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■親子の闘いはあたたかい
2008年09月30日(火)
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今、僕と子供達の間で熱い遊び。それが

「たたかいごっこ」

である。このひねりも何もない名前は息子・タク(2才)が付けた。

Q:たたかいごっことは?

A:ただ闘うだけである。

「パパいくぞー、ぱんちぱんちぱんち!」

「何の、キックキックキック!」

布団の上で組んずほぐれつの闘いをするわけである。ふふ、この布団の上で夜は夜の肉体の闘いがあることをまだこの子達は知らない。大人の男はごっこなどではなく常に闘っているのだ。夜はひとりで闘ってる場合が多いけどな!

「ぷりきゅあ・しゅーてぃんぐすたー!」

「ぐわあっ。しかしこの動きを見切れるか。北斗神拳奥義、夢想転生!」

タクが必殺技を出してくるので僕も負けてはいられない。

「あーんぱーんち!」

「猪口才な、大豪院流真空殲風衝!」

こうなってくるとやはり男の子、タクの方が激しく攻撃してくる。Rは途中から付いて行けなくなり、いつの間にかお絵描きを始めたりしているのが面白い。

僕もやられっぱなしというのも単調なので、適度に反撃して頃合いを見計らって

「うわー、やられたー」

と倒れてやるのである。わりと疲れるがわりと楽しくもある。僕が布団に仰向けに倒れるとタクもすさかずやって来る。とどめを刺しに来たのかと思いきや、僕の上に重なるように仰向けになり

ザたっち
「ゆーたいりだつー」

お前、闘いたいのかネタやりたいのかどっちだ。

「わかったわかった。面白いけど苦しいから取り敢えずパパから降りてくれ」

ザたっち
「からの、そせいー」

「もういいっつの」

「たっくんのかち?」

タクはニッコリと僕の顔を覗き込む。

「ああ、君の勝ちだ。パパは君に敗れた…」

「やったー」

こうしてたたかいごっこが終わって、僕はようやく朝の身だしなみを整えることが出来るのだ。

国破れて山河あり。
父敗れてヒゲ剃ーりー。なんつって。

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■息子のナンパ術
2008年09月29日(月)
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子供達を公園で遊ばせている時、娘・R(5才)の友達、みっちゃん父娘がやって来た。

「どうもこんちは」

とみっちゃんパパに挨拶していると

「みっちゃああああん!」

R以上に喜んで突撃して行ったのは息子・タク(2才)。みっちゃんにすぐさま抱きつき、

「ねえみっちゃん、いっしょにハナクソ取ろう?」

とか訳の分からないことを言っている。

「えーなにそれー」

みっちゃんは当然ケラケラと笑って相手にしない。するとタクは

「じゃあいっしょにブランコ乗ろうよ」

と言い直し、

「いいよー」

みっちゃんと手を繋いでブランコに乗りに行ってしまった。

…なんと手際の良いナンパなのだろう。若い娘をゲットする手本のような一連の動き。まず突拍子もないことを吹っかけて、笑われながらも興味を持たせて掴みはオッケー。次にまともな提案をしてお手々繋いでランランラン。更には

「あのねえ、たっくんどんぐり拾ったんだよ。宝物なんだ」

みっちゃんパパにも話しかけて可愛く元気なよい子であることをアピール。

「あっはっは。そうかそうか」

みっちゃんパパも笑っている。外堀をも埋めるとはなんと抜かりのない奴。2才児にも教えられることはあるのだなあ…。タクよ、この父、目から鱗が落ちる思いであるぞ。

しばらく仲よさげに遊んでいたタクであったが、ふと僕の元にトトトトト…と駆けて来た。

「パパ…」

僕にすがりついてぷるぷると震えており、さては…

「ねえパパ〜。たっくん、うんちじゃないの?」

とRが言った。うん。僕もそう思った。

「じゃあトイレ行こうね」

タクの手を引いて公園のトイレに急行したのだが、扉を開けると

「うわああああっ」

大量の銀蝿が飛び去って行った。嫌な予感がして中を覗くと、思った通りとんでもなく大きな「作品」が残されたいた。何故流そうとしないッ!水を流してみてもガッツリ固まってしまって流れやしない(お食事中の方すいません)

「タク、まだ我慢出来るかッ?」

「うん」

まだ漏らすなよ、がんばれよとタクに願いながら慌てて近所のコンビニに担いで行ったのであった。

父は目から鱗が落ち、息子は尻からうんこが落ちる。そんなダジャレみたいなハプニングは嫌だ。漏らしたら歌っちゃうぞ。

みっちゃんみちみちうんこたーれて…。

あ、そんな歌歌ったらみっちゃんパパに殴られるか。

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■おやじ、幼稚園に行くの巻
2008年09月28日(日)
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土曜日だけど娘・R(5才)を幼稚園に送って行った。

希望者参加の「わんぱく教室」なるイベントでおだんごを作るのだそうだ。

「たっくんもいく!」

とにかく外に出たい息子・タク(2才)が連れて行けと言うので3人で幼稚園に向かう。普段は送り迎え出来ないので、たまにすると新鮮である。

Rはわりと行儀よく道の端っこを歩くのだが、タクは何かとチョロチョロしており、爆竹のように動きが読めぬ。

「こらー。しっかり前を見て道の端っこを歩きなさい」

と注意していたら

「ぱぱ!うんち!危ないよ!」

逆に僕が注意されてしまった。僕のあと一歩先に犬の一本糞が鎮座しており、まさに一糞触発な危機的状況であった。

幼稚園に着くと、先生にRを預け、

「じゃ、帰ろうか」

タクの手を引いて家に帰ろうとすると

「たっくーん」

教室からタクに手を振っている女の子がおり、

「まなちゃーん」

タクも返事をしていた。どうやらお友達のようである。タクはいつも幼稚園の送り迎えで嫁と一緒にいたりRの友達と遊んでいるため顔が広い。

「たっくーん、たっくーん」

まなちゃんと呼ばれた女の子は熱烈にタクに呼びかけて、タクはそれに応えて

「ちゅ」

なんと投げキスをしているではないか。まなちゃんもキャーとか言ってるし。

「何しとるんだお前は」

なんかフフンとした感じの余裕の笑みも浮かべており、超手慣れた感じ。お前はアイドルかなんかか。愛咲ルイか。

あとで嫁に聞いたところによると、タクはRのクラスの女の子の間では人気者なんだそうだ。今日は希望者参加のイベントなので園児は少なかったが、普段嫁が送り迎えする時はRのクラス中の女の子が

「たっくーん」

とラブコールを送っており、タクは投げキスを連発してそれに応えているのだそうだ。更には園児のみならず

「先生にもちゅーしてーキャー」

なんと僕が個人的に可愛いと思っている、短大出たてのRの担任までタクに投げキスを求めるんだそうだ。なんだそりゃ。父はな…父はな…お前が羨ましい。

末はオカマか假屋崎かと思っていたがなかなか男の子アピールしているところもあるんだなあ…。

我が子ながらそんなことに感心しながら家路に着く。タクがまたチョロチョロしないようタクの手をしっかり握って、車や自転車、およびさっきの犬のうんこポイント等に注意をして歩く。

「ぱぱ、なんか黒いのがある!」

道の先に何か黒い塊が横たわっていた。よく見るとそれは

「うわああああ」

カラスの死体だった。

「ぱぱ、これカラス?」

「うん。そうだね…って、ちょっと、こらこら触るな触るな!」

近付くタクを必死で止める。なんで極々平凡な通園路が今朝に限ってこんなにデンジャラスなんだ。

幼稚園の送り迎えも、カラスなだけにクロウ(CROW)する。なんつって。

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■ハスキーでリスキー
2008年09月27日(土)
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始まりは息子・タク(2才)であった。

鼻をズルズルすすりながら

「パパ、おはな〜」

どうやら秋の風邪を引いてしまったようだ。誰かが引き始めると必ず誰かに伝染る。翌日、

「パパ、おはな〜」

ものの見事に娘・R(5才)に伝染ってしまった。蝶よ花よと育てたつもりが、花じゃなくて鼻タレになってしまった。

「こりゃ確実に私に伝染る!」

その様子を見て嫁が恐れおののき、そう予言した。ハナタレのRとタクに挟まれて風邪菌がピンポンラリー状態だから、おそらくそうなるだろうと僕も予想した。そして最後に僕に回って来るのがいつものパターン。

嫁の予言通り、翌朝そうなった。いつもにも増してむすーっとしているなあと思ったら

「喉をやられた…」

ブルースの女王みたいな低いかすれ声になっていた。喉をやられた時はアレを飲むとよい。

「咳・声・喉に、朝ザーメン」

なんつって…みたいなことをずっと前にこの日記に書いたが、実際嫁にそう言ってみると本気で呆れられた。

夜、仕事から帰って来ると、嫁はパソコンの前で座っていた。具合を聞いてみると

「熱や鼻水は出てないんだけどね。声と咳が…」

やはり酒焼けしたような声の返事とケホンと咳ひとつ。体調が悪いのでは仕方ない。

「じゃあ今夜はみだらな行為はできないね…」

行き所というかイキ所を失った我が愚息を嫁の頭にピコピコと当てながら養生するようにと嫁に言うと、

「いえ、そこまで具合悪くないけど、やるなら手短にして欲しいのよね」

と呟くではないか。やることに対して前向きな返答ではあるが、こんな事務的な答えは嫌である。ビジネスライクよりセックスライフを僕は望んでいるのだ。

嫁の体調も悪いし無理押しは致しますまい、と今夜のおかずを物色するためパソコンを立ち上げた。

「家賃振り込んどいてよ…」

「わあっ」

嫁がいつの間にか覗き込んでおった。危なかった。家賃はWEB上のインターネットバンキングから僕が振り込んでいるのである。

「今から振り込むよ。ただし…」

「何よ」

「家賃入れるからちんちんも入れる!」

「はいはい分かりました」

「まじで?」

言ってみるもんだなあ…。

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■ちりぬるをかま
2008年09月26日(金)
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うちの息子・タク(2才)

なんか女っぽい。

午後になると頭から野良犬みたいな臭いが漂ってくるのと、

「ちんちんの顔が出たよー!」

と自ら泌尿器の皮をむきむきすることを除けばなんか女の子っぽいのである。

「わたし、かれんよ」

よくプリキュアのキャラになりきって

「おもちゃで遊ぶわ」

「着替えるわよ」

などと女の子言葉で喋り、お風呂から上がった後などはタオルを腰に巻いて

「お姫様のドレスよ」

とかいいながらしゃなりしゃなりと歩いていたりする。坊主頭なのに。上半身裸に腰タオルで歩く姿はどう見てもお姫様どころかインドの修行僧にしか見えない。

「前にも言ったけど…」

日曜日の日記にも書いたが、タクは娘・R(5才)と一緒にお姫様ごっこをするんである。その時タクもRもお姫様なんである。

「男の子なんだから君は王子様でしょ?」

と再び言ってみたのだが

「ちがう!わたしはおひめさま。おうじさまはパパよ」

うーん、僕が王子様ってのは嬉しいし、日本の本物の王子様も僕よりずっと年上だけれども、一般的な王子様というイメージからここは若い者に任せたいのである。

それだけではない。外を歩いていると、野に咲く花を見かけると

「これきれい。パパお花採って」

と言って花を愛でるんである。これではまるで…新宿高島屋で見た

假屋崎
假屋崎省吾ではないか。いや、假屋崎氏がダメと言いたいわけではない…。素晴らしい芸術的才能があるのだろうけど見た目が受け付けないというか、例えれば栄養があるんだけど味が受け付けないピーマン…ああ、うまく例えられぬ。ともかく親としては複雑な心境になってしまうのである。

兄と妹だと妹が男の子化、姉と弟だと弟が女の子化、というようにどうしても上の子に影響されるようだ。

タクは僕が摘んだ花を手にとってウットリと見つめるが、坊主頭のタクには全く似合わない。お前にはザリガニとかダンゴムシとかの方が似合うよう。花よりダンゴムシだよう。

「ねえパパ?」

「なんだいたっくん」

タク
「パパにこのお花あげるわ」

いや、どうぞオカマいなく。

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■我、永遠に陶器をアイス…
2008年09月25日(木)
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友達の陶芸家、うたちゃん(宇多田理恵さん)の展示会が新宿高島屋で行なわれていたので行ってみた。

「えーと何階のどこだっけ」

まず館内のインフォメーションボードを見てみようとしたら

假屋崎
假屋崎省吾の世界展。怖い。怖すぎる。あなたの知らない世界より怖い。元が田舎者なので店員に案内されながらようやく辿り着いた。

うたちゃんはいないようだ。しばらく彼女の特徴であるアンテナ柄の絵が描かれた陶器を見ていると

「ちょうどごはん食べてた」

とうたちゃんがやって来た。

「ほら、うたちゃんだよ。覚えてる?」

娘・R(5才)は何度か会ったことがあるのだが、

「うたちゃんだよー」

うたちゃんが手を振ってもRは僕におんぶされたままモジモジしている。どうやら覚えていないようだ。

「パパのご飯のお皿とか茶碗あるでしょ。あのお皿はこのうたちゃんが作ったんだよ!」

と教えてやると…やっぱりモジモジしていた。息子・タク(2才)に至ってはベビーカーで昼寝中である。

「ほらタク、起きろー」

1時間以上寝ているのでいい加減起きてもいいだろと起こしてみたが、寝たままの坊主地蔵状態。まあしょうがないか。

じっくり作品を見させてもらって、コーヒーカップを購入。

「そんじゃあねー」

うたちゃんと別れてから

「じゃあアイス食べに行こうか」

と言ってみたらタクがガバっと起きた。この男は…。

「ぱぱ、あいす食べる!あいす食べる!」

こ、この男は…がっつき過ぎである。うたちゃんは土を焼くが僕はしばらく世話を焼く日々が続きそうである。

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■ビルの谷間にガオー
2008年09月24日(水)
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新宿中央公園にて遊んで来た。

タクタク
超高層ビルに囲まれた広い公園で、主な特徴はホームレスのコロニーがあること。

隣にある都庁は、出来た当時バブルの塔とかタックスタワーとかその税金の無駄使いぶりを皮肉られていたものだが、こうしてたまに間近で見てみると改めてその大きさに驚かされる。天を突くようなその姿の威圧感は、AVを目にした男子中学生のボッキングのそれに匹敵する。

また、ツインタワーの形を成しているその姿は何かロボットを連想させるものがあり、

「都庁って巨大ロボに変形するんだってよ」

というマンガ「行け!稲中卓球部」に出て来たネタにも頷ける気がする。その一方で隣のこの公園ではブルーシートのホームレスのコロニー。なんともチグハグな感がある。

今日は嫁の友達家族も一緒で、うちの娘・R(5才)と息子・タク(2才)の他に5人の子供がいた。この子達はものすごく元気で、永久機関のように公園の中をぐるぐるぐるぐる走り回っておりウチの子達とアクティブさが違う。

その間Rとタクは何をしていたかというと…なんか知らんが花壇の地面をじーっと眺めているではないか。

「…君達、何してんの?」

「お花の種を探してるの」

うわ、超地味。

「せっかくお友達が一緒なんだから、みんなとかけっこすれば?」

「やだ」

どうしてうちの子に限って…親がオタクだからであろうか。

昼時になってメシを食べた後、また少し遊んだところで

「もうこの公園飽きた!」

嫁友達子供君のうちのひとりが言った。

「えーなんでー。楽しくないの?」

と聞いてみると

「だってこの公園狭いんだもん!」

「いやいやいやおじさんずっと広い公園だなあって思ってたんだけど」

普段モンゴル平原あたりで遊んでるのか?しかし親達は

「飽きちゃったんならしょうがないなあ〜」

「どうすんべか」

とその子の意見をそのまんま受け入れてしまい

「じゃあ都庁でも登る?」

そういうことになり、皆ゾロゾロと都庁に移動した。都庁入口の横をホームレスがボウルに水を入れて運んでいく。なんというか、これは縮図だ。なんかの。

「パパ〜これ、おっきいね〜」

Rが都庁を見上げながら、パパのちんちんおっきいね〜みたいな能天気なノリで言うので、

「実はこれ、ロボットに変身するんだぜ」

と、とりあえず教えておいた。

「すごいね〜」

「うん。強いんだよ」

「なんて名前のロボットなの?」

しまった。そういうツッコミが来るとは誤算であった。

「えーと、えーと、と、都庁婦人…」

ネーミングがダメダメであった。

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■ゴッド・ブレス・ミー
2008年09月23日(火)
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睡眠時無呼吸症候群。

睡眠時に呼吸が停止してしまう病気だそうである。こないだ実家に帰った時、

「あんた無呼吸じゃないの?」

母親にいきなり言われたので仰天した。母によると、僕が実家で昼寝をしていた時、

「呼吸がちょっと止まって、10秒ぐらいしたら『ぶはあっ』ってハアハアやってた」

とのことで、まったく恐ろしい事を知らせてくれたものである。僕はいつもそうなのだろうか。いつ死ぬるか分かったものではない。一気に生きた心地がなくなった。辞世の句まで考えたほどだ。

久方の 光のどけき春の日に 死して屍拾う者なし BYかじりん 辞世の句

しかしいくつか疑問が残る。まず嫁である。いつも枕を並べて寝ている嫁が何故気付かないのだろうか。

「ねえ嫁、僕、無呼吸っぽい時ある?」

このことを嫁に聞いてみたら

「さあ。寝ているあなたには興味ないし」

ある意味無呼吸症候群を断定されるよりむごい答えが返って来た。この人は僕に先立たれても涙ひとつこぼさないのではないだろうか。僕は寝ている嫁だって興味アリアリで、いろいろ揉んだり突っついたりパンツ降ろしたりしているというのに。

このままでは生命の危険が危なくデンジャーなので、嫁が起きていて僕が寝ている時だけでいいので、くれぐれも見守っていて欲しいと頼んだ。

他にも疑問がある。一応ネットで調べてみたところ、以下のような症状が挙げられていたが、

・昼間の耐えがたい眠気
・抑鬱
・頻回の中途覚醒
・集中力の低下
・大きな鼾など
・夜間頻尿
・起床時の頭痛

万年寝不足で眠いっちゃ眠いし、抑鬱は今の嫁の言葉で一気に鬱になったし、集中力は元からないし、夜は一度寝たら滅多に起きないし、朝の頭痛もない。

・インポテンツ

これはない。絶対ない。年中無休エブリデイロープライスで即座にご奉仕出来る。以上のようにネットでの聞きかじりの情報だけれども、いまいちピンと来る症状がないのである。

「これがこの世で最期に見た光景になるのかも…」

床に就いて目をつぶる度に、もう二度と目を開けることがないかもしれないと不安に駆られ、見納めとして嫁と子供達をじいいっと穴が空くほど眺めてから寝た。つい嫁の穴に入れたくなったが。

翌朝、無事に目が覚めた。嫁がぬううんと枕元に立っており

「別に普通に寝てたよ」

余りにも怖い雰囲気だったので、そのひとことがなければ嫁の姿をした死神のお迎えかと思った程である。もしくは無呼吸にかこつけて僕の顔に濡れタオルでも置こうとしていたか。

それからの嫁の報告はない。母が言ったような症状は見られないようである。楽観的に見れば母の杞憂、慎重に考えるとその気ぐらいはあるのかもしれない。もう一度症状が見られたら医者にでも行こうかと思う。

でもどうせ息が止まるのなら、せっかく愛するひとがそばにいるのだから

息が止まるような口づけを〜♪
どうぞ私に投〜げてください〜♪

いつもそっけない嫁だけど、これぐらいはしてくれてもいいと思うのである。

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■幼女心と秋の空
2008年09月22日(月)
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土曜日のこと。

どこに遊びに行こうかと子供達に聞いてみたところ

「おもちゃ王国に行きたい!」

と娘・R(5才)が強く主張していた。「おもちゃ王国」とは東京ドームシティにある色んなおもちゃで遊べる室内遊戯施設である。Rとタクはここが大好き。

おもちゃの充実もさることながら、「おもちゃ王国」というネーミングだけでも子供のハートをガッチリキャッチしているのだろう。僕も子供の頃、実家の近くに「おもちゃのまち」という地名があり、どんな凄いところだろうと心をときめかせたものである。実際はおもちゃ工場があるだけ、という非常にガッカリした結果であったが。

しかしおもちゃ王国は室内である。土曜日は台風一過で明け方までは大荒れであったが、ぐんぐん天気が回復して朝には晴れていた。だから

「おもちゃ王国は雨の日に行こうよ…」

よい天気の日に行くのは勿体ないのである。おもちゃ王国は雨で外に出れず、狭い家の中で退屈している日にこそ行くべきなのだと考える。

「やだ〜。おもちゃ王国行きたい〜」

それでも強力に渋るRを何とか説得して行ったのが、昨日の日記に書いた神宮外苑の児童遊園だったのである。

そして翌日の日曜日…Rの祈りが天に届いたのか、見事雨。

「今日はどこに遊びに行こうか?」

取り敢えず聞いてみたら

「雨だからおもちゃ王国!」

聞くまでもなかったが、Rはぱあっと笑顔になってここぞとばかりに主張。もう断れないではないか。そんなわけで地下鉄を乗り継いで水道橋へ。駅を降りて地上に出ると

「あ、雨止んでる」

だからといって

「じゃあ帰ろうかな…入場料ひとり800円だし…」

ともなかなか言えず。おもちゃ王国内は飲食店はなく、再入場禁止なので

「パパはお昼買ってくるから君達は先に入っていなさい」

僕だけ昼飯を調達しに水道橋駅方面に歩いて行くと、また雨がザー。おのれ傘を嫁に預けてしまったわ。

RとタクRとタク
RとタクRとタク

Rとタクはそんな親父の哀愁とは関係なく思いっきりはしゃいでいた。結局この日は雨が降ったり止んだりで結果的にはこのおもちゃ王国行きは正しかったと言える。

Rにはもしかしたら強力な雨乞いの力が備わっているのかもしれない。純粋な夢見る乙女の底力を見たような気がする。雨乞いの名人だったという空海の生まれ変わりだったりして。

ふたりは昼飯も食べずに遊びまくっていた。せっかく僕が雨に打たれながら買ってきたのだから、ちょっとは食べてくれよ…。

おにぎり空海?なんつって。

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■青山いっちょめいっちょめ、わーお
2008年09月21日(日)
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栃木の公園とは打って変わって、今度は都心の公園である。

神宮外苑の児童遊園に行って来た。周りには国立競技場・神宮球場・聖徳絵画記念館・有名な銀杏並木・東宮御所…といったいかにも首都東京といった名所が目白押しである。

同じ都内でも僕らが住む練馬区某所の鶴亀スーパー・ゲーセンフタバ・おにぎり屋やぐら…といった名所とはビート武とみつまJAPANぐらいの格の違いがある。

児童遊園は有料である。大人200円・子供50円を支払う。これも都心の公園の風格である。公園に入ると

「ダディー!ハリアップ!クァモォン!」

金髪の女の子が叫んでいる。ガイジンさんの親子連れが多いのだ。これもまた都心の公園の風格である。僕もインタナショナルな雰囲気を出さなければならないと思い、

「ヘイヨー!R、タク、レッツラゴー!ちぇけらっちょ!」

練馬ザファッカー的な英語で呼びかけたところ

「ナニソレ」

その金髪の女の子にニヤリと笑われてしまった。君、バイリンガルなのね…。

公園内には幼児用・小学校低学年用・高学年用と年齢別に分けられたアスレチック遊具が設置されている。Rとタクはヘタレなので初見のモノはなかなか遊ぼうとしないところがある。幼児用の遊具でもびびっていたが、

タクR
ようやく徐々に慣れて来て飛び跳ねるようになった。

遊具
中でもお気に入りだったのはコレ。下からよじ登り、滑り台で降りる。中は部屋になっており鬼太郎ハウスみたいなものである。

「お城だー!」

Rとタクはこれを「城」と見立てたようで何度も入っては出ていた。お城となるとディズニープリンセスが好きなRのこと、

「ねえたっくん、お姫様ごっこしましょ」

「うん」

早速タクに持ちかけお姫様ごっこが始まった。

「おかしいわね。王子様がまだ来てないわ」

とRが言うので

「たっくん王子がいるじゃないか。ねえたっくん」

とタクを指差すと

タク
「わたしもお姫様だわ」

我が家の長男はオカマになってしまっていた。

「で、でも君は男の子でしょ…」

「ちがうわ。女の子なの。お姫様よ」

坊主頭のお姫様なんてパンク過ぎる。

ふたりはこの公園が余程気に入ったようで、

「おなかすいた」

と言いながらも昼飯時になっても遊ぶのをやめず、やっと飯を食べに行こうとなったのは午後2時過ぎ。僕はここからは少し歩くけれども青山の「麺屋武蔵 青山」に行きたいと主張した。

超有名ラーメン店「麺屋武蔵」の一門でありながら、何故か全然行列が出来ない穴場的なお店である。残念ながらあと数日で閉店してしまうのだ。

「じゃあそこに行きますか〜」

と歩いているうちにタクはベビーカーの中で爆睡。

麺屋武蔵 青山
「Rちゃんラーメンだいすき〜」

Rは5才ながら1杯食い尽くしそうな勢いで食べていたが、タクにこそこのラーメンを食べさせたかったのに。

オカマではなくイケ麺になって欲しいという願いを込めて…。

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■ああ、幸せの、トンボよ…
2008年09月20日(土)
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栃木の公園その2。

公園を探索することはよいことである。将来ホームレスになった時、その地の利を活用出来る。

実家に帰った時は子供達を遊ばせるため、町の大きな公園によく行く。僕の実家、市とか区じゃなくて町なんである。市役所とか区役所じゃなくて「役場」なんである。市役所と役場…ハンガーとえもんかけぐらいのギャップがある。

それはどうでもいいとして、この公園、僕が子供の頃は雑木林と原っぱのみで、盗賊や鵺や痴漢や野武士や川口浩等がが出てもおかしくない鬱蒼としたところだった。現在は池、人工水路、噴水、スポーツ施設などかなり整備されている。

この日は9月にしてはそこそこの暑さ。娘・R(5才)と息子・タク(2才)は

「おみずであそぶー」

Rとタク
と言って肌着とパンツだけになってじゃぶじゃぶと遊び始めた。なんという子供の自由なことよ。僕が同じことをしてもただちに通報され、

「公園にアキバ系の男がぱんついっちょうで徘徊しているとの目撃情報がありました」

と町の防犯情報メールが回されるだろう。この違いは何なのか。

R達に触発されたわけではなかろうが、そばにいた男子中学生5人組もジャージ姿で次々に噴水に突入し、水浸しになっていた。なんという中学生の自由なことよ。

これが女子中学生だったら一生のおかずになるぐらいの光景なのにに、男子中学生だと野良犬が水遊びしているぐらいに過ぎん。この違いは何なのか。

パンツがぐしょぐしょになるまで遊んだ後、Rとタクは原っぱを駆け巡る。

「パパ、トンボ採って〜」

ああ、もう秋なんだなあ…。空の高いところから僕らの視線の高さまで、たくさんのトンボが飛んでいるではないか。トンボ。アキツ。ドラゴンフライ。エビフライだったらもっといいのに。

「とんぼのめがねはみずいろめがねええええ!」

トンボを追いかけながら絶叫するRとタクもまた極楽トンボ。夜の僕は極太チンポ(見栄っ張り)

「あっ。たんぽぽだ!」

タクがまだ枯れずに種が残っているタンポポを見付けた。

「ふーってする!」

タク
さっそく種を飛ばす。それを見た母がすっ飛んできて

「やめとくれ!の種が耳に入るとツン×になるでしょ!」

母さん、差別用語をそんな大声で言わないでおくれ…。迷信深い母は無視して僕もひとつタンポポを摘んでふーっと息をかけると、種がぶわっと広がって空に散って行った。

「うわー、パパ、じょうずだね」

そりゃそうさ。僕が種を飛ばして出来たのが君達だもの。

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■栃木コゼニーランド
2008年09月19日(金)
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忙しくて疲れ気味なので休みがちです…もう年なのかしらん。

栃木の公園そのいち。

母の「帰ってこーい」「遊びにこーい」「孫の顔見せろー」というありとあらゆる召還術によりたびたび帰っている栃木の実家。気分はFFのチョコボかなんかである。

実家で何して過ごすかというと、娘・R(5才)と息子・タク(2才)を中心に考えることになるので、必然的に外で遊ばせられる公園に行くことが多い。

周りにはわりといい公園がある。そのうちのひとつ、小山市にある小山総合公園は良く整備された広大な公園であり。東京で言えば昭和記念公園や新宿御苑のように入場料200円ぐらい払ってもいいぐらいのレベルだと思うのだがタダである。

しかしそこには変わり種の自転車(20分100円)やデパートの屋上にあるようなアンパンマンとかの電動バッテリーカー(100円)などがあり、結局何百円か使ってしまう罠がある。

何度もこの公園に行っているRとタクは当然これらのことを知っており…

Rとタク
この日も早速自転車に乗り、その後は当然の如くバッテリーカーに走って行き、

「パパ、お金〜」

援交ギャルのようなセリフと図々しさで金を要求して来るし、ぐいんぐいん運転して止まった後は

「お金もどって来ないのォ〜?」

などと言う。ふふ、使ったお金が全て戻って来るなら今頃大金持ちさ。そして

「いちご牛乳のみたーい」

とジュースも要求。ジュースの自販機も設置されているので、いわば小銭飲み込みトラップ満載な公園である。

僕などは小学生の頃ですら100円など滅多に使えなかったものだけれども…今と比較すること自体が間違っているのだろうか。そんなことを考えながらその後はお金のかからない遊び。

R
冠を作るための花を集めるR。

Rとタク
僕とボールで遊ぶタク。ちなみにこの日のタクの格好は「東南アジアのバナナ売り」と呼ばれていた。

思いっきり遊び倒したので充分満足して実家に帰ることにした。ところが…

「道の駅寄ってくけ?子供が遊べるところもあるんだよ」

という母の提案で国道沿いの道の駅に寄り道。

「えーと、どこだ遊ぶところは…」

と探してみたところ、

「パパ、お金は〜?」

RとタクRとタク
これがまたお金がかかるものばっかりで、再び援交ギャルばりのお金要求。ああ、またもや小銭が消えて行く…。普段の買い物などでは滅多におねだりしないふたりなので、こういう時はつい甘くなってしまう。

えてして子育てなどというものはパパと呼ばれるしお金は要求されるし、援交みたいなものであることよ。

公園で援交。なんつって。

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■明朗の日
2008年09月17日(水)
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日曜日と月曜日は栃木の田舎に帰っていた。

僕の祖母に会いに母と嫁と子供達で老人ホームに赴くと、祖母はタオルを折り畳んでいた。

「おばあちゃん、来たよ」

耳のそばで大きめの声で言うと

「よく来たねえ」

とニコニコと笑う。

「僕だよ!かじりんだよ!おばあちゃんの孫!」

来る度に言うけれども祖母はおそらく僕のことを誰だか分かっていない。あまり会いに来れないのが申し訳ないのだが…。

祖母を囲んでせんべいを食べた。髪切ったの?きれいになったね、などと他愛のない話をする。娘・R(5才)と息子・タク(2才)がリスのようにポリポリと食べているのを見て

「いい顔してるねえ。かわいいねえ」

祖母は目を細めてと笑う。今日はご機嫌なようだ。

「うん。かわいいでしょう。僕の子だよ。おばあちゃんのひ孫だよ」

タクなどはお調子者なので祖母の前で

「ぷっぷー。ぷっぷー」

などとふざけた踊りを披露し、それをまた祖母はニコニコ見ている。かつては僕の母がRとタクを可愛がっているように僕も祖母には猫可愛がりされたものだが…と、祖母と並んでいる母を見比べてしまった。

もしかしたらいずれは母も…と考えると月イチ程度しか実家に顔を見せられないことが親不孝に思えてきた。だからといって

「だったら来週も栃木に来ていいんだよ。いや、来週と言わずずっと栃木に住んでいいんだよ」

と悪魔の囁きをする母は卑怯だと思う。実家の周りには職がねーべよ。ま、まあ、あまり老後が安泰過ぎるとボケやすいって言うし…と都合良く考えることにする。

老人ホームはとても綺麗で祖母の部屋も清潔そのものであり、よくケアが行き届いているように思えた。

「いい部屋だよね」

と思ったままのことを口に漏らすと

「ま、老後の沙汰も金次第」

などと母が言うので、悠々自適の母なんかより今の生活でさえカツカツの僕自身の方が厳しい老後が待ち構えているのことに気づき、にこやかな祖母とは正反対にリアルな現実の暗さに包まれてしまったのであった。

祖母の老人ホームを後にして、このようなところに入れたら何の憂いもないのになあ…などと考えつつ、祖母が終始ニコニコ顔で良かったという安心感と共に、理想的な老後のためまだまだ頑張らねばならぬと身が引き締まる思いもしたのであった。

すなわち老後の憂いを断つ。なんつって。

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■やらないか
2008年09月16日(火)
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生きる喜びを感じさせるみだらな行為。

毎度の如く嫁に迫っているので、実はアレの日だったということが最早月例行事となっている。そのことについて深夜、嫁と話し合いの場が設けられた。

「アレの時に迫られるとうざいんだよね」

嫁が単刀挿入、じゃなかった直入に言うので

「だったら貼り紙でもしとけ!『出血大サービス中』って」

さすがの僕も横チン、じゃなかったカチンと来てしまった。

「雰囲気で分からない?アレの時は機嫌が悪いものよ」

ところが嫁は空気を嫁と言う。僕の言い分からすればそんなことを言われても

「お前いつも機嫌悪そうじゃん。だいだいぶすーっとしてるのが普通だろう」

僕に接する時の嫁はいつもナイフみたいに尖っては触るもの皆傷付けるような態度がデフォルト。僕はいつもトンボを捕るかの如く慎重に慎重を重ねて恐る恐るお伺いを立てているのである。を捕まえるのである。

そのようなことを嫁に言うと、ははは…と苦笑いをしていた。その引きつった表情が怖かった。嫁は少し考えた後で口を開いた。

「やりたい時に漂うフェロモンみたいなもんが出てる時があるでしょ。そういう時に誘って下さい」

「だからそんなお色気むんむんみたいなオーラ、ちっとも感じたことねーぞ!少なくともこの5年間はいっぺんもない!」

そんな「ルパ〜ン」みたいな雰囲気、子供が生まれてからはちっとも察したことがない。娘・R(5才)が生まれた後は

「もうそんなことしなくていい」

とまで言っていたし、つまりもうそういうことは不要、ということなのだろうか。少なくとも嫁はしないでも別に困らないようである。そうなると僕のシモの事情はどうなる…。

嫁と話し合ってもちっとも考えがまとまらず、解決しないのであった。

頭の生理がつかない。なんつって。

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■ルナティック猥褻団
2008年09月15日(月)
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お月見。

娘・R(5才)と息子・タク(2才)が月見団子を作っていたのでその季節行事を思い出すことが出来た。近頃そんな風流な風習などぽっくり忘れ、月見バーガーすら食ってなかった。

月見団子製作をさせたのは嫁であり、このような季節のイベントを律儀に行う彼女は磯野家のようである。団子をピラミッド型に積み上げ、サツマイモも添えてベランダに供えると

「あのね、お月様からうさぎさんがお団子食べに来るんだよ!」

とRが僕に教えてくれた。嫁がそう教え込んだらしい。親としてはまだ小さい子供達にはメルヘンを本気で信じていてもらいたいのである。

「じゃあお月様見てみようか」

お月見なのだから肝心なことは月を見ることである。これを忘れてはならない。僕は子供達を抱え上げ夜空の月を探してみると…空の低い位置にあったので赤みがかった不気味な姿であった。うさぎどころか魔物かラビット関根が飛んで来そう。

カマキリ拳法を炸裂させながら空から襲い掛かる関根勤を想像し、思わず

「…怖いな」

と呟くと

「パパ、こわいよう!おうち入る!」

タクも泣き叫んでしまい、まだ見る時間が早かったようだ。

それから風呂に入ったり夕飯を食べたり子供達を寝かし付けたりし、暫くたってからまた月見団子をふと見てみると、いつの間にか手紙が置かれていた。

「Rちゃんとたっくんへ。
 おつきみだんごありがとうウサ。
 おいしかったウサ。
           ウサウサより」

思いっきり嫁の字で書かれていたので

「…ナニこれ」

と聞いてみると

「いやあ…Rが『うさぎさん、お礼のお手紙書いてくれるかな〜」とか言ってたから、ね…用意しなくちゃならないなあと思って…」

メルヘンの設定を保つためにはそれなりの仕込みが必要なのであった。しかし語尾が「ウサ」って…。

では子供達も寝たことだし…と嫁に襲い掛かることにした。満月を見たので狼男になるのは極自然の流れである。ところが

「今アレなの!あっち行って!うざったい」

とのことで超使えない。お月見の夜なのだから

「あなた、もっと突きME!」

「うわははは!月に代わってお仕置きじゃああ!」

という突き身プレイを考案していたのに。

子供達は月見。嫁は月のもの。そして僕は運の月。僕は山中鹿之介じゃないのに、月は我に七難八苦を与えるのか。ならば改めて月に願掛けをしなければなるまい。

お月様、どうか嫁と突き身プレイをやらせてください。

すなわち「突きに願いを」である。

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■家庭内文通
2008年09月12日(金)
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仕事から帰って来ると時々僕の机の上に置いてある娘・R(5才)からの手紙。

今日も

「パパだいすき。ずっといっしょ。Rより」

と書かれた熱烈な恋文であった。なんとなく殺した男のちんぽを切り取り、シーツに血で書かれた阿部定の

「定、石田の吉二人キリ」

というメッセージに似ていると思うのは何故だろうか。今日のこのRの手紙は文字だけではなくイラストも描かれていた。

自画像。息子・タク(2才)。虹。お花。ご丁寧に色も塗られておりとても賑やかで可愛い手紙となっており、僕が人生の中で貰った恋文ベスト10に入るだろう。2通ぐらいしか貰ったことないけど。

翌朝、起きたRが

「パパ、きのうのおてがみのおへんじ書いて」

と返事を要求してきた。それはもっともであるので僕もなんか適当なことを書いて渡したら

「絵も描いて」

と言う。うーむ、会社行く時間が迫っているのだが。しかし可愛い娘のためにいろんな絵を描いた。ピカチュウがうまく描けなくてドブネズミのようになってしまったが…。

「はい描けたよ」

ようやくRに渡すと

「色も塗って」

厳しい!厳しすぎる!

「ごめんね、パパ、もう会社行かなくちゃいけないんだ…」

時間がないことを説明すると

「じゃあパパが会社行ってる間、Rちゃんが色塗ってあげるね!」

とのことで明日渡してあげる、と言う。

「うん、じゃあすてきな色を塗ってね」

そう言って会社に出掛けた。

そしてその翌朝、待っていたのだがRは一向に絵を渡してくれない。

「Rちゃん、昨日の絵はどうしたのかナ?」

痺れを切らして聞いてみると

「あ、わすれちゃった」

がーん。パパ、ものすごい楽しみにしてたんだけどなあ…。

僕が描いた絵は絵に描いた餅ならぬ絵に描いた絵になってしまった。

…あたりまえか!

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■坊主〜夏の終わりに〜
2008年09月11日(木)
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バーチャルネットストーカー・ヨシミさんにネットストーキングされました。穴貸して下さい。


家の中で臭い存在というのは、ほぼオヤジということで相場が決まっている。加齢臭・脇・ちんこ・足、臭うところはいくらでもある。しかし我が家ではちょっと事情が違う。

「臭いよう…」

と嫁がしきりに訴えるのは息子・タク(2才)の

「頭が臭い」

このことである。夏の初めに予め坊主頭にしたのだが、

「まだ汗臭いし、まだまだ暑いし、もう1回頭刈ろうよ」

と主張して聞かない。

「もう1回と言うけれども、丸刈りにする度にタクが大泣きするじゃないか…」

僕はタクを坊主にすることは反対である。坊ちゃん刈りの可愛いタクでいてほしい、というだければない。僕は坊主頭が憎い。いや、坊主頭にしようとする人間が憎いのだ。

前にも書いたが、僕は中学に入学する際強制的に坊主頭にされた。何故囚人のような扱いをされなければならないのかと最後まで抵抗したがそれも敵わず、納得出来る答えを得られないまま丸刈りにされた。

痛々しくも青々となった変わり果てた自分の頭を鏡で見た時は、子供心ながらにカノッサの屈辱ばりの辱めを受けたと嘆き、涙が止まらなかったものである。

だから頭を刈られて泣いて暴れるタクを見る度に、過去の自分に刃を当てているようでとても耐えられないのである。

…というようなことを嫁に訴えたところ

「毎日ダッコしてるのは私なのよ!一番臭い思いをするのも私なのよ!」

所詮強制坊主の規則がない元女子中学生には丸刈り男子中学生の屈辱の思いは分からないようだ。まん毛剃ったろか。

「もともと男の子ってのは捨て犬かザリガニみたいな臭いがするもんだ。割り切れ」

と言っても無駄。あなたがやらないなら私がやるとまで言い出して、バリカンを出し新聞紙を広げ始め、

「さ、タクおいで〜」

とっとと丸刈りの準備を整えてしまった。

「すまぬ。タクよ。君を守ってやれなかった…」

親として子供を守れない挫折感と自分の手を汚さずに済んだという安堵感と、その安堵感を覚えたことによる嫌悪感が複雑に混じり、心が重くなった。

またもや坊主頭のせいでこんな暗い気持ちにならなければならないのか。坊主頭が憎い。坊主憎けりゃ嫁まで憎し。

どうにもならない気持ちで嫁がタクの頭を刈る姿を見守った。また大泣きして大暴れするだろうなあ…と正視に耐えなかったが、

「あれ、たっくん、おりこうさん〜」

バリカンを頭に走らせまくっても一向に泣かないではないか。決して平気という訳ではないが、必死に我慢しているけなげな姿が心を打った。タクの頭はどんどんくりくり坊主になっていく。最早甲子園かマルコメ君を目指すしか道が残されていないほどに。

「タク、偉いぞ。成長したなあお前も」

仕上がったタクの頭を撫でながら、親が思うほど子供は弱くないのかな…などと考えてしまった。坊主頭が憎いのは僕だけなのかもしれない。

こうして我が家に臭い者はいなくなった。いや、僕ただひとりが臭い恐れがあると思い、

「ねえ、パパ臭い?」

娘・R(5才)に確認してみたところ、Rは鼻を近付けてクンクンさせた後

「臭くないよ〜」

とのことだったので安堵した。ところが

「ちんちんは臭いかな〜?」

と僕のみだらな部分に鼻を当てようとするのでさあ大変。実は臭いかもしれないし親として娘にそんな部分を触れさせるわけにはいかない。

「ちょ、だめよ!」

慌てて両手で隠したのであった。

これを「坊主憎けりゃ金玉隠し」といいます。

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■ロケ地:練馬
2008年09月09日(火)
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若さ故体力を持て余す娘・R(5才)と娘・R(4才)を発散させるため、おやじ故性欲を持て余す僕が公園に連れて行った。

さあここで鬼ごっこでもかくれんぼでも思う存分遊ぶがいい!と放流しようとしたところ、何かの団体が公園の真ん中に集まっていた。

よく見るとカメラやレフ板等があり、何かの撮影らしい。まずエプロンをしたり買い物カゴからネギを覗かせたり、いかにもおばさんな格好をしたおばさん(ややこしい)が5人ほど並んでいた。

そしておばさんたちと向かい合う形で、チャラチャラしたダンサー風なイデタチのヒップでホップな若者も5人ほど並んでおり、お互いガンの飛ばし合いをしているのである。

おやじ故性欲を持て余す僕は、つい

「すわAVの撮影か」

などと思ってしまうのだけれども、若者達とおばさん達がくんずほぐれつする様なぞ想像したくもないので、

「ま、邪魔しないで遊ぼうね」

と子供達に声をかけるとRもタクもその辺は分かっているのか、撮影を遠巻きに見ながら遠慮がちに公園のはじっこのブランコで遊び始めた。

ふたりの背中を押してやっていると、おばさん役のおばさん達がゾロゾロとこっちにやって来た。一旦出番が終了したらしく、休憩に入ったらしい。下っ端のスタッフが買って来たマックを頬張っている。

集団のおばさんが全員ゴザに腰を下ろしハンバーガーを食ってる風景というのはなんだか違和感を覚えた。例えればおばさんが横一列で立ちしょんをしているところに出くわしたぐらいの衝撃がある。

普通こういう地べた座りのジャンクフード食い散らかしという行為は、それこそもう一方のヒップホップ集団役のような若者がすることであり、おばさんがすることではない。ていうかお仕事お疲れ様である。

「なんの撮影ですか」

ちょうど僕のすぐ近くに寄ってきたおばさんのひとりに聞いてみると

「木村カエラのPVです」

とのことだった。オサレな人なのだからこんなホームレス臭い練馬の公園ではなく代官山オシャレファックとかもっとオサレスポットで撮影すればいいのに。

僕がおばさんとしゃべっている内にRとタクは

「ぶらんこ、もういい」

ブランコには飽きたようで3人で鬼ごっこすることとなった。わーわーと走るわけだが、公園の真ん中に陣取る撮影班がが邪魔。追いかける度に撮影班を迂回。追いかけられて逃げる時も撮影班を迂回。長良川にいるのは鵜飼。入れてないよ先っちょだけだよ誤解。

だんだんと興醒めになってきて

「おうちかえろ〜」

あまり盛り上がらないままRもタクももう遊びはいいと言う。しかし

「うーん。帰るのはいいんだけどママがね…」

嫁が買い物をしており、終わり次第この公園に来ることになっていたのである。嫁が来るまで帰れないなあ…と考えているとちょうど嫁がやって来た。ミーハーな嫁のことだから、撮影班を見たら絶対聞いて来るだろう、と思ったら

「え、なになに、なんの撮影?」

案の定超ワクワクした顔で撮影班を覗き込んだ。木村カエラの…と教えてやると

「まじ!本人居るの?」

「いねーよ」

この人はちょっと前仲間由紀恵のロケに出くわした時も、ガードマンを薙ぎ倒しそうな勢いで限界まで近付いていったもんなあ…。ファンでもないくせに。

「帰るべよ。この有様じゃ思いっきり遊べないからさ」

嫁はもうちょっと見ていたそうであったが、とっとと帰ることにした。性欲を持て余す僕であるが故に、

ロケよりオイロケが好きなのである。

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■山車引きたいんだしー’08
2008年09月08日(月)
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週末は氷川神社系のお祭りがそこらじゅうで行なわれていて、大人の御輿、女御輿、子供御輿、さまざまな御輿が近所を練り歩いていた。

僕が通りかかった時は結構な暑さで、巡行途中の御神輿の一行が休憩していおり、

「ちょっと向きを変えますので何人か手伝ってくださーい」

と若い衆が声をかけてもこの暑さの中バテバテでなかなか人が動かず、痺れを切らしたオヤジが変わって

「おらー!ちょっと手伝えよー!」

とメガホンでマジ切れしていたのが微笑ましい祭りの風景。

子供御輿も担げない小さな子供達には「山車引き」があった。

山車
ちっちゃい子供達が「わっしょいわっしょい」と綱を引っ張って山車を動かすのである。うちの娘・R(5才)と息子・タク(2才)はそれに参加した。

去年も参加したのだが、その時のRは辛うじて綱を引いていたのだけれどもタクはものの10秒で泣き出してリタイアという有様であった。今年はどうなるか…と思っていたら

R
Rは見事最初から最後まで山車引きを頑張った!偉い!一方タクはというと

「やーだ!やーだ!」

去年と同様泣き出し、僕や嫁にずっとだっこされたままであった。辛うじて一時的にやる気を出して

「わっしょい!」

と綱を引いていた時もあったがそれもものの5分で

「もういい」

再びダッコを要求。山車引きのコースには子供達を疲れさせないよう&飽きさせないように何箇所も休憩ポイントがあり、その都度お菓子が配られていた。ゴール地点ではおもちゃも与えられる。それが絶大な効果を示していた。

タク
お菓子が配られる時だけは元気なタク。ほんの5分山車を引いただけでドッサリお菓子を貰い、練馬のキャバクラ嬢レベルの時給ぐらいは稼いでいたのではないだろうか。

しかし去年と比べるとRは完走、タクは10秒から5分、これでも成長しているわけであり喜ぶべきことなのかもしれない。

ヒッパレーヒッパレー。山ー車をヒッパレー。
ヒッパレーヒッパレー。つーなをヒッパレー。
ヒッパレーヒッパレー。みーんなーで、ひー、ぱー、れー!

お菓子とオモチャをダシに山車を引かせるお祭りであった。

完。(何が「完」なんだか)

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■髪を切った嫁に、違う人みたいねと(言えなかった)
2008年09月07日(日)
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ラーメン屋で昼飯を食べた土曜日。

僕がつけ麺を頼むと息子・タク(2才)が

「らーめん、つけめん、ボクいけめん!」

お約束のように叫び、自分のラーメンが運ばれて来ると

「すたっふぅ〜。ちっちゃいお皿くださーい!」

もう穴があったら入りたくなった(入れさせてくれる穴募集中。みだらな意味で)

ヤケにテンションが高いなあと思っていたらやはり眠かったようで、食べるだけ食べると嫁の胸の中でガーガー寝てしまった。腹が減ったら食い、眠くなったら女に抱かれて眠る。最高の人生ではないか。

飯を食い終わると嫁は美容院に行くという。ストパーをあてるので4時間ぐらいかかるそうだ。だから僕は娘・R(5才)と寝ているタクと留守番である。タクが起きない限りはどこにも遊びに行けないし…と考え

「Rちゃん、みんなで昼寝する?」

と革命的な休日の過ごし方を提案すると

「あなたは寝ちゃダメ!あなたが一番寝たら起きそうにないんだから!」

嫁から釘を刺され、嫁は美容院に出掛けて行った。残された僕はタクを布団に寝せてRと遊ぶことにした。

「Rちゃん、何して遊ぶ?」

「お絵描き」

しこしことプリキュアだアンパンマンだと描いていると予想通り僕にも睡魔が襲いかかる。僕は万年寝不足なのである。

「Rちゃん、パパも寝ていい?」

「いやあん、寂しい」

一応聞いてみたが当然Rはそれを許すわけもない。ああ、タクが羨ましい。我慢に我慢を重ねていたが意識が朦朧とし、アンパンマンを描いているつもりでも棲星怪獣ジャミラのようになってしまい

「それアンパンマンじゃない!」

Rにダメ出しを食らい最早これまで。30分後にケータイが鳴るように設定して

「ごめん、ちょっとだけ眠らせて」

「えー。しょうがないなあ。もう」

妙に大人ぶったRの反応にちょっと萌えつつ

「タク、パパもすぐそっちに行くからね…」

すぐに眠りに落ちた。

30分後。ケータイアラームが奏でるPerfumeの曲でちゃんと起きた僕は偉い。

「あっ。パパ起きた!」

「すまんねR。じゃあまた遊ぼうか」

「寂しかったよう」

「ごめんね。でもママには内緒ね。言うとパパだけ君達と別々に暮らさなきゃならなくなるかもしれないからね…」

とRを諭し、

「タク、君もそろそろ起きようね!」

タクも起こして3人で外に遊びに行ったのであった。

夕方、予定の4時間を余裕でオーバーした嫁は麗子微笑像のような頭になって戻って来た。高い金と長い時間をかけてそれか。もしやそれは毎夜の如く夜這いする「夫除け対策」なのだろうか。しかし思い付いたままそれを口にすると災いの元になるので何も言いますまい。

「みんな何して遊んでたの?」

あたふたと夕飯の支度に掛かりながら子供達に聞く嫁に

「パパもたっくんも寝ちゃって寂しかったよ〜」

R、あれほど言っちゃダメだとって言ったのに…。嫁はますます麗子微笑像のような不気味な笑みを浮かべ

「やっぱり寝てたのね、あなた…」

その恐ろしい顔は僕に性的な意味でしばらく立てないほどのショックを与えるのに充分であった。天網恢々疎にして漏らさずとはまさにこのこと。

はあ…ちんちんかいかい。

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■父さんこのイモ何のイモ
2008年09月06日(土)
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「Rちゃん、明日いもほりなのよ〜」

娘・R(5才)の幼稚園イベントで、わざわざ大型バスで埼玉まで芋掘りに行くという。都会っ子ってすごい。僕の故郷栃木などはイモ畑なぞちょっと歩きゃそこらじゅうにあったのに。

Rからそんな話を聞いた日の夜、仕事から帰って来てぼーっとしていたら、背後から嫁がそーっと近付く気配がした。すわ曲者、と気付いた時には既に遅く、

「うわあああ!なにすんだよう!」

なんと僕のズボンの裾をまくり上げるではないか。スカートめくりは子供の頃毎日のようにやったもんだが、ズボンめくりなんて初耳である。

「なにすんだよ!痴漢!えっちすけっちわんたっち!たっちたっちここにたっち!」

必死こいて抗議をすると

「あっ!これだ!」

と僕の靴下をつまんだ。

「何が『これだ』なんだよ」

「この靴下を芋掘りの時にRの靴の上から履かせるの」

「はあ?」

「泥よけのためよ。この靴下朝から探してたのよ。これが一番薄いから」

「はあ」

「見つからなくておかしいなあって思ってたら、チッ、履いてやがったか」

「そりゃ履くだろ。履いちゃ悪いか」

何が悲しいって、中4日のダルビッシュ並の主力ローテーションで履いている現役バリバリの靴下を、いともあっさりRの芋掘りの犠牲にされるとは…このことである。親というものはスネを囓られるだけでなく靴下も没収されるらしい。それでも愛しいRのためである。

「明日は父の臭いがたっぷり染み込んだ靴下でイモを掘るがいい…」

「バカ、これから洗うのよ」

僕は強制的に靴下を脱がされた。なんならその他も脱いで種イモを見せたかったが明日Rが掘ってくるイモはそれよりも比べ物にならないくらい大きいだろう。つか普通に長靴履かせないのか?

翌日、Rはいつもより早く起きて元気よく出掛けていった。結果その晩の夕食に、4日ぐらいため込んで出した一本糞レベルの大きなサツマイモがどーんと出された。Rが大きな成果を挙げたのはめでたい。しかし困ったことに

「…僕、サツマイモ嫌いなんだよね」

と嫁に言うと

「あなた何言ってるの!Rがあの小さな手で一生懸命掘ったイモを…食べないなんて!」

八王子のジャガイモのような顔をして怒った。

「でも…」

僕のメシとして出されたのは、ドンブリ飯と松屋並のガッツリギトギト肉料理、そしてイモ。自衛隊のメシみたいである。

「量的にも無理だよコレ!」

「いや、ちょっとでいいからさあ」

じゃあちょっとだけよーん、と食べてみると、やはり僕はサツマイモの甘さと、始めパサパサ後からねっとりの食感がダメであり飲み込むのに苦労したけれども、翌朝起きたRにはニッコリ笑って

「とてもおいしかったよ〜」

ごめんよお前の父ちゃんは大嘘つきや…。

玄関にはRが穫ってきたサツマイモがゴロゴロとある。

「Rちゃん、これ全部手で掘り掘りしたの?手痛くならなかった?」

と聞いてみると横から嫁が

「手にもあなたの靴下をかぶせさせました」

僕の貴重な靴下が2足も犠牲に!つかそこは軍手だろ!あ、サイズがないのか…。まあ大量のイモと、Rの貴重な体験の前では、親父のくたびれた靴下2足の価値などは屁のツッパリにもならないだろう。

サツマイモだけに屁がつきものということで…。、

これを全て掘ったというのはなかなかの労力を凄い。、

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■ぶれまくりビデオレター
2008年09月05日(金)
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娘・R(5才)の幼稚園で誕生日会があったそうな。

毎月行なわれているのだが今回は8月生まれの子が対象であり、Rもそのひとりとなった。誕生日会には親も見学してよいらしく、

「ほれ、ビデオに撮っておいたから」

嫁がビデオカメラを差し出したので見てみることにした。再生ボタンをポチッとなとすると、いきなり上下左右にぶれまくった画面が出、目が回りそうになった。

「なんじゃあこりゃあ」

「あ、これタク(2才の息子)が暴れてたから…」

とのことで…ようやく画面が静まると、Rを含む全学年の8月生まれがステージに登り、何故か王冠をかぶっている姿があった。そしてその他の子達がハッピーバースデーを歌う。Rは聞いている間、時々こちらに目を向けてさりげなく手を振ったりしていた。その仕草が…かわいい。

「うちの子が一番可愛いうちの子が一番プリティうちの子が一番キュート」

と齧り付きながら見ていると、その後年長・年中・年少組がそれぞれ歌のプレゼント。トンボのメガネは〜♪などと歌っていた。歌の多いお誕生会だこと。

最後はオオトリとして園長がヒップホップなだぶだぶスタイルで登場し、

「ここでTOUJOU!気分JOUJOU!
 俺がENCHOU!授業もENCHOU!

 ハッピーバスデーおめでと感激!
 園長今年でいよいよ還暦!
 
 きょわきょわ(スクラッチ)

みんなで遊ぶぜ滑り台!
君達園児は遊び放題!
園長鼻毛が伸び放題!
血圧やばいぜ180台!

Say Ho〜!(Ho〜),Say Ho〜!(Ho〜)
Say Ho〜!(Ho〜),Say Ho!Ho!Ho!Ho!Hoo〜!

という祝福のストリートパフォーマンスが…いやこれは嘘である。歌の後はそれぞれ誕生月の園児に先生がマイクでインタビューをしていた。Rには

「お名前をどうぞ」

「幼稚園ではどんな遊びが好きかな?」

などと聞いていたが、Rの声は蚊の泣くような声だったらしく、周りのガヤガヤ声にかき消され殆ど聞こえなかった。一応緊張していたらしい。それが終わると会は終了で、退場する姿が最後に映って映像が消えた。

「やっぱりRが一番可愛い〜」

暫く余韻に浸っていたら嫁が溜息を付いて言った。

「見たから分かると思うけど、もうぎゅうぎゅう詰めでさあ、すごい暑かったの」

「はあ」

「だからタクも『ちゃちゃ(麦茶)飲みたい』って暴れててね」

「さっきのブレはそれか」

「ひとり思いっきり吐いちゃった子もいたのよ」

「まじでー」

そういえば幼稚園や小学校の低学年の頃は突発的なゲロ事故が時々起きていたものである。そんなことを思い出した。小さい頃子供はデリケート。

「いきなり『んべろっ』って音がしたと思ったら先生達が猛ダッシュで駆けて行って…」

「いやリアルに語らなくていいから」

可哀相なことに、その子はバースデーがリバースデーになってしまったのだなあ。

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■美容淫
2008年09月04日(木)
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「今度の土曜日、出かけてもいい?」

と嫁が言った。すわ、有閑マダムの集いか。もしくは子供達の新しい父親が見付かったか…と慌てふためいた。

「いいけど…どこ行くの?」

「美容院」

なんだ…ほっと胸を撫で下ろした。だが、

「美容院ならそんな時間かかんないじゃん」

と問い詰めたところ

「4時間はかかるよ」

「なんでよ!こだわりのカレー煮込んでんじゃねーぞ」

「ストパーかけるの」

ストパー…。昇龍拳とかヨガフレイムとかのアレか。いやそりゃストツーだ。メールを1日400通ぐらい送っちゃうアレか。いやそりゃストカーだ。路上で

「アホちゃいまんねんパーデンネン」

とパフォーマンスするアレか。いやそりゃストリートパーデンネン、略してストパーだ(だんだん苦しくなってきた)であるいやいや分かっている。分かっているぞよ。

「ストパーって、お前元々直毛じゃん」

嫁はストパーなどかけなくてももっさりした直毛である。今も呪いのお菊人形みたいな頭であり、その必要性はないと見た。だからそう言ったのだけれども

「もっとストレートにしたいの」

とのことであった。ハリネズミみたいな頭にしたいのだろうか。よく分からないがあまり突っ込み過ぎるのも趣がないので

「…まあ行っといで」

嫁なりのエレガンスを納得するまで追求するがいいさ、と承諾した。勿論僕の思惑もある。土曜日の子供達の面倒を僕が見る分、夜は僕が嫁の肉体奉仕にて面倒を見て貰おうという算段である。

僕の息子(性的な意味で)もすぐストパーがかかってしまうから…。4時間どころか1分で。

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■ラブミー・カレンダー
2008年09月03日(水)
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娘・R(5才)の夏休みが終わった。

ずっと壁に掛かっていたRの夏休みカレンダーもその役割を終え、幼稚園に提出するという。そこには1日ごとにカレンダー付属のシールを貼るスペースがある。天気のシールとうんちのシールである。

Rは毎日天気を確認してはシールを貼り、うんちが出たと言ってはシールを貼っていた。そして空いたスペースに嫁が書いた「今日はどこどこのプールに行きました」などのコメントが残っている。まさにRの思い出がいっぱい詰まったメモリアルカレンダーである。

僕もこのようなカレンダーを使い、まぐわった日に温泉マークのシールでも貼りたい。しかしあまりにも貼る機会がないため逆に悲しいメモリーになりそうである。

「パパ、みてみて」

幼稚園に持って行く前にRがその総決算を見せてくれた。カレンダーの最後のページに、大きな絵があった。この夏一番の思い出をRが描いたのである。それは、

「これは、みんなでプールに行った絵なのよ」

とのことであった。そうか。やはりプールなのか。この夏一番遠出をしたのは海だけれども、Rと息子・タク(2才)は海は怖がるばかりであった。せっかく遠出をしても近所のプールの方が思いっきり楽しんでおり、張り合いがなかった。

小さい子って海よりプールなんだな…と考えると、そういえば僕も思い当たる節がある。もともと海なし県の栃木に生まれ育ったので、小さい頃は海に行ったことがなかった。初めて見たのは今のRよりもっと遅かったのではないだろうか。

初めて海を見た時のことはよく覚えている。いきなり青一面の大海原がドカーンと目の前に広がり、初めて見るゆるやかにカーブする水平線に吸い込まれそうになった衝撃。大自然のあまりのスケールのでかさにやはり僕もしばらく海が怖かったのだった。

あの幼き日の驚きと感動…。忘れておったわ。水平線よりもビキニギャルのオパイに目が行くようになったのはいつからだろうか。

「ねえパパー…」

僕が惚けているのでRが腕を引っ張った。おおそうじゃ。Rのカレンダーである。Rはカレンダーの1日1日を指差して説明する。

「これはー、うんちが出た日でー、これはー、うんちが出なかった日でー、これはー、うんちが出た日でー」

「ちょっと待て、君の夏休みはうんちしかないのか」

そんな説明だと、まるで夏の思い出が脱糞の有無しかなかったかのようではないか。2008サマー。シット・オア・ノット。5才の娘の思い出がそれだけとは悲し過ぎる。

わっかい娘が♪だっぷん。お色気ありそで♪だっぷん。

ともあれRの夏休みのカレンダーは、最後のページの絵と、

「これ、貼ったのよー」

とRが得意気に話す、ひときわ大きな

「よくがんばりました」

と書かれた金メダルシールによって締め括られていた。

幼稚園が始まると夏の思い出に浸るまもなく運動会の練習が始まる。なかなか園児も忙しいなあ…と感慨に耽っていたら

「金メダルシール、たっくんもはりたかった!」

横からタクが突然ダダをこね始めた。余程そのシールが気に入ったらしい。

「たっくんも幼稚園に入ったら出来るようになるよ」

ないものはしょうがない、と必死にあやしても聞く耳持たず

「たっくんのしーるは?たっくんのシールはぁあああ?」

とうとう「うわーん」と泣いてしまった。

「今朝むちゃくちゃ早く起きたから寝不足で不機嫌なのよ…」

と嫁は言うが僕は違うと思う。タクはこう言いたかったに違いない。

そのカレンダーのシール、おれんだー。

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■T-SHOCK(定食)2
2008年09月02日(火)
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日曜日、ちょっと遠く離れた公園で子供達と遊ばせていた。

12時を過ぎて、娘・R(5才)と息子・タク(2才)がお腹が空いたと言い始めた。

「あなた、お昼どうする〜?またあの定食屋にする〜?」

嫁は昼飯を作る気はさらさらないようだ。生理中なのだろうか。さらさらのさらさーてぃ。

「あの定食屋」というのは、この公園の近くの大山という街の定食屋である。午前中遊んだ後、何度か利用したことがある。以前日記にも書いたことがある。(こちら→クリック

安くて美味しくてボリュームがあり、日曜だと女の子の赤ちゃんがいる。店を切り盛りしているご夫婦の娘さんなのだが、日曜だけは保育園が休みなのだそうだ。

お店のベビー椅子にちょこんと座って客の様子をニコニコと眺めていたりスヤスヤと昼寝をしている姿がとても可愛らしい。Rとタクにとっても気になる存在なようであり、行くたびに話しかけたり握手をしたりしている。

「赤ちゃんがいるお店屋さん、覚えてるか?」

と子供達に言うと

「おぼえてるー!」

「じゃ、そのお店でごはん食べようか」

「うん、いいよー!」

という訳でその店に行くことにした。ゾロゾロと4人歩いて行き、まず僕が店の扉を開けると、ベビー椅子に赤ちゃんは座っておらず、奥さんもいなかった。ご主人とアルバイトだろうか、若い女の子がいるのみ。

今日はいないのか…まあよそさまの家族のことをあまり詮索するべきではないだろう…そんな常連でもないし…と思いながら扉を開けたままRとタクを入れさせると

「あれぇ?きょう、あかちゃんいないのー?」

タクが思いっきり大声で叫んだ。あんた、強気の内角攻めのような直球だなあ…。僕が思わず苦笑いしてご主人と目を合わせると

「いやあ、実は今朝41度の熱を出しちゃいましてね…今病院で女房が付き添ってます」

とのこと。

「そりゃあ辛いでしょうね…。子供はすぐ熱が上がりますけど41度はさすがに…」

子供が高熱を出しても働かなければならない父親の気持ちはよく分かる。ましてやまだ1才になりたてぐらいの一人娘。居ても立ってもいられないのではないだろうか。

しかしそこはプロである。出て来た料理はいつもどおり美味しかった。ご主人は穏やかならぬ心境かもしれないが、店の空気もいつもどおり穏やかで、テレビの音だけが響いていた。どういう必要性があるのか分からないが、エド・はるみが苦しみながらえらい長距離を走っている姿が映し出され、

「あっ!ぐーぐーぐーのおばさんだ!コォー!」

タクがまたもや大声で…お前、いつも直球ばかりだよ…。

「赤ちゃんお大事に」

店を出る時にご主人に声をかけた。

「あ、どうも」

と返ってきた。こういう時の定食屋の主人というのは店を離れるわけにも行かず辛そうである。とても僕には出来そうにもない。どっちにしろ僕は料理はからっきしダメなのだが。

僕が出来るのは生殖屋ぐらいである。

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■プールサイドに機関銃(のような雨)
2008年09月01日(月)
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土曜日のこと。天候が思わしくなかったが、「としまえん」のプールに行った。

天気予報は曇り時々雨でひょっとしたらゲリラ雨も追加、な状況で何故敢えて行ったのか。それは「としまえん」プール入場券の期限が8月いっぱいなのである。

「やりくり上手な僕」

を気取って金券ショップで予め安く買っておいたのが逆にアダとなってしまった。先週末も今週末も天気が微妙。やりくり上手なんかではなく、単なるセルフわいせつ行為「やりまくり右手」でしかなかった。

この日も朝からしとしと雨が降っていて

「ダメかな…」

神よ…と天を仰いでいたのだが、10時半頃いきなり晴れ間と強い日差しが降りてきて気温がぐんぐん上がった。

「行くなら今だ!」

嫁と大慌てで娘・R(5才)と息子・タク(2才)を抱えるように出発し、地下鉄に飛び込む。豊島園駅で降りて

「さあ行くぞー」

と地上に出ると、

「あっ!曇ってる!」

僕らが地下にいて目を離した隙に再びどんより寒々な天気になってしまっているではないか!

「でもまあ雨降ってないし…」

ここまで来てもう引き返せない私達。プールに入るしか道は残されていなかった。

「じゃあ泳ぐべ」

「およぐおよぐー!」

天候に不安を感じながらプールに入ったら冷たいったりゃありゃしない。テンションが高かったR達も流れるプールを1周しただけで

「さむいー。もういいー。もう出るー」

早々にギブアップ。じゃあ飯でも食べるかね…とプールサイドでゴハンを広げていたらそこに雨。何なのこの仕打ちは!雨はすぐ上がったけれども、気温は上がらずRとタクも藤木みたいな唇の色をしているのでプールは諦め、出ることにした。

「せっかくだからなんか乗り物でも乗る?」

と子供達に言うと

「アンパンマン乗りたい〜」

「おもちゃハウスで遊びたい〜」

「クレープ食べたい〜」

リクエストがガンガン。自称やりくり上手の僕が買ったプールチケットには乗り物料金は含まれていない。別料金である。その都度料金を払い、安物買いの銭失いを絵に描いたような僕であった。

やりくり上手だと思っていた僕であったが、結局のところ単なるセルフわいせつ行為の
やりまくり右手でしかなかった…。

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