恋文
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2002年10月31日(木) ネット

ネットという目にみえない繋がりで
わたしたちは結びついている
最初の出会い
そして、今も

時々渇くようにあなたを欲しても
この枠のなかからは離れられない
たとえ何度会ってみても

知っている
わたしたちは隔てられているけれども
だから、今もこうしていられる


2002年10月30日(水) 澄んだ空気

窓からあなたのところまで見えそうな日
声も届きそうなほど空気が澄んでいる

気持ちも通っていくかしら


2002年10月29日(火) あたたかい

風が冷たくなると思い出す
あなたと手をつないだ暖かさ
あなたに寄り添ったからだの温かさ

みんなあたたかい


2002年10月28日(月) コスモス畑

ついこの間まで汗をかきながら辿った道を
今日は涼やかな風の中で歩く
あなたとコスモス畑の話をしながら

そのとき話したコスモス畑はもうないかもしれないけれど
記憶の中には鮮明に残っている

こうして歩いた記憶も
きっと


2002年10月27日(日) こんな時は

暖かい穏やかな秋の昼間
草や花の繁る小道をたどる

買い物の途中のいつもの道
家々の庭にも花が咲いて
感じるともしれない風が過ぎる

こんな時はあなたと一緒にいるような気がする



2002年10月26日(土) こんな夜

なんだか気持ちの塞ぐ夜は
思い出と一緒に眠ろう
その時の自分になれるかもしれない
あなたと一緒の


2002年10月25日(金) 確かな声

もう暗くなった道を歩く。
いろいろな音が聞こえてくる。
虫の声、
下水菅を流れる水の音、
遠くで聞こえる車の音、
漏れてくる声。
みんな近くに聞こえる。

あなたの声も遠くだけれど、
誰かが聞いている、確かな声。

ここにいても、
聞こえるような気がする。


2002年10月24日(木) 一日一日

また、いつもの日々に戻る。
変わらない会話、
穏やかに過ぎる時間。
いつまでも続かないけれど、
いつまでと考えてもしかたがないこと。
一日一日を続けていきたいね。



2002年10月23日(水) 帰ったら

ソウルはとても寒くて、もう冬のようです。
あなたに出会ったのも冬。
もうすぐ一年になるんですね。

午後にはここを離れて帰ります。
また、いつものようにお話ができるね。
帰ったら、少しあなたに近くなる気がする。
たとえすぐに会えなくても。


2002年10月20日(日) 行って来ます

明日から水曜日まで
また、出かけています。
近いけど外国は外国、
きっと日記を書けません。
今日は熱があるっていってたよね。
身体には気をつけて。
無理しないでね。
帰ってきたら、また元気な声を聞きたいな。
わたしも元気に行って来ます。


2002年10月19日(土) どこにでもあること

どこにでもある同じようなこと
出会って
一緒にいたり、いなかったり
いろんな人が好きで
なかでも好きな人がいて
出会ったり、別れたり
忘れたり、忘れられたり

あなたは忘れられない人だ


2002年10月18日(金) 秋の一日

一日が欲しいね
二人でいられる一日
明るい暖かい日溜りのなかで
風が過ぎて
草や木々の葉っぱがさらさらと音をたてて
わたしたちの会話はなくても
まわりが会話をしてくれる
秋の一日
寒くなったら二人で体温を分け合って
とろとろとまどろんでいよう
そんな一日


2002年10月17日(木) 慰め

あなたが疲れているなら
あなたに寄り添っていたい

あなたが何もかも忘れて眠れるように
抱いていてあげたい

あなたの慰めになれるように
わたしは
あなたの、わたしでいたい


2002年10月16日(水) 夜の翼

すっかり暗くなった空を
旅客機が過ぎて行く

あの中の誰かと
見上げている誰かに思いを馳せる

あの中にわたしがいて
あなたが見上げているかもしれない

どこかに向うそれぞれの思い

あなたとは、また明日会話ができる


2002年10月15日(火) ただ

朝の電話ありがとう。
あの後、バスがなかなか来なかったので歩いてしまいました。

歩きながら思い出していた。
こんな風に駅へ向いながら会話する毎日。
こんなことも、もうすぐなくなる。

でも、こんな習慣もつい半年前からのこと。
わたしたちは、いつでもできることしてきた。

それでいいのよね。
何も悔やまない。
何も怖れない。
ただ、想っていられればいい。


2002年10月14日(月) いつものように

野菜を洗いながら
今あなたはどうしているのかしら
と、ふと思う。
きっといつものようにしているのだろう。

根もとの泥を洗い落としていく。
毎日の繰り返しのように
考えることもなく手が動いている。

ときどき不意にあなたが思い出されるように
あなたも、わたしを思い出すのだろうか。


2002年10月13日(日) 夕日

目に突き刺さるような夕日の中を帰ってくる
現実感が薄れる
どこか遠くを走ってるよう

帰ってきてしばらくしたらメールが届いた
あなたからだった
よかった、忘れられてなかった


2002年10月12日(土) 夕暮れ

とてもきれいな夕暮れだったので
泣きたくなった

あなたから離れてるからではなくて
あなたに出会えたことが嬉しかったから

今、こんな季節を迎えることができて
よかった


2002年10月11日(金) 瞬間

もうほとんど夕日の朱も暗くなってしまった空と街のあわい
家々は灯がつき始めてなつかしい風景

わたしはここで暮らしていて
あなたは、やはり同じような街の中に生きている

わたしが、こうしてあなたを思い出しているように
あなたは、わたしを思い出していてくれるかしら

今じゃなくても、いいのよ
わたしが、こんな瞬間にあなたを思うように
あなたが、あなたの瞬間にわたしを思ってくれたら
嬉しい


2002年10月10日(木) 自然に

とても静かな気持ち
透明な風が吹いている夜

いつものように
息をするように自然に
あなたがそこにいる

それでいい
わたしはどこにでもいられる


2002年10月09日(水)

最初は、恋に恋をしているだけだと思っていた。
でも、やっぱり恋をしていたとわかった。

あなたから嫌われたくなかった。
あなたから見ていて欲しかった。

少しのことで不安になった。
なんでもないのに悲しくなった。

今振り返ってみて、わたしは、とても幸せだった。


2002年10月08日(火) 反比例

幻のように思えるあの頃
出会いの回数を重ねるごとに近くなっていった
まだ、近づけることができた

今は、ずっと遠くにいる
気持ちは近くなったけれど
やっぱり逢えない

心の距離と場所の距離は反比例する





2002年10月07日(月) きっと、通じる

何も言わなくてもいい
あなたの存在を感じていられたら

こんな強い風の中で
気持ちだけを投げかけてみる

ありがとう
今まで
それから、これからも


2002年10月06日(日) 最後は

金木犀も
萩も
散って地を彩る
散った花も嫌いじゃない

桜も散る
椿は落ちる
みんな最後は散って落ちる
落ちて地を彩る

そんなことも好きだと思う

わたしたちの一番楽しかった時期が終っても
わたし、きっとあなたが好きだと思う


2002年10月05日(土) 甘えてみる

わたし、悲しいときもある。
甘えてみたいときもある。

お返事が欲しいときもある。
いつもいつも、こうして恋文を書いているけど、
書くことで寂しさをうめているけど。

あなたからの電話も嬉しいけど。

手紙が欲しいな。
わたしがあなたに送るように。


2002年10月04日(金) 秋の空気

家に帰る車窓から見る景色は、もうすっかり秋だった。
空間がとても透明になる。

まだ出会ってから一年にもならないわたしたちは、初めての秋を迎えた。

ずっと逢ってないよね。
こんな秋の空気のなかでは、切なくなるよ。


2002年10月03日(木) 不可思議

わたしたち自身が不可思議なら
わたしたちの関係も不可思議かもしれない
普通の恋人のようにはなれないし
まして一緒に暮らすこともない
それでいて愛の言葉をかわす日々

わたし自身にもわからない
ただ恋に落ちただけだから


2002年10月02日(水) いつものことば

嵐の後の陽射しの当たる町を見下ろしながら
今朝もあなたの声をきいている
会話の最後に交わすいつものことば
それがあればいい
きっとどこにいても
あなたとつながっていられる


2002年10月01日(火) 記憶

声でも文字でも
あなたの存在がわかる。
あなたがいれば
いつでも、どこでも
あなたの姿を、温もりを
かたちにすることができる。
それは
わたしのなかに、すっかり沁みついてしまった
あなたの記憶のせい。


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