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■哀。あなたとふたり。
2011年03月31日(木)
娘・R(7才)と息子・タク(5才)が嫁実家に泊まりに行く日。

僕は出勤なので朝にお別れである。

「さよなライオン!」

「さいならっきょ!」

「ぽぽぽぽーん!」

思い思いに激しい別れの挨拶する僕ら。その日は早く帰って来れたので、Rとタクもまだ寝ていないだろうと思い電話してみた。

「おう、かじりんか」

嫁父が出たのでうるさいのが面倒かけてスイマセン、と言うと

「もしもし〜?」

嫁譲りの、電話口になると高い声になるかわいこぶりっ子ボイスでRが出た。

「きょうねえ、れすとらんでごはん食べたんだよ〜あとね〜公園で遊んだんだよ〜あとね〜…」

延々と今日の出来事を語るRの後ろからタクの叫ぶ声が聞こえてくる。

「たっくんに変わってくれるかい?」

と言うと

「ぱーぱー!」

ぼぼぼぼ、と音が割れまくったシャウトを浴びせるタク。耳が割れるかと思った。今日はなにしたんだい?と話すと

「おじいちゃんとオセロした」

「そうか。よかったねー」

「じゃ、切るから」

ガチャン。トゥー…。うおお、何で急に事務的に切るんだ。ま、全然ホームシックになってないようなんでよしとするか…。と、電話を置くと、ウチの中には嫁ひとりと僕ひとり。

狭い貧乏長屋なのに、子供ふたりがいないだけで凄いガラーンとしているように思える。Rとタクがふたりともいない、というのは初めての経験である。嫁とふたりきりなのがなんかこう…こそばゆいと言うか、新婚でもないのに今更…というか、照れ臭くなった。

「あなただけにゴハン作るのって、なんだか気が抜ける」

嫁も少なからず違和感があるようだ。そして

「昔はふたりで飲み行ったもんだけど、子供できてからは行けなくなっちゃったし。でも今日は行けるよね」

なんてことを言う。そんな頻繁でもないけれど、子供が出来る前は嫁と地元飲みをしたものである。

「お前、飲み行きたいの?」

「いやいや、違うけど、昔、○○って店よく行ったよね」

「そこ、とっくに潰れちゃった」

「じゃあ××は?」

「そこはオカマバーになってた」

「はー…行ってないから全然分からなくなっちゃった」

嫁は寂しそうに言う。僕も元々酒好きでもないのですっかり飲まなくなった。地元で最後に飲んだのは、秋頃、店名に惹かれて行った「EKD(江古田)48」というキャバクラだろう。48人もいなかったけど総選挙はやってた。

「僕も全然行ってないよ」

勿論嫁には言えぬ。

しーんとした部屋に嫁とふたりきり。なんだか図らずもしっぽりとした雰囲気になってきた。これはみだらな行為突入のきっかけとなるのか。子供達いないし久しぶりにものすんごいことやれる…と思ったが別にそんなことはなく、嫁はとっとと寝た。

うう…子供達よ、早く帰ってきてオクレ。ひとりで寝る布団の冷たさよ。もう子供達の賑やかさとぬくもりがなければ生きていけない体になっていたんだなあ。

こうも寂しいと、子供もうひとりぐらい欲しい…と思ってしまう。今宵作成するチャンスなわけなんだが嫁は既に寝息を立てているので叶わぬ夢である。

かわい〜い、こども〜が、ぽぽぽぽーん!
まぐわいすると、こどもがふえるね!

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■子供がとまると涙がとまらない。
2011年03月30日(水)
娘・R(7才)と息子・タク(5才)は、明日から嫁実家に何泊かすることになっている。

既にRはひとりで僕の実家に泊まった経験があるが、タクは嫁や僕と離れてお泊りするのは初めてである。Rがいるから大丈夫だと思う。

が、タクはお調子者だけれども意外なところでナーバスになってメソメソしたりするんだよなあ。水泳教室でプールに送り出す瞬間に泣き出したりとか…。今回も変なところでスイッチが入らなければいいけど。

夜、Rはゴハンになると

「明日はパパと一緒に食べられないんだね…」

としみじみ語り、それを聞いたタクが

「う…」

ちょっとウルッとなる。はいスイッチ入りました。

「だいじょうぶだよ。おじいちゃんとおばあちゃん、楽しいところに連れてってくれるよ」

と一応慰める。お風呂の時にも

「明日は一緒に入れないんだね…」

としんみり語り、タクが

「う…」

また泣きそうな顔をする。

一緒に寝る時になると

「一緒に寝るのは今日が最後なんだね…」

と布団に潜り込み、たまらずタクが

「パーパー!」

と抱きついてきて、甘えに甘えまくってきた。R、タクのスイッチ押しまくりである。

「おいこら!それじゃ最後の別れみたいだからやめてくれ〜」

たまらず僕が悲鳴を上げた。僕だって寂しいんだい。逆にRは寂しいと言うより、僕とタクが悲しそうな顔をするのを見て楽しんでる気持ちのほうが大きいようにすら見られる。こうして娘は親から離れていくんだね…。

子供宿泊。親四苦八苦。ってか。

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■ゲーセンの店員さんが「ウチも日銭商売だから」と申し訳なさそうに言った
2011年03月29日(火)
毎日のように原発のニュースが流れる。

それを娘・R(7才)がまじまじと見ながら

「Rちゃん、むずかしいから分からないの」

と寂しそうに言う。恐らく何か大変なことは雰囲気で伝わってくるのだが、どう大変なのかが分からないのだろう。

「そうだね。いい質問ですね〜」

僕だって良く分かってないし、もしかしたら首相もよく分かってないっぽいから大丈夫だ!池上彰さんのマネをしたところで上手く説明出来るわけではないが、噛み砕いて説明してやると

「ふーん」

分かったようにも聞こえ、めんどいからもういいや、とも取れるような微妙なリアクションであった。大人だって何がどのくらい危険で、今この状態も危険なのか安全なのか、ただちに危険じゃないってことはどんくらい後にどんくらい危険なのか分からないし、じゃあ何をすべきでなにをすべきでないのかも分からないし、何が不謹慎で何が不謹慎じゃないのかも分からないし、迷い道クネクネなんだよー…ってことをRに説明したかったがしたところで意味がない。親が子供の不安煽ってどうする。

ある日僕が昔よく行っていたゲーセンの前を通りかかったのでちょっと覗いてみたら、BEATMANIAなどのいくつかの大型筐体は「節電のため」という貼り紙が貼られ、電源が落とされていた。

たまたま知り合いの店員さんがいたのでちょっと話しすと、地震発生時はお客さんを避難誘導し、全員を一旦外に出させたという。その時ゲーム機の上に財布を忘れた人がいて、店内に戻ったらなくなっており、

「火事場泥棒みたいなのもありましたけどね…」

と寂しそうに語っていた。そして見ての通りできるだけ節電しているけれども、こんな時だから営業中止しろ、っていう声もあるけど

「でもウチも日銭商売だからね…」

ちょっと困ったような苦笑いをしていた。こういう方々の生活の糧のことも考えずにパチンコとかゲーセンとか雀荘などのアミューズメント系の店は、電気が足りないから営業やめろ、と言うのは必要以上にモノを買い占める人達と同じだと思う。全ての無駄を許さない、というのなら「贅沢は敵だ!」の世界になってしまう。

今日の日記は特にオチはないけれども考えさせられてしまったゲーセン店員さんのひとこと、ということでおしまい。

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■児童の指導は児童ではなく手動。
2011年03月28日(月)
娘・R(7才)と息子・タク(5才)を児童館に連れて行った。

中は暖かいし、子供達は放っておいても勝手に遊ぶし、その間僕は図書室で異様に充実している手塚治虫のマンガを読みまくってればいいし…と楽チンである。

ただ、この日はそうはいかんざきだった。思ったより子供がうじゃうじゃいて(児童館だから当たり前だ)、その中に僕が入ってマンガを読むのは

「こーどもーの中にー、オーヤジーがひーとりー」

と迫害を受けそうで、おっかなくなり憚られた。そしてRとタクに

「ボール遊びしようよー」

相手をしろ、と袖を引っ張られたのでどのみちマンガを読むヒマなどなくなった。奧に体育室があり、そこでボール遊びが出来るので行ってみると…

「あ、これからドッジボール大会が始まるんだよ」

小学校中〜高学年ぐらいの子供達が集まっており、小さい子はダメなんだ、ごめんね、と職員のおじさんに謝られた。仕方がないのでオセロを借りて遊戯室で遊ぶ。タクが僕とやりたいと言うので、出来る限り手加減してやったのだがどうしても勝ってしまった。

「うう…」

タクは人一倍負けず嫌いなのでフォローが大変なんである。

「ほらほら泣かない。負けたけどタクもだいぶ強かったぞ」

などと慰めながら今度はエアホッケー。これはR対タクで、またタクがボロクソに負けて

「うう…もう、やだ!」

遂にかんしゃくを起こし、彼の心の拠り所をであるタオルを手に持ちふんふんし始めた。

「たっくん、次がんばろうよ」

「たっくんが一番年下だから負けて当たり前なんだよ」

Rもすっかり慰めワードがスラスラ出て来るようになった。「勝手にしろ」と見放さないところがこの子の優しさである。

「じゃ、泣き止んだところでおやつでも食べようか」

児童館内は基本的に飲食禁止であるが、許可されたスペースがあるのでそこでおやつをボリボリ食べさせていると、

「こらっ、君、マック食べてたよな?」

先程体育室にいた職員のおじさんが、帰ろうとしていた男の子グループ3人を捕まえて言った。男の子がうん、と頷くと

「マックの袋とゴミを置いていくな!ここでゴミを捨てるとお金がかかるんだぞ!」

と怒る怒る。男の子達は揃ってゴミが放置されている場所まで取りに歩かされていた。職員さんも大変だなあ。

子供達の歩く姿と、パソコンのアップデートはよく似ている。

どちらも児童行進(自動更新)。なんちて。

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■3月のやるっきゃナイトバザール
2011年03月27日(日)
地元の商店街で「ナイトバザール」というイベントがあった。2ヶ月に1回、夕方に行なわれるもので、色んな出店が出たりする。

娘・R(7才)と息子・タク(5才)にとって魅力的なのは、仮面ライダーやアンパンマンといったヒーローが来て握手をしてくれること。今回もウルトラマンが来てくれるというチラシが入っていたので

「いきたいいきたい!」

ふたりとも行く気満々だ。ただし

「Rちゃんのおこずかい、もう117円しかない…」

「たっくんは267円…」

ナイトバザールの度にチョコバナナとかわたあめとかの屋台系スイーツや、ダーツや射的などの遊びをしてしまうので、深刻な財政難なのである。

「ねえ、パパ買って?」

「ならぬ」

「えー!」

甘えられるとつい買ってやってもいいかなあと傾いてしまいそうな僕の気持ち。しかしまだお金の仕組みと大切さが全然分かっていないRとタクには、我慢しなければならない時もあるということを身を以て覚えさせなければならない。

大人になったら我慢の連続である。やりたい時にダメと言われた時とか…。そして今日僕も甘やかしたい気持ちを我慢しなければならない。

「そうよ。我慢しなさい」

ほら、嫁も言ってるし。ホントは嫁に「甘やかしすぎ」と言われるのが一番怖かったりして。

そんなわけで我慢すべし、と子供達にたたき込んで商店街にレッツラゴー。

「いい匂いだな〜」

「チョコバナナ食べたいな〜」

等々の不満を漏らしながらも耐えるRとタク。

「ウルトラマン握手会参加の方は並んで下さ〜い」

というアナウンスに従い行列に並ぶと、偶然僕らの後ろにタクと同じクラスの男の子が。タクは喜んでその子に

「おならばふーん。おならばふーん」

というお下劣なネタを一生懸命仕込んでいた。その子の父親の手前、非常に恥ずかしく、野原ひろしになった気分である。

タク
そして順番がやって来たので写真と握手。ウルトラマンエースとウルトラマンメビウスである。

「エースのあのポーズはメタリウム光線なんだよ」

とタクに教えると

「え!なんで知ってるの!すげえ!」

生まれて初めて尊敬された。Rは女の子のせいか、「あくしゅしない」とちょっと引いていたが、子供達がウルトラマンに握手されたり頭をナデナデされている時の表情といったらない。そりゃもうキラキラとしていた。このご時世、必要なのはヒーローなんだなあ。You need a hero。ウルトラマンを見上げる子供達の、つぶらな瞳が美しい。

ウルトラマンだけに、つぶらや(円谷)瞳ってか。

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■布団が吹っ飛んで眠れない
2011年03月26日(土)
朝、目覚まし代わりのケータイアラームが鳴る。

うう…眠い…あと10分寝ていたい…ケータイは10分後にまたアラームが鳴るはずだ…、と二度寝しようと思ったが、そうはいかんざきだった。

「パパー!」

娘・R(7才)と息子・タク(5才)の襲来である。既に起きていたふたりであったが、僕が目を覚ました途端、

「だっこ!一緒に寝よ!」

布団の中に潜り込んできて、仰向けで寝ている僕の上に乗っかってくるんである。Rが乗っかり、それをどかそうとしてタクが乗っかり

「苦しい!やめてくれ!まだ寝かせてくれ!」

と怒ってもおかまいなし。しまいには

「たっくん!邪魔しないで!」

「Rちゃんこそ邪魔しないで!」

どっちが僕に乗っかるかで取っ組み合いの大ゲンカを始めるする始末。ああ、ケンカをやめて、ふたりを止めて。私のために争わないで。

ていうかもうすっかりドタバタ騒ぎされて二度寝どころではなくなってしまった。このやり場のない眠気、どうしたものか、と頭におもりが乗っかった感じで観念して布団から起き上がった。

「あれ、起きるの?ケケケ」

Rとタクはイタズラっぽく笑う。結局お前ら暴れたいだけだろ。春休みでヒマを持て余しているんである。

まったくもって眠くてイライラする。けどこれってなんかデジャヴなんだよなあ…と心の隅に引っ掛かっていた。ら、はたと思い浮かんだ。

これって夜這いする時の嫁と僕じゃね?と。

「嫁ー!」

「うるさい!うざい!眠い!」

朝と夜の違いがあるとはいえ、そのまんまである。嫁って僕に夜這われるたびにこんなにむかついていたんだなあ…。僕も眠くなければ何でもないんだけど、眠いと怒りが倍になるね。ニバイニバーイ。

しかし嫁の場合、更にやるのがめんどい、とか言って怒りが倍どころではないのであろう。

夜這いだからヨバイヨバーイ。なんつって…。

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■1年生の計は通信簿にあり。
2011年03月25日(金)
娘・R(7才)の小学校は今日が終業式なんだそうで。

ということはRは今日が1年生最後の日なんだなあ…。入学式を迎えたのがついこの間のように思えて…。月日が経つのは早いものである。

「今日で学校終わりなんでしょ?いいなあ〜」

朝、登校しようと集まっている近所の子供達に声をかけ仕事に出掛けた。最近、みんな銀色の防災頭巾をかぶっているため、雪ん子みたいな三角あたまだ。

仕事を終えて帰って来ると通信簿が僕の机の上に置かれていた。そう。通信簿。コレが心配だったんである。1年生の通信簿は「よい」「もうすこし」の2段階評価であり、余程のことがない限り「よい」である。

しかしRは余程のことだったのだろう、1学期の通信簿では、算数の「具体的な操作を通して筋道を立てて考える」という項目が「もうすこし」だった。Rの頭の中はいつもメルヘンなお花畑なRなので、いかにも苦手そうな項目である。

担任のコメントでは「数の概念が分かってない」とまで書かれ、数に関してはサル並みの評価であった。それが今回ではどうなってるか…恐る恐る開いてみると…。

ああ、よかった。全部「よい」になっていた。

「R、よかったねー。一緒に算数の計算問題やったもんね」

「うん」

当の本人はわりと生返事。中身のことはあまり意識してないようである。

「もう1年生終わりなんだねえ。よく頑張ったねえ」

1年間の努力と成長を褒め称えると

「まだ1年生だよ!入学式でねえ、新しい1年生が入って来たら2年生になるの」

そんな理屈っぽいことを言うようになったのも成長した証だなあ…とか思いつつ、うっかりしていたことを思い出した。もうランドセルに黄色いカバーをするのも今日が最後なのであった。今朝もっとしっかり見ておけば良かった。そして写真も撮れば良かったなあ…。防災頭巾ばかりに目が行ってしまった。

本当に、子供の成長を見ていると、ホントに早くて、必ずこのフレーズが浮かんでくる。

「月日が経つのは早いもの」

略して月経である。

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■見ないとデスノート
2011年03月24日(木)
「見たかったら見てもいいよ」

娘・R(7才)がポンと差し出したのは、彼女の自由帳。一世代前のプリキュアの絵が表紙に描かれている。見たかったら見てもいい、ということなので正直特に見たくもなかったので見なかったら

「なんで見ないの!見てよ!」

「えええー」

見て欲しいなら素直に見て欲しいって言えばいいのに。その辺の乙女心が読み取れないから僕は甲斐性無しなのだろうか…とか思いつつプリキュアの表紙をめくってみると

『うんち うんうん』

とマジックで殴り書きされており

「こんなのを見せたかったのか?こんなの書くなー!」

ちょっとマジギレした僕。

「たっくん(5才の息子)のマネしたんだもーん」

Rは悪びれもせず笑う。タクの方が年下なのに感化されるなっつーの。しょうがないので他のページをめくってみると、自由帳だけあってホントにフリーダムな内容。日記ありポエムありゲームの得点表あり足し算引き算の練習ありアミダクジあり。

『おかあさんへ。

 すみませんが、Rさんは字がヘタクソなので
 いのこりになります。
              せんせいより』

中にはこのように先生を真似て書いているのもある。自由にも程がある。ただ、ポエムと思われるものの中には流石女の子、といったものが見られ

『ゆきがいっぱいふっていて、
 こうえんはわたしのあしあとしか
 ありません。
 ながぐつのうらはゆきだらけです』

なんてのは、確か大雪が降った時に

「Rちゃんが最初に公園の雪踏んだんだよ!」

と興奮しながら話していたなあ…なんてことを思い出した。とても嬉しそうなのが読み取れてよい。また、Rと一番仲がいい近所の友達のことを書いたと思われるポエム。これが凄かった。

『おともだちの中でだれがすき?
 それは○○ちゃん。いっつもあそんでくれる。

 こんなおもいでができてよかったよ。
 またずうっとあそぶんだ。
 いっしょに。いこう。あそぼう。

 みんなでこころをこめて
 せかいじゅうを
 まもろうよ。』

友達リスペクトからいきなりラブアンドピースに大発展する内容には心を揺れ動かされずにはいられなかった。僕は君達を守るだけで必死なので是非頑張って欲しい。

「そうか。○○ちゃんと世界を守っていくんだな」

「うん」

まさに「ふたりはプリキュア」なんである。

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■AKB48を49にしたい娘
2011年03月23日(水)
子供達とお風呂に入っていると、娘・R(7才)が

「AKB49!AKB49!」

と叫んでいた。フォーティーナイナーズみたいにかっこよくもあり、四十九日みたいに縁起悪げでもある。なんでひとりぶん多いのか、と聞いてみたいところであったが

「49じゃないよ!48だよ!ひとり多いよ!」

そこは息子・タク(5才)がすさかずツッコミを入れていた。するとRは

「ひとり多いのは、Rちゃんが入るからだよ!」

どどーん。そう大見得を切った。

「RはAKBに入りたかったのか…」

うん、と頷くR。あれだけ目立つことを嫌っていたRだったのに。かつてはPerfumeとかチアガールの踊りを見るのは大好きなので

「RちゃんもPerfumeとかチアになりたいのかい?」

と聞くと必ず「やだ」と言っていた。見るのは好きだが目立つのは絶対イヤだという。将来すんごい地味ーな女の子になるんだろうなあ…とか思っていたのに、ついに表に出る欲が出て来たのだろうか。

謎なのは、Perfumeの曲と踊りは大好きでDVDやCDをかなり観たり聞いたりしているのに、AKBなんてテレビでたまたま流れてるのを見ている程度なのに、なんでなりたいと思ったのだろう。PerfumeにはなくてAKBにはあるものは何だろう。秋元康か(うわあ)

もしかしたらPerfumeは3人だけど、AKBは48人なので、自分がそこに入ったところであんまり目立たなくていい、でもアイドルになれる、そういう理由なのかもしれない。

ただ、お風呂から出た後すぐさまタクが

「ママー!RちゃんってAKBに入りたいんだって!」

嫁に言いふらしたところ

「そういうこといわないでええええ」

R号泣。嫁に言われたくなかったらしい。なかなか複雑な乙女心でまいっちんぐ。

将来、Rの夢は叶うのだろうか。

とりあえず駅前にはEKD48(江古田48)というキャバクラがあるけど…。

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■「おはよウサギ」っていうと「おはよウナギ」っていう【AC】
2011年03月22日(火)
ウチの子達だけじゃなくて子供大人問わず、かなりの人達がそうなっていると思うが、

「ぽぽぽぽ〜ん」

現在テレビでかかりまくってる曲に洗脳されている。おそらく今、日本で一番ベビーローテーションな曲ではないだろうか。今リリースすればオリコン1位間違いないだろう。

娘・R(7才)と息子・タク(5才)は

「こんにちワニ」

とか

「さよなライオン」

はてまた

「いただきマウス」

等々、あっという間に洗脳されてしまった。ただ僕自身は

「こんにチワワ」

「さいならっきょ」

「いただきマンモス」

という「茶魔語」+「ノリピー語」が刷り込まれている世代であり、このCMの言葉遊びには違和感を覚えざるを得ない。それでも日和って子供達に歩み寄り、

「おはよウサギ」

と言ってみたら

「ちがうよ!おはよウナギだよ!」

とタクにダメ出しを食らってしまった。おのれ、本当は「おはよう」の時は「おはヨーグルト」って言いたいんだよ!

ネット上には既にこの曲を勝手にテクノ風にアレンジしたリミックス曲も出来上がっており、ヒマだったので子供達に聞かせたら更に中毒性が高まり

「ぽぽぽぽーん」

「ぽぽぽぽーん」

1日に何十回も唱えるようになってしまった。

今夜のテレビも相変わらずこの曲は流れまくる。

「じゅうろっかいめ」

タクは今までに見た回数を数えているようだ。

「え、ちがうよ。じゅうななかいだよ!」

しかしその回数に訂正を入れるR。

「ちがくないよ!」

「ちがうよ!」

「ちーがーくーない!」

「ちーがーう!」

おいおい…そんなことでケンカするなよ…。理由が下らなすぎて練馬区下らないケンカ理由ベスト5に入るだろそんなの…。

あいさつするたび ケンカが増えるね。

AC。

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■腸腸サンバ。
2011年03月21日(月)
大腸カメラの検査をしてきた。

胃カメラとは反対で肛門からカメラを入れていくという、今まで守ってきたアナルヴァージンをカメラに捧げることになる検査は、ウチから歩いてすぐの病院で受けることが出来た。

ただこの病院は地元でヤブ医者として名高く、大腸検査の基本は下剤で腸の中をキレイにする→麻酔→検査→何事もなければ即日退院、という流れなのだが、ここは点滴打ちまくりであったりとか、何事もなくても1日強制入院、とか、儲ける気満々の豪華プランなのであった。

こういうところがヤブと言われるゆえんなのか…ちょっと離れてるけどもっと大きい病院にしようかな…とも思ったが、土曜日やってるところと、小心者の僕には豪華プランの方が安心かも…という理由でその病院にすることにした。

僕の小心者は母譲りなのだが、その元祖小心者の母が心配しまくって

「大丈夫け?」

「私の大事なかじりんちゃんに何かあったら…」

やたらこういうメールを送ってきて精神上非常によろしくない。更に

「知り合いが大腸カメラの検査受けて腸が破裂しちゃって…」

検査直前に一番知りたくなかった情報を送り付けて来るので絶縁しようかと考えた。

「忘れ物ない?」

と嫁にケツを引っぱたかれながら家を出る。娘・R(7才)と息子・タク(5才)には

「病院で検査受けてくるからね。今日帰って来ないからね」

と説明すると一瞬Rの顔が曇ったがタクは別にどーでもいいといった感じでおもちゃで遊んでいた。さらば嫁よ子供達よ…。

検査→これやばくね?→既にガン手遅れ→死亡

とか

検査→やべ、手元狂った→腸破裂→死亡

みたいな最悪シナリオが頭に回りながら病院に到着。今日の流れみたいな説明を受けて病室に入る。ベッドのシーツに血のシミを発見。処女喪失のラブホテルかっつの!死の臭いが一層濃くなる。

検査までに2リットルの下剤を飲み干さなければならない。

「ビールなら余裕なんだけどねえ」

とかナースに言いながら2時間かけて飲み干す。トイレと病室を10往復ぐらいしてOKが出ると、点滴をやらされる。それから点滴のスタンドを転がしながら検査室へ。ベッドに寝かされてついに始まるぞおお…と身構えていたが

「まず麻酔しますね」

とドクターに言われてから記憶が飛んだ。病室のベッドにゴロンと戻されるところは辛うじて覚えている。目が覚めた時はもう2時間ほど経っていた。しばらくしてやって来たナースから簡単な説明を受けた。

「特に異常はなかったので明日退院です」

よ、よかった…。ただあまりにも実感がなく、アナルや腸が犯されたような感触も全然なかったので

「痛くありませんか?」

と聞かれたときには

「全然痛くないんです」

ホントにやったんですか…?とはさすがに聞けなかった。こうしてアナル初体験はあっさり終わった。病室は携帯禁止だったので許可されているロビー階まで行き嫁と母に電話してその旨を伝えた。

あとは消灯時間までひたすらヒマだったので、ロビーにあったマンガを大量に持ち込んで読み、寝た。いつものクセでベッドの右端に寄って寝てしまう。ぽっかり空いている左側は、いつもRが寝ている場所なのだ。

R…タク…一人で寝る夜は寂しいよ〜。

大腸と学校のRの教室はよく似ている。

どちらもコウモンに近い!

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■うちのガキはよく柿埋めるガキだ
2011年03月18日(金)
風邪のため、大事を取って二日連続で学校を休んだ娘・R(7才)。

ただ午後には殆ど回復したようで、仕事中に嫁から

「ケーキ食べてまーす」

と、僕がホワイトデーに買ったケーキを食べている画像が送られて来た僕が仕事から帰って来ると、チラシの裏に

「えをみてそのことばをかきましょう」

などというラクガキがしてあって、ふたりが作って出し合った問題集のようだった。

嫁によるとそれだけでなく、昼間ヒマと体力を持て余し、息子・タク(5才)と公園で遊んでいたという。タクの幼稚園はもう終業式を迎えている。

タクは昨日の日記の中で探しまくり見つけて喜んでいた柿の種を、一生懸命公園の土の中に埋めていた。まさにリアル猿蟹合戦の蟹である。ところが20分もしないうちに泣きながら嫁の前にやって来て

「どこに埋めたか忘れちゃった〜」

蟹以下のボケぶりを露呈していたという。桃栗3年柿8年。タクの大ボケ18分。なんつって。

しかしタクはそれでも諦めず、今度はドングリの実をどこからか見つけ出し、それを丁寧に埋めていたんだそうだ。

何はともあれ、タクだって月曜に風邪を引いていたし、それがウソのような元気っぷりでよかった。元気が一番である。

ただ忘れっぽいのが柿の種。なんつって。

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■風邪勃ちぬ
2011年03月17日(木)
息子・タク(5才)が日曜日に風邪引いて、月曜日にはケロッと治った。

そして1日おいて火曜日、タクと入れ替わりに僕、嫁、娘・R(7才)が一斉に嘔吐。まさに同時多発ゲロ。ただし発熱はなかった。Rは学校を休み、嫁もヨロヨロと家事をしていたが無理すんなと言い、僕は1日中吐きまくりで何も食べられなかった。

水曜日の朝、一晩寝たら僕は本調子ではないものの、吐き気はなくなった。嫁も「まあ何とか」と大丈夫のようだった。ただ寝起きのRがとても辛い様子。モソモソと布団から起き上がったかと思うと気だるそうにトイレに行き、戻ってまた布団に潜り込んだ。

「まだ気持ち悪いかい?」

「おなかがゴロゴロするの。でもトイレ行ったけど出なかった」

受け答えはしっかりしているが、だるそうなことこの上ない。

「…今日も学校休んでな、ね」

Rはコクリと頷いた。悲しそうな顔のRは本当にいとしくていとしくて思わず抱きしめてしまった。

一方、いち早く風邪にかかり、とっとと治ったタクは、昨日に引き続きテンションが高かった。いや、体が弱っている僕達がそう感じるだけで、タク本人はいつもと同じノリなのかもしれない。

「僕の柿の種はどこ〜?柿の種はどこ〜?」

朝っぱらから訳の分からないものを探して回っている。なんだよ柿の種って。猿蟹合戦か。

「あなた、手伝ってやって!」

あまりにもうるさいので嫁が僕に言いつける。

「タク、柿の種って…おつまみ的な?ボリボリ食べるやつ?」

僕も出勤で忙しいのに…と思いつつ聞いてみると

「ちがう!公園で拾ったの!」

どうやら本当の柿の種らしい。んなもん出社直前に探しられっか!逃げようとしたら

「あ、みつけた」

おもちゃ箱の中にあったようだ。見せてもらったら化石のようにカラカラになった柿の種であった。多分それ、カラスかなんかが食った残骸だぞ。っていうかそんなの見てるヒマないんだよ!と慌てて家を出た。

だいぶ体調は回復していたようで、仕事をしていても特に気分が悪くなったりすることはなかった。家に帰って来る頃はまったくもって全回復状態。ただいまー、と嫁の具合を聞いてみると

「うーん、まだお腹の調子が良くないような気がするけど…」

などと言っていたが、なんかムラムラしてきてしまった。激しい嘔吐の地獄から回復し、生殖機能まで戻って来た!まさに嘔吐バックスじゃー!ということで

「ねえ、病み上がりってやりたくならない?」

後ろから抱き付いたら

「ならないから!」

素っ気ない返事。そして

「私もう寝るよ?」

と布団にゴソゴソと入っていく。

「それって誘ってるのか?」

「違う!マジで寝る!うざい!」

嫁にうざがられてしまった。はっ…僕が朝のタクのようになってしまっている!さすがこの行動パターンのデジャヴは親子ならではと言ったところか。

タクが柿の種を探す蟹だとしたら僕は性欲まみれの猿なんだなあ。

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■ホワイトなデー
2011年03月16日(水)
14日、そういえばホワイトデーだったことを思い出した。

小出し小出しにやばくなって行く原発のニュースの恐怖に圧倒されていた時だったのですっかり忘れていた。嫁もビクビクしていたので、甘い物でちょっと心がほぐれればいいなと思った。

勿論娘・R(7才)と息子・タク(5才)にも何かあげることにする。手作りのチョコを貰っている。子供達の期待を裏切るわけにはいかないだろう。

どんなものか色々吟味したかったがバタバタしているこの時期だったので、会社近くのケーキ屋で子供達と嫁にケーキを買って行くことにした。自分は食べる気がしないけど、ショートケーキを選ぶのって結構楽しいよね…。

タクはモンブランが好きだからすぐ決まってしまうが、Rはチョコレートケーキがいいだろうか、嫁は季節限定に弱いから春の限定ケーキにしようとか悩みながら買って帰った。

家に着くと残念ながら子供達は寝ていたが、

「ほれ」

とケーキの箱を嫁に見せると

「…なに」

「ホワイトデー」

「あー忘れてたわ。原発おっかなくて」

嫁も忘れていたようだ。じゃあ明日ケーキのために頑張るわ!などと言っていたので喜んで貰えたようだ。子供達も明日喜びの顔を見せてくれるだろう。そんなことを期待して寝たのだが…。

翌朝、僕、嫁、Rが全員風邪でぶっ倒れた。昨日の日記に書いた、タクの風邪から伝染ったようである。タクを3人が吐きまくってケーキどころではなくなってしまった。それなのにタクは

「でーぶでぶでぶデブマッチョ〜」

とか訳分からないこと言って一人ではしゃいでるし。ケロッと治ってしまったようだ。おのれなんか悔しい。

そんなわけでケーキはおあずけになってしまった。僕も気持ち悪くてグダグダになりながらも、モンブランといえば、そういえば紋舞らんというAV女優がいたなあ…お世話になったモノである、とどうでもいいことを考えているのであった。

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■はらいたたに3000点
2011年03月15日(火)
日曜日、息子・タク(5才)が

「おなかが痛いの」

と言う。確かに朝トイレに行った時、ちょっとゆるゆるうんちくんであった。

「またトイレ行くか?出そうか?」

「出ない」

とのことで、それほど痛いわけでもないらしく、ちょっと様子見していたが、普通に元気だったので外で遊んだりしていつもの休日の過ごし方をしていた。ところが夕方頃

「お腹痛い」

とまた言い出し、更にだるそうだったので、

「布団に入ってな」

布団を敷いて横になるよう言うとスヤスヤと眠ってしまった。30分程して起こそうと思ったところ、真っ赤なほっぺたになって布団を蹴飛ばしていた。嫁が起こして念のため体温を計ったら

「うわ、39度」

「えー!」

一体急にどうしたというんだああああ…と慌ててしまった。

「ポカリ飲みたい…」

とタクが可愛く儚げにアピールするのでよっしゃあああ、と近所のドラッグストアに向かった。だが地震の影響でもの凄い人達が食材やらの買い占めに血走っており、水、スポーツドリンクはとっくに売り切れ。

「まじでえええ」

すぐそばのコンビニに入ってみたところ、辛うじてあった。但し定価なのでドラッグストアのほぼ倍額…。まあ、高くてもあるだけましさ…。タクはポカリを飲んだ後、また眠りについた。

そして夜中…僕は寝室の隣で起きていたが、急にドタドタという足音、ガラッという扉を開ける音が続けざまに勢いよく聞こえてきたので、

「誰だ?」

と思ったらタクがトイレに入っていたのであった。そして

「もれそうだったから起きた」

「おお、そうか、エライね」

「でもちょっとだけもれちゃったからパンツ替えるよ」

タクはトイレの後スタコラとタンスに向かって行った。

「お前、5才なのにそこまでひとりでやれるのはスゴイなあ」

おねしょ直前に自分で目覚めるのも凄いし、真っ暗な真夜中なのに怖がらずにひとりでトイレに行けるのも凄いわ。娘・R(7才)だったら朝まで気付かないか、途中で起きたとしても

「パパ…」

と泣きながら僕に抱き付き、僕がダッコしてトイレまで連れて行かなければならないだろう。

タクは夕方より全然顔色が良く、動きもキビキビしていたので熱を計ってみたら、なんともう平熱になってるし。

「おなかの痛いのも治った?」

「うん!」

とのことで

「まだ夜だから着替えたらねんねしな」

タクは素直に着替え終わるとすぐ寝てしまった。翌朝

「知恵熱かしら」

と嫁は首をかしげていた。僕が思うに、何か悪いものを食べて、お腹の中でそれを浄化しようと闘っている間、腹痛と発熱があったのでは…とまるで適当な説を言おうとしたけれども

「わたしが食べさせてるモノにケチつけんの!じゃああなたが腹下しそうなゴハン出してやろうか!」

と切れられそうなのでやめた。

腹痛が治ったタクと、ドラッグストアでポカリが売り切れだったため、コンビニでドラッグストアより高いお金を出さなければならなくなった僕はよく似ている…。

どちらも、はらいたくない!

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■恋する日曜日
2011年03月14日(月)
娘・R(7才)と息子・タク(5才)を連れて公園に遊ぶ。

タクはいつもタオルを手に持ち、口に当ててふんふんしているタオラーであるが、家を出る時に

「公園に友達がいるかもしれないからパパ持ってて!」

僕にタオルを投げつけた。恥ずかしいこと、という自覚はあるらしい。公園ではしばらく3人で遊んでいたが、男の子兄弟ふたりがやって来たのを見たRが、

「あ、りょーた君だ」

弟の方がRと同じクラスの子であるという。そして

「ねー。マイちゃんも連れて来ようよ!」

と言う。マイちゃんはRと一番仲がいいクラスメイトである。そして近所に住んでおり、一緒に遊ぶことも多いのだが、

「どうして急に誘う気になったの?」

と聞いてみると

「マイちゃんはりょーた君のこと好きなんだよ!」

とニヤリと笑った。その笑顔はいままで見たこともない、恋バナ大好きなオンナの顔。パパちょっと複雑な気持ちである。マイちゃんに好かれているというりょーた君はどんなイケメンなんだろう…と思って観察してみたら…、なんかハリーポッターみたいだった。

ええええ、と動揺する僕にはおかまいなく、猛ダッシュでマイちゃん家にダッシュするRとタク。

「あーそーぼ」

とかやっているうちに僕は家に戻って麦茶を補充。嫁に「いや実はこういうわけで…」と話すと、りょーた君はスポーツ万能、頭も良いとても優秀な子なんだと聞かされた。なるほど見た目のび太で中身出来杉君なのだな。ルックスより中身。マイちゃんは男を見る目があるなあ。

一方Rに

「Rはりょーた君のこと好きじゃないのかい?」

と聞いてみたら

「あーいう子はちょっと苦手」

Rの方がダメな男に引っ掛かりそうな匂いがプンプンするぜえ。

マイちゃんは程なくして出て来た。そしてRと一緒に公園にダッシュ。早速りょーた君と一緒に遊ぶのかな…と思って見ていたが、木の裏や遊具の陰に隠れて遠巻きに眺めているではないか。なんて不器用な娘達。

「あーそーぼ、って言えばいいじゃん」

と野次馬根性で背中を押してみても

「えーでも…だって…」

恋する乙女のマイちゃん。そのモジモジしたまましばらくストーキングみたいなことをしていたら

「バレバレだし!」

遂にりょーた君に言われてしまっていた。それでもマイちゃんはつかず離れずりょーた君を意識しながらチラチラ眺めて遊んでいた。

初恋はしつこいようである。

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■地震と子供
2011年03月13日(日)
コスモ石油がどうのこうのというチェーンメールが届く。

こういうの送ってくる人って不幸の手紙が来てもそのまま次の人に送っちゃう人なんだろうなあ…と思いつつ、原発超ヤバイという情報が入って来た。原発が爆発した映像が流れ、

「ファイト!原発!」

肉体疲労時の栄養補給時的な不謹慎なダジャレが頭に浮かんで消えた。そしてまたデマが流れるんじゃないかとか流そうとしている人がネタを考えてるんじゃないか、また、原発ネタだったら僕も引っ掛かってしまいそうだ、とか、考えていた。

何故引っ掛かりそうかというと、とにかく怖過ぎるからである。食い入るようにテレビを見て、原発爆発のニュースに焦点を当ててチャンネルを回していたのだけれども

「パパだっこー」

「パパおんぶー」

「パパトランプしよ」

娘・R(7才)と息子・タク(5才)がまとわりついてくる。

「今ニュース見てるからあとでね」

と言ったところで聞くわけがない。休日にオヤジが転がってればそりゃ遊びたくなるってもんで。子供達にはこの原発事故の恐ろしさが分かっていない。テレビでは18時から保安員が緊急会見をするということなのでその情報を待っていたところであった。ところがずっとふざけていたRが

「パパ、保安院ってなに?」

急に真面目に聞いてきたので言葉に詰まった。

「え?…えーと、10円玉…」

そりゃ平等院だ。おのれ僕も分かってないじゃないかよ!結局18時からの会見では官房長官も保安員も全然役に立つ情報を流してくれないので、もういいや、滅亡の時は近い、と開き直り子供と遊ぶことにした。

夜中、僕は子供達と早く寝てしまっていたが

「ぎょいぎょいぎょい」

アマゾンにでもいそうな怪鳥の声のような、不気味極まりない音が僕と嫁の携帯から同時に鳴った。音が大きかったので娘・R(7才)が起きてしまい

「パパこわい…」

と半ベソになってしまっていた。

「大丈夫だよ。みんないるからね」

そっと抱き締めて寝かせてやった。ああ、子供達が一番ナーバスなんだよなあ…親がぴりぴりしていてはダメだ、と今日一日の僕の態度を反省した。しかしこの音ってどうにかならんもんなのかコレ。いくら気が付かせたいからといっても、地獄からお迎えが来たような音なんだもの。精神衛生上よろしくない。

津波や原発の絶望的な映像を観て感じたことであるが、もう「地震雷火事親父」はやめて「地震原発火事津波」にした方がいいのではないか。

特に親父とか完全にお呼びじゃない感じ。

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■地震@世田谷区→練馬区
2011年03月12日(土)
地震が起きた時は仕事中。僕の職場は世田谷区。

ビル内なので普段から自身が起こると多少大げさに揺れるものだったが、今回は経験したことのないぐわんぐわんとした揺れ。恐怖を感じみんな机の中に潜った。しかも体感的にかなり長い時間揺れていて、船酔いに近い気持ち悪さも出て来てしまった。

ようやく揺れが落ち着いて、幸い被害もなし。電話は通じないだろうから、と、嫁と栃木の母にメールをした。この時15:00前後。15:30ごろに

「大丈夫」

という嫁からのメールに安心し、続けて来た

「大丈夫だけど家の植木鉢が落ちて部屋泥だらけ」

という母からの返事には多少冷や汗が。あ、あぶねえなあ…。体に当たらなくて良かった…。僕の携帯はDOCOMOなのだが、これ以降「圏外」となり、21:00まで全然繋がらなくなった。21時ジャストに復旧した。それまで規制していたのだろうか?

16:30ごろに会社の電話から家と母に電話してみたら繋がり、無事な声を聞いて安心した。

18:00ごろに「帰れる者は帰れ」とお達しが出たので、都内の電車は全て止まっていたが歩いて帰ることにする。ウチは練馬区なので、東京23区をほぼ南から北へ縦断することになる。おそらく4時間ぐらいかかるだろう。

しかしこれだけ大きな地震だから復旧するのに相当な時間がかかるだろう。道路も混み、タクシーやバスも掴まえにくいだろう。どんどん寒くなる前にとっとと帰ろうと決めた。

僕は環七をひたすら北に歩いて行ったのだが、やはり僕のように歩いて家を目指す人がかなりいた。井の頭通りや甲州街道、青梅街道といった大きな通りとぶつかる交差点では人人人でごった返していた。みんなわりと「しゃーねーなー」って感じで元気にキビキビと歩いている。

3時間ぐらい歩いて、野方の手前ぐらいに来た頃、運良くバスが止まっていたので乗ることが出来た。しかしギュウギュウで、次のバス停で待っていた人は乗れなかった。これに乗れなかったら更に1時間帰りが遅かっただろう。

こうして歩き+バスでようやく家に着いた。家の中はどんな雪崩状態だろうかと思ったら、

「意外と倒れなくてね…」

と、嫁の顔を見れてホッとした。あといつも通りの娘・R(7才)と息子・タク(5才)の寝顔も…。一番ヤバげだと思っていた背が高い本棚などは無事で、他も殆ど崩れ落ちたなく、座りの悪いところにあったオーブントースターがぶち落ちて壊れてしまったのが唯一の被害であった。

嫁はRと一緒にタクを幼稚園に迎えに行き、園の門の前で待っていた時に地震に遭った。Rは恐怖のあまりわんわん泣き出したという。すぐそばのスーパーでは一斉に客が外に避難して来、

「店閉めろぉー!もうダメだ!崩れちゃって…電気消せ!」

店員のテンパッた声がしてあっという間に閉店になってしまったそうだ。


一方タクは、先生の誘導により防災頭巾を被り、みんなと一緒に園庭にワラワラと避難してきた。嫁達も園庭に入ってきた時は

「あれ、ママ」

ちゃっかり先生の膝の上というベストポジションをキープして澄ました顔をしていたという。

「まったく幼稚園児でさえ泣いてないっていうのにRは小心者なんだから」

と嫁は苦笑いしたが僕は違うと思った。

「Rは地震から起こる災害の恐ろしさを理解してるんじゃないか?ニュージーランドのニュースも見てるし…タクだと『わーゆれてるー』ぐらいしか感じてないかも」

嫁とそんなことを話していると、外から町内(区内?)放送が聞こえてきた。

「こちらは…」

窓を開けないとよく聞こえないが、こんな夜中に放送なんて初めてである。ロボみたいな抑揚のない機械的な女性の声が余計不気味さを増す。

「電力が不足してます…」

とだけ聞こえた。地震で電力の供給が止まるかもしれないから余計な電気は使わないでおこう…と僕はパソコンを慌てて消した。

そしてトイレの扉をがばっと開けると

「うわああああっ」

暗闇の中で嫁がうんこしていた。

「そ、そこは電気つけてもいいんじゃないか?ていうかつけろよ!」

地震の揺れより今日一番の恐ろしさだよ!ちゃんと明るいところでしないと便器汚れる可能性があるだろ…。

電気を大切にね!便器も大切にね!

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■人を犯せば穴ふたつ。
2011年03月11日(金)
のっけから汚い話で申し訳ない。

健康診断にて

「あんた、うんこに血がついてるぜ」

という結果が出たため、大腸カメラ検査をすることになった。アイドルはいいなあ。アイドルはうんこしないからうんこに血がつくことは有り得ないもの。

うんこに血がついているということは痔であることが多いが、大腸がんの可能性もあるということ。僕って必ず貧乏クジを引くから大腸がんに違いない!痔の自覚症状なんてないし。この年でガンだと進行が早いからもう1年持たないだろうなあ。死ぬ前にエロDVDの処分をしなくては…と考えてるくらい不安である。

子供達の成長を見ていたかった、と、娘・R(7才)と息子・タク(5才)の寝顔を眺めながらもんもんと悩む夜。来年には僕はこの世にいなくて、子供達は僕の死を理解できるだろうか。今までいっぱい一緒に遊んで来たつもりだが、大きくなったら

「父は幼い頃に死んだので、一緒に暮らした記憶があまりありません」

とか言われちゃうんだろうなあ。検査はちょうどお彼岸にかぶる。来年は僕も向こう岸の人だ…とかますますダークになりつつ、おおそうじゃ、検査なのでお墓参りに実家に帰れないことを栃木の母に知らせなければ…とメールした。

するとすぐさま

「だいじけ?」(栃木弁で『大丈夫?』の意)

と電話がかかって来た。

「だいじかろうか分からないから検査するんだよ」

などと話して切った。しかしそれからも

「おなか張ったりしてない?」

とか

「疲れてないかい?」

とか1時間おきぐらいにに電話が来る来る。更にちょうどこの日、母が買ってくれたRとタクの洋服が届いたので、その服を着せて写真を撮ってメールで送ったらまた電話がかかってきて

「…お前そっくりだね…」

としみじみ話す。なんかもう母の頭の中では僕はもう死んでいて、孫の表情から僕の思い出を探っているような感じでありもうイヤン。

うっかりしていた。僕のネガティブ思考は母譲りであったのに。

「だから検査だなんて言わないで『忙しいから帰れない』って理由にしとけばよかったのに」

嫁がそれ見たことかと苦笑いする。僕の母がネガティブ一筋六十余年なのに対し、

「私のお母さんだったら、絶対『あーそういうのは早めにちゃっちゃと診てもらう方がいいのよ』って言って終わりだわ」

嫁の母はあっけらかんとした性格である。更に嫁も

「私も初めてバリウム飲んだ時はどんな異常が見つかるかワクワクしてたわ」

異常が見つかったらどうしようとビクビクする僕とまるっきり正反対の性格である。なんでツガイになったんだろ。

「しかしアレだよね。お尻の穴にモノを入れられるって、なんか残酷でやだよね〜」

ドラキュラのモデルになったという「串刺し公」ことヴラド公を思い出し、鳥肌が立ったら

「あなただって私にやってるでしょ!思い知れ!」

嫁はぷんすかと捨て台詞を吐いてぷいと横を向いてしまった。ああ、嫁のお尻の穴をおちょめちょめしていたことがまさかこんな形でブーメランとなって返って来るなんて。

尻穴を掘っていたら墓穴も掘ってしまった、というお話でしたとさ。

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■進研ゼミをミンミンゼミだと思っていた僕。
2011年03月10日(木)
夜中、仕事から帰ると僕の机の上に1枚のDVDが置かれていた。

さてはみだらなDVDかと心が躍ったが、もちろんそんな虫のよい話はないわけで、よく見たらベネッセのこどもちゃれんじ販促用DVDであった。

「またベネッセか!」

思わずウンザリだよと呻いてしまった。ベネッセのDMはかなりしつこいことで有名である。住民票全部コピーしてんのかよってぐらいに子供の情報を掴んでいて

「今度年長さんになる君に!」

とかDMを送ってくるし…。何でウチの子の年を知ってるんだよ!今年年長になるを知ってたんなら去年に七五三の祝い金送って来い!って感じなんだけれども。

去年の暮れあたりから郵送で来たり「あんふぁん」というフリーペーパーに付いてきたりで、これでDVDが3枚め。その全てが通信教育の宣伝である。

どれもしまじろうとかわりと有名なキャラが出て来るアニメが入っているので、DVDが送られるたびに娘・R(7才)と息子・タク(5才)は超見たがる。ただ、嫁は子供達にテレビを見せる時間がカチッと決まっていて、それ以外の時間は原則許可しない。なので僕の机にDVDが置いてあるということは

「パパ、これ見たいよ〜」

という子供達のサインなのである。

「これはね、買って下さいっていうCMなんだよ」

見せないでとっとと捨てようとしても

「いいの!見るの!」

既に罠にはまっているふたり。普通のアニメとかだったら何てことないのだけれども、必ず

「こどもちゃれんじをやれば万事解決!今なら○○も貰えるよ!」

という、ベネッセの通信教育と販促品がないとハッピーエンドにならないストーリーなので、いつRやタクが

「欲しい!やりたい!」

と洗脳されるかハラハラするんである。声優もピカチュウの人とかやたら豪華で、しっかりした作りだから子供達のハートをガッチリキャッチ。そんな金かけて作ったものを、ウチにも来るくらいだから全国に絨毯爆撃の如くばらまいている。どんだけ宣伝費かけてるんだろう。

そのコストは当然商品に跳ね返ってるわけで…とか考えると、子供の食らいつきとは正反対に食指が引っ込んでしまう。

ベネッセと高級ブランドのブティックはよく似ている…。

どちらも、服高ぇ(福武)!

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■問題児MANブラザーズバンド
2011年03月09日(水)
親御さんは悩んでいると思うのでネタにしちゃいけないんだろうが…。

「授業クラッシャー」とでも名付けたいぐらい落ち着かない子はいるものである。

以前娘・R(7才)の学校での父親参観でそんな子を見かけた。落ち着かない、話を聞かない、余計なおしゃべり、揚げ足を取る…などなど、しょっちゅう先生に怒られていた。

「誰だありゃ」

後でRに名前を聞いたことがある。Rから教えてもらったその名前の子は

「○○くんがねー。またダメなのよー」

こんなふうにたまにRとの会話で出て来た。今日もそんな話が出たので

「ははは、問題児だな」

と、つい言ってしまったら

「問題児って何!」

それを聞いていた息子・タク(5才)が食らいついてきた。

「そうだなあ。先生にいつも怒られてるような子、かな」

「それならいるよ!××ちゃん」

「えー。まじで」

既に幼稚園からそんな幼少時の両津勘吉みたいな奴がいるのだろうか?

「どんなことをして怒られるんだい?」

と聞いてみると

「お弁当とか給食の時にね、壁にひっつくの」

「…は?」

「みんな食べてるのに、××ちゃんだけ壁にへばりついてて、先生に『席に着きなさい』って怒られるの」

「…ぶっ。わはははは」

笑っちゃいけないんだろうけど、その子はその子なりに壁にへばり付く理由があるんだろうけど、笑ってしまった。どうしてそんなことするんだろう、と聞いてみたら

「わかんない!」

とのことで。そりゃそうだ。子供達が寝た後、嫁にも言ったら

「へー。あの××ちゃんがねえ」

やはり不思議そうな顔をしていた。

「タクの説明が下手で、本当は違うのかもしれないけど」

5才児なのでウソを言うつもりはないが、語彙が少ないゆえに言い方によっては事実と違ってしまうことってあるよね、と付け足したら

「いや、タクの言うことはわりと正確よ。Rの方がわけわかんないもん」

「んーまあそうかも」

確かに頭がお花畑のR方が

「あのねえ、えっとねえ」

説明がたどたどしいし時系列バラバラだし、お伽話を聞いてる気分になり「もうええわ」ってなりそうな時がある。

問題児もいればタクのようなお調子者もいて、Rのような不思議ちゃんもいる。どんな手のかかる子でも、我が子なら可愛いものである。

さて…。この日記の上手いオチとか、考えつかないので歌を歌いまーす。

行かないーで、およーめ、サンーバ♪
ひとりのものにならないでー♪

あああー(それが問題児)、ああー(それが問題児)、
それが問題児だよ〜♪

いっちにっサンバ(以下略)

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■感謝感激はよやめれ。
2011年03月08日(火)
嫁が夜なべして工作みたいなのをチマチマやっていた。

「何つくってるん?」

実は隙あらばまぐわいのチャンスを狙っていた僕は、嫁の作業がとっとと終わることを期待していた。

「先生へのお礼…」

息子・タク(5才)の幼稚園の先生に、「1年間ありがとう」と感謝の気持ちを込めたアルバムを贈るんだそうだ。クラスの子供ひとりひとりがハガキサイズのメッセージカードに、写真を貼ったりメッセージや絵を描いたりしている。それを嫁が束ねて手作りのアルバムを作っているのだ。

「ワタシが作る係りになっちゃって」

幼稚園ってこういう雑事やイベントの手伝いなどで無償で親が駆り出されるし、寄付金を始め盆暮れの挨拶も当たり前のように要求するし、

「諸事情により次年度より値上げします」

たったこれだけの説明文の通知ペラ1枚で授業料値上げするし(しかも毎年)、結構殿様商売なんだなあと思う。牛丼業界を見習え。誰に断ってウチの嫁に深夜作業させとんじゃゴラア…!上がったこぶしと亀頭を納める場所がない状況である。

手持ちブタさん、じゃなかった、手持ち無沙汰だったので、タクのクラスメイトのメッセージカードを見てみた。子供達が書いた「せんせいありがとう」「だいすき」などのメッセージ、親が書いたお礼の文、そして、厳選されたと思われるいい表情や先生と並んで撮った写真。だいたいがこんな感じであった。

タクの写真も、僕が去年撮った中で一番可愛く撮れたのを選んである。mixiでナオンをパーナンするために、100枚ぐらい撮ってようやくできた奇跡の1枚をプロフ画像として載せる詐欺行為に似ている(僕はネットでナンパとかしてません)

「あ、これすごいよ。ヤンママの」

とある1枚を嫁が示す。それは上記のような他のカードとは違い、一際派手であった。デコメそのまんまみたいな。とにかく派手なシールがベタベタ貼られてあり、その中央に写真が。その写真、子供じゃなくヤンママメイン。

ヤンママが真ん中にドーンと写っていて、右斜め45度の完璧なカメラ目線。肝心な子供ははじっこに。これ、ヤンママの写り基準で厳選した1枚なんだろうなあ…。ライブチャットでなかなか客が来ず、いつもヒマそうにしてるチャトレ(チャットレディ)レベルだが、自分では余程自信があるのだろうか(僕はライブチャットとかしてません)

「つか、親の写真なんて誰も求めてないし。

「だよねえ」

親が写ってる写真を貼ってきたのはこの人のみであった。

「同じ年の子供の親といっても、色んな人がいるんだなあ」

ありきたりなコメントをしつつ、嫁はそれから1時間も2時間もアルバムを装飾する作業しており、

「なんでそんな時間かかってんだよ!」

「あっれー?ちょっと凝りすぎちゃって…」

僕は布団に入って悶々と待っていたが、結局待ちきれずに寝てしまっていた。お子ちゃまか。

嫁は深夜の工作。僕は欲望が交錯する夜であったとさ。

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■抱き締めてトゥナイト
2011年03月07日(月)
娘・R(7才)の宿題を見てやっている時、文房具の中に子供用の手帳があることに気が付いた。

その手帳はいっちょ前に持ち主のプロフィールを書き込む欄があり、住所氏名年齢…などの他に好きな食べ物は、好きな芸能人は、など前略プロフィールみたいな内容になっていた。

Rはめんどくさがりのようで半分以上が馬手いなかったが、「うまれかわったら何になりたい?」という質問にはしっかり答えていた。Rはどんな答えを書いたのか、と興味を持って見てみたら、

「赤ちゃん」

だそうで…。えええええー。まだ7才なのにもう人生やり直したいのかよ。もしかしてもっとグレードの高い親に産まれたかった、とか悟っちゃった?自分の人生、こんなボンクラ親の家庭からのスタートじゃ、たけしの挑戦状なみの難易度だよ、とか気付いちゃった?

「Rちゃん…どうして赤ちゃんなんだい?これからどんどん大きくなって素敵になっていくっていうのに」

少なくとも老いて臭くなっていくばかりの僕とは違い、上向きなはずだ!とRに聞いてみると

「だって〜赤ちゃんの方がかわいいんだもん」

ズコー!思わず吹き出してしまいそうになったがRにしてみれば真剣な問題なのだろう。どんな思いであれ、Rのリセット願望を取り除かなければこの先ずっと後ろ向き人生になってしまう。

「今だってかわいいよ!むしろ大きくなるにつれてますますかわいく思えるよ!」

それが親なのだ、と僕は必死に力説すると、Rは悲しそうな目で僕をじっと見詰め

「赤ちゃんだったらパパにいっぱいだっこしてもらえるもん…」

はうう。これは効いた。心臓を鷲掴みにされた思いだ。胸がキュンキュンし過ぎて萌え死にしそう。

「でも、パパ、だっこしてやってるじゃん」

「してくれない時もあるじゃん!」

そりゃ無理な時もあるけど。子が親のぬくもりを求めるのは当然である。愛を捨てたと言い張る聖帝サウザーでさえ、死の直前に敬愛する「お師さん」のぬくもりを求めた。ただ娘が父のぬくもりを求めてくるなんて今のうちであり、期間限定特典みたいなものだから、僕はもっとRをだっこしてやろうと思った。

で、その夜、ゴハンを食べ終わり、歯磨きやトイレなどの寝る支度をしている時、Rもタクもガンガン眠くなってきてもう自分で動かなくなってきてしまった。ダラダラといつまでも寝る支度が出来ないとイライラするものである。

「さっさとトイレ行け!」

と急かすと

「だっこして連れてって〜」

すさかずRがしたり顔でだっこしろと言う。昼間のアレはこの時の伏線だったのか。

「しょうがないなあ」

結局お姫様だっこをしてしまうのであった。

「たっくんも!」

それを見て羨ましがる息子・タク(5才)にも当然同じ待遇をしなければならない。子供達よ、父のぬくもりを忘れないで欲しい。日に日に重くなる君達を抱くと、時々腰がやばげな悲鳴を上げる君達の父は、君達が思うほど頑丈ではない。

だっこより脱肛が気になるお年頃なんである。

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■幼児だらけの水泳大会。ゾロリもあるよ。
2011年03月06日(日)
嫁は娘・R(7才)を連れて歯医者に、僕は息子・タク(5才)を連れて水泳教室に、という桃太郎の爺さん婆さんばりの別行動でこの日は始まった。

嫁達は既に家を出、僕はタクを着替えさせたりしていた。ところがタクは児童文学「かいけつゾロリ」を読んでいてちっとも準備をしようとしない。一説によると子供の頃からリアルタイムで「かいけつゾロリ」を知っているのは若者で、知らないのは年寄りなんだそうだ。

すなわち若者とそうでない者を区分けするボーダーラインのひとつ。僕の世代は「ズッコケ三人組」だしなあ…。「かいけつゾロリ」に夢中のウチの若者…というよりお子様はなかなか腰を上げようとしない。

「ほら!とっとと準備しろ!遅刻するぞ!」

とケツを引っぱたくのだが

「あと何分後におうち出ればいいの?」

とかナメた言い草で余裕ぶっこいてるので

「ふざけんな!もうセロ分だよ!もう出なきゃいけない時間過ぎてんだよ!今日練習できないな!」

「やだー!」

脅しまくってようやく慌てて準備するタクであった。それでも多少サバを読んでいたので開始10分ぐらい前にスポーツジムに到着。ところが中に入るとどんどん半ベソの顔になるタク。

「どうしたんだ?」

一体何が悲しいんだ、と聞いてみたら

「…おくれちゃったから練習できないー!」

とワンワン泣くではないか。ちょっと脅しが過ぎてしまっただろうか。

「あー。ギリギリ間に合ったから大丈夫だよ。ほら、早くロッカー室行こう」

ここでぐずぐずしていると本当に間に合わない。しかしタクはプールの中が見える大きな窓を指し、

「もう始まってるー!」

と更に泣く。

「あれは前のクラスだ!」

いつも前のクラスのレッスンを見ながら準備するのに、今日はパニくっているらしい。

「ほら、早くロッカー室で服脱いで行って来い!」

「ひとりじゃ着替えられないー!」

二度泣く息子は三度泣く。なんかもう全てがめんどくなり、とっとと帰ろうかとすら思ったが、そこは親としてぐっと我慢。ロッカー室で服を脱がせキャップとゴーグルを被せ、水着は家で着ているのでオッケー。そしてタオルを持たせ、ようやく

「そんじゃ頑張って来い」

ロッカー室からプールに出る通路でタクを見送る。なんとか間に合った…とホッと一息付こうとしたら

「待ってええええ」

三度どころか四度泣く。なんだ。忘れ物でもしたか…と思ったら

「あくしゅーでばいばいばい、してー!」

握手でバイバイバイ、とは、いつも僕が朝仕事に行く時やっている挨拶というかお別れの儀式というか。握手しながら「あーくーしゅーで、ばいばいばい」とリズムを付けて合唱するんである。

それを済ませるとタクはようやくプールに向かって行った。プールに送り出すだけなのに、何回泣けば気が済むんだ…。多分眠いとか腹減ったとか、テンションが低いタイミングだったのかもしれない。

案の定、レッスンが終わり戻って来た時はケロッとしており、

「水着脱げ」

と言った時も

「お尻が半分出てます!」

本来の野原しんのすけに近いふざけたテンションに戻っていた。

かいけつゾロリが半ケツポロリってか。

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■パンツパンツレボリューション
2011年03月05日(土)
朝、目が覚めたけれどもサラデーモーニンなので布団の中でぬくぬくしている。

子供達はまだ寝ているのかなと思ったら僕の腕に絡まっていた娘・R(7才)と目が合った。

「おはみょー」

「ああ、おはよう。起きるかい?」

Rはそれに答えず布団の中でしばらくモゾモゾとした後、

「あのねー、パパ」

「なんだい」

「おしっこもらしちゃった」

ちょっとだけ照れ臭そうに言った。

「じゃ、トイレ行くべ」

ほれほれ、とRを起こし

「パジャマ濡れてないか?シャツ濡れてないか?」

「うん」

Rが放り投げるパンツをキャッチ。濡れているのはパンツだけのようだ。

「おしっこしとけ」

とりあえずパンツを水につけて、

「さむいー」

トイレから走って来たRに

「新しいパンツはけ」

と言うと、タンスの中からイチゴパンツをチョイスしていそいそと履いていた。うーん。やっぱり女の子にイチゴパンツは抜群に似合う。女子中高生にはセーラー服、女子小学生にはイチゴパンツ。いや、決してみだらな意味ではなく…。オヤジにはモモヒキ、オタクにはケミカルウォッシュ、YMOには人民服、みたいな定番的な意味で。

しかし何故イチゴなのだろう。あまり他の果物をあしらったパンツは見たことも聞いたこともない。僕が詳しくないだけで普通に存在するのかもしれない。ていうか女の子のパンツに詳しいおっさんというのもかなり怖い。

そこで犯罪の臭いに近付くことなくお手軽に調べる手段としては、やはりインターネッツであり、とりあえず「みかんパンツ」とぐぐってみたら

みかんぱんつ
こんな画像がヒットした。これを真似して作ってみようと思ったが、コレ作ってる自分の姿を想像したら軽く死にたくなったのでやめる。

Rが着替えていると息子・タク(5才)も起きて来て

「たっくんのパンツも見るー?」

となんか知らんが対抗してきた。

「うん。君は乗り物パンツだね」

はしご車とかパトカーとかそういう特殊車両のちっさいイラストがいっぱいのパンツで男の子らしい。

「たっくんパトカー好き」

「そうかそうか。もういいからはきなさい」

「ちんこも見る?」

「大きくなってそれやったらパトカー乗れるよ」

そういえば僕のパンツって、最後に買ったのはいつだったろう。

くたびれた人生とボロボロのパンツはよく似ている。

どちらも、はかない!

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■おしくらまんじゅうこわい
2011年03月04日(金)
風が冷たい朝。

娘・R(7才)を含む近所の登校グループがが集まっていた。小五、小三、小一の全員女の子。そこに途中まで一緒に行く僕と見送りのママ達と息子・タク(5才)が加わる。

風の冷たさが痛いくらいだというのに、半ズボン姿のタクは元気だ。見ているこっちが寒くなるが本人は平気らしい。絵に描いたような「子供は風の子」

「タク、寒いからおしくらまんじゅうしようぜ」

「うん!」

「おーしくら、まーんじゅー!」

しかし僕とタクのお尻がごっつんこすることはなかった。何故ならば、普通おしくらまんじゅうはお尻を相手に向かってどーんと押し出す、つまり横の動きなのだが、タクのおしくらまんじゅうは何故か縦の動きなんである。ていうか動きがヒンズースクワットなんである。

「タク、だからそれは違うって言ってるでしょう」

もう何回も直させようとしているのだダメである。

「たっくんそれちがうよ」

タクの動きを見てゲラゲラ笑う子もいて、でもタクは笑われてもまんざらでなさそうな顔で

「けへへへへ」

と自分でも笑っていて天然のボケなのかウケ狙いでやっているのかよく分からない。

「ねえたっくん、私とやろうよ」

面白がって横から入って来たのは小五のユカちゃんであった。

「おーしくーら、まーんじゅー!」

「やっぱりたっくん、スクワットー!」

「お尻を下げるなー!」

相変わらずタクのフォームは直らないのでやれやれだぜ。でもユカちゃんとおしくらまんじゅうするのはちょっと照れ臭かった。僕がこの子とお尻を合わせるのってちょっとやばいんじゃないだろうか、みたいな警戒感がなきにしもあらず。決して欲情してしまったとかいうのではない。

その証拠に僕はロリコンである。ランドセル背負ってる世代に欲情するのはロリコンではなくペドフィリアである。しかしそういう目で見る第三者もいるのかなあと思って。

勿論Rや小三の子達とだったら全然屈託なく暴れられるのだが。小五って微妙なお年頃。一緒にお風呂に入っていいものかどうか迷うのと似ている。でも迷うということは僕がユカちゃんを年頃の女の子と見ている証拠であり、やっぱこのご時世やめといた方がいいのかもしれない。そんなことをやっているうちに登校時間となってしまった。みんなゾロゾロと歩き出す。

…って。僕とユカちゃんだけがお尻を突き合わせているから怪しげなのであって(タクはスクワットなので永遠にお尻がくっつかない)、みんなでやればよかったのだ。よし、今度はRも含めて全員でやろう。おしくらまんじゅうでみんな仲良く暖まろう。いつも僕らの前を通って行く先生達も捕まえてしまおう。おしくらまんじゅうだけに、

あなたともっとお尻合い。

なんつって。

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■メメント・ヌクモリ
2011年03月03日(木)
朝、何かが覆い被さって来て目が覚めた。

隣に寝ていた娘・R(7才)が寝惚けたままぎゅーっと抱き付いてきたのだった。

「おお、カワイイ娘よ。くっついて寝よう」

冬の朝、ぬくぬくと布団の中でモフモフするのは最高である。ましてや愛娘と一緒だとこの上ない幸福感。湯たんぽより暖かい。

再び眠りについたRは。すーすーと規則正しい寝息の音を立てる。密着しているので音がでかい。実はその音に掻き消されそうな小ささで、しかし確かに聞こえてくる別の音があった。

「しくしくしく…」

誰かがさめざめと泣く声が聞こえる…と思ったら息子・タク(5才)であった。タクは僕の隣の隣に寝ていた。すなわち僕・R・タクの順。ちょっとびっくりして

「タク、どうしたの?」

おねしょでもしたのかと思って声をかけた。声をかけてから、それぐらいで泣くタマじゃないな、と思い直した。実際おねしょした時は

「ちょっとおひっこもれちゃった〜」

わりとあっけらかんとしてパンツを放り投げて着替えていたものである。では一体何故…と不思議がっていたら

「Rちゃんとくっついて寝てたのに…そっちいっちゃった…さびしい…シクシクシク…」

なんという寂しん坊。お前もぬくもりが恋しいのだな…。聖帝サウザーですら欲するぬくもり。まだ5才のタクなら尚更である。

「よしよし。みんなくっついて一緒に寝よ」

R越しに腕を伸ばしてタクの頭を撫でてやると、タクはその手にふんふんと鼻を鳴らせて絡み付いて来た。その動きが子犬みたいでカワイイ。

そんなわけで3人でもふもふとやっていたわけだが、嫁はその時どうしてたかというと…既に台所に立ち子供達の朝食と僕の弁当を作っていたのである。嫁はいつも誰よりも早起きだ。エライ!頭が下がります。

そんな感謝の気持ちを込めて、昼に弁当箱を開けたら…

「ひいいいいい!」

確か先週ぐらいに日記に書いた記憶があるが、あれほど「やめてくれ」と言っていたブロッコリーがまた入ってるー!どどど、毒々しい、みみみ、緑のブツブツがこっち見てる…怖い!ギャアアア!カビのコロニーみたいでイヤアアア!本気で鳥肌と脂汗と吐き気が…。

朝のぬくもりが吹っ飛ぶブロッコリーの特盛りであった。

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■歌は子につれ、子は歌につれ
2011年03月02日(水)
お風呂で…。

息子・タク(5才)は暑いと言ってとっとと出てしまったが、娘・R(7才)はまだまだお風呂でのお遊びに夢中だった。

「リズム遊びしよ」

Rがやり方を説明する。まず両手を出す。僕が右手でRの左の手のひらを

「たんたんたんたん」

四分音符の速さで叩く。Rは僕の左の手のひらを

「たたたたたたたた」

八分音符のリズムで叩く。そして八小節ごとに

「はい交代!」

今度は僕が八分音符のリズムを刻む。Rはこういうことを習っているのか。そのうちDJとかやらせたら面白いかもしれない。もう飽きていじらなくなって久しい、ホコリかぶったDJ機器があるから…。リズム遊びが終わると

「ねえ、○○って曲知ってる?」

Rが学校で習った曲やピアノ教室で習った曲名を挙げてきた。「ありがとう友達」といったそれっぽいタイトルが次々と出て来たような気がするが、全く聞いたことのないものばかり。

「××ってのは?」

「知らない」

「△△ってのは?」

「それも知らない」

考えてみたら僕が授業で習って覚えているのってドナドナと魔王ぐらいかも。歌詞がバッドエンドなのばかりだな…。あまりの記憶のなさに絶望し、Rが挙げる曲名が右から左に流れていく。全然知らないので取っ掛かりがなく、聞いたそばから忘れていく。しかし最後にとんでもない、忘れたくても忘れられない曲名を挙げた。

「じゃあ、ちんこマンは?」

「…え?」

「ちんこマンの歌、知ってる?」

「誰からそんな歌教わったんだー!」

一体どこのバカがそんなお下劣なタイトルの歌を歌ってるんだと思ったら

「たっくんが作った歌〜。昨日歌ってた」

ウチのバカだった。タクか…。

「ちんこまーん♪ちんこまーん♪」

「そんな歌歌っちゃいけません!」

純粋無垢なRが思いっきり野原しんのすけキャラなタクに穢されていく…。男の子というのは下ネタ好き、というのが鉄板だからしょうがないのかな〜。

さ、音楽にちなんで、僕もみんなが寝静まったら大量のオタマジャクシを作成するぜ(やっぱり下ネタ)。

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■スイーツ(笑)。がんばった自分にご褒美(笑)。
2011年03月01日(火)
昼下がり、娘・R(7才)の水泳教室があるという。

普段は嫁が送り迎えをしているのだが、この日は僕が家にいたので

「ママとパパ、どっちと一緒に行きたい?」

と嫁が聞くと

「パパ」

だと言う。ふっ。勘弁勘弁ー。パパの方が好きとかマジ勘弁してよー。と、地獄のミサワ調に照れ隠ししてみたものの、実は僕が行きたくてしょうがなかったり。しばらくRの水泳練習風景を見ていなかったし。

ちょっと前の息子・タク(5才)の練習につい行った時もそうだったが、かつて足首ぐらいの水深しかない赤ちゃん用プールでも余裕で溺れていた子供達が、最早カッパのようにすいすい泳いでいるところを見ると、その健気さに感動してしまい、

「なんか買ってやるぞ〜」

ついお菓子を買ってやってしまったら

「昇級試験の時じゃないとダメよ!」

と嫁に怒られてしまったことがある。ご褒美が過ぎたようだ。Rも嫁に比べて僕の財布の紐の方が格段に緩いことを期待してか、水着の準備をしながら

「パパ、お菓子買ってくれるかナ?」

嫁とヒソヒソ話しているのが聞こえてきてしまった。聞かんでもよいことを。上記の通り嫁に聞いてしまったら「ダメ」と言うだろう。それを聞いたRはガッカリするだろう。ただ僕は嫁がどう言おうと「内緒な」と買ってやっちゃうだろう。水泳教室そばのスーパーは、今日お菓子1割引セールだからな!

ところがそんな予想に反して嫁の答えは

「どうかなあ?おねだりしてみたら?」

とヒソヒソ。えー。話が違うじゃないかよっ。あの時厳しかった嫁はどこに行ったのだ。Rの顔はパアアアッと明るくなった。ウチのトイレの照明より明るいと思われる。よっぽど嬉しくなったのだろう。

「パパあのねー。お菓子買ってもらえるかなーってママに聞いたら、おねだりしてみたらって言ってたよ」

「え?さあ、なんのことやら」

「買ってよう」

僕が素直にウンと言わないのは、拗ねているからである。嫁にダメと言われてガッカリしているところに、サプライズしてやりたかったのに。厳しい嫁に隠れてコソコソ甘やかしてしまうデレデレの父、というポジションを演じてみたかったのに!そしてRと

「ママとタクには内緒ね」

とふたりだけの秘密を持ちたかったのに!結局帰り道に買ってやったのだけれども。ただ買う時に

「たっくんの分も買ってあげて」

と弟思いの発言をするRには心を洗われる思いだ。ふたりだけの秘密にしようぜ、なんて小賢しいことを考えていた自分が恥ずかしい…とか色々考えていたら自分のお菓子買うの忘れた。チロルチョコ食べたかったよう。

こんな程度でモチベーションを保てるなら安いもんである…とついついアメとムチのアメだけを与えがちなのはやっぱりちょっと甘過ぎるのだろうか。

アメとチチ。なんつって。

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