店でのマルガリータが悪かったのか、不愉快な人と飲んでいたのが悪かったのか、最初に何も食べずに飲んでいたのが悪かったのか、たぶんその全部が原因だと思うけど、飲む前にクエン酸を飲んでおいたのに、二日酔いになった。それもひどい二日酔いで、1日ダメだった。

そのメキシコ料理店のオニイサンは、いつも「サービスです」と言って、量を多めにしてくれたり、頼んでいない料理を出してくれたりするので、とっても嬉しいのだが、だいたいよそで飲んで、ちょっと小腹が空いたなって感じか、もういい加減に酔っ払っている時に、勢いで行くということが多いので、ほとんど食べられなくて、申し訳ないのだ。

そこで、毎回おみやげをぶら下げて帰る羽目になる。せっかくのサービスを無にしてしまうのは非常にいたたまれないので、とにかくその場だけはきれいにしていこうというわけだ。でも、翌日にはすっかり忘れているということも多く、オニイサンの好意は、あまり役に立っていないようなのだ。ごめんなさい。今度、鬼のように食べまくる貧乏学生を連れて行くから、許してください。

お昼ごろ、ネットで注文した寝具が届く。寝具といってもカバー類。なので、これまでのカバーを全部捨てる。中には結婚のお祝いにもらった枕カバーとかもあったのだが、消耗品だから仕方がない。全部新しくしたので、その点では気分がいい(二日酔いで気持ちが悪いけど)。

ところで、スティーヴン・キングの『Dreamcatcher』を読んでいるのだが、気持ち悪いし、面白くない。でも、なぜかやめられないんだな。。。下ネタというか排泄物ネタは、もう適当なところでやめてほしいなあ。まるで、その手の言葉を意味もなく口にして喜んでいる子どもみたいで、幼稚とさえ思えてしまう。スラングや悪態のオンパレードだし。

そういえば昨日、DMXのみのやんに、マキャモンの『ブルー・ワールド』と『ナイト・ボート』を貸すと約束した。飲み屋で約束すると、なかなか返してもらえなくて、だいたい後でいやな思いをするんだけど、みのやんならだいじょうぶだろう・・・たぶん。

ちなみに、みのやんはポール・オースターとチャールズ・ブコウスキーのファンなので、オースターのビデオ「ルル・オン・ザ・ブリッジ」をあげたことがある。私もオースターは好きだけど、この映画は夢オチが気にいらないので、好きではなかったのだ。

それと昨日は、上野広小路ボブ(浮浪者ではない。どん底2階のバーテンダー)に、ハリポタのDVD(1)〜(3)巻を貸した。本やDVDって、私には宝物だから(そうでないものは処分してしまうし)、ちゃんと約束を守って返してくれる人でないと貸したくない。約束さえきちんと守ってくれれば、いくらでも貸すんだけど、守ってくれない人が多いので、貸すのは慎重になる。


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2005年01月21日(金)
ジョン・アーヴィング原作映画

◆「The Door in the Floor」

ジョン・アーヴィングの『A Widow For One Year』(邦題 『未亡人の1年』 )を原作とする映画 「The Door in the Floor」 が、アメリカでは昨年の7月14日に公開された。日本ではいつになるんだろう?と思っていたら、「日本公開なし」だそうだ。なんで〜!すごく楽しみにしていたのに!

ジェフ・ブリッジスとキム・ベイシンガー主演なのだが、主人公ルースの役がキム・ベイシンガーってのはちょっとねえ・・・という感じではあった。男優か女優のどちらかが人気の俳優だったら、日本でも公開されただろうか?もうDVDにもなっているので、せめてDVDくらいは日本でも出して欲しい。アメリカの公式サイトから買うと、字幕なしなんだろうな。日本では文芸作品はヒットしないと見て、字幕翻訳する人もいないのかなあ・・・がっかり。


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2005年01月20日(木)
マキャモン 『ブルー・ワールド』

「あたりがみんなブルーに変わるとき、世界が息を殺しているように見える。これがブルー・ワールドよ。・・・ブルー・ワールドは夜の入り口、でも怖がることはない・・・だってブルー・ワールドはまたやってくるんだよ、夜明けに、それは夜の出口なんだよ・・・」─(ロバート・R・マキャモン「ブルー・ワールド」)

マキャモンの短編集『ブルー・ワールド』を読了。表題作である最後の中編「ブルー・ワールド」は、やっぱり良かった。マキャモン自身も、短編が嫌いというより、苦手だと思っているらしい。

世の中に星の数ほどもある、つまらない短編集に比べたら、断然面白い部類だし、世間一般的に見ても、マキャモンの短編がダメだということはないでしょうと思うのだが、私個人の好みとしても、やっぱりマキャモンは長編だなと思う。最後の「ブルー・ワールド」は、それなりの長さがあるから、読み応えもあったし、感動して目頭が熱くなったほどだった。

厳格なカトリックの神父が、教会に告解に来たポルノ女優を好きになってしまい、聖職者にはあるまじき行為に走る。さんざん悩み苦しみながら、そのうち身分を隠して会うようになる。最後には自分の命を賭けて、連続殺人犯から彼女の命を守り通し、命だけでなく、彼女の精神をも地獄から救い出すという話。

厳格な神父であるがゆえに、「おお神様、罪をお許しください」などと思いながら、内心の激しい葛藤と戦っている様がおかしい。こんなときにキリストは一体どうしろと教えているのか?だが、聖書は、キリストも通ったであろうその時期を飛ばしてしまっているので、何の役にも立たない。

しかし、だんだん彼女に惹かれていくにつれ、彼女の生活に深く関わるようになり、神父自身もピアスをつけたり、クラブに行ったりするようになるのだが(自ら進んでというわけではないが)、こうした世俗の底辺にこそ、救うべき魂があるのだと気づく。

結局、厳格な神父だって男なんだから・・・と思っていたが、この神父、なかなかどうして意志が強く、最後の一線は絶対に越えない。シュワちゃんも顔負けのド派手なアクションを演じて彼女の命を救ったばかりでなく、見事に彼女を地獄から救い出し、幸せを祈って旅立たせ、再び厳格な神父へと戻るのだ。(拍手!)

こういうところがマキャモン的だと思う。善はあくまでも善で、その役を担った主人公は、必ずそれをやり遂げ、けして悪には染まらない。この作品の神父も、まさかそんな!といった強さを発揮し、最後まで善をつらぬく。ちなみにこの神父は、マキャモンの一番新しい作品『魔女は夜ささやく』の若い判事見習い(書記だったか?)のマシューを思い起こさせる。

それと、この作品には、これでもか!というくらいに悪態が並んでいる。通常、そういう言葉が頻出する作品はうんざりしてしまうのだが、これに限っては、むしろ痛快とさえ思えた。周囲が悪態だらけのところに、主人公の神父が「罵りの言葉は控えなさい」などと言うのが妙におかしく、それによって全体の品が保たれているといった感じだ。

そもそもホラー作家だから、連続殺人犯の恐怖もしっかり描かれているが、そこにコメディとロマンスの要素も加わっており、さらにアクションとドラマチックな結末というおまけもついて、とても面白い作品だった。しかも舞台はサンフランシスコで、生きているかのような流れる霧と、「ブルー・ワールド」という言葉のイメージが重なって、幻想的なイメージもかもし出している。


〓〓〓 BOOK

◆読了した本

『ブルー・ワールド』/ロバート・マキャモン (著), 小尾 芙佐 (翻訳)
文庫: 633 p ; 出版社: 文芸春秋 ; ISBN: 4167309386 ; (1994/09)
内容説明
マキャモン唯一の短篇集。映画を題材としたアンソロジー『Silver Scream』に収録された「夜はグリーン・ファルコンを呼ぶ」をはじめ、雑誌やアンソロジーなどに発表された主な短篇が収められている。

なかでも「ミミズ小隊」は1985年度世界幻想文学大賞短篇賞を受賞した名篇として知られ、古風なSF/ホラー短篇を思わせる着想を迫真的でリアリスティックな現代的筆法で仕立てたパワフルな作品。テレビ・シリーズ《新トワイライト・ゾーン》の一エピソードとしてウィリアム・フリードキン監督により映像化もされており(邦題は「帰還兵」)、こちらも迫力の出来栄えである。

なお、本書の序文には同志たるホラー作家たちの名にまじって、レイ・ブラッドベリに謝辞が捧げられており、『少年時代』をはじめとする近年の作品に漂うファンタスティックな叙情が、ブラッドベリ直系であることがわかる。

※画像は原書 『Blue World』



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2005年01月19日(水)
久々にBOOK・OFF

うちの近くのBOOK・OFFは、マンガとかCDのコーナーが大きく、あまり文学の品揃えが良くない。特に外国文学は疎外されているという感じ。それでも今日は、E.L.ドクトロウの『ラグタイム』(絶版)の文庫を105円で見つけたので、とりあえず収穫あり。

この本は、邦訳はもう絶版なので、読むなら原書を買うしかないかと思っていたもの。ドクトロウは青山先生の授業でもやったが、特に好みというわけではない。でも、この『ラグタイム』は有名な本なので、一応読んでおくべきかと。

マキャモンの『ブルー・ワールド』(短編集なので、ちょこちょこ読んでいた)も、最後の表題作の「ブルー・ワールド」(中編)に入り、もう少しで読み終える。その代わり、ジェイムス・パタースンの『When The Wind Blows』が全然進まない。<パタースンには珍しく、導入部が面白くない。ファンタジー系に走ったせいか?

なんて言いながら、またスティーヴン・キングの『Dreamcatcher』も読むつもりでいる。キングはオタクで嫌になっちゃうなあと思いながらも、持っている本は片付けてしまおうという魂胆。

ところで、マキャモンの短編を読んでいて思ったのだが、マキャモンは自分でも言っているように、長編作家だと思う。短編は、たしかにホラーとしては面白く、恐怖そのものが描かれているものの、マキャモンの持ち味である善なるものが描かれていない。そういう意味では、「夜はグリーン・ファルコンを呼ぶ」は、唯一善なるものが描かれていたと言えるだろう。

私は、マキャモンのそうした善なる部分が好きだから、やはり長編でないと、と思う。短編集の中の「ブルー・ワールド」は、普通の文庫本1冊ほどの長さがあるので、長編と言ってもいいくらいの中編である。なので、内心ほっとしているところ。

いずれにしても、読み手(私のこと)も長編が好み。今年は今までに買ったアメリカの作家の本を片付けようと思い、シオドア・スタージョン、デビッド・セダリス、スティーヴン・ミルハウザー、スチュアート・ダイベックほか、アメリカ作家の短編集をあれこれ並べてみたものの、どうも読む気がしない。

なんでこんなに短編集ばかり買ってしまったかなと思うが、それを買った時には短編小説について勉強していたのだから、それなりに理由はあったのだが、どう考えても、やっぱり私は長編向きだ。勉強するには短編でも長編でもいいのだが、楽しみで読むには、起承転結のある、長い長いお話のほうが好きみたいだ。


〓〓〓 BOOK

◆BOOK・OFF

『ミッドナイト・ブルー』/ナンシー・A. コリンズ (著), Nancy A. Collins (原著), 幹 遙子 (翻訳) ¥105
文庫: 396 p ; サイズ(cm): 15 x 11
出版社: 早川書房 ; ISBN: 415020229X ; (1997/01)
内容(「BOOK」データベースより)
Tシャツの上に黒の革ジャン、懐には銀のナイフを忍ばせ、美しいその顔には常に瞳を隠すサングラス…彼女の名はソーニャ・ブルー。彼女には、人の目には見えぬこの世界の真の姿を見ることができた。この世界に重なって存在する「真世界」―そこは、吸血鬼、人狼、オーグルが人の身体をまとって闊歩する驚くべき世界だった。そして彼女こそ、この「偽装者」たちを次々と倒してゆく、怖るべき力を秘めたハンターであった。英国幻想文学賞、ブラム・ストーカー賞受賞。

『ラグタイム』/E.L. ドクトロウ (著), E.L. Doctorow (原著), 邦高 忠二 (翻訳) ¥105
文庫: 399 p ; サイズ(cm): 15 x 11
出版社: 早川書房 ; ISBN: 4150408823 ; (1998/08)
内容(「BOOK」データベースより)
ニューヨーク郊外に豪邸を構える実業家のファーザー。しがない影絵師から映画王にのしあがるユダヤ系移民のターテ。人種偏見に憤り、テロリストに変貌する黒人ピアニスト、コールハウス。それぞれの人生を必死に生きる彼らとその家族を中心に、自動車王フォード、魔術師フーディニ、アナーキストのエマ・ゴールドマンら実在の人物を絡めて壮大華麗な物語を織り上げる。今世紀初頭の躍動期のアメリカを浮き彫りにする傑作。


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2005年01月18日(火)
セミリタイア

テレビで「セミリタイア」についてやっていたのを見て、それもいいなあと思った。日本を脱出してハワイあたりで暮らせたらいいのになあ。でも考えてみたら、主婦には死ぬまでリタイアなんかないんだよねえ。

夫がリタイアしたら、逆に主婦は大変になる。朝から晩まで家にいられるわけだから。それを考えると、いいような、悪いような・・・。熟年離婚というのは、そんなところから起こるんだろう。

それに、アポロ13号はハワイなんかに行きたがらない。私はどうしても海外で暮らしたいんだけど、うちは食べ物から何から、夫婦の趣味や好みが全く違うので、世にも不幸な物語だ。

それに、ずっと今の超狭いマンションに住むなどと言うので、じゃあ、私は死ぬまで柔らかなベッドで寝れないのかと暗くなった。死ぬときになって、やっと病院のベッドに寝れたなんていうんじゃ、死んでも死に切れない。それに、今のところではソファーも置けないし、本棚も置けない。ましてや自分の書斎や仕事場など、夢のまた夢。あーあ・・・。それに、老後もずっと、1階のカラオケ騒音に悩まされなきゃならないわけ?

有名な女性作家なんかで、台所で本を書いたなんて人はいる。ジェイン・オースティンとか。でも、台所の広さが違うだろって!うちなんか、電子レンジを置く場所もないんだから。電子レンジなしで料理してる私って、もしかしたら偉いかも?

そりゃやりたいと思えば、なんでも、どこでもできるとは思うけど、言うは易し、行なうは難しで、作業が乗っているときに「めし〜!」なんて言われたら、とたんにやる気がなくなるってものよ。

それより何より、ふかふかのベッドに寝たい!たぶん、硬い床に寝ているので、体を守るために、どんどん脂肪がついてくるんだ、きっと。だから痩せないんだよ。<屁理屈。(^^;


◆洋書の電子書籍を販売

電子書籍販売サイトの「電子書店パピレス」(http://www.papy.co.jp)が、洋書販売を始めた。マイケル・クライトンの小説からビジネス書、実用書、専門誌まで約1万6千点。ダウンロードしてパソコンで読むことができる。安いもので103円から。


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2005年01月17日(月)
虫の世界版「シャーロック・ホームズ」

『Trouble in Bugland』を読了。虫の世界版「シャーロック・ホームズ」だ。虫が嫌いな人は全然ダメかも。ホームズ役の名探偵マンティスはカマキリだし、ワトスン博士役のホッパーはバッタだ。他にも虫がたくさん出てくる。虫の世界という設定なのだから、当たり前だが。

これは、今すごく読みたいという本ではなかったのだけど、本が変形サイズで、どこに置いても邪魔になっていたので、しょうがなく片付けることにしたもの。これはこれで、「シャーロック・ホームズ」のパロディだと思えば面白いのだが、だったら、本家本元の『シャーロック・ホームズ大全』を読んだほうがよかったなあとも思う。

虫の世界の出来事は、理科的になかなかよく考えられていて、ほほう〜と思う部分もある。子供向けではあるけれど、普段はあまり使わない、難しい単語も出てきたりもしたので、さらっと読めるかと思ったが、意外に手間取った。

しかし、やはり好き嫌いというのは大きいだろうと思う。私が大嫌いな「名前を言ってはいけないあの虫」とかが出てこなくて良かったなあと、読み終えてほっとした。途中でそんなのが出てきたらどうしようかと、本もしっかり持てずにいるというのは、どうにも落ち着かない。

どうせなら、虫ではなくて動物のほうがよかったのにとは思うが、動物がシャーロック・ホームズに扮しているものはたくさんあるだろうから、やっぱりこれは虫であるところがいいんだろう。

本家本元の「シャーロック・ホームズ」ではどうかわからないが、名探偵のカマキリよりも、助手のバッタのほうが活躍していて、本家もそうなのかな、と。近いうちに大全を読もう!


〓〓〓 BOOK

◆読了した本

『Trouble in Bugland: A Collection of Inspector Mantis Mysteries (Godine Storyteller)』/William Kotzwinkle (著), Joe Servello (著)
ペーパーバック: 190 p ; 出版社: David R Godine Pub ; ISBN: 1567920705 ; (1996/09/01)
内容(「MARC」データベースより)
名探偵カマキリと食いしんぼうのバッタ博士は名コンビ。ある日、サーカスの花形、チョウのジュリアナ嬢がショーの最中に消えた。調査に乗りだした2人を待っていたのは血も凍る真実。しかも犯人の魔の手が迫ってきた!全5篇。

※邦訳 『名探偵カマキリと5つの怪事件』


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2005年01月16日(日)
『電話を切ったら・・・』

デリア・エフロンの『電話を切ったら・・・』を読み終えた。これは、メグ・ライアン主演の映画「電話で抱きしめて」の原作で、映画のノヴェライゼーションではない。

とはいえ、デリア・エフロンは、先日購入した本『Heartburn』の作者ノーラ・エフロンの妹で、この姉妹は、やはりメグ・ライアン主演の映画「ユー・ガット・ア・メール」などの製作に携わっているので、映画を念頭において、主人公は初めからメグ・ライアンのイメージで、といった雰囲気もある。

内容は娘と父親の話なのだが、その類は弱いから、もっと感動するかと思っていたら、全然だった。呆けてしまった父親をめぐって、あれこれあるのだが、父親が死ぬところでさえ、全然悲しそうではなかったし(変に泣かせようとするのも嫌だが)、拍子抜けした。内容が面白くないというわけではなく、思ったほどの共感を得られなかったといったところか。

それというのも、主人公は3人姉妹の真ん中で、姉と妹と毎日電話で長話をしている。私は長女で、下に弟しかいないので、そういう女だけの状態というのが、まるで想像がつかないのだ。それに、父親から毎日のように電話があるというのも考えられない。父親は無口なものだという先入観があるから、自ら受話器を取るなんて、という感じ。でも、寂しかったんだろうな、このお父さん。

ともあれ、姪姉妹を見ていてもわかるが、女が複数寄ると、かしましい。この小説もそのとおりで、ドタバタではないが、女同士のおしゃべりにあふれかえっている。その中に、父親の声がボソっと入ってくる。私は結構、この父親が好きなのだが、彼女たちは、そういう父親に大迷惑している。

もちろん、父親が死んで悲しくないわけではないのだが、女3人姉妹ともなれば、結束するとものすごく強くなって、泣いてなどいない。これってすごいなあと思う。逆に、それがうらやましくもある。姉や妹が欲しいと思ったことは一度もないが、親の死に目に、同性のきょうだいがいるというのは、きっと心強いだろうなと思う。悪口を言い合っていても、血のつながりは濃い。


〓〓〓 BOOK

◆読了した本

『電話を切ったら…』
デリア・エフロン著・兼武進訳

出版社 飛鳥新社
発売日 2000.09
価格  ¥ 1,890
ISBN  4870314347
仕事一筋のジョージア、自由奔放なマディ、常識ハズレでお騒がせな父親の世話を押しつけられたイヴ。3人姉妹と父が織りなす人間模様を描いた、映画「電話で抱きしめて」の原作。97年刊の新装版。〈ソフトカバー〉

bk1で詳しく見る オンライン書店bk1


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2005年01月15日(土)
土星の月

1月15日、杉並区にて優勝パレードを開催!─早稲田大学ラグビー部

雨でもやったんだろうか?と心配していたら、雨天の場合の準備もあったみたいで、一安心。いくら天候に左右されないラグビーだからって、こんな雨の中でのパレードは気の毒。

優勝報告会 『荒ぶる』復活!MOVIE を公開


◆土星の月タイタンに関する情報

ホイヘンスの切り離し完了、タイタンのお天気と七色の層の画像公開─Astro Arts
土星の衛星タイタンに探査機が初着陸 素顔明らかに─asahi.com
衛星タイタンに峡谷や湖のような地形 探査機が撮影成功─asahi.com

※タイタン
1655年、オランダの物理・天文学者ホイヘンスが手製の望遠鏡で発見した。土星の既知の衛星33個(探査船カッシーニが新たに発見した2個を含む)の中では最大で、直径は月の約1.5倍の5150キロ。上空1200キロを超える大気は窒素主体で、メタンが1〜6%ほど含まれる。地表の気圧は地球の約1.6倍。太陽から15億キロも離れているため、地表付近の温度は零下179度しかない。液体メタンの海か湖があるとの見方もある。


上は高尚な天文学の世界の記事だが、これは何とも情けない我が家の惨状。アポロ13号のゴルフの練習のせいで、ズタズタにされた電気カーペット。いい大人が、ここまでやってしまうほど、ゴルフは人の頭をアホにしてしまうのか?

「新しいのを買えば?」と言うのだが、それって絶対に、なんかおかしいだろう。どう考えても違うだろう。新しい電気カーペットを買うとかっていうより、初めから50cm四方の人工芝でも買っておけば、よほど安上がりでよかったのに。って、そういうことでもない。そもそも、部屋の中でクラブを振り回すのが間違っている。言語道断な振る舞いだ。

子どもの頃、ゴルフは優雅なスポーツと思っていたが、これでは優雅もヘッタクレもあったもんじゃない。しかし、自宅に練習場(あるいは単なる庭でもいいが)を持てるような人しかやっちゃいけないと思うから、やはり部屋の中でしかできないような貧乏人のスポーツじゃないと思う。


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2005年01月14日(金)
「暗黒の塔」&「タリスマン」

キング&ストラウブの『Black House』を読み終えた。ホラー+ダークファンタジーという内容なのだが、この二人、オタクだなって感じ。それに、同じくこの二人の共著である『タリスマン』を読んでいないと、この世界にはなかなか入り込めない。さらに、キングの「暗黒の塔」シリーズまで出てくるから、この本だけでは、ちょっと無理がある。

なぜなら、後半はほとんどそういった前作の続きといった趣で、事前に『タリスマン』や「暗黒の塔」シリーズに関連していると知らなければ、何のことやら?という感じだろう。それでも理解できなくはないが、やはりこの世界の深いところまでは入って行けない。

とはいえ、ファンタジー=わけがわからない世界というわけじゃないのだから、これをファンタジーと呼ぶのはどうかな?とも思う。ファンタジーの要素もあるが、ナンセンスものの要素もあり、そこにスプラッターと狂気が混じった世界。怖いというより気持ちが悪いという世界で、最後にはいくつもの異世界が入り混じる。

この本では、邪悪なものの正体は何なのか明らかにされてはいないのだが、前作ではちゃんと書いてあるのだろうか?それに、善なるものの世界であるかのようなテリトリーとは何?と、気持ちが悪いという思いの次には、疑問ばかりが残る。前作を知らなければ、主人公のジャック・ソーヤーの不思議な力は理解できない。私も読んでいないので、なぜソーヤーがそういう立場にいるのか、完全には理解していない。それでも、日頃ファンタジーを読んでいる経験から、そういうものなんだろうなと思えるだけである。

邪悪な存在の根源が現れていないところを見ると、この先まだ続きを書くのかもしれないが、このオタク二人には付き合いきれない。一応ジャック・ソーヤーの使命はここで終わるのだが、さらにスーパー・ジャックとなって登場する可能性もありそうだ。

驚いたことに、この本にはバーナード・マラマッドの名が登場する。マラマッドの『ナチュラル』に言及しているのだが、最初はストラウブの趣味か?と思ったが、そういえばキングは野球好きで、レッドソックスの熱狂的なファンだから、野球のことが書かれた『ナチュラル』についての記述は、キング担当かも。

ディケンズの『荒涼館』(Bleak House)と、この『Black House』の共通点については、ディケンズを読んでいないのではっきりとは言えないが、単なる「似た言葉」でしかなかったようだ。そこまで期待したのが間違い。

この本は、キングとストラウブの、小説や音楽やマンガの好みがずいぶん反映された本だと思うが、よく知られたものならいざ知らず、そうでないものに関しては、いい加減にしてくれよという感じ。とにかく、余計な記述が多すぎるので、実際の登場人物なのか、小説やマンガの中の人物なのか、それを区別するだけでも大変なのだ。逆に言えば、いくら分厚くても、ストーリーに直接関係のない、飛ばせる部分が多いので、適当に読むことができる。読んだからといって、何も残らないけれど。

ところで、「新規の顧客しか大事ではない」というAmazonでは本を買いたくないので、近頃はSkysoftやbk1を見ているが、洋書はSkysoftのほうが安いということに気づいた。消費者はもっと賢くなって、自分が有利なように、あちこち利用するべきだなと思った。同じ買うなら気持ちよく買えるところのほうがいい。


〓〓〓 BOOK

◆読了した本

『Black House』/Stephen King (著), Peter Straub (著)
マスマーケット: 658 p ; 出版社: Ballantine Books (Mm) ; ISBN: 0345441036 ; (2002/08/27)
内容(「BOOK」データベースより)
LA市警の敏腕刑事ジャックは、辞職してウィスコンシン州の田舎町に移り住もうとしていた。折しも町では、食人鬼フィッシャーマンによる少年少女誘拐事件が続発。事件の背後にある不可思議な現象を探るうちに、ジャックは、20年前に母親の命を救うために旅立った異界からの呼び声を聞くことに―。稀代の語り部コンビが『タリスマン』に次いで贈る畢生のダーク・ファンタジー。


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2005年01月13日(木)
『Black House』

「汚いな、この世の中はほんとに汚いな!」と思う今日このごろ。

うんざりして何もやる気にならないのだが、そんなときは、逆に邪悪なものを読もうというわけで、スティーヴン・キングとピーター・ストラウブの共著である 『Black House』 を読み始めた。キングはマキャモンとは違って、邪悪なものを書くほうが優れているし、マキャモンのように必ず善が勝つというわけでもないから。

冒頭は、なんだ、これは?という感じで、全く乗れなかった。出てくる名前が全て登場人物というわけでもないのに、やたら名前がたくさん出てきて混乱するし、場面展開も頻繁で、一体誰の話をしているのよ?という感じ。何と言っても、ストーリーには直接関係のない余計な話が多い。だからキングの本は分厚くなるのか。

この文体が、キング的なのかストラウブ的なのかよくわからないのだが、奇をてらっている感じがして、これもまた好きではない。キングは話題にもなるし、たまになんとなく読んでしまうのだが、この作品を読む限りにおいて、ストラウブの本は読みたいとは思わない。

とはいえ、先はどうなるんだろう?という好奇心は大いにかき立てられる。前作『タリスマン』では12歳だった少年が、警部補となって事件の捜査に関わるのだが、これがキングには珍しいヒーロータイプなので(おそらく、この人物設定はストラウブなのかもしれない)、とりあえず許せるかなといったところ。作者2人の趣味が出ているような余計なところは飛ばして、超特急で読書中。

ちなみにキングはずっとホラーだったが、ストラウブのほうは純文学思考らしい。キングも、最近は多少純文学にも言及するようになってはいるが。そこで、この作品にもディケンズの『荒涼館』などが頻繁に出てくる。ディケンズ好きと言えば、ジョン・アーヴイングが有名だけれど、キングもディケンズを読んでいるのかどうか・・・このあたりはストラウブの好みかもしれない。

というか、ディケンズの『荒涼館』の原題は『Bleak House』だ。キングとストラウブがこの本のタイトルを『Black House』にしたのは、どこかにディケンズとの共通点を持たせようとしたのだろうか。

それと、キングの少年時代は、家が貧しくてボローニャ・ソーセージのサンドイッチしか食べられなかったと、何かで読んだ記憶があるのだが、この作品にもボローニャ・ソーセージのサンドイッチが何度も出てくる。この部分は、間違いなくキングだろう。それほどボローニャ・ソーセージの記憶は、キングにとって切っても切れないものなのかも。三つ子の魂百までもだ。


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2005年01月12日(水)
ケヴィン・ブルックス 『ルーカス』

ブックプラスの新刊『ルーカス』を読了。マッカーシーの『越境』と併読だったが、やはり大きな差を感じる。比較するほうが気の毒とは思うが、たまたまそういう状況だったので、仕方がない。

マッカーシーの描く主人公の淡々とした「孤高さ」に比べると、『ルーカス』の感情たっぷり、思い入れたっぷりの自分勝手な主人公には辟易する。同じでもまた困るだろうが、こういう主人公を見ると、もう少し落ち着いて、静かにしてくれと思う。

主人公が出会う不思議な少年ルーカスは、どこかカール・ハイアセンの『HOOT』に出てくる少年を思い起こさせ、この静かな、だが決然とした少年の存在が、作品を救ったとも言えるだろう。悲しい結末は予想外だったが、この少年には大きな魅力があった。

人間の社会に、いつの世も存在する邪悪さゆえ、この結末以外にはありえないという絶望とともに、ある意味でルーカスもまた「孤高」であり、群れた愚かな人間の犠牲になったのだと悲しく思った。この汚れた社会では、「孤高」という言葉は、もはや存在すら危うい。

清く、正しく、美しくとは、社会に迎合せず、孤独でなければできないことなのかもしれない。


〓〓〓 BOOK

◆読了した本

『ルーカス』 BOOK PLUS/ケヴィン・ブルックス著・林香織訳
単行本: 358 p ; サイズ(cm): 19
出版社: 角川書店 ; ISBN: 4048970445 ; (2004/12)
[内容紹介]
イギリスの小さな島で繰り広げられる、少女と孤独な少年の運命的な出逢いと別れ。忘れられない青春時代の想い出がよみがえり心揺さぶられる、現代の癒しの物語。


◆Amazon

『Heartburn』/Nora Ephron ¥1167
ペーパーバック: 179 p ; 出版社: Vintage Books ; ISBN: 0679767959 ; Reissue 版 (1996/05/01)
[内容紹介]
完璧と思われた結婚生活の破綻をテーマに、おなかの皮がよじれるほど笑える小説を書くことなどできるだろうか? 映画『ユー・ガット・メール』の原作者でもあるノーラ・エフロンの手にかかれば、答えはイエスである。不義、復讐、グループセラピー、おいしい料理などが絶妙に組み合わさったこの小説で、映画『めぐり逢えたら』の原作者でもあるエフロンは、グレービーソースのできが小麦粉とバターで決まるように、コメディーのできは苦悩の描き方によって決まるということを実感させてくれる。

妊娠7か月目のレイチェル・サムスタットは、夫のマークが別の女性と深い関係にあることを知る。その女性が、「腕のように長い首と、すらりと伸びた親指のような鼻筋と、人目を引く美脚」の持ち主だとわかっても、何の慰めにもならない。だが、料理が慰めになることはある。レイチェルは料理の本を書いて生計を立てているのだ。そして、エフロンの描く元気いっぱいのヒロインは、マークを奪い返すべきか、大声でののしってやるべきか思案にくれながら、得意料理を披露してくれる。

『Heartburn』は、満腹感を与えてくれるマッシュポテトのように心を満たし、ふんわり膨らんだスフレのように軽やかな気分にしてくれる、ぜいたくなほど「おいしい」本なのだ。

『The Reading Group』の中で読まれている本


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2005年01月11日(火)
『越境』 読了

やっと、コーマック・マッカーシーの『越境』を読み終える。とはいえ、これもいつまでも読み終えたくない作品のひとつだった。マッカーシーの世界は、「孤高」という言葉がぴったりの、けして飾られた言葉などないのに、とても美しい世界だ。

前にも書いたかと思うが、マッカーシーの自然の観察眼の鋭さは、あらゆる場面ではっとするものがあって、自然はけして美しいだけでなく、厳しく無情でもあると教えてくれるのだが、それでもなお、彼の描く自然は美しい。

情景描写には、そうたやすく感動しない私だが、彼の言葉は美しい。それは翻訳の黒原氏の力もあると思うが、日本語で読んでも、原文に負けないくらい十分に感動できる。

ただし、この<国境三部作>の二作目は、非常に哲学的な作品だ。三部作の他二作と比較しても、その傾向は顕著だと思う。たまに血迷って哲学的なことを書くマッカーシーが、大いに血迷った作品と言えるだろう。しかしそれが、過酷な自然の描写とあいまって、さらに「孤高さ」を際立たせている。

個人的に芸術的だと思う文章というのには、なかなかお目にかかれないのだが、これは芸術だと思った。


〓〓〓 BOOK

◆読了した本

『越境』/コーマック・マッカーシー (著), 黒原 敏行 (翻訳), Cormac McCarthy (原著)
単行本: 390 p ; サイズ(cm): 19 x 13
出版社: 早川書房 ; ISBN: 4152079606 ; (1995/10)
内容(「BOOK」データベースより)
第二次大戦前夜―。ニュー・メキシコ州の小さな牧場で育った16歳の少年ビリーは、罠にかかった牝狼を故郷の山に帰してやろうと決心し、ひとり国境を越えてメキシコへ向かう。だが苦難の旅を終え、家に戻ったビリーが知ったのは、馬泥棒に両親が殺されたという恐ろしい事実だった。奪われた馬を取り戻すために、彼は生き残った弟のボイドを連れて、ふたたびメキシコに不法入国する―。失われたものを捜し求め、革命やジプシーや盗賊、そして自然と神話に彩られた異国へと越境していく少年の運命を、ボーダーレスな文体で壮大に描き、絶賛の嵐を呼ぶ「国境三部作」第二作。

※画像は原書 『The Crossing (The Border Trilogy, V. 2)』


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2005年01月10日(月)
余韻

昨日のラグビー、試合が終わってから「早稲田は強いから、全然心配なかった」なんて声もあったが、去年からずっと観ている人でなきゃ、あの悔しさは想像がつかないだろうから別に意義も唱えなかったが、世の中何が起こるかわからないし、実際に途中で逆転されたときには、体中にアドレナリンが駆け巡った。

勝って本当に嬉しい。それ以上何もない。


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2005年01月09日(日)
第41回(2004年度)全国大学選手権

◆ラグビー大学選手権決勝─国立競技場 14:00
「早稲田大学×関東学院大学」

昨年の雪辱を必ず晴らすぞ!
気合を入れて荒ぶる!


試合結果
対関東学院大 2005年1月9日『荒ぶる』復活!


見事、昨年の雪辱を晴らした。
昨年の試合前夜、「We Are The Champion」を聞いていたものの、不発におわってしまい非常に悔しかったのだが、大隈講堂前での優勝報告会で、まさに「We Are The Champion」がかかったときは、この1年間の思いが溢れて、涙が出た。ちゃんと約束を果たしてくれたんだなと、改めて嬉しかった。

約束を果たさない大人が大勢いる中で、苦しい練習に耐えて、それを果たしてくれたラグビー部に、心から感謝する。今日の祝杯は、日頃の社会への不満も忘れ、純粋な喜びに浸った。


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2005年01月08日(土)
女心と本の山

昨日は、マッカーシーの 『越境』 から、メルヴィルの 『白鯨』 を読まなきゃと思い、その前は、全く予想もしていなかったのだが、 T.A.バロンの<マーリンシリーズ> が翻訳されたので、この機会に持っている3冊の原書を読もうと決心。

さらにその前は、Elizabeth Noble の 『The Reading Group』 の中で読まれている本をできるだけ読んでみようかと思い、その1冊がAmazonから昨日届き、図書館で借りられる翻訳ものがあれば、それも借りようなどとも考えている。

そうかと思えば、 ジョン・チーヴァーバーナード・マラマッド を集中して読もうなどという気持ちもあり、すでにチーヴァーには手をつけている次第である。しかも最初は、今年はチーヴァーとマラマッドだけでもいいとさえ思っていたのだ。

そんな具合に、毎日読もうと思う本が変わっているので、その関連本を揃えるのに、本棚の模様替えを毎日している。そもそも今年は、今までに集めたアメリカ文学の本を片付けることが第一だったはずなのだが、1月の8日にして、すでにそんなことは念頭になくなり始めている。

まあ、なるようになれだ。いつ大地震や大津波が襲ってきて、読みたい本が読めなくなるかも知れず、はたまたそんなたいそうなことではなくても、私自身がぽっくり逝ってしまう可能性もあるわけで、その時に、あれを読んでおけばよかったと思うと、死んでも死に切れないに違いないから、できるだけその時の気持ちに忠実に、読みたい本から読んでいくべきであると思う今日この頃ではあるのだが、その心変わりの多様さに、自分自身がついていけなくなっているといった状況。

でも、このところAmazonには非常に腹を立てているので、それだけで、もう本など読みたくない!などと思ってしまう。これまでは、なんだかんだ言いながらも、Amazonはお友だちの部類であったのだが、そんな思いもはかなく消えた。かといって、本を買うのが唯一の楽しみの私にとって、本を買わないというのは死ねと言われるに等しい。それでも、今のところAmazonは許せない!と思っているのだから、腹立ちも相当なものなのだ。

他のところで買えば?とも思うが、これがまた一長一短あって、どこも似たり寄ったりだから、困っているところ。というところへ、Amazonから本が届き、あああー、Amazonで買うんじゃなかった!と、ものすごく悔しい思いをしている。しばらくは、よほどでない限り、Amazonでは買わないと決心したところなのに。今までにオーダーしてある分も、そのうち届くから、しばらくは悔しい思いをするんだけど。。。


〓〓〓 BOOK

◆Amazon

『ルーカス』 BOOK PLUS/ケヴィン・ブルックス (著), 林 香織 (翻訳) ¥1050
単行本: 358 p ; サイズ(cm): 19
出版社: 角川書店 ; ISBN: 4048970445 ; (2004/12)
出版社 / 著者からの内容紹介
忘れられない青春時代の想い出が、よみがえり、心揺さぶられます。
イギリスの小さな島で繰り広げられる、少女と孤独な少年の運命的な出逢いと別れ。淡々と語る少女の言葉が胸を打つ……言いようのない哀しみとせつなさ、そして純粋さがもたらす、現代の癒しの物語。


『ラグビー早明戦80年―臙脂と紫紺の記憶 B.B.mook―スポーツシリーズ (328)』 ¥1000
大型本: 162 p ; サイズ(cm): 30
出版社: ベースボール・マガジン社 ; ISBN: 4583613016 ; (2004/11)


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2005年01月07日(金)
コーマック・マッカーシー 『越境』

コーマック・マッカーシーの 『越境』 は、なかなかスムーズに進んでいかないのだが、それでもこの雰囲気が大好き。登場人物の感情など無視して(マッカーシーは心理小説が嫌いらしい)、淡々と語られていくだけなのだが、「淡々と」という書き方は、非常に好ましい。登場人物の気持ちが、読者すべてに共感を得るとは限らないのだから、感情を押し付けることなく、淡々と書いてくれたほうが、読むほうは自由に想像を広げることができ、その分楽しめるというものだ。

訳者あとがきに、以下のようなことが書いてあって、何も考えずに読んでいる私は、へええ〜、そんなにすごい本だったのか!などと今更のように思った次第。

------------------------以下「訳者あとがき」から抜粋

『越境』は、詩と幻想に哲学を織り合わせて、<世界>とは何か、そこにおいて人間はどういう存在であるのかを問う、形而上小説といっていい。作者は《ニューヨーク・タイムズ・マガジン》のインタビューで、プルーストやヘンリー・ジェイムズの小説は理解できない、自分にとってはあれは文学ではないと語っている。プルーストやジェイムズが形而上的深みを持たないとはもちろんいえないが、大雑把にいえば、彼は心理小説には興味がない、彼の文学は社会における人間と人間の関係を扱うのではなく、<世界>(ほぼ<宇宙>といいかえてもいい)と人間の関係を扱うのだ、ということになるだろう。

マッカーシーが本当の文学として挙げるのは、ドストエフスキー、メルヴィルであり、特に『白鯨』が好きな小説だという。実際、『越境』と『白鯨』の親近性は顕著である。『白鯨』では、心理が覆い隠されている場所としての陸と心理が発現する場所としての海が対置されたが、『越境』でもアメリカとメキシコ(ないし人間社会と荒野)という形でその対立構造が描かれる。しかもメルヴィルの海もマッカーシーのメキシコも作者が五感で知悉(ちしつ)している世界であり、形而上世界は鮮烈な色彩と香りと肌触りと響きに満ちた叙事詩の上に築き上げられている。

また『白鯨』では人間はみな<孤児>であるというテーマが重要な意味を持ち、<孤児>であり<自己追放者>であるイシュメイルが宇宙の光を闇のドラマに立ち会い、ひとり生き残るが、『越境』のビリーも<孤児>、<自己追放者>となって<世界>の残酷な真の姿を発見し、みずからは証人として生き延びる(というより死ぬことが許されない)という運命をたどる。ある作品が『白鯨』に比肩しうるなどとは、おいそれといえるものではないが、『越境』がそれをためらわせない作品であることは多くの読者が賛同されることと思う。

-----------------------------------------------

というわけで、おいそれとは言えないらしいいが、これはなんと『白鯨』と並び称されるくらいの小説だったのだ。とはいえ、『白鯨』はグレゴリー・ペック主演の映画でしか知らず、数年前の誕生日に 八潮版の『白鯨』 をもらってからも、一度もそのページを開いていない私としては、どこにどう親近性があるものやら・・・という感じなのだが、ここまで言われては、『白鯨』も読まなくてはならないだろう。

ちなみに私のPCでは、「はくげい」では一発で出てこない。いつも「しろくじら」と打つ。偉大なる文豪の名作のタイトルなのだから、「はくげい」くらいぱっと出てきてもよさそうなものだけど。

にしても、黒原氏のあとがきを読むと、いつも感心させられる。翻訳をするにあたって、どの作品でも必ず勉強のあとが見えるからだ。おおかたの翻訳家はそれ相応の勉強と下調べをするのだろうが、中にはそうでない翻訳家もいるので、こういったあとがきを目にすると、良心的で真面目な(ほとんどは良心的で真面目だとは思うが)、素晴らしい翻訳家だと感動すらする。


〓〓〓 BOOK

◆読了した本

『Paradise County』/Karen Robards (著)
マスマーケット: 436 p ; 出版社: Pocket Books (Mm) ; ISBN: 0671786466 ; (2001/12/01)
内容(「BOOK」データベースより)
資産家だったアレクサンドラの父は事業に失敗し、ケンタッキーの田園地帯にある自分の農場で自殺した。そのため、長女であるアレクサンドラは父の財産を処分せざるをえなくなり、農場の管理人ジョーに解雇を通告した。だが、その夜、農場に泊まった彼女は恐ろしい出来事を体験する―真っ暗な寝室の中で聞こえる何かの息づかい、稲妻に照らしだされる謎の人影。恐怖におののく彼女に救いの手を差し伸べてくれたのはジョーだった…。


◆Amazon

『Eden Close: A Novel』/Anita Shreve (著) ¥1264
ペーパーバック: 265 p ; 出版社: Harcourt ; ISBN: 0156005891 ; Reprint 版 (1998/04/01)

※Elizabeth Noble 『The Reading Group』 の中で読まれている本の1冊
※『The Reading Group』 で読まれている本の リストはこちら


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2005年01月06日(木)
ジョン・チーヴァー

今日から、また 『ジョン・チーヴァー短編集(小英文叢書)』 を読み始める。これって、今までにも何度か読もうとしていたんだけど、いつも途中で投げ出していた。これの注釈が気にいらないというのも大いにあるのだが、チーヴァーの短編集 『The Stories of John Cheever』(選りすぐりの60数編を収録)を青山先生が翻訳すると聞いてから、「じゃあ、それを読めばいいや!」なんて思ってしまったのが、ぐうたらな私の運のつき。それ以来、チーヴァーを原書で読もうという意欲に燃えなくなってしまったのだ。(※画像は 『The Stories of John Cheever』

「外から見るより中から見たほうがずっと大きい、ありえない物体」と評されている、バーナード・マラマッドの短編集 『The Complete Stories』 は、何が何でも全部しっかり読み込むつもりだけど、とにかくチーヴァーの、あのたった3編の短編集(短編全集ではない)をやっつけないことには、そちらにも進めないって感じ。もっともマラマッドは、短編に行く前に長編をいくつか読もうと考えており、短編全集を読むのは、まだまだ先になりそうなのだが、今現在日本で出版されている、約10万円の 『バーナード・マラマッド全集』 なんかとても買えないので、これはどうしても自分で読まないといけないのだ。

しかしこの全集の内容説明には、「英文で彼の全作品を堪能できる本邦初の全集」とある。てことは、翻訳じゃないってこと?だとすれば、やっぱり嫌でも自分で原書を読まなきゃならないってことだ。ていうか、いくら全集たって、翻訳ならいざ知らず、原文で10万円て高すぎじゃないですか?全作品を買ったとしても、PBで買えば、たぶん2万円もしないと思うし。ほんとに英文の全集なんだろうか?全何巻とかも書いてないし、情報としては不親切きわまりないのだが、こんな情報だけで10万円も出して買う人がいるんだろうか?


今日はお昼前から雨で寒かった。昨日も朝4時半頃寝たので、寝不足のため2時間ほど昼寝したのだが、アポロ13号も会社に行き始めたことだし、私もあれやこれやがんばらないとなと思って、チーヴァーを取り出した次第。そういえばチーヴァーも、詳細な手記(日記)を書くことを薦めていたそうだ。だから今年赤い手帳を買って、ネットだけでなく(ネットはPC自体が開けないとどうにもならない)、いつでも手元で日記(メモ)が書けるようにしたのは正解なんだ。

ところで昨日、Amazonに本を2冊オーダーしたのだが、そのうちの1冊は24時間以内に発送予定だった。ということで、Amazonでは今日発送したらしいのだが、また佐川のメール便なので明日届くかどうか、いや届かないだろう。ペリカンなら、今日のうちに届くのに。まったく佐川は遅くてイライラする。あさってだって、確実じゃないし。

Amazonといえば、ギフト券を送ってきたのはいいけど、全然金額が違っている。なんでよ?マジで、マジで、信用できない企業だ。早速、文句メールを出したが、まだ返事が来ない。勝手に送料はつけちゃうし、ギフト券の額は間違ってるし、冗談でなく、正月ボケしてるんじゃないの?


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2005年01月05日(水)
T.A.バロン<マーリンシリーズ>

Amazonに頼んであるオースティンの本、まだ全然発送する様子もないので、アカウントを調べてみたところ、いつの間にか配送料がついていた。なんで〜っ!

他の本と一緒に頼んで、合計1500円以上になってたし、この本の出版時期が遅いから(予約ですよ)他の本は先に届いたわけで、この本だけ単独で頼んだわけじゃないのに。しかも、その中の1冊は、Amazonの都合で入手できなかった。なのに、いつのまにか配送料をつけてるなんて、許せないぞ!遅れるという連絡もなく、わけのわからない配送料までつけてるなんて(しかも知らないうちに)、消費者を馬鹿にするのもいい加減にしろよ!

というわけで、オースティンの本はキャンセルした。オーダーした時より価格も安くなってるし。マスマーケット版は珍しいので、そのうち時機を見てまたオーダーしようと思うけど、佐川のメール便にしたことといい、こんないい加減な処理をしていることといい、マジでAmazonだいじょうぶか?

ところで、今日から会社が始まったアポロ13号。帰ってくるなり、「なんで日記さぼってるんだ?」と聞く。まだ見てるのかぁ!ていうか、何か悪口を書いていないかと目を光らせているのかも?(^^;

というわけで、ほんとに去年から日記をさぼっていたので、今日は一気に10日分書き上げた。今度は感想文を12個やっつけないと!うげげ!

そういえば、先日 「INFORMATION BOARD」 にも載せたが、T.A.バロンの <マーリンシリーズ> が翻訳された。とはいえ、まだ1作目の 『マーリン1 魔法の島フィンカイラ』 だけ。

このシリーズは、だいぶ前に原書を3作目まで買ってあるのだが、未読。翻訳の評判もなかなかいいので、探し出して読み始めるかな。でも、評判がいいのは装丁だけかも。Amazonでも、装丁が豪華でいいというレビューばかりだ。いずれにしても、マーリンファンだから、翻訳が出たこの機会に、読んでおくとしよう。


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2005年01月04日(火)
『Pride and Prejudice』 のマスマーケット版

おせち料理は三が日で飽きたので、お昼はたぬきそば、夜はステーキハウスに食べに行った。最近、近所のステーキハウス(激安!)のハンバーグが気にいっていて、いつもハンバーグを食べるのだけど、あの食べ方って他の人には見せられない食べ方かも。

ニンニクチップを追加で頼み、さらにすりおろしたニンンクとニンニク醤油をかけ、塩コショウした上に、ハバネロのホットソースをまんべんなくかける。一緒に食べる相手が夫だからできる食べ方。(^^;

というわけで、高級なお料理屋さんとか、フレンチレストランなんかでは絶対にできない食べ方が、私は好き。おしょうゆはかけちゃいけないとか、塩味足りないのに、塩もこしょうもないとかって、耐えられないのだ。アメリカンスタイルで、ケチャプだのマスタードだの、何でも自由にかけ放題というのが好きだ。そもそも素材うんぬんとかじゃなくて、調味料好きなのかも。

ところで、去年からAmazonに頼んであるジェイン・オースティンの 『Pride and Prejudice』 のマスマーケット版(2005.1.1発売)だが、1日に発送、4日までには配送の予定だったのに、全然送られてこないし、Amazonからもうんともすんとも言ってこない。実は去年頼んだときから、非常に不安だったんだけど、やっぱりダメだったか。遅れるなら遅れるで、お知らせくらいよこせってのよ。お正月だからって、たるんでるんじゃないぞ!と、今年もまた、Amazonとは戦いが続きそうだ。

さて、今年に入ってから、コーマック・マッカーシーの 『越境』 を読んでいるが、お正月で落ち着かないせいか、はたまたあの特殊な文体のせいか、なかなか進まない。というか、スペイン語まじりなので、スペイン語が出てくるたびに、なぜかいちいちそれを覚えようとしているのが災いしている。

でも、厳しい寒さの中での緊迫した狼と少年の描写が素晴らしい。集中しないと、なかなか難しい文体だけれど、明日からは一人の時間もできるので、徐々に進むだろう。マッカーシーは、時々何を血迷ってか、一部で哲学的なことを書く。今回も例に漏れずなのだが、それも慣れたので、「ああ、ここか」という感じで流せるようになった。実際、この哲学的な部分に、何の意味もないのだ。

しかし、「まだ昇らない月の光が東の谷間にかかっている霞を硫黄色に煙らせている。ビリーがじっと眺めていると月明かりが荒涼たる平原に流れ出し、やがて大地の向こうから白い太ったぶよぶよの月が昇ってきた」なんていう月の描写は、マッカーシーならではの描写だと思う。月は美しく描かれるものと、だいたい相場が決まっている。だけど、「白い太ったぶよぶよの月」って、たしかにあるな。

マッカーシーの<ボーダー・トリロジー>の他2作に比べても、この作品は、自然を非常に鋭く観察している作品だと思う。退屈な情景描写はあまり好きではないが、これに関しては、ひとつひとつの文章をゆっくり噛みしめて読みたいといった感じ。一気に素早く読めるのが面白い本だとも言えるが、この作品のように、どれだけ時間がかかっても、大切にじっくり読みたいものもある。


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2005年01月03日(月)
「ヴェリー・ベスト・オブ・ヴァン・ヘイレン」

昨日はラグビー観戦から帰り、一休みしてからDMXに行った。新宿二丁目にある、お気に入りのレコードをかけてくれる店だ。DMXは年中無休で、お正月も開いていると聞いたので、今年は早速行ってみた。

2日だというのに、新宿二丁目界隈は結構開いている店が多く、昔は居酒屋1軒しか開いてなかったのにと思うと、不況なんだなあと改めて思う。DMXもかなり混んでいて、やっと座れたという感じ。みんな、どこも行くとこないのか?<うちも!(^^;

何も言わなくても、ヴァン・ヘイレンの「パナマ」がかかり、やっとお正月が来た〜!という感じがした。実は毎回聞いていたりするので、特に珍しくもないのだが、ヴァン・ヘイレンは、いつ聞いても「おおっ!」という感じになるからいいなあ。やっぱり、アルバム「ヴェリー・ベスト・オブ・ヴァン・ヘイレン」買おうっと!

「ヴェリー・ベスト・オブ・ヴァン・ヘイレン」/ヴァン・ヘイレン
価格: ¥3,570 (税込)
CD (2004/08/04)
ディスク枚数: 2
ワーナーミュージック・ジャパン - ASIN:B0002FQMU0

[IMPORT]版

<曲目リスト>

ディスク: 1
1.暗闇の爆撃
2.イッツ・アバウト・タイム
3.アップ・フォー・ブレックファスト
4.ラーニング・トゥ・シー
5.叶わぬ賭け
6.フィニッシュ・ホワット・ヤ・スターテッド
7.ユー・リアリー・ガット・ミー
8.ドリームス
9.ホット・フォー・ティーチャー
10.パウンドケーキ
11.ロックン・ロール・ベイビー
12.ブラック・アンド・ブルー
13.ジャンプ
14.トップ・オブ・ザ・ワールド
15.オー・プリティ・ウーマン
16.ラヴ・ウォークス・イン
17.ビューティフル・ガールズ
18.キャント・ストップ・ラヴィン・ユー
19.アンチェインド

ディスク: 2
1.パナマ
2.ベスト・オブ・ボース・ワールズ
3.ジェイミーの涙
4.ランアラウンド
5.ウェイト
6.ホワイ・キャント・ディス・ビー・ラヴ
7.悪魔のハイウェイ
8.ホエン・イッツ・ラヴ
9.ダンシング・イン・ザ・ストリート
10.ノット・イナフ
11.フィールズ・ソー・グッド
12.ライト・ナウ
13.エヴリバディ
14.踊り明かそう
15.叶わぬ賭け (ライヴ)
16.パナマ (ライヴ)
17.ジャンプ (ライヴ)

内容(「CDジャーナル」データベースより)
再びサミー・ヘイガーをヴォーカリストに迎え、ヴァン・ヘイレンが活動を再開。本ベスト盤はそれに合わせたリリースで、デビュー作『炎の導火線』から『バランス』までを完全網羅。しかも新曲も!


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2005年01月02日(日)
ラグビー大学選手権準決勝

◆ラグビー大学選手権準決勝─国立競技場

●「関東学院大学×法政大学」 12:15
関東学院大、法大に24−21辛勝

●「早稲田大学×同志社大学」 14:00
早大、同大を45−17で下す


お正月は、恒例のラグビー観戦。これももちろん、早稲田が出場しなけりゃ行かないのだが、だいたい準決勝には出場するから、前売り券を買って楽しみにしている。

今日の結果から、決勝は「早稲田×関東学院」と決まった。今年のリーグ戦のほう(早稲田は対抗戦のほう)の優勝は法政だったので、そのまま選手権でも法政が勝ち進んだら、去年の雪辱が晴らせないぞと思いつつ、法政を応援したいのだが、雪辱を果たすためには関東に勝って欲しいと、複雑な思いだった。辛くも関東が勝ったので、雪辱を晴らす機会に恵まれた。

来週は、大学選手権に優勝した時(大学日本一になるということ)しか歌えない「荒ぶる」が歌えるだろうか?いや、絶対に歌うのだ!


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2005年01月01日(土)
謹賀新年




あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。

2005年元旦
schazzie




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