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■サンタはママにキスをしない。
2013年12月26日(木)
クリスマス・イヴ。

もうすぐサンタさんがやって来るというのに、いや、サンタさんがやって来るからなのか、息子・タク(8才)は浮かれてはしゃいでしまい、寝る時間をとうに過ぎていた。

一方で娘・R(10才)は溺れてるんじゃないかってぐらい長風呂で、なかなか出て来ない。

「早く寝なさい!早く出なさい!寝ないとサンタさん素通りしてくよ!」

と嫁がブチ切れる。

嫁は夜更け過ぎに〜♪、鬼へと変わるだろ、んんん〜♪バイオレンスナイト♪ホラーナイト♪ってやかましいわ。僕も多少切れて子供達を脅す。

「いつまでも起きてるとサンタさんが来れないだろう?サンタも忙しいし、プレゼント早く配り切らなきゃならないから、

『あーココの子いつまでも寝ないわー、ダメだわー、なかなかプレゼントさばけなくてダルいわー、別のウチの子のとこに置いてっちゃお』

ってなるぞ!」

「やだー!」

まだまだサンタを信じて疑わない。かわいいなあ。

ようやく子供達が寝静まってしばらく、

「じゃ、よろしく」

嫁も寝てしまった。で、0時過ぎにサンタ作戦を開始する僕。と言っても押し入れの奥の奧に隠したプレゼントを出し、包装用の袋に入れ、枕元に置くだけである。Rはローラーシューズと膝当て、タクはポケモンカードセットだ。

そーっと枕元に置いて、では僕も寝るか、と思ったら、うっかり壁に貼ってあった、フエルトで作った靴下の飾り付けに触ってしまった。止めていた画鋲が外れてしまい、靴下と共に落ちてしまったのである。

やばい、画鋲はどこだ…と床を探したがなかなか見つからず、やむを得ず照明を付けたところ、

「んんんー」

眩しそうな顔をする僕以外の家族。すまんね。すぐ見付けるからね、起きないでね…と祈りながら画鋲を探し、ようやく見付かって拾い上げたところ、むくりとタクが起きてしまったではないか。そして僕と目が合った。

「やあ、め、めりーくりすます」

脂汗が出そうになったが、タクは2秒ほどぼくにガン垂れて、ぼすーん、と枕に顔を埋めて再び寝てしまった。プレゼントは見られてない。ああ、よかった。

翌朝、僕が起きると既にRもタクも

「いやっほー!サンタさん来たよー!」

1年で1番の寝起きの良さで起きていたらしく、早速プレゼントを広げて楽しんでいた。よかった。途中で起きたタクも、そのことを全く覚えていないようだ。

「パパのところにもなんかあるよ!」

「え?」

なんと、僕の枕元にもリボンがかかった袋が置いてあるではないか!

「パパにもサンタさんが来たんだね!」

「えええー」

さては嫁の仕業か。誰よりも早く起きて仕掛けたに違いない。開けてみるとTシャツが入っていた。そういえば以前僕が欲しいと言っていたのだった。自分ですら忘れてるのに嫁ったら…。

「ありがとね」

子供達に聞こえないように嫁の耳元で言うと

「え、なんのこと?わかんない!サンタが来たんじゃないの?」

あくまでもすっとぼける。ありがたいことだなあ…と、しばらく飾っておきたくなって、包装しなおして自分の机に置いたところ、嫁がそれをふんだくって包装をはがすではないか。

「なにすんのー!」

「今日、今年最後のプラゴミの日だから」

僕の手元に残されたのは、剥き出しのTシャツのみとなった。これがツンデレというやつなのだろうか。

ベリー理解にクルシミマス。

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■娘ホットケーキ。
2013年12月25日(水)
朝、娘・R(10才)が嫁指導の下、ホットケーキを作っていた。

Rと息子・タク(8才)の朝ご飯だという。

「シロップかけるよ!シロップでポムポムプリンの顔を描くよ!」

タクはなんか嬉しそうにシロップで絵を描く。もえもえきゅん、っておまじないを唱えたら、まんまメイド喫茶である。

「パパも食べる?」

とRが言う。いや、僕はいつも朝ご飯を食べない。それを君も知ってるはずではないか?

「いや、食べないよ」

「食べてよ!」

どうやらRはホットケーキを作りたくてしょうがないようだ。じゃあ聞くなよってゆー…。

「じゃあ油引いてね」

嫁が、油がしみたキッチンペーパーでフライパンを拭く。それからRが生地をにょろーんと落とし込み、丸くしてペタペタする。ひたすらペタペタするR。とにかくペタペタする。どうやらいつもの通り頭の中がお花畑か宇宙と繋がっちゃったようだ。

「そ、そろそろひっくり返してみないかい?」

とRに言ってみると、そうだねー、と、呑気に返事してひっくり返してみると

ホットケーキ
「ひいやあああ!」

思いっきり焦げた有様で。でもRにとっては全然OKなようで余裕でバターとか塗って僕に食わそうとしているし。

「ちょっと火が強すぎたね」

嫁てへぺろ。ああ、思いっきりガンになりそうなこの焦げ具合。でも

「いいよ、食べるよ」

娘の手料理なんて人生でどれだけ食べられるか分からないし、ありがたくいただいた。娘の成長の嬉しさと哀しさが入り混じったほろ苦い味だ。

今回だけだ。もうこんな失敗作を持って来て食えと言われても、食べるのは今回だけだ。もう手を付けることはいたしますまい。

食べてと言われても、ほっとけーき。なんちて。

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■ねえ。
2013年12月24日(火)
近所の商店街の福引きに行って来た。

抽選券がわりと溜まったので

「やりたいやりたい!」

以前から楽しみにしていた娘・R(10才)と息子・タク(8才)にやらせることに。なんでこんなに楽しみにしているかというと、ポケモンカレンダーが当たるからである。一番下の、参加賞的な扱いなのでほぼ必ずもらえるから子供達もワクワクなのだ。

しかし嫁が

「特賞の温泉旅行、いいなー…」

と言い出すと

「ボクもママと行きたい!」

「3等のホテルバイキングも行きたい!」

だんだん色気を出し始めてきた。しかし2等が何故か吉幾三のコンサートチケットだったため

「いくぞうはやだぞう!当たったらどうしよう!」

2等はイラナイ、とさんざん幾三をDISってしまっていた。可愛そうな幾三…。しかしそれも

「当たってから悩め」

狸の皮算用であり、どうせ赤玉(末等)ばっかだろ…ということで抽選会場に着く。商店街の係のおじさんとお姉さんが受付していた。僕らの順番になってまずタクがガラガラと回す。ふたりとも6回ずつの抽選券を与えた。コロコロコロコロと赤玉が続く中、コロンと銀色の玉が出た。

「んほおおおおおお!」

受付のお姉さんがちょとエロい興奮した声をあげたかと思うと

「おめでとうございます!1等です!」

1等、商品券1万円ぶんをもらってしまった。

「やったー!ボク1等?」

「すごいね、君…」

いちまんえんと聞いて大喜びする庶民家族。テンチョーイチマンエンハイリマース!続いてRが回すと、またいくつかのハズレ赤玉が出た後、水色の玉が出た

「んほおおおおおお!」

またお姉さんのちょっとエロい歓声が上がって

「おめでとうございます!2等です!」

「やったー!姉弟で1等2等だー!」

と喜んだのも束の間、ちょ、待てよ(キムタク風)、2等っていったら…

IKUZO
「吉幾三コンサートペアチケットでーす!」

「え…」

ずーん、と思わず引いてしまった僕達。その空気を悟ってか、

「いやでもね、すごいんですよ、吉幾三のコンサートって!」

必死にIKUZOを盛り上げるお姉さん。いや、あんまりドン引きしても失礼なのでありがたくいただくことにした。栃木の母が好きそうな気がするので行くかどうか聞いてみよっと…。まさか本当に当たって本当に悩むことになるとはなあ…。

よかったこととしては、Rとタクは希望通りポケモンカレンダーをもらえたし、更にふたりともそれぞれ商店街の商品券千円分・5百円分も当てたことである。当てた時は

「ふーん」

と、何をもらったのか理解していないようだったので

「商店街の本屋さんで本買えるよ」

と教えてやったら

「え、ホント!やったー!」

途端にパッと嬉しそうになった。マンガとかポケモンとかなめこの本になってしまうんだろうけど。

しかし吉幾三か…。僕はNegiccoという新潟在住のアイドルが好きなので、ピッタリの曲があるといえばあるんだけれども…。

追いかけて〜雪国〜。

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■氷上の表情。
2013年12月22日(日)
子供達がスケートに連れて行けとうるさい。

毎年としまえんで何回か滑るのが恒例となっている我が家。この日は嫁がママさんバレー&忘年会だとかで出掛けていったので、僕が連れて行った。

Rとタク
どーん。ほぼ1年ぶりなので最初は娘・R(10才)も息子・タク(8才)も

「こわいよー!」

感覚を取り戻すまで産まれたばかりの仔馬みたいにヨロヨロとしていたが、30分も経つと飛ばしまくりで、バターになるんじゃないかってぐらいスケートリンクをぐるぐる回っていた。特にタクは

「24周目!」

などといちいち数え、100周を目指して頑張っていた。時々派手にすっ転ぶがものともしない。普段からそれぐらい根性があればいいのに。

一方でRはタクより慎重派。鉄砲玉のようにすっ飛んで行くタクと比べ、わりとゆっくりと滑るので

「たっくんはいっぱい転んでるけど、Rはまだ転んでないのよ」

と得意顔であったが、そのうち豪快にコけてしまい、しかもそこがちょっと氷が溶けていて濡れているところだったためズボンとパンツがびしょびしょになってしまった。

「うわああああ、つめたいようー」

救護室を借りて脱がせて着替え。替えのズボンとパンツ持って来てよかった…。

だんだんと日が暮れてきて寒くなって来たがまだ滑る滑る。僕のダジャレもここまでは滑らないんじゃないかってぐらい滑る。

僕はもう疲れ果て、スケートシューズを履いていたので足も痛くなり、

「パパもうやめっから君らだけで滑ってろ」

体力の限界、気力もなくなりリタイア宣言し、

としまえん
近くのステージで行なわれていたアイドルライブを観たりしていた。名前知らないけど。

Rとタク
空もすっかり暗くなり、日没後もまだ滑っている子供達。これ以上いたら風邪引くかも…と身も心も凍えそうになっていた頃、

「100周滑った!もう帰る!」

ようやくタクがノルマ達成したらしく、引き上げることにした。

Rとタク
夜のとしまえんはめちゃくちゃ気合いが入ったイルミネーション。キラキラの夜景を眺めながら歩くと、

Rとタク
トシちゃんが光り輝いていた。これは

としプー
としプー
夏の宣伝の使い回しである。夏の「としプー」、冬の「としッパ」。

トシちゃんなのにギンギラギンにさりげなくなっている、って一体…。

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■トイザらス行くザマス。
2013年12月20日(金)
前回の日記にある買い物の後、息子・タク(8才)が更に

「ポケモンカード買いに行きたい!」

と言う。なんでもタクが大好きなポケモンカードの新シリーズが発売になったらしい。

「自分のお小遣いで買うんだろうな?」

「買う!だから連れてって!」

新シリーズの発売を首を長くして待っていたようだ。ポケモンカードは、ひと袋に5枚入っていて、定価158円。値段は僕も覚えてしまった。だから本屋では絶対自腹で買おうとしなかった(前回の日記参照)んだなあ…。

「じゃあ行くべ」

近所のセブンイレブンに売っているので連れて行こうとしたら

「ちがう!しんじゅくに買いに行くの!」

「新宿?なんでよ!」

聞くところによると、タクのポケモンカードバトル友達が既に新シリーズのカードを新宿のヨドバシカメラで買ったらしい。そこは140円で安く、さらにレアカードが何枚も当たってイイこと尽くしだったらしい。

「しんじゅくは安いしレアカードも集めてるんだよ、行こうよ〜」

タクはすっかりそのお友達を羨ましがっていた。しかし、

「新宿に行くなら電車賃がかかるぞ。子供料金で往復220円だ。で、タクは何袋買うの?」

「ふたふくろ!」

280円の買い物のためにわざわざ新宿に出ようとしているのかこいつは。オトナ買いするならともかく、

「ふたふくろだけでは割引分より電車賃の方が高いよ」

と説明するとうーん、と唸って膠着状態になってしまった。僕は、行くならとっととコンビニ行こうぜ、めんどくなっていたが

「トイザらスなら149円だよ」

とチラシを見ながらの嫁の鶴の一声が。トイザらスならチャリで行けるのだ。

「よし、じゃあトイザらス行こうぜ〜」

さっさと行こうとしたところ

「でもしんじゅくのほうが、レアカード出るって…」

「それは偶然!」

特定の店舗だけレアが出るとかそんなめんどいことするメリットがあるわけないだろ、と一蹴してレッツラゴー。

程なくして着いて店内に入った途端

「最後尾はこちらです」

という看板が目に入った。え?と看板の先を見ると、とてつもなく長い行列が。レジに並ぶ人達であった。店内はものずごい熱気。店員も客も戦場にいるようなテンパッた表情をしている。子供達だけがこぼれんばかりのニコニコ顔だ。

クリスマス直前のおもちゃ屋だから混んでるだろとは思っていたが予想以上であった。どれだけ待たされるんだコレ…。たかが300円程度の買い物なのに。とっとと帰りたくなったが、大好きなものを目前にしたタクが当然許すわけもなく。そうこうしている間に最後尾にどんどん人が加わっていく。

「とりあえずパパは並んでいるから君はカードを探して来なさい」

「はーい」

ひとまず順番だけは確保してタクを待つ。5分ぐらいしてタクが戻って来て、

「はいこれ!じゃーパパ並んでて。ボクはおもちゃ見てるから」

またすっ飛んでいってしまった。ひでえなオイ。立ってる者は親でも使いまくってるタク。30分ぐらい待っただろうか。ようやくレジが近づいて来た。そろそろタクを捕まえなければ…とキョロキョロしていたら、ちょうどすんごい嬉しそうな顔でウロチョロするタクが見えたので

「もうこっち来て待ってろ」

と呼び寄せてお金を払わせた。並んでから会計まで30分ぐらいだろうか。もうこりごりだ。店を出る時に「最後尾はこちらです」の看板をチラリと見た。行列は店から出してしまいそうな勢いだった。

「やったー!レアだよ!見て!すごいよ!」

よく分からんがなんかキラキラしたカードを見せられた。スーパーゼウス的なレアカードなんだろうか。とにかくイイのが出たらしい。全然そういうのが出なくてタクがいじけてしまい、30分並ばせといてそのリアクションがコレかよふざけんな、という最悪の展開の予想までしていたのだけれども、よかったよかった。

僕もクリスマスプレゼント欲しいな…。

「交尾はこちらです」って看板持ったカワイイ子いないかな…。

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■買い物ブギ。
2013年12月18日(水)
近所の商店街でガラポン(福引)が始まるという、新聞の折込チラシが入っていた。

チラシ自体が抽選券になっていて、商店街のお店3店からスタンプを押してもらうと、1回福引ができるというルール。もちろんスタンプを押してもらうにはお買い物をしなければならない。

僕なら季節の風物詩だなあ、と、チラシはそのまま古紙回収になってしまうのだが、そうは問屋は卸さない子供達がいた。

「福引やりたい!買い物に行こう!」

娘・R(10才)と息子・タク(8才)がめちゃくちゃやりたがっているんである。何故かというと、毎年の賞品に、一番多い赤玉(参加賞)になると、マクドナルドが出しているポケモンのカレンダーがもらえるからである。それが目当てなのだ。

ウチはそんなにくじ運がよくないので、だいたい参加賞になるので毎年ほぼポケモンカレンダーをもらっている。しかし去年はタクが参加賞のひとつ上を当ててしまった。賞品は商店街商品券500円。

「お、よかったな。すごいじゃん」

とほめたのだけれども、

「ポケモンカレンダーほしいいい!」

タクみるみるうちに泣き出してしまったのである。

「いや何泣いてんの、コレはお金の500円と同じだよ。マックで使えるんだよ。ポケモンカレンダーは350円だよ。マックでこの500円券出してポケモンカレンダー買えばあら不思議、ポケモンカレンダーももらえるし150円のおつりももらえるぜ!」

と、いくらなだめて説明しても、

「やだ。500円券はいらないからポケモン!!」

聞いちゃいねえ。マックで買えば…とかではなく、もうこの場でポケモンカレンダーがもらえないのが何よりも悔しくなってしまったのである。すると見るに見かねた係のお姉さんが

「特別ね。誰にも言っちゃダメよ」

とこっそりカレンダーをくれたのだった。あのお姉さんは素敵だったなあ。お姉さんに僕の赤玉出るまでお付き合いしたかった。

さて、今の話に戻る。

「ボクねえ、床屋さんに行きたいな」

タク早速はお店のスタンプをもらいに行く気満々だ。何しろ福引が始まるまで髪を切るのを待っていたというのだから、どんだけワクワクしてんだお前。

「Rはねえ、本屋さんに行きたいの」

タクだけではなく娘・R(10才)もワクワクだ。

「あなたはゲーセン行ってもらって来てよ」

更に嫁の指示も飛んだ。商店街の思惑通りにずっぽりはまってしまっているウチら家族は商店街に繰り出すのであった。

床屋では

「もちょっと切ったほうがいいんじゃない?」

「やだ!」

なかなか自分の髪型にこだわりを持つタクとやり合いながら床屋さんでスタンプをペッタン。

次にゲーセン。僕はかつてビートマニアとDDRにどハマりし、毎日ゲーセンに入り浸っていたので、その頃からの顔なじみ店員さんがいるのだ。だから嫁に行って来いと言いつけられた。

どもー、と店員さんに声を掛けてペタペタ押してもらう。しかしタダではルール違反なので

「なめこ!欲しい!」

ちょうどタクがUFOキャッチャーに入っていた「なめこ」のぬいぐるみを欲しがっていたのでコインいっこ入れる。なかなか難しい…といくらかぶっこんでいたら、店員さんがやって来て、チョンと一押しすれば穴に落ちてくるぐらいの位置にずらしてくれて見事ゲット。

次なるターゲットの本屋では、Rがやはり「なめこ」の本を買ってスタンプをもらう。なめこ好き姉弟。

「1番欲しいのはこの本だけど、1,000円で高いからちょっと買えないの。だから650円の本にするの」

自分の小遣いで買わせたので、まだ4ケタの買い物をしていないRは1,000円の値段にビビっていたのが可愛かった。なのにタクは

「コロコロコミック買って〜?パパのお金で」

自腹を切る気などサラサラなく、ずうずうしくおねだりする。当然僕が却下すると、なめこを抱きながらいじけた。

ようやく最後の買い物、嫁がコンビニで買い物してスタンプをもらい、本日の商店街巡り終了。もう福引を何回か出来るようになった。ていうか、たかが地元の地味ーな商店街の地味ーなイベントにどんだけハマってるんだ僕らは。

ウチに帰って来て改めて福引の賞品を確かめてみる。ポケモンしか見てなかったので改めて確かめてみると、1等は温泉の旅である。賞品も地味だ。しかし温泉旅行は地味だけど楽しいので、

「何回か福引できるから、いっこはポケモンカレンダー当たったら温泉行きたいなー」

みんなでウットリする。他の商品券1万円分とかもいいね、などと皮算用していたが、唯一Rとタクがコレだけは当たりたくない、というのが

「吉幾三コンサートペアチケット」

であった。

「えー、幾三の歌、いいんだよ?」

「やだー」

ホントに皮算用だけど、もし当たったら栃木の母を呼んで行ってこようかしらん。おそらくふたつ返事で行くだろう。吉幾三を訳すと

「OK,Let’s go」 だしな。なんつって。

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■サンタあの子のなんなのさ。
2013年12月17日(火)
この時期、子供たちに言うことを聞かせるのは簡単である。

「悪いことしてると、サンタさんがプレゼント持って来てくれないぞー」

と注意すると、普段僕をナメてふざけている息子・タク(8才)もピシッと態度が改まる。

「サンタさんはよい子のところにしか来ないからな。悪いことしてる子には、

『あの子は悪い子だなー。プレゼントあげるのやめよう。でもまるっきりプレゼントがないのもかわいそうだからダンゴムシ2匹ぐらいはあげようか』

って考えながら見てるからな。だからお前の今年のクリスマスプレゼントはダンゴムシ2匹だっ」

「やだー!」

そんなことを言いながら、子供を叱りつけていたものである。

ある日、タクのクリスマスプレゼントの希望を一応確認しておこうと思った。前からポケモンカードのセットが欲しい、とは聞いていたが、子供の気持ちは移りやすいために念のため確かめておきたかった。娘・R(10才)もポケモンのオモチャが欲しいと言っていたのに、コロッと別のものに変わったし。そんなわけで

「タクはクリスマスプレゼントは何が欲しいの?」

と聞いてみたら

「サンタさんはずっとボクのことを見ているから知ってるはずだ。だから言わない」

だと。かわいくねー!サンタをダシに説教していたことがアダとなってしまった。おのれ、どうやって口を割らせようか、と考えていたら、ちょうど新聞の折り込みにトイザらスのチラシが。それを見たタクが興奮し、

「ボクが欲しいのあるかなー!あ、あった!ポケモンカードセット!サンタさん、ポケモンカードセットをくれますように!あ、でもサンタさんは外国に住んでるから今寝てるかなー」

とか絶叫しながら空に向かって祈っていたのでチョロいもんである。サンタなど外国にはおらぬ。壁に耳ありジョージとメアリーとはこのことだ。

サンタは〜そこには〜いません〜眠ってなんか〜いません〜。

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■傷だらけのローラー。
2013年12月13日(金)
娘・R(10才)がクリスマスにプレゼントして欲しい物が変わってしまった。

ついこないだまでは、幼稚園児が遊ぶようなポケモンのおもちゃだったので、幼いなあ、と苦笑いしていたが、気が変わって何が欲しくなったかというと、

「Rねえ、ローラーシューズが欲しいの」

ローラーシューズ…。カカトのところにローラーが付いていて、つま先を上げてツイーッと滑ることが出来るシューズである。僕は即座に答えた。

「ダメ」

「なんでー!」

「危ないから!」

ローラーシューズといえば、スーパーやらショッピングセンターやら、下手すりゃ一般道路でも人が多いにもかかわらず、鉄砲玉の如く突っ込んで来るクソガキをイメージするのは僕だけではないはず。とにかく危険で印象は最悪だ。あんなもんを買い与えている親こそ、見たい親の顔ナンバーワンだと言っても過言ではない。

ひとさまに迷惑を掛けるだけでなく、R自身の運動神経も問題だ。この子はとろい。大怪我しないか心配である。

あともうひとつ安全面以外で気に掛かることが…。コレが流行ったのって、もう10年ぐらい前で、既に廃れてない?微妙に今更感がない?ということである。よく子供達と公園に行くけれども、ローラーシューズで遊んでる子ってほどんど見ない。

ひとりだけ、Rと同じクラスのマヤちゃんという子がよくヘルメットと膝パッドを付けて遊んでいるのを見るぐらいである。

「どうしてローラーシューズを欲しくなったんだい?」

なんとかRが他のリクエストにしてくれないかと探りを入れようとしたら、

「マヤちゃんが…」

なんとその理由がマヤちゃんであるという。

マヤちゃんという子は、僕が話すと別にふつうの子なのだが実は超自己中でワガママな子らしく、友達も皆ブチ切れてしまい、誰も彼女と一緒に遊ぼうとしないのだという。

ただRだけは頭の中がお花畑というか柳に風というか、そういうところがあるのでマヤちゃんと衝突sず遊べる唯一の友達なんである。

よくマヤちゃんからしょっちゅう誘われて遊んでいるのは僕もよく見ている。また、Rが別の子と公園で遊んでいる時にマヤちゃんがたまたまやって来て、Rと一緒に遊びだしたら、その子が

「帰る」

露骨にマヤちゃんを嫌って帰ってしまったのも見ている。マヤちゃんと一緒にいると他の友達が寄って来ないので、Rも

「この日はマヤちゃんと、明日は他の子と」

と、日にちや時間を分けて遊んでいるのである。なかなか大変で、Rも本当は他の子と遊びたいんだけれども、マヤちゃんにガンガン誘われたら断れないんだろうなあ…と心配しつつも、他の友達もRのそういう立場を理解してくれていて、Rがマヤちゃん共々孤立してしまうことはないのでそこは安心したりしていたのである。

ただRにはストレスであることには違いない、と僕は思っていたので、マヤちゃんがどうしてローラーシューズを欲しがる理由になるんだい、と聞いてみたら

「マヤちゃんはローラーシューズでよく遊んでるでしょう?」

「うん。よく見るね」

「Rと遊ぶときにも、Rにも貸してくれるんだけど、Rはじょうずにできないの」

「まあねえ。難しいよねアレ」

「だから自分のローラーシューズで練習してじょうずになれば、マヤちゃんと一緒にローラーシューズで遊べるし、もっと仲良くなれると思うから!」

「おお!」

「Rはもっとマヤちゃんと仲良くなりたいの!」

「よ…よっしゃー買ってやる!じゃなかった、サンタに頼んでやる!」

もうお父さん感動してしまったよ。マヤちゃんもRの大切な友達だったんだね…。断れないからしょうがなく遊んでた…と今までそう思っていた自分を恥じた。

「あーでも公園でしかやっちゃダメだぞ。あとヘルメット着用ね。あーあと膝当ても」

これだけは守らせねばなるまい。ヘルメットはチャリ用があるけれども、膝当てはないのでこれも買わないとなあ…。あと、練習には僕も付いてやらないと心配な気がする。

いっそのこと僕もやろうかね。パラダイス銀河とか…。

そりゃローラースケートだ。

東京ボンバーズのダブルホイップ!

そりゃローラーゲームだ。

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■GAME
2013年12月11日(水)
息子・タク(8才)がはまっている「ポケモントレッタ」というゲーム。

「ポケモントレッタやりたいから連れてって」

とタクにおねだりされた。ショッピングセンターのオモチャ売り場などによく設置されている1回100円のゲームなので、

「連れてってもいいけど、自分のお小遣いでやるんだぞ」

「うん」

そう約束させて連れて行くことにした。

「Rも行く」

娘・R(10才)も付いてきた。Rはゲームはやらないけれども、

「Rも自分のお小遣いでお買い物したいの」

という女の子らしい理由でワクワクしていた。

というわけで近くのショッピングセンターに着くと、タクは鉄砲玉のようにポケモントレッタのマシンまで突っ走って行ってしまった。


これがポケモントレッタ。到着した時はチビッコが5〜6人も並んでいて、結構な人気である。ふと気が付くとRがいない。多分Rはカワイイ文房具を買うのが好きなので、タクを並ばせて、その間文房具売り場を見に行ってみようとしたところ、

「パパが並んでてよ!ボクはゲーム見てるから!」

他の子がやってるゲーム画面も見たいけど、列の後ろだと見えないから、並んで順番をキープせよ、と、この父に命令するではないか。立ってるものは親でも使え、を地で行く小学2年生。それはまあいいんだが、

「近過ぎだよ。やってる子の邪魔するんじゃないよ」

ゲームをやってる子以上にゲーム機にかぶりつく勢いだったので、お前もちょっと下がれ、落ち着け、と注意しなければならなかった。地下アイドルにがっつくオタクかよ。

Rもさすがに迷子になるような年じゃないし、買い物を終えればココに来るだろう…と、チビッコに混じって並ばされるオヤジひとり。それが僕。

ゲームを1回やると、ポケモンのデータが入ったチップのようなものを貰える。長い順番待ちの後、ようやくタクがやる番になって、

「よっしゃー!きたー!」

めちゃくちゃ興奮しながらプレイした後、

「パパー!やったよ!」

どうやら欲しかったポケモンが手に入ったようだった。よし、メデタシ。これでタクの用は済み、今度はRだ、と思ったら程なくしてRが戻って来た。手には蛍光ペン三色。

「コレ買うの?」

「うん」

受験生かよ。しかしRはこれらを駆使してお絵描きしたりお手紙書いたりするようだ。

「いくらだい?」

「3本で216円!Rねえ、ちゃんと計算したんだよ」

「おお、そうかそうか」

Rは得意気に自分でレジに向かって行った。数字に弱くて成績表もかなりヤバげでどうしようと思っていたRだが、しっかりしてきたじゃないか、と自分でお金を払っている姿を見て嬉しくなった。

買い物を終え、ウチに帰って来て、

「ちゃんとお小遣い帳付けておきなさいよ」

と嫁に言われたふたりは小遣い帳と財布を広げ、帳面とお金のチェックを始めた。タクは100円使っただけなのですぐ終わったが、Rが

「パパ、お金足りないんだけどどうしよう」

残高が合わないのだという。

「いくら足りないの」

「45円」

「よく探してみなさい」

ポケットの中やバッグの中を探させたけれども見つからない。お小遣い帳はマメに記録しているので、今日の買い物の前までの残高は合っていたというし、こりゃ落としたかなあ…僕もRがレジでお金を払うところ見てたんだけどなあ…と残念な気持ちになったところ、ふと思い付いて

「3本で216円って言ってたよね?1本いくらだった?」

と聞いてみたところ

「87円」

だという。ということは、

「3本だと261円だ!216円じゃなくて261円!その差が45円だ!」

ドヤ顔で計算してたくせに、思いっきり間違っていたことが判明した。ああ、あの時は成長したものだ、と、感心していたのに…。

「でへへ」

Rは許してにゃん、といういつも僕に向ける甘えた顔をして小遣い帳を書き直す。しかしいくら僕でもさすがにもうその誤魔化しは効かぬ。

「もっとしっかり算数の勉強しろー!」

付きっきりで鍛え上げるしかないのだろうか。まじでその蛍光ペン、勉強に使わすぞ。

蛍光と対策。なんちて。

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■ドドスコスコスコワクチン注入。
2013年12月10日(火)
土曜日は子供達を病院に連れて行き、2回目のインフルエンザ予防接種をしてきた。

1回目の時はむちゃくちゃ混んでいて、予約をしたにもかかわらず1時間半ぐらい待たされてしまった。予約の意味ないじゃん。

今回もそれに備え、暇潰し用の本とかipodとかを用意したり、院内感染防止用にマスクをしてみたりしたが、前回より早い時間に予約を取ったせいか、30分ほどで終わった。来年は朝イチから予約しよう。

さすがに娘・R(10才)も息子・タク(8才)も注射が怖くて泣いたり逃げたりする年ではないが、Rは

「痛かった…」

意外と痛かったようで目をウルウルさせていた。タクはそれを見て

「オレは平気だもんねー!痛くないもんねー!」

と得意顔していたので

「いやいや、パパも結構痛かったぞ…」

Rを笑うことは出来なかった。僕も先月に会社で予防接種をやって、結構痛かったんである。僕もお子ちゃまなのかしらん。いやいや、皮下(ひか)注射は静脈注射なんかよりずっと痛いような気がする。

予防接種をした後のお昼ご飯は

「マックがいい!」

とRとタクが口を揃えて言うのでマクドナルドへ。僕としては断固としてラーメンにしたかったのだが、ふたりがかりで押し切られてしまった。そして注文するのはハッピーセット。スーパーマリオのオモチャが付いてきた。

何が悲しくてイタリアヒゲオヤジのオモチャに金を出さなければならんのだ…と悲しくなったが子供達は嬉しそうだ。どうせ1週間ぐらいで飽きそうな気がするけれども。

「パパー、注射したところが痛いよう」

食べながら、Rとタクが注射したところをいじろうとするので

「あー、いじっちゃいけないよ。腫れるかもしれないけど、皮下注射して入ったワクチンに体が反応してるんだね。インフルエンザに負けないように準備してるんだよ」

とか適当に説明しておく。僕も2日ぐらい痛かった。そんなことを話していると

「いつまでダラダラやってんだー!」

急に怒鳴り声が聞こえた。振り向くと、

「いったいどういう教育してるんだ!遅い!」

芋洗坂係長みたいなメガネ小太りおっさんが、レジで店員に怒鳴り散らしていた。どうやらテイクアウトで何かを注文したらしいが、なかなか出来上がらなくてブチ切れたらしい。

しかしいくら遅いと言ってもファストフード、せいぜい10分程度しか待っていないのではないだろうか。こちとら注射1本で1時間半も待ったんだぜ。甘い甘い。慌てない慌てない。ひと休み一休み。ワクワクワクチーン。なんちて。

食べ終わって帰ろうとすると、今まで気が付かなかったが、来週から始まるハッピーセットの予告がレジ脇に貼られていた。なんと、来週は子供達が一番好きなポケモンではないか。最初からそれを知っていれば

「来週ポケモンだから今日はガマンしようよ」

と子供達を説得できたのに。そして子供達はポケモン大好きだけに絶対ウンと納得しただろう。何故わざわざマリオなんか…と悲しくなった。

「来週ポケモンだけど、今日来ちゃったからもう来週はナシね」

とりあえずそう言ってみたら

「やだ!来週もマック!」

ふたりとも案の定連チャンを希望。そうだよねー。そこで引き下がるふたりじゃないよねー。

ポケモンのために2周連続でマックを食う羽目になりそうである。

皮下注(ひかちゅう)ゲットだぜ。なんちて。

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■ペットボトルガール。
2013年12月06日(金)
前回の日記で書いた、子供達の作品展。

絵画や工作物の展示物の他にも、子供達が作った飾り付けなどもあった。

「ねえ、パパ見て?これもRが作ったんだよ?」

と誇らしげに見せたのは色を付けた水が入ったペットボトルであった。赤や黄色、緑、他、様々な色の水が入ったペットボトルがそこかしこに何十本も飾られているのだ。Rが作ったのは1本だけではなく

「あ、ここにも、ほら、ここにも、キャップにマジックで『4年2組23番』って書かれてるのは全部Rが作ったんだよ」

10本ぐらい作ったんだから、と、胸を張っていた。

「ここにもほら!」

と腕を引っ張られたのでそれも見ようとしたら、ちょうど受付に座っていたの事務員のお姉さんの足元にあるペットボトルであり、僕が屈んで見ようとすると、お姉さんのスカートの中を覗き込むような体勢になってしまい、あわや出禁になるところであった。

確かそんなことがあったのだが、それから観た子供達の作品群の印象が強くてすっかり忘れてしまっていたのだった。しかし、今日夜遅くにウチに帰ってみると、僕の机の上に

R
ペットボトルの大群がびっしり置かれておりウワアアアア。もう持ち帰ってきたのか…。猫除けかっつうの。こんなんではパソコン出来ないではないか。どうしてくれよう。全部中身を捨ててやろうか…。

いや、これはもしかして、いつもパソコンやらないでいっしょに遊んで、というメッセージなのかもしれない…パソコンの猫除けじゃなくて親父除け…って、んなわけない。絶対ない。単に僕に見せたいだけである。

しょうがないのでペットボトルを出来るだけ脇に避けてキーボードを打っているのだけれども、やっぱ邪魔であり効率が悪い。捨てるわけにはいかんしなあ。

ペットボトルだけに作業効率のボトルネックである。なんちて。

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■芸術の冬。
2013年12月04日(水)
子供達の学校で「作品展」があったので観に行ってきた。

体育館の中に、全校児童の絵やらオブジェやらがびっしりと並んでいた。その中に娘・R(10才)と息子・タク(8才)の作品を探し、彼らも一緒に見て回り、本人達の解説付きで鑑賞。

まずRの作品は、自分で考えたお城の絵。カラフルでいかにもお姫様が住んでいそうなお城。そして花いっぱいの庭園。Rの頭の中ってお花畑なんだろうな、と、いつも思っていたが、それを見事にビジュアル化したような作品で感心した。

また、これも自分で考えたというオリジナル恐竜のオブジェ。これがでかい。かなりの力作である。しかし

「これね、早くおうちに持って帰りたいの」

とRが嬉しそうに言うので

「ええっ」

思わず僕と嫁がハモってしまった。すっごい邪魔…とまではさすがに言えなかった。

続いてタクの作品。発砲スチロールを使って何かモノを作る、というテーマの工作。タクのは太鼓の達人のような、太鼓の形をしたものがあり、それにバチのようなものがふたつ、ヒモで結ばれていた。作品名が書いてあり、それを読むと

「めんたいこのたつじん」

ダジャレかよ!どうやらバチの形が明太子をイメージしているらしい。このダジャレ癖は誰に似たのだろうか。

Rとタクは自分達以外の学年の作品も見て回っていた。特に上級生達による、でっかいテレビにて上映されていた「ストップモーション」の作品が面白かったようである。ストップモーションとは、パラパラマンガの写真版、コマ撮りである。

ジャンプした瞬間を撮る→ちょっと位置をずらしてまたジャンプした瞬間を撮る、の繰り返しで撮影した写真たちをコマ送りし、あたかも宙に浮いたまま移動しているように見える作品が上映されていて、Rとタクは興奮してすごいすごいと大喜びし、

「ウチらもやりたい!パパ撮って!」

家に帰ってからコマ撮りをやらされるハメになってしまった。

「じゃあはじめんぞー」

デジカメを構え、学校で見たのをマネてコマ撮りしていく。少しずつ位置を変えてジャンプするところをパチリ。少しずつ位置を変えて正座しているところをパチリ。撮影した画像達をスライドショーにしてみるとわりとうまくいき、あたかも空中浮遊していたり、正座したままずずずずと動いているように見え、

「ぎゃはははははは!」

Rもタクも大爆笑していた。

「じゃあこういうのもやってみようか」

と、考えたのは、Rがタクにケリを喰らわせようとするのだけれども、ケリがまさに当たろうかという時にタクがパッと消えてしまう、というコマ撮り。これもふたりとも自分で自分の姿を見てゲラゲラ笑っていた。

それらのコマ撮り作品を、GIFアニメにでもすれば容量も軽いので、作ってココに載せようとしたのだけれども、それは出来なかった。それは何故かというと、タクが撮影前に異常にテンションが高まってしまい、

「撮る前に脱ぐ!」

食べる前に飲む、みたいなフレーズを吐いて、ぱんついっちょうになってしまったからである。ちょうど緑色ベースのぱんつだったため、まさに小島よしお状態。

「なんで脱ぐんだよ!着ろよ!」

「やだ!着ない!」

いくら服を着ろと言っても、なんかテンション高すぎて理屈が通じない世界に行っちゃってるし、じゃあ撮らないと言ったらそれ以上に騒ぐしRは悲しそうな目で見るし、ということでめんどいからパンイチのまま撮ってしまった。最後は案の定ぱんつすら脱いでいたし…。そんなわけで公開できなくなってしまった。

「パパ、もっと撮ろう!」

子供達はまだまだコマ撮りをしたいようであったが、

「やだ、もうお前のちんこ撮りたくない!」

いい加減イヤになってきたのでコマ撮りを終了させてしまったのであった。

これをコマ撮り姉妹(仕舞い)といいます。なんちて。

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■コインいっこいれる。
2013年12月02日(月)
嫁が娘・R(10才)の服を買いに行くという。

「行く?」

と言われたので某ショッピングセンターまで付いて行った。女の買い物は長い。嫁とRが服の買い物をしている間、僕は息子・タク(8才)のお守り役。タクはタクで「ポケモントレッタ」というゲームをやりたくて、お小遣いを握りしめて来た。なのでオモチャ売り場に直行するタクを追い掛けて行く僕。

ポケモントレッタというのは、自分のポケモンと敵のポケモンを闘わせて、捕まえられた敵のポケモンのデータが入ったチップがもらえるゲームだ。1回100円。チップの中にもキラキラしたレアなものがあり、当然タクもそれを狙っているのだ。

ゲーム機のあるところに行くと、なんだかチビッコとその親達がゴチャゴチャ行列している。うわー、並んで待つのはかったるいなあ…と思ったが

「ねえパパ!新しいシリーズになってるよ!」

タクは大喜び。新しくなってるから行列になってるのね…。タクをひとりには出来ないので一緒に待っていると、まだまだやりたい男の子がギャンギャン泣いていて

「もう10回やりたい!」

などとムチャを言い、父親に腕を引っ張られて帰って行った。ああ、みっともないなあ…。で、ようやくタクの番になったので

「はいがんばってー」

と適当なことを言って近くのなめこグッズでも見てるかと思ったら

「見ててよ!」

何故か僕もタクのゲームッぷりを見ていなければならないらしい。しょうがないので観戦していると

「やった!」

わりとレアなキラキラしたチップをゲットできたようだ。

「よかったね。じゃ、ママ達と合流しようか」

とっとと行こうぜとタクを連れて行こうとしたら、

「やだ!もう1回やりたい!」

ぶわあああっと泣くではないか。ああ、みっともないなあ…てデジャブじゃねえか。

「まあ、自分の小遣いでやるぶんにはいいよ」

しょうがねえなあ、と並び直してまたプレイ。結局タクは3回もやってしまった。待ち時間含めて1時間ぐらい使ってしまったのではないだろうか。しかしそれでも嫁とRの買い物は終わっていなかったのは流石だ。

ようやく合流してRは

「みてみてー、かわいいでしょ」

女の子らしい、リボンのついたマフラーを嬉しそうに僕らに見せた。するとタクは

「ボクも欲しかった…」

ぶわああっとまた泣くではないか。3度目のデジャブ。

「でもこれ女の子用だよ?」

いくらチビッコとはいえ、男の子が着用すると明らかにおかしい程、このマフラーは女の子女の子していたので、さすがに無理だろ、と言い聞かせたのだが

「それでもボクは欲しいんだ!」

女の子ものが好きなクセに、執念ははなんだか男らしいところを見せるタクであった。

「うーん、将来は『どんだけー』みたいになっちゃうんだろうか…」

「まあ、もしそうなってもワタシは止めないけど…」

嫁と僕はヒソヒソと我が息子の行く末を案じつつ、タクにはまあまあまあ、今度カッコイイの買ってやるから、と、半ば強引に説得して帰ったのであった。

嫁とRは買い物が長く、タクはゲームが長い。

僕はトイレが長い。

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