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■娘と行く100均と神社。
2015年09月25日(金)
娘・R(12才)が

「黄色のフエルトが欲しいの」

ということなので買い物に。学校でエプロンを手作りするんだそうだ。

100均ショップまでチャリで着た。

「あったよー」

わりとすんなりRが見付けた。どーれ、と見てみると、お目当ての黄色だけじゃなく何色かのフエルトがセットになっているもの。

「少なくない?これで足りる?」


と聞くと

「だいじょうぶ!」

「失敗した時のために予備いるんじゃない?」

「いいの!」

なかなか難しい年頃の娘はツンツンしやすい。

「わかったよ。これでいいんだね」

「早く買って!」

口は出さずに金を出せというひどい扱いに涙が出そうになりながら108円払って店を出た。

帰り道、商店街をチャリで通り過ぎて行く途中、近くの神社のハッピを着ているおじさんがいた。

「ねえパパ、何かお祭りやってるんじゃない?行こうよ!」

普段は宇宙と交信してるんじゃないかってぐらいボーっとしているRであるが、自分の楽しみなものについては嗅覚が優れているようである。

神社に行ってみると果たしてお祭りであった。R、今日は冴えている。境内に屋台が何軒も並んでいて人で賑わっていた。よく見ると神社の境内にあるお神輿格納庫のシャッターが開いていて、どうやら出陣中に思える。よく聞いてみたらはやり氏子さん達に担がれたお神輿が町内を回っていて、もう少しで戻って来るタイミングらしい。先程見かけたはっぴを着たおじさんも神輿を待ち構える準備をしていた。その他にも能舞台が開かれており、何か出し物でもあるんかな…としばし見つめていたら

「ハッピのおじさんになんかもらった」

Rがおせんべいの袋を抱えていた。い、いつの間に。みんな妙にテンションが高そうでさすがお祭りである。

「パパ、もしかしたら富士山登れるんじゃない?」

「そうか?」

Rが境内の奥にある富士塚を指差す。富士塚とは富士山のミニチュアで、江戸時代に富士山信仰が盛んだったころに溶岩やら土を盛り上げて作られたものである。富士山まで旅をしたり登山したりすることが大変だった時代、ここに登れば富士登山したのと同じと利益が得られると信じられていたという。

この神社にある富士塚はお正月とかお祭りの日とか限られた数日しか登れないので、登れるとなると妙にワクワクするものである。今日はお祭りの日なのでもしかしたら…といつもは閉ざされている門に行ってみると

「あ、開いてる」

「やっぱり!やったー」

R、嬉しそうに中に入っていく。ホント今日は冴えてるなあ。

この富士塚、高さは8メートルほどだそうだ。ちゃんとジグザグの登山道が出来ていて曲がり角に「8合目」とか書いてある。

「パパー、蚊がいっぱいいるー」

「おおう、早速刺された」

さすが日本最高峰の山、困難が我々を阻んだ(ほぼ100パーが蚊)。しかしようやく登頂成功。

江古田富士
日本一の富士山を征したR。山頂にあるお社に手を合わせると満足したようで降りて行った。で、すさかず

「チョコバナナ買ってー」

屋台を物色しおねだりする。

「おう、タク(9才の息子)には内緒な」

でもRにだけおいしい思いをさせるのも不公平な気もするので、お好み焼きを焼いていた屋台からえらくいい匂いが伝わって来たのででそれをお土産にすることにした。

「うーん、しかし焼きそばの屋台もおいしそうな匂いで迷うなあ。こっちも食べたくなっちゃうね」

Rと屋台を物色しながら話していると

「じゃあ食べればいいのに」

食べたきゃ食べればいいだろみたいな言い草で返事された。

「いや。がまんだ」

「なんで?」

これ以上体重がフエルト困るでしょう。なんちて。

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■西武・ザ・チルドレン。
2015年09月17日(木)
タイトルは僕が西武線沿線住人であることによる。

土曜日、子供達が通っている小学校の「道端で声をかけてきた怪しいおじさんから逃げる」訓練の手伝いをした。

僕はもちろん「怪しいおじさん」役だ。嫁も他の手伝い役で参加した。

うちの区には防犯メールがあって、登録しておけば何かあった際に区からメールが届くようになっている。最近の事例をいくつか挙げてみると

・男が、帰宅途中の女子中学生のお尻を後ろから触ってきた

・男が、帰宅途中の女子中学生の胸を後ろから触ってきた

・男が、登校中の女子小学生の胸を、すれ違いざまに触った

・男が、男子小学生に「すみません。口開けてもらえませんか。」と言い、歯を触ってきた

・帰宅途中の女子小学生に車の中からスクール水着を投げつけてきた

今月まだ半ばなのにこれだけ発生している。なんだよ歯とかスク水とか。僕らが演じる誘拐系ではなくて痴漢と変態ばかりでジャンルが違うけれど、これだけ頻繁に路上で事件が起きていてはうちの子らもいつ遭遇するか分からない。非常に有用な訓練であると言えよう。

訓練に出かけようとする時に

「グラサン持って行けば?」

と嫁が言った。この日記に何度か出てきた嫁自慢のレイバンのグラサンである。嫁がかけると白化したマイケルジャクソンみたいになる逸品。グラサンをしてれば怪しさが増し、子供達には分かりやすい記号になると思う。一応持って行くことにした。

僕の他にも近所のおっさんが5〜6人ぐらい「怪しいおじさん役」に招集されており、それぞれのキャラクターを生かすことになるだろう。バイオレンス系のおっさん、一見人のよさげなおっさん、僕は間違いなくオタク系おっさん。僕の他にもグラサンを持ってきてるおっさんもいた。訓練の流れとしては

1. 子供達、ふたり一組で歩く。

2. 怪しいおじさんが声を掛け、子供達を連れ去ろうとする。

3. 子供達、絶対に付いて行かず防犯ブザーを鳴らし、「子ども110番の家」(※)に駆け込む。

4. 子供達、子ども110番の家の人に怪しいおじさんの特徴や起こったことを正確に伝える。

5. 子ども110番の家の人は子供達から聞きとったことを警察に通報し伝達する。

※子どもに危険が迫った時に立ち寄れる緊急避難場所。地元の防犯に協力している商店や家等、それを示すステッカーが貼ってある。

こんな感じなので、どういう風にするかおっさん同士で話す。

「連れ去ろうとする時に手を引っ張っちゃったりしたらダメかね?」

「いやー、基本触れないほうがいいよ」

「グラサンする?」

「ラッスンゴレライって言われそうでやだなー」

「ズボンのチャック開けとかないと」

「それホンモノだから」

てなわけで教室にて訓練に参加する子供達と付き添い役のお母さん達、そして僕らおっさん達が顔合わせの挨拶をしてから訓練現場にレッツラゴー。いくつかのグループに分かれ、子供達は10人ほど、先生がふたりほど、付き添い役のお母さん達がふたり、そしておっさんひとり。

現場に着く前に子供達と話してみると

「すぐ逃げてやる!」

「やっつけてやる!」

とか活きのいいチビッ子もいれば

「こわーい」

お化け屋敷直前みたいな女の子もいて、あんまりびびらせてもトラウマになりそうなのでグラサン着用はやめといた。

で、各自所定の位置に着いてから訓練開始。先生にゴーを出されて通学路を歩き出す子供達ふたり。そこに僕が通りかかって

「すいませーん、ちょっと道に迷っちゃったんですけどー○○駅って知ってる?」

とか言って声をかける。

「車で来たんだけど、一緒に乗って駅まで案内してくれないかな?」

と僕がおいでおいでしたところで

「知りません!」

などときっぱり断って防犯ブザーを鳴らし、逃げてくれれば100点である。真面目にやってる子もいればニヤニヤしてる子もいるし、頭が真っ白になって棒立ちになってる子もいて面白い。

何組目かの子供達の時に悲劇が起きた。走って逃げる女の子が途中で転んでしまったのである。慌ててそばまで行って

「大丈夫?」

と起こしたけれどもかわいそうなことに膝小僧を擦りむき、泣いてしまった。先生がバトンタッチしてくれて学校まで連れて行った。弁明になってしまうけれども、子供が車道に飛び出したりする恐れがあったため、僕は驚かしたり追いかけたりはしていない。でも緊張していたんだろうなあ…。

こういうこともあるからもっとマイルドな演出の方がいいのかしら、とか考えていたら

「犯人が助けちゃだめじゃん!」

他の子供達にケラケラと野次られた。クラスメイトが転んで泣いてしまったというのに。

子供達全員が訓練を実施したところで教室に戻り、みんなでお疲れ様でしたと挨拶して終了。早速おっさん仲間のLINEに訓練の様子がUPされていた。

普通に人の良いおっさん過ぎて子供達がなかなか逃げないケース。ただの世間話になってしまっている。

スポーツマスクに軍手をして子供を追い掛け回したケース。それガチの通り魔か妖怪じゃないか。

そして僕のところで女の子が転んがことも当然あっという間に広まっており

「子供をびびらせ過ぎてコケさせたおっさん」

という伝説が生まれてしまった。通り魔に言われたくないわ。後でその女の子を見たら、膝小僧にでっかい絆創膏が貼られていたが元気に走っていた。よかった。親御さんがいわゆるモンペだったらどうしよう、と一応校長・教頭先生にも挨拶・報告をしておいた。

最後に怪しいおじさん役のひとりが

「おっさん達みんなで写真撮ろうぜ」

と言う。ちょうどそばに嫁がいたのでその人のスマホを渡して撮影を頼む。

「え、どこ押すの?」

「画面のここを…」

とかモタモタやっていたら

「あ!さっきの怪しいおじさん達が写真撮ってる!ワタシも入るー!」

訓練を終えた子供達も集まって来てしまいみんなで嫁に向かってピース。

「あれ…、まだ撮れてないっぽい」

「ちょっとー!おたくの奥さん機械弱すぎだよ!」

「ごめん、うちのかみさん、まだガラケーなんだ…」

亭主には強すぎなんですけどねえ…。

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■夏のお父さん。
2015年09月13日(日)
ちゅーうちゅうちゅちゅ、というわけで8月の終わりごろに、としまえんのプールに行って来た。ビキニは着ていない。

既に猛暑は去り、今にも雨が降りそうな天気であったがプールが8月いっぱいで終わってしまうので強行である。

嫁は用事があるので遅れて来ることになっていて、僕が娘・R(12才)と息子・タク(9才)を連れて行った。もう何十回も来ているところなので勝手知ったるとしまえん。

としまえん
悪天候でもそれなりに混んでいた。

「最初は波のプール!」

子供達ははしゃいで水の中に入って行ったら

「つめたい!」

案の定水が容赦なく冷たかった。ただふたりとも5分もすると普通にカッパのように暴れまくる。一応スイミングスクールで習っていたので溺れることはまずないと思うが、一応目を離さないように注意するのだけれども

「かくれんぼね!パパ鬼ね!」

どんどん潜って行ったり人ごみの中に隠れて行ってしまい危ないったりゃありゃしない。助けて嫁―、と思ったら嫁は昼ごろになってがやって来た。

宮古島に行く時に買ったレイバンのサングラスをかけてさっそーと歩いている。マイケルジャクソンみたいだからやめれって言ってるのに。子供達も嫁が来たのでダバダバと水から上がって来てはしゃぎ、ついでに

「パパ!おなかすいた!」

と僕に訴えた。暴れるだけ暴れて腹減ったという見事なまでに本能の赴くままである。

「何食べたい?」

「ラーメン!」

とタク。

「ラーメンは昨日も食べたじゃないか」

「ラーメン大好きたくぞう君!」

以前テレビドラマで観た「ラーメン大好き小泉さん」の真似をするタク。

「他のじゃダメ?」

「やだ!」

腹が減り過ぎて理性を失っているようだ。しょうがないとラーメンを買いに行ったところ、めっちゃ行列。ラーメン以外のヤキソバとか焼肉丼とかそういうのは全然並んでないのにラーメンのコーナーだけ異様に並んでいるのである。みんな小泉さんかよ。

遊園地の飯と言えば不味いのが鉄板だがここのラーメンも例外ではない。ヘタすりゃカップラーメンより不味いもののために何故30分近くも待たなきゃならないのか…ソ連かよ!

「パパ、遅いよ!」

「うるせーお前がラーメン以外認めないからだろ!」

僕も理性を失ってきた。

「うちはねえ、カレーにしたの」

Rは最近自分のことを「うち」という。ラムちゃんか。Rの昼飯は僕が並んでいる間に嫁が買って来てくれた。ラーメン他のしょぼい遊園地飯とは違い、カレーだけは何故かインド人が作るインドカレーで、ナンもその場で焼いていて本格的なんである。ナンだけにナンでカレーだけ?で、Rはナンが大好きだった。

腹を満たしてからは今度は流れるプールに。どんぶらこどんぶらこと流されながらRとビーチボールでキャッチボールをしたり。しばらくすると嫁とタクが見当たらなくなったのでプールサイドに上がってRと歩いて探していたら20分ぐらいしてようやく見つかった。

よく見るとタクの唇が藤木のように真紫になっていて、嫁の方は更に白くなっていて遭難者みたいであった。

「さむい。もうプールはいい」

ということでプールは終わり。着替えてからはアトラクションに乗りまくりである。ただ僕らのようにプールから流れてきた客が多いため、人気のアトラクションにはそこそこ人が並んでいて、

「パパ、おやつ食べたい。クレープがいい。バナナチョコクリームね」

並んでいる間にクレープ食べたいとかタクがほざく。としまえん内には昔懐かしの「マリオンクレープ」があるのだ。行ってみるとそこも大行列。ラーメン待ち地獄の再来。今日はタクの食欲の罠にかかりまくりである。

僕がクレープを買うまでの間、嫁と子供達はいくつくかのアトラクションを楽しんでいて、オヤジノケモンである。いずれにせよ、僕、ジェットコースターとか乗れないからいいんだけど。

としまえん
日が落ちるとアトラクションが輝きだす。綺麗だけどどこか寂しげな夜景がいとをかし。

子供の頃や若い頃は全然平気だったが、年取ってからジェットコースターに乗るとものすごく酔うようになってしまった。何年か前、タクが乗りたがったのだけれども「ひとりじゃコワイ」とのことでやむを得ず付き添ったら吐き気はするわ脂汗は出るわ手は痺れるわ貧血に近い状態になってしまった。

あと、としまえんには横回転系のアトラクションが多くて、これも僕はダメである。子供達が乗りたがるのはほぼこれらなので、クレープを買った後の僕はその間ビアガーデンで酒を飲んでいた。

としまえん
なんかライブも始まっていい感じである。

そろそろ閉園という時間になり

「最後にみんなでメリーゴーラウンドに乗ろうよ」

上の写真の後ろの方に写っているメリーゴーラウンドに4人で乗って締めた。これぐらいの横回転なら僕もなんとか大丈夫。こうしていつまでも4人で一緒にキラキラしたところで楽しく遊びたいものである。

また4人でプールに行きたい。としまえんの流れるプールは一応世界最古だそうで、

としまえん
ギャグだか本気だか分からないような広告を打っていた。目指せセカイイサン。

一方Rは来年中学生。親となんかプールに行ってくれなくなるんじゃないだろうか。

僕はクサイオ(ッ)サンだし。

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■ジンジャーりばんばん。
2015年09月08日(火)
お盆。栃木の実家に帰って二日目。

新生姜ミュージアム
「岩下の新生姜」でおなじみの岩下食品による「新生姜ミュージアム」に行ってみた。

ここはかつて先代の社長が収集した美術品を展示する美術館だったそうで

「お母さんも行ったことがあるよ〜」

と母が語る。で、現社長に代替わりし、新生姜に親しみを持てるようなユニークな施設にリニューアルしたのだという。一度見てみたかったし今日ここに栃木市オフィシャルゆるキャラ「とち介」が来るというのでこれは行くしかない、と。

とち介
というわけでやって来た「とち介」。人気者なので親子連れやカップルがキャアキャア集まって来て取り囲む。ふごお、ひとりで来たのは僕だけじゃないか。怪しい者じゃないよ。おいらベロってんだ…じゃなくてただのゆるキャラ好きオジサンだよ。いやーんとち介超カワイイ(怪しい)。

とち介
栃木市はゆるキャラグランプリのランキング争いにガチであり、とち介がここに来た目的も、岩下食品さんに「とち介応援企業認定証」を授与するためだったのだ!とち介から岩下食品・岩下社長への授与式が和やかに執り行われていた。

ミュージアム内にはフードコートもある。残念ながらあまりおなかが減ってなかったので

新生姜ミュージアム
生姜シャーベットとジンジャーエール。生姜の香りが濃くて美味しい。

新生姜ミュージアム
どう見てもウインウイン動き出しそうな、アダルティーなグッズにしか見えないこれは実はペンライト。ライブなどで振るとよいだろう。生姜をモチーフに作ったらたまたまアレに似てしまった、というスタンスらしいが絶対確信犯。

館内には「ジンジャー神社」とかかなり秘宝館っぽいブースがあるので栃木に寄った際は是非尋ねてみるとよいだろう(入場無料!)

小三郎
とち介を見送ってから僕も家に帰り、母と昼飯に行ったのが「小三郎」というラーメン屋。実家に帰ったら必ず行く。ここのラーメンも「しょうがラーメン」という刻みしょうがが入った癖になる美味さである。

そんな感じで生姜尽くして遊んでいたら、父を送る送り盆の時間が遅れてしまった。父が枕元に立って怒りそうであるが、出てきたら勿論

「しょうがないじゃん」

と言い訳するつもりである。

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■ないんだな、これが。
2015年09月02日(水)
お盆。

子供達が栃木の実家から帰ってくるのと入れ違いに僕が栃木の実家に帰った。

息子・タク(9才)はお盆のど真ん中にサッカーの合宿があったりで子供たちもいろいろ忙しいんである。僕は迎え盆は仕事だったのでせめて送り盆ぐらいは、と帰ることにした。嫁は嫁で仕事が忙しいとかで僕ひとりでの帰省である。

実家に帰る途中、久々に栃木市の中心部をぶらぶらしてみた。高校生の時に通っていたけれども、それ以降は立ち寄る用もなくぶらつくことも稀なので、久しぶりに歩いてみようと思ったのだ。

栃木市は江戸時代に水運で栄えた街である。川沿いに蔵が並んでいており、

栃木
あ、観光客用の船が出ていた。僕がいた頃は無かった。当時は川が汚すぎて川を遊覧する発想すらなかった。ヘドロがゆらめく川の中に鯉だけ元気に泳ぎまくっていたので、実はその鯉は汚染物質による突然変異種鯉であり、夜な夜な空を飛んだり目からビームを発したりしているのだ、という噂が一部の高校生の間に流れていたものである。流したのは僕だ。

栃木
とある川のほとり。かつてはこのように川に乗り出した家があって、風情があって好きだったのを思い出し、久しぶりに見てみたいと立ち寄ってみたら、

栃木
すでに更地になっていて残念だ。

栃木
高校のすぐそばにあった「みどりや」という駄菓子屋も更地になっていて、時の移ろいを感じてしまった。「みどりや」は3人のおばさんが切り盛りしており(姉妹だとの噂)、夏はかき氷シロップ混ぜ放題、冬はおでん(タネひとつ20〜30円)というハイスペックな駄菓子屋であった。おでんの大根などは自家栽培で、ある時大根を頼んだところ

「今、庭で植わっててもう少し大きくなるまで待ってくれ」

と言われた高校生もいたという。僕が小学生のころよく通っていた駄菓子屋もすでに閉店している。

栃木市大平町富田マツナガ跡

栃木市大平町新コジマ跡

栃木市大平町新ニシカワ跡
上から「マツナガ」、「コジマ」、「ニシカワ」。もうひとつ「フジタ」という店もあったが、ここは改築して店舗部分を潰し、ごく普通の住宅になってしまった。この中でコジマのババアが絵に描いたような意地悪ババアで、ここで買ったアイスが当たって、棒を持ってって交換してもらおうとすると

「ホントにウチで買ったやつなの?」

とネチネチ言われて子供ながらにケチだなーと思ったものである。今思い返すと当たり分のアイスって店負担だったのだろうか。

栃木
観光客向けに整備された散策路からちょっと離れただけでこんな廃墟が現れる。なんだかゾクゾクする。

栃木
ちょっと休憩。食べログの栃木市ラーメンランキング1位の店に入ってみたら、期待値が高かったせいかイマイチ。うまいことはうまいんだけど、ありきたりな味。実家に帰ったら必ず食べる近所のラーメン屋があるんだけど、そっちの方が抜群に美味い。浮気するんじゃなかった。今食べログみたら、うををその店が2位になってるじゃないか。

栃木
再び歩き始めてここ。一見なんでもない雑居ビルがある場所。実は僕が子供のころ「栃木トルコ」というトルコ風呂があったところなのだ。トルコ風呂というのは今の若い人には分からんと思うけれども、要はソープなランドである。僕の父が行ったことがあるようなないような、冗談交じりに語っていたことがある。

かつて通っていた街を久しぶりに歩くと、どうでもいい思い出がポンポン蘇って来て、このようなまとまりのない文をしこしこ書きまくりつつ感傷に浸ってしまった。

これをノスタル自慰といいます。なんちて。

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