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■人形は顔がアウチです。
2012年02月29日(水)
うちには小さな雛飾りがある。

「パパ、三人官女いるでしょう?」

朝、娘・R(8才)が真剣な顔で話しかけてきた。

「うん、いるねえ」

最近3人組のアイドルを追っかけているので三人官女がキャンディーズとかPerfumeとかNegiccoに思えてならない。

「向かって右側のひとがいるでしょう?」

「うん」

キャンディーズで言うところのミキちゃんであり、Negiccoだとぽんちゃである。Perfumeは立ち位置が固定ではない。で、その右側の人形がどうしたのかというと、

「…いつの間にか横向いてるんだよ!」

キャアアア!動く雛人形〜!っておい。

「そりゃ誰かがいつの間にかさわってるんでしょ。君かタク(6才の息子)が」

「さわってないよう〜」

しかし嫁によると

「Rは結構雛壇の掃除とかしてるのよ」

とのことで、やはりRが気付かない内に触って動かしてるか、タクがはしゃいでいる時に何かやらかしてるか、そんなところであろう。

しかし夜帰って来ると再びRが

「昼間まっすぐにしたのに、また横向いてるんだよ!」

キャアアア!っておい。

「絶対君かタクが動かしたんだって」

「動かしてない!」

「ボク動かしてないよう」

ふたりとも絶対否定。うーん。ということは…。

「動く三人官女だー!おばけだー!」

思いっきり子供達が怖がるよう煽ってみたら

「こわーい」

「パパやめて!もうやめて!」

なかなかいいリアクションをしたので満足した。しかしそのことを今後悔している。

この日記を書いている時刻は午前2時。その雛壇というのが、ちょうど今座っている後ろにあるんである。ちょっと意識しちゃうと、後ろから視線を感じるような気がして背中がゾクゾクしてならない。振り向くのがコワイ。振り向いたら動いてましたとか失禁脱糞する自信がありまくりである。ただでさえ年のせいか緩い。

自分で煽って自分で怖がってちゃ世話ないよなあ…。これを読んでるあなたの後ろにも三人官女が…なんつって。

みんな寝静まってコワイから、気を紛らわすためにエロスな動画でも見たとしても…無理はないな!

三人官女よりも助平根性である。

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■XYZ←シティハンター。YYY←Negicco #Negiccoライブ・タワーレコード新宿店(2012/02/26)
2012年02月28日(火)
新潟の女の子3人組アイドル「Negicco」。

Negicco
タワーレコードのサイトへ→「Negicco 2003〜2012 -BEST-」

左:Kaede(かえぽ)、中:Nao☆(リーダー)右:Megu(ぽんちゃ)

娘・R(8才)と息子・タク(6才)は、近場・光が丘のショッピングセンターや浅草の「まつり湯」というスーパー銭湯で行なわれたライブを観たことがある。

この週もベストアルバムのリリースイベントということで、都内各地でミニライブが行なわれており、それはここ数日の日記に書いた通り。土曜日もライブがあったのだがタクの水泳教室などがあったので行けず、子供達とUSTREAMでのライブ配信映像を観ていた。


その時のアーカイブ…Negicco LIVE(2012/2/25 1回目)


Negicco LIVE(2012/2/25 2回目)

ライブ映像の中で、日曜日は新宿でも行われるということを知り、

。「新宿って近い?ボクもまたNegicco見に行きたい!」

とタクが言う。実際僕も現場で見たいのは確かだけど、子供連れて行く…と嫁に言い出すのは、なんとなく怖いなあ…と嫁を恐れて明日もパソコンで観ていようぜ、となだめたのだが、翌朝、のんびり寝ていたら嫁に

「Negicco行かないの?」

と言われてびっくりした。どうやら土曜日の夜、友達と飲み会が会ったので出掛けていたのだがその時Rとタクが

「あしたねぎっこいくんだ!」

既に決定事項として嫁に話していたのだという。

そんなわけでタワーレコード新宿店に出掛けてみると本日2回行われるライブのうち、第1回目が始まる直前であった。ステージ前には既に結構な人だかりがあったのだが、僕らが並んだ途端に

「子供達を前に入れてあげてー」

なんと、Negiccoファンの方々が最前列まで通してくれた。ありがたいことである。セットリストは次の通り。

1回目(12:00〜)

1.ぷらすちっく☆スター
2.スウィート・ソウル・ネギィー
3.Party On the PLANET
4.圧倒的なスタイル

「2月22日にリリースされた…」

ぽんちゃが新譜のベストアルバムを紹介しようと一生懸命喋っている途中、

「がこっ!」

もの凄いデカイ音がして中断。後ろで飲み物を取ろうとしていたNao☆ちゃんがマイクを落としてた音であった。ついでに飲み物も衣裳にこぼして

「ドライヤー持ってない?」

とオロオロしていて

「あるわけないでしょ!」

と突っ込まれていた。また、ぽんちゃがかえぽの髪型を

「外ハネでカワイイよね!」

と褒めるとNao☆ちゃんは

「私は内巻き!カワイイでしょ!」

と対抗し、そうなるとぽんちゃは何をアピールするかと思ったら

「ね、寝癖!」

というオチがつくというゆるふわMC。

2回目(14:30〜)

1.My Beautiful Life
2.Party On the PLANET
3.完全攻略
4.圧倒的なスタイル

2回目の1曲目はPerfumeっぽいテクノポップで、僕がずーっとライブで聴きたかった曲。この日ようやくその夢が叶い鳥肌が立ってしまった。

MCでは、お昼にネギトロを食べたというぽんちゃ。

「前の人、ネギ臭かったらごめんなさいね」

と言ってる横で

「私、正露丸飲みまして…」

もっと臭いそうな人(Nao☆ちゃん)がいた…。

「まあ、私達Negiccoは正露丸臭いアイドルなんで…」

とおどけたところ

「一緒にしないで下さい!」

ぽんちゃとかえぽから同時ツッコミされていた。この真ん中がボケて左右が総ツッコミするというのは「三波春雄でございます」のレッツゴー3匹に通じるものがあり、見事な呼吸であった。

ライブ終了後にプロ書評家の吉田豪さんがゲストとして紹介された。いろんな媒体でNegiccoを推薦しているお人である。しっかりNegiccoのTシャツを着用していたが

「近くなので(家が?)寄っただけなんですが…」

遠慮がちにステージに登場。それを見たタクは

「あの人もねぎっこ?」

「絶対違う」

吉田さんは、このところのトーク中のボケキャラかつ切れキャラに磨きがかかるNao☆ちゃんに

「最近MCがすごいことになってますよね」

と話題を作りながら

「この後"アイドル横丁杯"ですが…」

このライブの後に出場予定の「アイドル横丁"杯"」という、何組かのアイドルが競演し、観客の投票数が一番多かった組が次の「アイドル横丁"祭"」という本チャンのイベントに出場できる、というバトルイベントの話を振る。しかしNao☆ちゃんは

「正直イヤなんですけど…」

「えっ、そんな言っちゃいけないことを…」

吉田さんの方が焦っていたが

「あ、出るのがイヤじゃなくて、もう誰かと戦うとかしたくないんです」

平和なほうがいいです、と付け足すNao☆ちゃん。

過去「ヌキ天」という番組において、4週勝ち抜きしてメジャーデビューの切符を手にしたのにダメになったとか、ご当地アイドルコンテストでグランプリになったのに優勝賞金やテレビレギュラー出演がダメになったりとか、勝利した後の裏切られ感が半端なかった経験が重く圧し掛かっているのであろうか。

また、これだけキャリアがあるのに何で未だに予選に勝たなきゃイベントに出られないような扱いなの、という気持ちもあるのでは…、とか、下種の勘繰りをしてみたり。今年で10年目の苦労人なんである。

ライブ終了後はアルバム購入者特典の握手会&ジャンケン大会。人数分買ったことは嫁には内緒である。順番を待ちながら

「歌ってる時、Nao☆ちゃんと目が合ったんだよぉ。うれしい…」

でへへ、とデレデレ顔で嬉しさを語るタク。僕らの番になると3人全員がしゃがんでRとタクに握手してくれた。

「前も見てくれてたよねー」

とNao☆ちゃんに声をかけられてまたデレデレするタク。その一方で超緊張して固まっていたのはR。実はRは緊張のあまり、握手会が始まる前は

「握手しない!」

とまで言い出したが、

「握手の後ジャンケンで勝てばサイン入りのエコバッグもらえるんだけどな〜」

と囁いてみたら、

「じゃあする」

ようやくステージに登ったのだった。そしてジャンケンはかえぽ対R、Nao☆ちゃん対僕、ぽんちゃ対タクで一斉に最初はグー、じゃんけんぽん。結果、僕だけ負けた。Nao☆ちゃんが申し訳なさそうに謝る姿が美しく、悔しくなんかないし。Rとタクはエコバッグを貰って嬉しそうだった。特にタクは、

「ぽんちゃは丸顔だからグー出すと思ったんだ。だからパー出したら勝ったよ!パパ負けたの?ぎゃははは!」

親よりよほど戦略を練っていた。くそ、僕もパーデンネンが相手だったらパー顔だからチョキ出したのに。しかし女性に対して「丸顔」という言葉は、本人が聞いたら喜ぶのかどうか微妙なところである。

夜、寝る時にはいつの間にエコバッグを枕元に置いて寝た子供達。すっかりNegicco好きになってしまって…特に寝る直前まで歌ってたタクは、

まさにネギ坊主なのであった。

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■回文書。
2012年02月27日(月)
娘・R(8才)と息子・タク(6才)が何やら一生懸命文を書いている。

「何書いてるの?」

「かいぶんを考えているの!」

かいぶん?ああ、回文のことか…と理解して見てみたら、Rが書いているのは

「まさかさかさま」

まさか、逆さま、なるほど…。

「よるにんじんにるよ」

夜ニンジン煮るよ、ほうほう、なかなかかわいいね。そしてタクの方を見てみると

「ぞうくうぞ」

象食うぞ!

「きつねつき」

狐憑き!な、なんかタクのは恐ろしい回文が多いなあ…。てか、なんで狐憑きとか知ってるんだ。

ふたりはまだまだ回文を書きたいらしく、うーん、と唸りながら考えていたが

「パパ、パソコンに『回文』って書いてー」

ネットで「回文」を検索しろ、と僕に要求する。

「いやいや、こういうのは自分で考えなきゃ…」

「書いてー!」

パソコンで検索すれば何でも分かる、という風に認識するようになってしまっている我が子…。タクの押しの強さに負けて検索してみると、回文サイトがちゃんとあってゾロゾロと出て来た。ふたりはそれを見て好みの回文をピックアップし、

「いかとかい〜」

などと回文の歌(?)を歌っていた。いかとかい?、ああ、イカと貝、ということだろうか。そういうのならすぐ作れるぞ、と思って真っ先に頭に浮かんだのが

くりとりす

であった。回文違うし。

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■この道は、いつも行く道。
2012年02月25日(土)
朝の道をてくてく歩く、Rとお友達・なおちゃん、タク、そして僕。

Rとなおちゃんは学校へ、僕は会社に行くのである。タクは単に付いて来ているだけ。

昨日の日記に書いた通り、さんざん迷った結果、タクの熱意に打ち負かされた形でやるはめになった進研ゼミ。

「ボク、チャレンジ1年生(進研ゼミの1年生用商品名)やることになったんだよ〜」

早速なおちゃんに自慢していたら、

「うち、1年生じゃないし」

と冷たくあっさり返されてしまっていた。

「ははは、タク、そんなこと自慢にもならないぞ」

なおちゃんはソロバンや公文をやっているのだから。努力家なのだ。そんなことを喋っているともうお別れの交差点。もう、と言っても家から50メートルほどの、ほんの1ブロックの道のりであるが。

R達は右、僕は左、タクは家に戻る。じゃあねとR達に手を降って、タクとは握手。そんな別れの儀式をしていたら、とあるご婦人が

「あらー」

ぶらり途中下車の旅のナレーションのような声を上げて立ち止まった。なんか僕らを見ている。

「じゃーね、バイバイ。ふおおおおお!」

タクが全力で走って家に戻って行く。家の中に姿が消えるまで僕は見送る。その様子をご婦人も一緒に眺めて、

「いつもそうやってお出かけされるのですねえ」

にっこりと微笑んで僕に話しかけた。

「はい、まあそうですね」

「では行ってらっしゃいませ」

「あ、どうも。お気を付けて…」

僕と一緒にRやタク達を見送るなんて、何か心に止まるものがあったのだろうか。年の頃はアラ還っぽい、振る舞いに上品さが漂う清楚なご婦人であった。例えるならば、旅館の女将のような…。

はっ…送り女将!

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■真剣ゼミ。
2012年02月24日(金)
「これ、やりたーい」

朝、起きるとすぐさま息子・タク(6才)がずっしりした封筒を持って来た。

「進研ゼミか…」

ベネッセのダイレクトメールは、勝手に人ん家の息子の個人情報握ってガンガン送りつけるんじゃねーよ、ってぐらいしつこい。中身も勧誘マンガだったりアニメ付きDVDだったりあの手この手で入会させようとする。その執拗さと狡猾さは新聞勧誘より遥かに上であり新興宗教並みの不気味さがある。で、タクもコロッとはまってしまったようだ。

「わ、私もさんざんタクにねだられたんだけど、しつこくてもう断る理由がなくなっちゃったからお願いします…」

嫁は既に相当タクにおねだりされたらしく、ヘロヘロと僕に言う。もちろん僕の答えは

「ダメ」

「なんで!ちゃんとやるから」

「すぐ飽きるっぽいからダメ。今やってるピアノだってうるさく言われないと練習しないくせに、ちゃんちゃらおかしいわ!」

僕自身も似たようなのを買ってもらった記憶があるが、ろくにやらなかった。あとケースバイケースだろうが、僕が子供の頃も進研ゼミをやっている子はいたが、みんな成績はそんなよくもなかったし…。

「やるとしても、もうすこし学年が上になって、勉強が難しかったらにしようよ」

と、頭をなでて仕事に行こうとしたら、手をバシンと跳ね除けられた。顔を覗き込むと、

「し、静かに泣いている…」

無言のまま涙を溜めているではないか。無言のまま目からこぼれるひと筋の涙…。何か言葉をかけてやりたかったが仕事に行く時間になったので、これ以上なだめることは出来なかった。

そして夜、帰って来て嫁に聞いてみると、やはりタクはまだ諦めてなかったという。

「自分のお年玉を出して、『ボクがお金出すから』とか言うし、そこまで言うならやらせてやろうかなあ。但し2ヶ月契約で…」

その熱意に嫁は陥落していた。僕としては

「ピアノだって言われないと練習しないんだから無理だろ」

と反対すると

「いや、するよ。R(8才の娘)よりは自主的にする」

むう。嫁がいる時と僕がやらせる時と反応が違うのか。僕、なめられてるなあ。

「入学したら学校の宿題だってあるし。併せてこなせるかねえ…」

Rは国語の教科書の音読と、週末に書かなければいけない日記の宿題だけでアップアップである。

「いやー、ヤツはやると思うよ。今だって自分で問題作ってやってたりするし」

とタクの能力を買いながらも

「でも基本が出来てなかったりするんだよね。ピアノもそうで、私は出来てると思っても先生に『間違って覚えちゃったかな』って言われたり」

進研ゼミなら基本から叩き込んでくれるしその教え方も見てみたくなった、という。

そんなわけで始めることになりそうだ。こういう風に釣れる魚がいるから怒涛のDM攻撃は止むことはないんだろうなあ…。

じゃ、そんなわけで寝ますか、と嫁を脱がそうとしたら無言でひっぱたかれた。僕にも

「しつこくてもう断る理由がなくなっちゃったからお願いします」

って言ってくれよう…。

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■オーレーオレオレ俺ー。
2012年02月23日(木)
娘・R(8才)の熱は一時期38度台まで上がったが、翌朝36度台に下がった。

嫁会社に連れて行って診てもらったところ、インフルではなかったという。検査でインフルの反応が出なかったのだそうだ。お医者さんでも検査しないとインフルかどうかの見極めは難しいようで。翌日は学校に行けるだろう。

話変わるけど(空気読めない→KYのように、話変わるけど→HKという略語がほんの一瞬だけあったような)、栃木の母からもの凄い勢いで電話が掛かってきた。(しかし栃木の母にすればHK=氷川きよしである)

「オレオレ詐欺の電話が来たよ!」

「えー」

また最近流行りつつあるという話は聞いたことがある。ていうか全盛期の頃にも母の所に来たことがある。僕が妊婦を轢いたとかで。僕はペーパードライバーだっつの。そして今回はどういうストーリーだったかというと、まず僕の名前を騙った。中学の卒業名簿でも出回っているのか、僕の名前と実家の電話番号は把握されているらしい。そして

「喉が腫れて膿んでるんだけど、病院行きたいんだけど内科と耳鼻科、どっちがいいかなあ」

などという訳の分からないことを聞いてきたのだという。母は

「声が全然違うんじゃねんけ」

とツッコミを入れると

「喉がこんな状態だからだ」

などと弁明する。

「じゃあ生年月日言ってみろ」

そう母が言い返すと

「こんな時になんだよ、自分の息子が分からないのかよ」

とグチグチ言いだし、また明日かけると言って切れたそうだ。ナンバーディスプレーに表示されていた番号は、全然知らない電話番号であった。それについては

「ケータイ、トイレに落としたから会社の使ってる」

と言い訳していたという。

「ウソだって分かっててもやっぱり気味が悪いから電話してみたんだけど…」

母は警察に通報するべきかどうか迷っていた。

「電話番号を情報提供してみてもいいんじゃないの?」

そこから足が着くようならよほど大マヌケな犯人ということになるけど…。

「そうかねえ…でもお母さん、どうも警察は信用できなくてねえ」

母、過去に何があった。

「まあ、バレバレな電話だからほっといてもいいと思うけどね」

と僕が言うと

「そうだよね!声もそうだけど喋り方も違うもん!あっちはキレイな標準語だしさ!」

ガーン!そりゃ僕は栃木生まれであり、元はつぶやきシローとかU字工事みたいな喋り方である。しかし既に栃木で暮らした以上の年数を東京で過ごしてきた。だからもうふつーに標準語だしー、栃木弁とか超ダサくね?、とか思ってたんだけど…。

嫁に確かめてみると

「お母さんと喋ってるときは栃木丸出しだよ」

ガーン!得体の知れない者に自分の名前と実家の電話番号が漏れていることより、このことが一番ショックであった。

で、オレオレ詐欺に話を戻すと、母から金を引き出そうというのが最終目的だったはずで、そうすると「喉が腫れて…」という話からどうやって「金をくれ」に持って行くのだろう、と、ちょっと考えてしまった。

はっ…腫れ腫れ詐欺!

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■微熱少女。
2012年02月22日(水)
夜、仕事から帰って来ると

「Rが熱出しました」

と嫁が言った。ふしゅるるる…と奇妙な寝息を立てて寝ているRは、ほっぺが赤くて苦しそうであった。眠りが浅いようで、そっとおでことほっぺに手を当ててみたら目がパチッと開いた。

「ちゃ、ちゃお」

びっくりして話しかけてみたが特にリアクションはなく、またゆっくりまぶたが降りて、再び寝息の音が立った。

朝、一緒に家を出た時は普通に元気で、僕とお手々繋いでランランランだったのに。嫁によると

「晩ご飯食べてる時、いつも以上にグダグダしてて、よく見たら目がウルウルしてたので『こりゃ来たな』、と…」

熱は37度6分ぐらいだという。Rはそれからも寝苦しそうな様子であったが、真夜中になり僕も寝るので寝床に入ったところ、Rの目がまた開いた。

「こ、こんばんねぎねぎ」

「んー」

やはり辛そうだ。。

「ポカリ飲むかい?」

こくりと頷いたので起こして飲ませてやった。

「熱計ってみるか」

体温計は37度6分。あまり上がっていないことに多少ホッとする。そして改めて寝る時に

「パパも寝ちゃうけど、苦しかったりなんかあったら起こしていいからね」

そう言って眠ったのだが1時間後、その通りガクガク揺さぶられて起こされた。

「どーした」

「おはな…」

鼻水も出て来たのか…と、ティッシュを枕元に置くことにする。Rは盛大に鼻をかんでからまた眠りに落ち、それからは朝まで起きることはなかった。

朝になってもRの熱は下がっておらず、学校は当然お休み。

「Rねえ、夜の12時に起きたんだよ。すごいでしょ。で、ポカリ飲んだの」

タクに夜中起きたことを何故か自慢気に語り、

「1時だ!」

「1時よ」

僕と嫁両方にツッコミを喰らっていた。で、僕はさすがに会社を休めないのでRは嫁が医者に連れて行く。熱はそんな高いわけではないが、インフルエンザの可能性もないわけではない…。Rの隣のクラスは学級閉鎖になったというし…

。以前の日記で、息子・タク(6才)がA型にかかったのでもしRがB型になったらABブラザーズだなあ、などとアホなことを書いていたら本当にその可能性が出て来てしまった。バカバカ、僕の日記の不謹慎。

不謹慎なのは下半身だけにしたいところである。

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■記憶にございません。
2012年02月21日(火)
子供達とお風呂。

息子・タク(6才)はわりとカラスの行水っぽく、とっとと出たがる。逆に娘・R(8才)は長風呂である。おもちゃを駆使してお店屋さんごっこをしているような、人形劇みたいなものをしているような、何やってるんだかさっぱり理解出来ないひとり遊びをしていて、それが長いのだ。

Rの頭の中ではストーリーが展開しているようなのだが、Rの脳がどっかの宇宙の変な世界と直結してるんじゃないかってぐらいその言動は意味不明だ。

今宵もタクがサクッとお風呂から出てしまった後、Rは何やらプッチンプリンの容器などを使って水をすくい、ラーメン屋みたいな動きをしていた。僕はふと、

「Rちゃんがちっちゃいころの思い出の中で、一番古い思い出は何かな?」

と知りたくなったので聞いてみた。

「一番ちっちゃかったときのこと?」

「そうだよ」

Rはうーん、と考えて

「ディズニーランドに行ったの、覚えてるよ!」

と答えた。ディズニーは何回か行ったことがあって、子供達を最初に連れて行った時はRは2才でタクに至ってはまだ7ヶ月であった。

「タクがまだ赤ちゃんでベビーカーに乗っていた時かい?」

と聞いてみると

「ちがうよ。クリスマスのときだよ」

「それついこないだ行ったヤツじゃないかー!」

ほんの3ヶ月前が最も古い記憶なのかお前は!ちょっと言い方が悪かったか。

「じゃあRちゃん。幼稚園のひよこ組(年少)の時で何か覚えてることはないかい?」

「うーん、おぼえてない…」

「じゃあ、タクが産まれた時のこと覚えてる?夜中だったのに全然眠らないでパパと一緒に『ママガンバレー』って応援したよねえ…」

「おぼえてない…」

どうにもこうにも反応が悪く、どうやらRの古い記憶をうまく掘り当てたとしても幼稚園年中ぐらいが限界なのではないか、そんな感じであった。

一般的にだいたい3才ぐらいの記憶が最も古く残っている、という話を聞いたことがあるが、既にRぐらいの年ですらちっちゃい頃の記憶は忘れているのだなあ。特にタクの時の出産立ち会いなんて、目をまん丸くして嫁を見守っていたから、当時もさぞ強烈な記憶として残るだろうと思ってたのに。子供だからちっちゃい頃の記憶がしっかり残っているわけではないようだ。

まあ僕も3才の頃どころか朝嫁に言われたことをその日のウチに忘れてしまっている。いや、これは記憶力の問題ではなく、単に嫁の言うことを聞く気がないだけであろう。こういうことが積み重なるといずれ嫁に追放される羽目になり、10年後ぐらいに

「パパ?覚えてない」

と子供達に言われる運命になりそうなので気をつけたいところである。

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■フォトフォト参りました。
2012年02月20日(月)
嫁と息子・タク(6才)がなにやらカヤカヤと言い合ってて

「パパに聞きなさい!」

とキツめに言われたタクが僕の所にやってきて

「ボクが写ってる写真みしてー」

自分が写ってる写真が欲しいのだという。なんでももうすぐ卒園の時期なので、お世話になった担任の先生にクラスみんなでお手紙や写真をあげるのだそうだ。

以前の日記に書いた通り、僕は娘・R(8才)が年中の時に担任だった先生のファンで、つい最近結婚したとの報告を聞いて軽くショックを受けたものだが、タクの先生も若くてわりと美人系である。

「これなんかどうよ?」

ちょうどタクと先生がふたりで写っている写真があったのだ。運動会の時、タクが

「先生と写真とりたぁい」

とモジモジするものだから僕がお願いして撮らせてもらったのだ。しかしタクの答えは

「やだ」

「なんでよー!」

パパの年代になるとな、若い女の子とふたりで写真撮るなんて滅多にないんだぞ!あったとしてもディズニーランドの記念写真のボッタクリ料金より更に遥かに高い料金が発生してたりするんだぞ!贅沢言ってんじゃねえ!と怒ったが、

「ボクが耳当てと帽子をしている写真がいいんだ!」

この冬の防寒用としてタクの定番スタイルとなっている正ちゃん帽と白い耳当て。これをしている自分が最強にカワイイと思っているらしい。

「うーん。ごめん。その写真はないわ」

残念ながらそのスタイルで撮った写真はなかった。

「じゃあ今から撮って!」

「すぐ撮影しろとかどこのモデルだお前は!」

「ボクは先生にカワイイって言われたいんだ!」

おおっ。なんという情熱。タクは先生が大好きなのである。その惚れた男の心意気たるやよし。武士の情けじゃ、力になろう、ということで

「じゃあ撮ってやるよ。ただしピアノの練習してからなー」

本日の練習ノルマが消化できていなかったので、まず自分がやるべきことをやれ、と言いつけた。

「終わったー」

「よし。じゃあ撮ろうか」

「やっぱりいい」

「ええー!」

「さっきの先生と一緒の写真でいいよ」

「お前なあああ」

ついさっきまでのあの情熱はなんだったんだ。せっかく耳当てを用意して待っていたのに。結局最初の候補である運動会での先生との写真を現像した。タクも可愛く笑っているし、先生もキレイだ…としばらく眺めていたら、横から嫁が

「あ、この先生も結婚するから辞めるんだよ。だから色々贈ろうとしてるんだよ」

「えー!Rの担任に続いて…」

タクは耳当ての写真がなくて、僕はお目当ての先生がいなくなってしまったとさ。

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■クレープを一度食えば。
2012年02月19日(日)
土曜日。嫁はパートの仕事。

僕は子守りのため娘・R(8才)と息子・タク(6才)をとしまえんに連れて行った。電車で行く途中、駅でRの同級生Sちゃんのパパにバッタリ。

「Sちゃんお元気ですか?」

「インフルエンザのB型にかかってしまいまして…」

「ええっタクもA型にかかってたんですよ」

流行ってますねー、お大事に、ということで別れたのだが、もしRがSちゃんと遊んでB型が伝染ったりしたら、ABブラザーズということになるのだろうか、とか思ったりした。中山ヒデじゃない方の顔が思い出せない。

としまえんはに着くとこの日はコスプレデーであった。様々なキャラに扮した人達が一般の家族連れやカップルなどと混ざって歩いていたり撮影したりしている光景は、初めて遭遇した時はとてもシュールな感覚を思えたものである。

しかしコスプレデーはわりと頻繁に開催されており、僕らもとしまえんにちょくちょく来るのですっかり慣れてしまった。Rなどは、としまえんの駅前で、キャスター付きのキャリーバッグをゴロゴロ引っ張って歩いている女の子を見ると

「今日はコスプレの日だね」

と分かってしまうほど馴染んでいる。それでも素晴らしいコスプレの人がいるとビックリするもので、今日などは金正男のそっくりなコスプレがいたので

「すげー!まさおだ!」

と走って近寄って行ったら

「しょうた!早くしなさい!」

「パパ待ってよー」

コスプレイヤーではなく、僕と同じ、単なる子連れのオッサンであった。危うく写真撮らせて下さいとお願いしちゃうところであった。

さて、子供達はまずスケートで遊んだ。僕はウォーキングでちょっと足を痛めていたので出来れば滑りたくなかった。

「パパ見てるだけでもいいかい?」

「いいよー」

ふたりとも補助なしで滑れるまで上達したのは大したものである。ただ、この日は超寒くて風も痛いほど冷たかった。まるで水泳の授業の時間に、一見どこも悪くなさそうなのに何故かプールサイドで見学している一部女子のように、スケートリンクの脇でぼーっとしているのはかなり辛いものがあった。一方で子供達は

「暑い!脱いでいい?」

上着をガンガン脱いでまた滑って行く。僕も子供達と滑って、多少足の痛みは増しても寒さをしのいだ方がマシかも…とすら思ったほどである。なんとか2時間ほど耐えていたらようやく子供達の体力の限界が来てスケートはおしまい。乗り物に乗ることになった。

「ミニサイクロン乗りたい!」

ミニサイクロン
このような子供向けのジェットコースターに乗りたいと言うので行ってみたら「整備中のため休止」との案内があり、やっていなかった。確かにいつも走っているミニサイクロン本体の姿がない。本当に点検か何かをしているのだろう。

「えーっお休みなのー?」

ふたりはブーブー不満を垂れていたが、僕は彼等をなだめることも忘れ、ある謎で頭が一杯だった。それは、このミニサイクロンが走るレールは地面に接しておらず、常に地上数メートル上にあるので、

「どうやってミニサイクロン本体を外して持って行ったんだろう?」

このことであった。

「地下鉄はどっから入れたんですかね?」

春日三球照代の地下鉄ギャグの如く、夜も眠れなくなる疑問が生まれてしまった。

代わりの乗り物をいくつかハシゴすると、Rとタクは体力が復活したようで、アスレチックで遊んでいた。そこで西武ライオンズのキャラのライオンに遭遇。としまえんは西武グループなんである。

レオ
そばにスタッフらしき人達がいて、話を聞くとCM撮影をしているのだという。なんのCMかまでは分からないけれど子供と戯れる絵が欲しかったらしく、寄って来る子供達を集めて

「はい、すいませーん、ちょっと撮らせてくださーい」

とカメラを向けていた。その子供達の中に中日ドラゴンズの帽子をかぶっていた子がいて、おお、敵チームの帽子が映っていてもOKなのだな、懐が広い、と感心していたら

「あー…、ライオンズのCMだから、ちょっとその帽子は外してくれるかなー、ごめんねー」

やはり申し訳なさそうなダメ出しを喰らっていた。ちなみにRとタクは

「うわー!ライオンだ!喰われる!逃げろー!」

もの凄い勢いで逃げた。お、おバカな…。

そんなこんなでもう夕方。そろそろ帰りますか…と言い始めた僕に

「お腹空いた。おやつは?」

と訴えるRとタク。

「あ、ウチに忘れた」

「えー!じゃあクレープ買って!」

おやつを忘れた罪を責められクレープを買わされてしまった。

Rとタク
Rとタク
夕日を背に仲良くかわりばんこに食べるRとタク。

「クレープ食べたこと、ママにはないしょね」

「うん、ママ、クレープ大好きだからね」

などと密談しており、おバカかと思っていたらそういう知恵は付いてきてるようだ。

クレープを平らげたので今度こそ帰るぞ、と、出口に向かって歩いていたら

「あ、プリキュアだ」

タクがプリキュアのコスプレをしていた女の子を見付けて思わず声を上げた。女の子はちょっと照れた笑顔でタクに手を振ってくれたがガチガチに震えており、ブランケットを羽織り始めて雪山遭難者のような有様であった。真冬にあんなアンナミラーズみたいな薄着のコスプレしたら地獄だろうに、コスプレも大変だなあ。

帰りの電車の中で、ヒマなRとタクにクイズを出せとせがまれた。めんどいと思いつつ、

「じゃあ、問題です。さっきいた西武ライオンズのライオンは何匹いるでしょう?」

「えー!わかんない!」

ライオンだけに、獅子16匹。なんちて。

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■親のおやつ。
2012年02月18日(土)
昨日、娘・R(8才)からもらったチョコレートを神棚に捧げるが如く机の上に恭しく飾っていたら、

「これ、どよーびに食べよーね!」

Rがそれを嬉しそうに取り上げる。僕にくれたものの絶対自分も食べたいんだろう。

「え、僕も食べたい」

息子・タク(6才)も目をキランと光らせ、虎視眈々と狙っている。なので

「ああ、君達で食べていいよ」

Rと息子・タク(6才)、きょうだい仲良く分けて食べなさいと言うと

「パパも食べなきゃダメ!」

いきなりタクが怒りだしたのでびっくりした。

「え、なんでよ」

「せっかくRちゃんがパパにあげたんたから、パパが食べないと意味ないじゃん!」

「おお、男前だ…!」

目の前に現物があるにもかかわらず、それに惑わされることなく、パパが食べると僕らの食べる分が少なくなる、とかそういうことを考えないのは偉いなあ。オヤツとかでも僕や嫁がいると

「ハイ」

と言って必ず少しくれるところなどは、誰も教えてないのに偉いよなあと思うのであった。

「分かった、じゃあ3人で食べようね」

とタクの頭を撫でつつ、

「で、タクはお友達からチョコもらったんか?」

そういえばお前はどうだったんだと聞いてみたら急に

「…」

ぶっすー、と超不機嫌になってしまった。どうやら地雷を踏んでしまったようだ。超やべー。しかし気持ちが男前のタクなら、いつかいい子から必ずもらえるよ…。

男前の息子は、時々服が後ろ前である。

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■ときめいてる女の子。気にしないふりキモオヤジ。
2012年02月17日(金)
バレンタインデーにて、娘・R(8才)から手作りとはいえチョコ一粒しかもらえなかったのでわりとへこんだ、という日記を前回書いたが、翌日

「パパ、これあげる」

改めてチョコをもらったー!透明な包みの中には僕の三大好きなチョコ、すなわちガーナチョコとアポロチョコとチロルチョコミルクが入っており、そして

メッセージ
こんなメッセージも付いていて。ああ、やっぱり我が娘はよい子だ…。おいしかった?とか聞かれてももったいなくて食べらんねえ…。

「ありがとう。ありがとう…」

Rとチョコを頬擦りしながら抱き締めて。おそらく嫁の差し金だと思うので嫁にも一応礼を言っといた方がいいのだろうか…。ところでこのメッセージにある

「このセリフみたいなのは、なんて書いてあるんだい?」

マンガのフキダシのような囲いの中に細かい字が書いてあるので聞いてみたら

「ほかの男の子だと(チョコをあげるのは)恥ずかしいけど、パパにあげるのは恥ずかしくないんだよ」

「ふーん」

「パパが一番好きってことだよ!」

「Rちゃーん!」

なんかもう可愛すぎて死にそう。恥ずかしくない相手が一番好き…ということは、まだRはドキドキな恋心を知らないと言うことなのだろうか。好きというのも純粋な親愛の意味で。実際女の子にしかチョコあげてないしな!

しかし喜んでいるのも今のうち。お馬鹿な男子と違って女子の成長は早い。あと何年か、いや、下手すりゃ来年のバレンタインにはモジモジしつつもお目当ての男の子用にチョコを一生懸命作ることになってるかもしれないのだ。

限りある蜜月期間をしっかり楽しむことにしよう…とか考えるとますます食べられなくなってしまい、にやけつつも眺めていると

「パパ、食べないの?」

物欲しそうに見詰める息子・タク(6才)の姿が。

「そりゃーおやつの時間じゃないし、今は食べないよ」

「いつ食べるの!」

どうやらタクは僕のチョコを狙っているようだ。

「R、タクにはチョコあげてないの?」

「あげてないよ」

なんと。僕だけもらったというプレミア感を喜ぶべきか、いやそこは弟にもあげとけよ、とRと嫁に言っておくべきなのか迷ったが、手作りチョコをRと一緒に作って食べてたし、それで充分という考えなのだろう。だからと言って僕が全部食ってやるぜ!というのも大人として親としてちょっとアレな気がするので

「食べるときには分けてあげるからさ」

とタクに言うと

「いつ食べるの!」

結構しつこく食い下がってくる。

「じゃあパパがお休みの日のおやつの時間で」

「えーもっと早く食べたい〜」

「ダメ。今度の土曜日の午後3時キッカリに食べなければいけない」

我が家というか嫁は、間食についてはおやつの時間以外に食べさせることはあまりない。そしておやつと言えどもチョコレートは虫歯になりやすいということで未だに食べさせることは稀だ。だからキッチリとしなければいけない。

それに昔から言うではないか。

チョッコレート。チョッコレート。チョコレートは、定時!

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■バレンタインなくしたいん。
2012年02月15日(水)
仕事から帰って来ると、娘・R(8才)と息子・タク(6才)が嫁の指導の下、チョコを作っていた。

ふたりとも一生懸命で、まず真っ先にタクが

「ママって書いたんだよ」

ホワイトチョコで「ママ」と書かれたお手製のチョコを見せてくれた。「逆チョコ」というやつであろうか。男が手作りのチョコを女にあげるのだ。逆チョコ…嫌な響きである。「給料の3か月分」や「ホワイトデーは3倍返し」等に似た禍々しさを感じる。

ここ数年で製菓業界が逆チョコを流行らそうとしている気配があるが、それを間に受けて贈ったところで拒否られたら目も当てられない。イケメンでない男はそれぐらい考えれば2秒で分かるはずであり、そんなリスクをむざむざと負うことはしないだろう。チョコだからって甘い罠にはそうはいかんざき、なのである。

日本のバレンタインは、女性から好きな男性へ愛を込めて贈る…というのが元々の設定だったのに、義理チョコ、友チョコ、そして逆チョコ、と、どんどん後付けで意義増えて、誰が誰に対しても贈っても良い、いや、むしろ贈るべきだ、という入り乱れた状態になってしまうと、盆暮れの挨拶のような単なる季節のいち風習になってしまうのではないだろうか。

特にモテない男は本来の定義である本命チョコをもらうという、最大のおいしい思いを味わえないまま「ああ年賀状書かなきゃ…」みたいなかったるい負担だけ増えてしまって、自分がお菓子業界のおいしいエサになってしまう。

しかしそれはモテない男のひがみ・理屈であり、男前がやれば逆に効果倍増なんだろうなあ…。その証拠にタクが

「ママ、これあげる」

と先程のチョコを嫁にあげたところ

「きゃー、うれしー」

嫁は狂喜して

「ほらほら、ちょっとこのチョコ持ってこっち向いて」

記念写真まで撮る始末。こうして行動力のあるイケメンはますますモテていくのだろう。

「パパー、これあげる」

一方、僕はRはハート型のチョコをもらった。親指と人差し指で輪っかを作ったぐらいの小さなチョコだけれども、ホワイトチョコで「R パパ」と書かれていて、僕への愛が溢れているような作品であった。

「ありがとう。おいしいよ」

1コだけだったけど、一粒入魂で苦労して作ってくれたんだろうなあ…としみじみ味わっていたら、その後似たようなチョコが5コぐらい入った袋を次々に取り出し、

「これはマヤちゃん、これはミキちゃん、これはユウちゃんにあげるの」

お、お友達にはたくさんあげるんだね…。たくさん用意された友チョコを見せられ目の前が暗くなった。別に数が多けりゃいいってもんじゃないけど…。もう、Rにとっては父<お友達なんだろうか…。父はとても寂しい。ちょっとだけ、「死んでしまおう」なんて思っちゃたりなんかしたりして。本命チョコ、義理チョコ、友チョコ、逆チョコ、そして、

島倉チョコ。人生色々。チョコも色々。

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■人見尻。
2012年02月14日(火)
日曜日の昼下がり、僕がウォーキングから帰って来ると、息子・タク(6才)が

「へい!パパ!おかえり!」

異常なテンションの高さで叫び、

「チョッコレイトディスコ!チョッコレイトディスコ!」

何故かコートを着て歌って踊って暴れていた。

「なんで家の中でコート着てるんだよ」

「ぼく!外で!暴れたいんだ!」

家の中で爆竹をぶっ放しているような有様に

「さっきっから元気が余りまくってるのよ。あなた公園にでも連れてってよ」

嫁がうんざりした顔で言うので僕はまた外に出ることにした。どうせなら僕と一緒にウォーキングすればいいのだが、何度誘っても「やだ」と断られてしまうのだ。ただひたすら歩くのはつまらないらしい。そりゃそうだ。僕だってつまらないしなあ…。

公園には娘・R(8才)も連れて行った。

「何して遊びたいんだ君ら」

「かくれんぼ!」

ということでタクが鬼になってのかくれんぼ。

「もーいーかい」

と叫ぶタクに

「まーだだよ」

まだ隠れる場所が決まらないR。

「もーいーかい」

「まーだだよ」

5回ぐらいやりとりが繰り返されると

「もー!いいかげん隠れろ!」

タクがブチ切れてRの所までドドドドと走って行き猛抗議。RはRで

「なんで『もーいーよ』って言ってないのに来ちゃうの〜?」

鬼はまだ目隠ししているべきである、と主張。短気なタクに呑気なR。まるで水と油であり、血を分けたきょうだいなのに

「お前らなんでかくれんぼひとつ仲良くできないんだよう…」

僕は頭を抱えてしまった。じゃあ次はパパが鬼やるからさ、ってことでふたりを隠れさせたところ、

「タクみっけ」

植木に隠れたつもりのようだがお尻が丸見えだったので速攻見付かった。

「そーいうのを『頭隠して尻隠さず』って言うんだぞ」

ケケケケと笑っていたところで時刻は16:30、「良い子はおうちに帰りましょう」というアナウンスが流れたので、

「僕らも帰るぞー」

とっとと引き上げようとすると

「えー!まだコマ回ししたいよう!」

とタクはグズるのだが「家でやれ」と強制的に終わりにした。

で、ウチに帰ってからその通りコマ回しをやり始め、

「パパ見て!面白いコマの回し方考えたよ!」

とタクが騒ぐので

「あーはいはい。後で見てやるよ」

パソコンをいじっててわりとめんどかったので適当にあしらおうとしたら

「見てよ!」

タクもしつこかったので見てみたら

ケツだけ星人
そこにはケツだけ星人がいた。何故かお尻丸出しでコマを回しているのである。

「ね、面白いでしょう」

タクはドヤ顔を僕に向けるが

「脱げば笑いを取れると思ったら大間違いだ!もっとちゃんと笑えるネタ考えろ!とりあえずとっととお尻しまえ!」

そのとりあえず脱ぐ、という宴会芸的な安直な考えにムカついたので厳しいダメ出しをしたら

「ぶっ」

返事の代わりにヘーデルワイスを炸裂させ、

「ぎゃはははははは!」

自分で大受けしていた。かくれんぼでの「頭隠して…」からヒントを得たのだろうか。この子の頭の中はどうなっているのだろうか…この子の将来がとても心配である。そのことを考えると…、

お尻が割れるように痛い。

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■歩いて行こう。
2012年02月13日(月)
休日の昼間、ウォーキングに出掛けた。

休みの日なのでいつもよりちょっと遠くまで歩いてみようと思ったら、予想以上に時間が掛かり、帰るのが遅くなってしまった。家に帰ると

「パパ、どーしたの?」

「おそかったけどだいじょうぶ?」

娘・R(8才)と息子・タク(6才)が心配していたようだ。Rは

「疲れて公園とかで寝てるのかと思った」

「あああ、ごめんねー」

タクは

「車にひかれたと思った」

「生きてるから大丈夫だよ!」

いつも車にひかれそうになるのはお前だ!と喉まで出かかったが僕のことを心配してくれたためであり、抑えてみた。ふたりとも想像力逞しく僕の帰りを待っていてくれたようだ。電話の一本でも入れた方が良かったのだろうか。しかしRのタレコミによると

「ママは全然心配してなかったよ!」

嫁は、「別に」といった感じだったという。

「結婚してるのにひどい!ってRに言われちゃったよ」

嫁が苦笑いする。Rよ。結婚してるからこそ相手のことがよく分かり、ちょっとやそっとじゃ心が乱れないのさ。まあどっちにせよ嫁なら例え僕がいなくなってもふつーに日常生活を回してそうだし…。

ウォーキングの後のドッキングが夢であるが、無理っぽそうである。

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■痛恨の一撃。新婚の一撃。
2012年02月12日(日)
息子・タク(6才)の幼稚園にて作品展があった。

各クラスにそれぞれのテーマがあり、ひとりひとりがそれに沿った作品を工作をする。タクのクラスのテーマは「海の生き物」であった。カップ麺の容器やらトイレットペーパーの芯やらで作られた工作物が並んでいる。

「タクは何作ったの?」

「かめ!」

タクが作ったのは緑色の15センチぐらいの亀であった。海の生き物といえばやはりイルカだのペンギンあたりが人気で、何体も並んでいたが、亀はタクが作った一匹だけであった。寂しそうだったので

「浦島太郎も作れば良かったのに」

と僕が言うと

「浦島太郎は海の生き物じゃないからダメなんだよ」

わりと冷静に返されてしまった。おっしゃる通りです。

「上手に出来たねー」

嫁がニコニコしながらタクの作品を褒める。

「去年のゴリラはでかかったけど今年は小さくていいわー」

去年の作品展でタクは本物の子ゴリラぐらいデカイゴリラの像を作っており、持ち帰るのが大変であと家の中に置いても正直邪魔、と嫁がこぼしておった。嫁の上手下手の判断はいかに小さくて邪魔じゃないか、であるようだ。

作品は動物の工作物の他に「将来の夢」と題された作文も掲示されていた。男の子で多いのはやはりスポーツ選手、女の子はケーキ屋さんが圧倒的に多い。しかし中には

「大金持ちになりたい。すごいぜいたくしたい」

というホリエモンのような女の子(外見的な意味ではなく)もチラホラおり末恐ろしい。ちなみにうちのタクは「大工」。「大工」と書いて「でえく」と読むようなチャキチャキの江戸っ子になって欲しい。しかし現在住んでいる練馬は江戸とは言えないので木場あたりに留学させた方がいいのだろうか。

タクのクラスの「海の生き物」を見終わった後は他のクラスも見て回る。元娘・R(8才)の年中組のクラスには当時と変わらないままの担任の先生がいた。

この先生、以前の日記にも書いたと思うが、結婚したと報告があったカワイイ先生であり、僕、わりとファンなのであった。以前からの可愛さに加え、新妻となったため「新妻保育士」という新ジャンル的なそこはかとないエロさを感じる…等、幼稚園においてあるまじき妄想を膨らませていたら、嫁が栃木のオバチャン的なあつかましさでずいずいと先生のところまで行き、

「先生やるねえ!」

とつっつき始めた。

「やめてくださいよー」

可愛く恥ずかしがる先生に向かって

「ウチの旦那なんて超ガッカリしてるんだよ!」

いきなり僕の話になったので

「ファンだったのに!…コポォ」

慌ててデュフフフ…と喋ると

「やっだー。まだファンでいてくださいよ!」

というキャバ嬢的な応対に一瞬死にそうになった。子供達の作品を前にカワイイ先生。作品展の作品を作った子供達こそが僕らの作品であり、

この先生も作品をガンガン作成中なんだろうなあ…と思うとなんか、ちょっと、心のどこかを撃ち抜かれた気分になった。

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■甘えたまえ清めたまえ。
2012年02月11日(土)
娘・R(8才)のクリスマスプレゼントだった「ジュエルポッドクリスタル」というスマホもどきのおもちゃ。

使い始めてすぐ動かなくなってしまったが、交換してもらってからは不具合もなく動いている。このブログに1日に2〜3人は

「ジュエルポッド 故障」

という検索ワードで辿り着いている人がいるっぽいので、故障が多いおもちゃのようである。

いろんな機能があり、その中で電話帳みたいなリストがあった。そこにRは家族の名前をせっせと入力するわけで、名前の他にコメント欄があって、嫁のページには「ママ」、息子・タク(6才)のところには「おとうと」とそれぞれひとことだけコメントが書かれていた。そして僕のコメント欄には…

「パパ。だいすき(はーと)」

と書かれていたんですよ奥さん!

「どうしてパパだけ『だいすき』って書いてあるのかな〜?」

もう既に顔面がニヤけてしょうがなかったのだがRに聞いてみると

「だってパパ大好きだもーん」

Rの見事なクリティカルヒットにて

「ぬえっへっへっへっへっへ、こいつうううう」

僕は気持ち悪く溶けて轟沈した。

翌朝、集団登校するRと一緒にみんなが揃うまで家の前で待っていると、高学年と思われる女の子がRに手を振って通り過ぎて行った。

「知ってる子かい?」

「うん。6年生だよ」

「6年生っていうと、もう卒業じゃないか」

「そうだよ。中学生になるんだよ!」

「あああ、中学生かー。Rも春から3年生だし、あっという間に中学生になっちゃうな…」

今でこそお手々繋いで学校までの道のりを歩いているが、それも近い内に恥ずかしくなって手なんて繋いでくれなくなるだろうし、大きくなるにつれてどんどん僕から離れて行ってしまうんだろうなあ…。

などと思いつつ、颯爽と歩いていくその6年生の後ろ姿をしみじみ眺めていたら、その心をRに読まれたのだろうか

「Rね、中学生になってもパパに甘えるよー」

と腕を組んできたんですよ奥さん!

「ええー。まじでー。ぬえっへっへっへ。こいつううう」

朝っぱらからまた気持ち悪く溶けてメルトダウンしてしまった。子離れ出来ない親なんて子供の前で見せるものではないけれども、

「大きくなったらパパなんかとは遊ばなくなるよねー」

などとつい言ってしまうので、気を遣ってくれているようだ。まあウソではないだろう。本心で言ってくれれるのだろうけれども、女心とあき竹城。本当に中学生になってることはどうなってるか…でもお世辞でもそう言ってくれるのは嬉しいのである。

そしてこの日は9日。この日はカレーと決まっているのでなお嬉しい。9日はRが産まれた日であり、Rが産まれる直前に僕がカレーを食っていたことから、我が家は毎月9日はカレーなのである。

すなわち、お世辞もいいけどカレーもね、な一日なのであった。

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■静かな防犯の森の影から。
2012年02月09日(木)
子供のセキュリティ。

僕が子供の頃の、何十年前であり更に栃木の田舎という環境においても小学校の頃は集団での登下校が原則であった。ひとりきりの登下校はなかったと思う。

それでもその原則は登下校の時だけで、家に帰ってからの買い食いや遊びはひとりで動いていた記憶もあるけれども、今暮らしているのは栃木ではなく花の都東京である。僕が子供の頃の基準をそのまま娘・R(8才)や息子・タク(6才)に当てはめることは出来ない。

田舎だったらその子供に声をかける大人というのはだいたいツラが割れているし、それ以外の人間だったら「アンタ誰」ということになるし、それを監視している大人の目もある。実際そのタイミングで見ているかどうかに関わらず「周囲の大人が見ているぞ」というプレッシャーがある。

しかし東京ではそういうご近所意識もないし、栃木よりも何十倍も人口密度が高いので必然的に変質者とのエンカウント率も高いはずであり、その証拠に練馬区が発進している「安心安全メール」にて

「男が、下半身を露出し、卑猥な言葉を発しているところを、下校途中の女子児童らが遭遇したという情報がありました」

などというファンキーな変質者出現情報がしょっちゅう送られてくる。Rは小学校2年生だけれども学年1ちっちゃくておっとり屋だし、タクもまだ幼稚園児だし、まだまだひとりで行動させるには危険過ぎると考える今日この頃である。

そんなセキュリティ意識を日々植え付けていたお陰か、子供達にもある程度警戒心が植え付けられたらしい。

ある日、嫁が買い物に行っていて、帰って来た時にピンポーンとチャイムを鳴らすと

「誰ですか!」

タクが玄関のドア越しに誰何する。セキュリティ意識が高まっている。

「ママデース」

嫁がドアの向こうから答えるとタクは

「もんだいです。パパの名前はなんでしょう」

高まったセキュリティ意識から問題を出した。仮にパパ、すなわち僕の名前をヨシキとしよう。普通なら嫁は「ヨシキ」と答えるはずである。しかし嫁は僕の本名ではなくふざけて

「ヨシオでーす」

と答えたために

「ぶっぶー!ドアは開けませーん!」

息子にダメ出しを食らってしまい、開けてもらえなくなってしまった。

「開けてよー!」

嫁は叫ぶが、冗談でも言っていいことと悪いことがあるだろーが!

そんなわけで

「よくやったタク。開けんな」

僕はタクのセキュリティ意識の高さを褒め、嫁のシャレの趣味の悪さを貶しつつ1日は過ぎていくのであった。

「開けてよー!」

と嫁が叫ぶので、夜になったらお股を開いてくれれば開けてやるのもやぶさかでない、と考える僕。

開けゴマならぬ、開け妻。なんつって。

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■ハッピーハッピーポムポムプリン。
2012年02月08日(水)
ポムポムプリン
前の日記でも書いたと思うが、息子・タク(6才)はポムポムプリンが好きである。

サンリオピューロランドに行ってからますます好きになり、

タク
そこで買ってもらったぬいぐるみと毎日一緒に寝ている。タクはポケモンが何よりも好きなのでそのうち飽きるだろうな、と思っていたがそうでもなく、未だにサンリオのグッズカタログを見ながら

「ボク、これ欲しい!」

ポムポムプリンの小物入れやらパーカーやら、とにかくポムポムプリンのグッズなら何でも欲しいという感じでおねだりしている。

そんな大好きなのに宝物のぬいぐるみの扱いはわりとぞんざいらしく、今日、寝る時になって

「プリンのぬいぐるみがない!」

タクが大騒ぎし出した。

「どうせおもちゃ入れの中にでも紛れてるんじゃないの?」

と狭い家の中なのに探しても全く見付からず、

「もうどんどん寝る時間が遅くなっちゃうから今日はプリンの代わりにピカチュウのぬいぐるみと寝ろ。同じ黄色だし」

「やだ!」

そんなことをしていたら娘・R(8才)が

「あったよー」

ゴソゴソと押し入れの中から見つけた。

「タク、Rにお礼しろ。あとプリン大好きならそんなところにほったらかしにしてゴメンって謝れ」

「Rちゃんありがとー。プリンごめんよう」

タクは素直にお礼を詫びを入れ、ようやくこれで寝ることが出来た。

しかしサンリオキャラは普通女の子向けのキャラだけれども、男の子でも好き、というのはそんな珍しいことでもないのだろうか。その中でもポムポムプリンは確かに女の子女の子しておらず、素朴な犬の顔をしていながらお尻には必ずしっかり「*」のアナルマークが付いており、無邪気の裏側の狂気が表現されているような気がする。

そういえば昔、僕がよくゲーセンに行ってた頃、横沢君という仲間がいて、彼もポムポムプリンが大好きであった。ミカちゃんという社会人の女がいて、よく一緒にダンスダンスレボリューションをしていて仲睦まじい感じだったが、ある日突然別れてしまった。

横沢君が他のゲーセン仲間である巨乳系女子高生に告られ、あっさり乗り換えてしまったのである。

「そんなに巨乳がいいんですかー!そんなに女子高生が好きなんですかー!」

何故か僕がミカちゃんの愚痴られ相手になってしまった記憶があるが…。

ポムポムプリン好きな男はムチムチプリンも好きなようである。タクも…?

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■そうです私が変なおじさんです。
2012年02月07日(火)
夕暮れ時、公園で娘・R(8才)と息子・タク(6才)を遊ばせる。

何故かふたりのブームはコマで、必死に回す練習をしているのだが

「こうするといいよ」

という僕のアドバイスを

「こでれいいの!」

まるで聞かないのでわりと絶望的である。もう勝手にしやがれ、とベンチで缶コーヒーを啜っていると

「コワイ人が来た!」

Rが必死の形相で走って戻って来た。すわ不審者か…と身構えると、Rの指差す方向には、どっちかっていうとただの散歩のお爺さん、といった感じの人がゆっくりと公園の回りの道を歩いている。

「あの人かい?」

「そう、Rのことをじーっと見てたの!サングラスこわいの!」

確かに藤子不二雄A先生みたいな感じであるが…。あんまりジロジロ見るのもアレなのだが、その人はベンチによっこらせ、といった感じで座ってタバコを吸い始めた。別に子供を取って食おうという感じは全くしないのだが…。

「大丈夫だよ。もし変な人でもアレならパパ勝てるから」

とRを安心させようとしたのだがRはびびってしまいもう遊ぼうとしない。

「じゃあ離れて遊べばいいじゃん」

「やだ!」

ちょっとでもその人が視界に入るのがイヤらしく、木の陰に隠れてしまって動かなくなってしまった。大げさなんだよ!と教えようとしたが、日頃から警戒する気持ちは大切であり、どういう人がヤバくてどういう人は大丈夫、と、一概に言えないのでなかなかどう言っていいか難しいものである。

しばらく僕もチラチラと観察していたが、別にRのことを見ているわけでなく、ぼーっとタバコを吹かしているのみ。Rの杞憂だと思うのだが…。僕もハッキリ「不審者でない証拠」を言えないのがもどかしい。

そんなわけでRが木の裏に隠れる地蔵になってしまったので

「じゃあもう帰るかね」

ということで帰ることになってまった。

「で、コマ回せるようになったか」

「まだー」

コワイのは不審者。
君達はコマ初心者。

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■ジドウ=カーン
2012年02月05日(日)
娘・R(8才)と息子・タク(6才)を連れて児童館に行く。

子供達が遊んでいる間、図書室にある手塚治虫全集を読みまくってやろうとしたが、そうはいかんざきで、ゲームの相手をさせられたりコマの回し方を教えたりなかなか忙しいものであった。

それでも外で遊ぶよりは暖かくて天国だぜ!とぬくぬく油断してたら、それもそうはいかんざきで、

「一輪車のりたーい。パパ押さえてて」

というRのひとことで外に出させられた。Rはまだひとりで一輪車に乗れないのでサポートが必要だ。

「パパも小学生の頃は乗れたんだぜー」

とお手本を見せようとして数十年ぶりにまたがってみたら速攻大ゴケし、まるで乗れなくなっていた。超ショックである。

そんな感じでRと一輪車で苦闘しているうちに、タクはいつの間にか知らない男の子と遊んでいた。タクよりちょっと背が高く、

「こうやって投げるんだ」

タクにコマの投げ方を教えてくれている。

「君は何年生だい」

と聞くと1年生だとのことで、

「あそこに住んでるんだ」

と、目の前に見えるマンションを指差す。人なつっこい子で、ひとりで遊んでいて寂しかったんだろうか、タクを連れ回して遊んでいた。ウチの近所の子供って、女の子が圧倒的に多いのでたまには男同士でつるむのもいいだろうと思い見守っていたが、

「こっちこいよ!」

その男の子が児童館の壁にヤモリのようにへばりつき、そこにある窓から中を覗いている。

「なにしてるんだい?」

「ここ、女子トイレの窓なんだよ!中が見れるよ!」

ウチの子をエロに染めるんじゃねえ!そして僕を犯罪者にするんじゃねえ!ああ、超危なかった。明日の朝刊に「中年男性、児童館の女子便覗く」と載るところであった。稲中みたいなヤツである。

そりゃあね、誰もが覗きスポットとかパンチラスポットとか心に秘めたホットスポットがあるだろうが、まだ早いんじゃないかなっておじさんは思うわけ。ましてやついさっきRも入っていたトイレであり、ウチの娘が入ってる時にそんなことしてたらおじさん君を手加減できないからね…というわけで

「覗くな!このドエロ!」

その子を叱り飛ばすと多少びびったのか窓から離れ、またタクとコマ遊びに戻って行った。

そんな日常生活のひとコマ…。

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■北北西。めんどくせい。
2012年02月04日(土)
朝、嫁と子供達が話していた。

「ママー、きょう豆まきするのー?」

ああ、今日は節分で豆まきなのだ。僕は接吻で種まきの方が好きなのだが。

「パパも豆まきする?」

息子・タク(6才)が超ワクワクした顔で聞いてくる。

「いや、パパ、会社だから多分帰り遅くなるよ…」

「会社で豆まきするの?」

「するかっ」

豆をまいたぐらいで鬼が逃げて行くのなら毎日やってるさ。子供達とそんな話をしていたら、今度は嫁が

「あなたは恵方巻き食べる?」

などと聞いてくるので

「いらん」

と答えておいた。あんなコンビニとスーパーが売り上げ増強のためになりふり構わず流行らせたものなどいらん。そんなもんいらんから僕のぶっといエロ巻きを食べてくれ。巻き寿司ってあんまり好きじゃないし。しかし奥様方にとっては楽チンなのでウチの嫁もそれに乗ったクチなのだろう。

男にしてみれば、可愛い女の子があんな黒くてぶっといのを丸かじりしているさまはどうしてもエロにしか見えない。この風習を作った人は絶対狙ってるだろ、と思っていたが、一説によると、昔、関西の旦那衆が遊女に太巻きをくわえさせて面白がったのが始まりなのだという。やっぱりエロ起源である。女の子にバナナ咥えさせて「おいしいか、うん?」と言ってるのと根は一緒なのだ。

なのでどうせ無理矢理流行らせたイベントに乗っかるなら、今年の恵方である北北西を向いて巻き寿司を咥える、という形骸化された上辺だけの風習をなぞるより、そのルーツであるエロを理解し行なうべきである。すなわち、僕のエロ巻きを咥えて欲しい。

豆まき、恵方巻き、北北西。ではなく
種まき、エロ巻き、どくどく精、にするべきである。

追記:

朝の予想に反して早く家に帰れたので、

「こんばんはー。鬼デース」

と言いながら家に入ったら

「鬼よ!鬼!豆ぶつけて!」

と嫁に叫ばれた挙げ句、タクには

「くらえ、おならプー!」

ケツをこっちに向けてぶりっと放屁された。ひどい扱いである。

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■かめはめ歯。
2012年02月03日(金)
「パパ仕上げしてー」

子供達が歯磨きし終わった後、「仕上げ」と称して改めて嫁か僕がゴシゴシと磨いてやるのがいつもの流れである。

今朝も僕は息子・タク(6才)の仕上げをしようとして

「ほれ、あーんしろ」

口を開けさせてみたところ

「あ、歯が生えてる!」

いや、歯はとっくに生えているので今更言うことではない。正確には

「永久歯が生えてきてる!」

であった。それを聞いた嫁は

「ふふ。そりゃ生えるわよ。6才臼歯のことでしょう?」

と知ったかぶりな顔と口調で偉そうに話す。

「違う。そりゃ奥歯だろう。生えてきてるのは前歯だ」

「ええっ」

そう、下の前歯。乳歯がまだ抜けてないのにその列の後ろから永久歯がめきめきと頭を出してきてしまっているのだ。

「まだ抜けてないのに…タク、君、サメかなんかかい?」

「サメじゃないよう」

どうやらタク本人は僕に言われるまで気付かなかったようだ。奥歯ならともかく、前歯なんだから舌にモロ当たってるだろうに…。とはいえ、僕は確か昨日もタクの歯を磨いていたはずなのに、その時は気付いていなかったことになる。見落としたか、まさに雨後のタケノコの如きにょきにょきと生えてきたのか…。ともかく、乳歯との間をよく磨かないとすぐ虫歯になりそうで、念入りに磨いておいた。

娘・R(8才)のほうは下の前歯が数本生え替わって、それからしばらく大きな動きがない。Rが一段落するのと入れ替わりにタクの生え替わりが始まったような感じだ。

「しかしまだ抜けてないのに生えてくるとはガマンできなかったのかなー」

「あら、抜けないまま生えるってのも別に珍しくはないのよ」

嫁はあくまで知ったかぶりな顔と口調で偉そうに話す。なんだよさっき驚いてたくせに。しかし

「あっそー」

と生返事だけしておいた。歯の話だけど歯向かうつもりはない。

それから僕も準備して仕事に出掛けた。駅前では「←○○大学」と近所の大学への道順を示す案内看板を持った眠そうな顔をした兄ちゃんが立っていた。

ウチは永久歯が顔を出し始めたけど、世間は乳歯(入試)シーズンなのだなあ。

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■ライブ・ア・ライブ
2012年02月02日(木)
栃木の母から

「今度おまえんちの近くで氷川きよしのコンサートがあるから、R(8才の娘)を連れて行っていい?」

とのメールが。母はもう何年も氷川きよしの大ファンでしょっちゅうコンサートに行っているようで、実家もポスターだらけでえらいことになっている。

そんで今度はRも引き込むつもりかい…。実際Rは行きたがるのだろうか、と思い

「氷川きよし見たい?」

と聞いてみたところ、苦手な食べ物を目の前にしたような顔をして

「えー。どっちでもいい」

Rは元々アイドルが好きなのである。しかし

「おばあちゃんが連れてってくれるんだってさ」

と付け加えると

「行きたい!」

パッと笑顔になって食らいついてきた。おばあちゃん大好きなのだ。ただRだけ連れて行くわけにもいくまい。息子・タク(6才)だって行きたいに決まっている。そこんとこを母に言わなければなるまい…と

「Rは行きたいって言ってるけどタクだって行きたいよ」

母に電話すると

「2枚ひと組なんだよ…。あなたたちのどっちかが付いてきてくれればいいけど」

「えー。平日だしどっちも無理」

「じゃあたっくんにはポケモンカード買ってあげようかね」

タクは大喜びでうんと頷いた。タクを落とすにゃ紙幣はいらぬ。ポケモンカードがあればいい。そんなわけで母がRを連れて行くことになったのだが、

「そんなに氷川きよしを見せたいのかね」

嫁にそんなことを言ったら

「聞いたんだけど、コンサートの歌の合間に喋る時間があるんだって。その時に子供連れの観客がいるとよく話しかけてくれるんだってさ。だからよ」

なんだ、そういう下心だったのか。そういえば僕も子連れでNegiccoのライブに連れて行ったりしたが、それは単に子供達をウチに置いていけなかったからであり、初めてだったしそういう子連れのメリットがあるかどうかすら知らなかったし実際なかったし。

母の目論見通りきよし君が声をかけてくれるどうか分からないけれど、実際そうなったら恥ずかしがり屋のRよりもお調子者のタクの方がいいリアクションをしそうな気がするが、

「小学生以上じゃないとダメなのよー」

年齢制限があるんだそうだ。タクなら周りに合わせて、

「ずん、ずんずんずんどこきよしー!」

と思いっきりシャウトするに違いない。

コンサートとかけまして、募金活動と説きます。

どちらも「あいのて」が欠かせないでしょう。

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■写真と手紙と結婚と。
2012年02月01日(水)
仕事から帰って来ると、机の上に写真が置かれていた。

息子・タク(6才)の、お遊戯会での写真である。タクひとりしか写ってない、ジャンプして空中に浮かんでいるもの。まるでアイドルのブロマイドのような。

「お遊戯会の写真ならあなたが撮ってたんだけどさ、このタクがひとりで写ってるのって、私が買わなければ誰も買わないんだろうなーって思ったらつい買っちゃった」

と嫁が語る。その気持ちは分かる気がする。誰の目にも触れることなく、ひっそりと処分されるタクの写真…と想像するとつい買ってしまいたくなる。それでも躊躇するのは1枚140円というボッタクリ価格だからである。

高いからといって腕がいいわけでもない。むしろ色が変な時もよくあるし、替えた方がいいんじゃないかと思うのだが、昔からの出入り業者なんだろうなあ。

また、写真の他にも1枚の手紙が置かれていた。それは娘・R(8才)が年中の時に担任だった○○先生が結婚して××先生になりました、という報告であった。

「ってなんでそのお知らせを僕の机に置くのさ」

と嫁に聞いてみたら

「だってあなた○○先生のファンでしょう」

ちっ。ばれておった。Rの担任の頃は女子大生みたいな初々しさだったので、密かにカワイイなあ…と思っていたのである。

しかし結婚かあ…そりゃ可愛くて保育士、とか彼氏いないはずないよなあ。ただ息子・タク(6才)の情報によると僕と同様Perfume好きであったことが分かっている。そして「Perfumeになりたい」って言っていたことも。その言葉はウソかあああ!

嫁も気を利かせたつもりなら、手紙だけじゃなくて○○先生が写った写真を1枚買ってくれればよかったのに。

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