lucky seventh
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「呼ばれて!飛び出て!じゃじゃじゃーん!! お久しぶりでっす、世界のみなみなさま!! 私(わたくし)性は天辻 名ははくあ! 副業は私立探偵をやっております! え? なんで副業買って?? それはですね…本業が別にあるからでっす!」
続・今が一番
そんなわけで、どんなわけ? とにもかくにも初めての人のために前回の復習! 知り合いの華族さんに紹介された依頼、ロミジュリ的な事件を華麗に解決したはくあさん。 しかしその結末は、予期せぬ悲劇的なものだった…
「ナイスミドルにアッパーカットくらわせたんですよね。逆上したお孫さん。」
おおっと!??ツトムくん!! そこは言ってはいけないオチ要素ではないか!! 私(わたくし)がせーっかく、あらすじを話しているというのに!!
「すいません、はくあさん。」 でも、はくあさんのお話しを聞いてると日が暮れちゃいますから。
そんなわけで、今日も今日とて天辻探偵事務所は平和だ。 先日うけた依頼は見事に切って捨てて解決。 ナイスミドルを探偵事務所に紹介した華族の知人は…ことの顛末を聞いて大爆笑した。 GJ!!そう言って親指をグッと立てて笑った彼の人の笑顔は、とても眩しかった。 その笑顔を見て、とりあえずいい仕事したなーっとはくあ は思うことにした。 なんだかその態度にびみょーに納得がいかないが。 とにもかくに一仕事終えた探偵の天辻 はくあ は無駄に元気だった。 助手のツトムくんの淹れたお茶をすすりながら、同じく助手のスグルくんが作ったクッキーをつまみながら、鼻歌を歌っている。 めったに依頼がないのは、探偵は副業!本業は占い(よく当たると評判なのさ★)と博打を少々(勝算は∞)と豪語するだけあって当の本人のやる気がゼロだからだろう。 とにかくひまひましい日々を謳歌していた。
「ご機嫌ですねーはくあさん」
掃除はお嫁さんのする仕事です。 はくあさんぼくは男ですから、お嫁さんじゃありませんよ?事件以後 その一言で事務所の家事を一切取り仕切ることになったツトムは 掃除をしていた手を止め、はくあ を見た。 (ちなみにもう一人の助手であるスグルは外出中だ。) 探偵事務所所長 天辻 はくあ そう書いてあるプレートが乗っかっている机の椅子の背もたれにだらーっと寄りかかりながら鼻歌を歌っっている はくあ はたしかに上機嫌だった。
「分かるかい!ツトムくん!!」
「はいはい」
「えぇ!??自分から聞いておいて何ですか!!その態度は!!」
ががーん ブロークンハーツ! そう言って、椅子をぐるぐる回すはくあ。 酔いますよ。はくあさん。 ツトムがそう言う前に、うぇーっと片手を口で押えながら回すのを止めた。 ばかですね。はくあさん。 素晴らしい笑顔の下でツトムがそう思ったことははくあ の心の安寧のために内緒だ。
「まぁ、聞いておくれ。ツトムくん。」
うぇーっとなりながらも、気合いを入れなおしたはくあ はツトムを見た。
「この前の事件を解決しただろう?」
「あぁ、解決というか潰決したあの事件ですね…」
「ん?何かニュアンスがおかしくないかい?」
「いえ、お気になさらず。」
「(笑顔が怖い!!つっこんじゃダメだ…) ん、ま、まぁそんなわけで報酬が出たんだけれども…」
「でたんだけれども?」
じゃじゃーん!! と、ばかりに報酬をかかげるはくあ の手にあるのは ご招待!豪華温泉宿泊券!!とかかれた封筒だった。
(うわぁー) ツトムは笑顔が凍り付くのを感じた。
同時刻、外にでていたもう一人の助手 スグルはぶるっと悪寒を感じた。 しかし、その悪寒が今まさに事務所ではしゃいでいる所長の所業の所為か、そこで氷の微笑を浮かべている同僚の所為か、今の彼にはまだ知る由もない。
---------------アトガキ? 2004年10月02日(土) 今が一番 のつづき。
ナナナ
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