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■リサイタル開いたる。
2002年08月31日(土)
そんなわけで嫁父が出演する「詩吟リサイタル」にいくハメに。

嫁と嫁母の2人にばっくれられ、1人会場に向かう僕は
今後嫁の実家との付き合いを改めなければならない

などと考えつつ。

会場に着いて受付でチケットを渡すと、
引き換えに細長い箱に入ったものを渡された。

開けてみるとペンライトが入っていた。

え。これって。もしかして。

詩吟にあわせてペンライトを左右に振ってくれってことなのか。

そんな80年代アイドルコンサートみたいな演出イヤだあああぁぁ…。

この時点でこのままUターンして近所の美少女Rちゃんにでも
ちょっかい出したい行きたい気分になったのだが、

「いやーお父さん、見ましたよ、凄かったですねえ!」

という、良い婿を演じるためには中に入らなければならぬ。

チケットの番号に書いてある席を探し、座る。
隣は当然空いている。逃げられた嫁の席だからね!!
…どうしようもない悲愴感が漂ってきてしばらく、

客席の照明が落ち、とうとう「詩吟リサイタル」が始まった。

嫁父がワンマンショーをやる、というのでは勿論なく、
何十人もの人達が入れ代わり立ち代り唸っていく。
ひとり5分ぐらいか。

暗い客席の中でちらほらと明かりがいくつか見えた。

受付で配っていたペンライトを照らしてパンフレットを
見ている人達だった。

ペンライトの苦悩、解決。

そうこうしているうちに登場した嫁父は。。
詠いながらエクスタっていた。

「よし、見た!」

とりあえず嫁父の詩吟は聞いた!
既成事実っつーか、アリバイが出来たので
公演途中であるがとっとと帰った。
最後まで聞くなんて三角木馬の拷問に等しい。

そんで夜、嫁の実家に電話するすてきな婿さん。

「いやーお父さん、見ましたよ、凄かったですねえ!」

「あれえ?公演が終わってお客さんがみんな帰るとき、
 わたしら見送ってたんだけどな〜。君、いなかったね〜」

「え…」

「終わったらすぐ帰っちゃった?」

途中脱出しました…なんて言えない。
今日もアリガトウゴザイマシタ。


■よさのあきこ。
2002年08月30日(金)
仕事から帰ってくると、嫁はいなかった。
机に封筒と嫁のメモが置いてあった。
さては

「お世話になりました。実家に帰ります」

という三行半か。汗ばんだ手でおっかなびっくり取ってみると、
封筒の送り主は嫁の父であった。
中からチケットが出てきた。

「詩吟リサイタル」

うわ。詩吟は嫁父の趣味で、年に数回こういった
イベントに出て唸っている。
要するに、「俺の詩吟を聞きに来い」というわけだ。

詩吟なんて聞きに行ったところで僕はのび太より速く
寝てしまうことうけあい。

あのビブラートかかりまくった声で

「こ〜よ〜い〜あ〜ううう人、み〜な〜美しきいいいいい」

なんて、のったらのったら詠まれたらラリホーの700倍ぐらい
効く。


だが、一応義理人情の世界で断るわけにもいかない。
チケットを見ると、日付は…明日じゃねえかよ!

「S席 5列目 45番」

思いっきりアリーナ席じゃねえかよ!
ますます断れない感じである。…行くしかないか。

しかし、「リサイタル」なんて言葉、ジャイアン以外で使ってる人
初めて見た。

それから、嫁のメモに目を移した。

「私は夜勤明けで行けません」

…逃げられた。

もう既に半ベソの状態で嫁の実家に電話してみた。

嫁母が出た。

「あの〜、お母さんはもちろん行きますよねえ?」

「やだ〜。私は行かないわよ〜」

おいおいおいおい!
母娘そろって逃げられた。

嫁の家族って…。

今日もアリガトウゴザイマシタ。


■脱線旅行プラン。
2002年08月25日(日)
僕と嫁は新婚旅行をしていない。

先月、ベルリンに行くはずだったのだが、
嫁の妊娠が発覚し、中止。

その後、結局子種も流産してしまった。
嫁は僕らの反対を押しても行く気満々だっただけに
一層心残りなものになった。

嫁の流産による心の傷はまだ後を引いていて、
眠れぬ夜が多いようだ。

こんな時こそ気分を変える為に新婚旅行に
出掛けたほうがいいのかもしれない。

オーストラリア東海岸とかベタなものはイヤである。
どんなプランがよいだろうか。


ヒッチハイクでアメリカ横断とか。

そりゃ、貧困旅行だ。

正月を狙って行ってみるとか。

そりゃ、新年旅行だ。

実は、近所の美少女Rちゃんとしっぽり旅行したかったりして。

そりゃ、淫行旅行だ。

宿泊先でずーっとエロいことしてたりして。

そりゃ、ちんこ旅行だ。

…。

産まれぬまま天に召してしまった我が子を
どこかの寺にでも奉る旅、というのも
いいかもしれない。

鎮魂旅行。

今日もアリガトウゴザイマシタ。


■オフィスでムフフな夢のまた夢。
2002年08月24日(土)
近所の美少女Rちゃんは仕事が忙しいようで
ここのところ会えないので寂しい限りである。

かく言う僕もほとんど午前様の帰りなので
ますます会える時間などない。

なんとかこの状況を打破する策を考えねばなるまい。

ひとつ手がある。

それはRちゃんを僕の職場のバイトか派遣社員として雇うこと。
もしRちゃんが希望すれば、の話だが。

実際、今も庶務っぽい仕事は派遣社員にやってもらっている。
残業は本人が希望しない限りない。

僕の仕事の補助…すなわち、

「コピー取って」とか
「郵便出して来て」とか
「ガリガリ君買ってきて」とか
「ゴハンあーんって食べさせて」とか頼めるようになり
( 一部労働基準法に触れるものあり)

僕は雑務が減って早く帰れるし、
Rちゃんも強制残業はないので早く帰れる。

たまには仲良く一緒に帰ってしまったりして。

会社に行けばいつもRちゃんに会えるし、
僕にとってはいいことだらけ。

ちょっとシミュレーションしてみる。

僕はおもむろに書類を取り出し、

「○○君(Rちゃんの本名)、これをコピーしてくれたまえ」

と、Rちゃんに頼む、Rちゃんは

「かじりん、何部コピーすればいいの?」

と…答え…ってだめじゃん。

ハンドルネームで思いっきり呼ばれそうな可能性が…。

ネットの知り合い以外で僕のことを「かじりん」と呼ぶのは
Rちゃんだけ。

何故かというと、「かじりん」の名付け親は
Rちゃんその人だからである。

親には逆らえないので、この案、しばらくお蔵入り。

今日もアリガトウゴザイマシタ。


■仕事しろ。
2002年08月23日(金)
最近、近所の美少女Rちゃんの姿を見ないので
いい年こいてメランコリックな僕である。

よく彼氏と2人でゲーセンにいるのだが
ここのところ見かけるのは彼氏だけ。

一体どうしたんだろうか。

僕は黙々とメダルゲームをやっている
Rちゃん彼氏に近づいて、ちょっと考えた。

「やあ。Rちゃん来てないの?」

露骨にそんなことを言うと、Rちゃん目当てなのが
バレバレである。
少し他愛のない話を挟んでからおもむろにに
本題に入ることにしよう、と考えて

イカシたアメリカンなジョークとか
ウィットに富んだフレンチっぽいエスプリとか
どうしようもなく最悪なジャパニーズのオヤジダジャレとか

昨日見たニュース受け売りの時事ネタとか
ピンクレディーの新曲の話とか(いつの時代だ)

ネタを探したのだが大して思い浮かばず

「こんばんワイン〜。ところでRちゃん来てないの?」

自分でも思いつく限り最低の切り込み方となってしまった。

「いや〜寝てますよ〜仕事が忙しいみたいで」

Rちゃん彼はメダルゲームのボタンをぽちぽち押しながら
けだるそうに言った。

ゲーセンの店員を辞めたRちゃんの今の仕事については
僕は断片的な情報しか知らない。

インターネット関係…EXCELを使う…集計の仕事…。

そんなことぐらいしか聞いていない。

クリスマスの時ここのゲーセンでサンタのコスプレをして
ゲーセンオタク共をハアハア言わしめていた頃と比べると
想像できないほど地味ー。

「そんなに忙しいのか?どんな仕事をしているの?」

と、彼氏に聞いてみたのだが

「さあ…何やってるんでしょうね…」

さあって、あんた…。彼氏のくせに…。
ちゃんと面倒見ろよおおお!

僕が養女にしてしまうぞ(無理)
今日もアリガトウゴザイマシタ。


■エロサイト 晒さナイト。
2002年08月22日(木)
確か前にも書いたことがあるが、
嫁もホームページを作っている。

ご丁寧に、日記がふたつある。

ひとつは普通の日記。そしてもうひとつは…

エロ日記。

僕と嫁の、まあ、その、アレな方面のことを
臆面もなく書いている。

僕は怖くて滅多には見に行かない。
恥ずかしいので辞めろと嫁にいつも頼んでるのだが
何故か辞めてくれない。

しかしいくら色っぽい文を書こうが実態は
お互い貧相な体な僕と嫁のまぐわい。

サギじゃん。

「近頃、アクセスが増えているの〜」

嫁がそんなことを言ったので気になってしまい、
久しぶりに嫁のそのサイトを恐る恐る覗いてみた。

去年の11月から始めていたらしいが、
カウンターが6万を越えていた。

皆様、申し訳ございません。

しかし、見られた数が6万人とは…

東京ドームの巨人戦より
人数多いじゃねえかよ!

穴があったら入れたい…じゃなくて入りたい。
まじで。

無論嫁も道連れ。
今日もアリガトウゴザイマシタ。


■のび太さんのエッチ!
2002年08月20日(火)
昨日、午前様で会社から帰宅。
家の鍵を取り出してドアを開けようと思ったら

鍵が、ない。落としたか…。

家の中には嫁がいるので呼び出せば良い。

ピンポーン、と呼び鈴を押す…が返事がない。

外にある給湯器がブオンブオン回っているところをみると
どうやら風呂に入っているようである。
繰り返し押してなんとか気付いてもらうしかない。

ピンポーン。「旦那が帰ったぞー」…返事なし。

ピンポーン。「NHKでーす」…返事なし。

ピンポーン。「洗濯屋ケンちゃんでーす」…返事なし。

…。問題。

「ビデオのVHSとは、何の略?」

ピンポーン。

「ヴァーチャルHシステム」

「ファイナルアンサー?」

と、嫁が脂ぎった顔で返事して来た…わけがなく。

何十回目かの呼び鈴でようやく嫁が気付いて開けてくれた。

しかし、僕も嫁もスペアのキーがなく、合鍵を作る時間もなかった。
なので今日の帰宅時も嫁に開けて貰うしかない。
僕はそう嫁に頼んで鍵無しで家を出た。

そして、今日は昨日よりだいぶ早く帰宅。
なのに、給湯器がブオンブオン…。また風呂か…。

おまえは、しずかちゃんかっ!
今日もアリガトウゴザイマシタ。


■突撃我が家の晩ゴハン。
2002年08月19日(月)
うちの晩ゴハンは

嫁、作る人、僕、食べる人。

ちなみに、僕の帰りはいつも遅いので
晩ゴハンは0時近くなる。

ヨネスケに突撃される恐れはない。

嫁はいつもちゃぶ台にテーブルクロスを敷く。
僕がよく食べながらこぼすからだ。

いつものようにボロボロとこぼしながら食べていたら

「こぼしちゃ、だめ!」

さすがに嫁が切れた。

子供に説教するようなコト言いやがって…
(実際子供みたいなことしてるくせに)

僕はムッとして無言で食べ続けていたら

「Rちゃんがくれたテーブルクロス、汚しちゃダメでしょう?」

嫁は驚くべきことを言った。

「え…?これが…?いつ…?」

嫁の誕生日は平気で忘れる癖に
Rちゃんのことなら抜群の記憶力の僕である。
それなのにさっぱり覚えていない。

「Rちゃんが結婚祝いにくれたんじゃないの」

どごーん。頭の上に雷が落ち、思い出した。

近所の美少女Rちゃんは僕らが結婚した去年、

「お祝いにあげる」

と、プレゼントをくれたのだった。そのモノは嫁が受け取っていて、

僕はRちゃんが贈り物をくれたこと自体でうかれ、
中身を確認するまでもなく大感激大感涙大脱糞の上、
大昇天してしまったのであった。

まさに「その気持ちだけで満足だよ」という奴である。

そうか、これがRちゃんの贈り物だったとは。
それを今までこんなに粗末にしてしまって

なんて僕はダメダメさ〜ん。

「ちょっと、アナタ、固まってるわよ。お椀ごとこぼさないでね」

…はっ。嫁の呼びかけで我に返った。

「Rちゃんのことになると、ホント分かりやすんだから」

覆ゴハン、盆に還らず。Rちゃんごめん。

…嫁にも謝れって。

今日もアリガトウゴザイマシタ。


■盆ダンス GOES ON!
2002年08月18日(日)
嫁は保母。
去年の初めまで実家の近くの職場で働いていた。
その以前の職場で「盆踊り」があるから一緒に来て欲しいという。

去年もそう言われて一度行ったことがある。

中央線に乗ってから乗り換え。もう一回乗り換え。
枝毛のそのまた枝毛みたいな単線に乗り、
やっとの思いで駅に着くと、ホームにはひっくり返ったセミが
「ぢぢぢぢ」と断末魔をあげていた。

周りには畑と山しかない真っ暗なところに、
ぽつんと明かりが灯る盆踊り会場。

本当にココは東京かよっというくらいイナカなわけで。

会場では職員達が屋台を出し、子供達はぎゃーぎゃーと走り回り
親達は踊りを踊ってカラオケを熱唱していた。

そこで嫁は職員や子供達やその親達に挨拶して回ってみんなから
「あら久しぶり〜」などと言われ、

僕は嫁を金魚の糞のようについて行って
「ども。旦那です」とヘラヘラ言って、

気が付いたら僕は何故か知らないオバサンに捕まって
しこたま酒を飲まされていた。

酔っ払いながら、実はこの人たちはみんなキツネさんで、
盆踊り会場も実は幻で、酔いがさめたらタダの野っぱらなんじゃないか…
とすら思うほど、僕にとってはよくわからんイベントだったのだが…。

去年は結婚したてだったので、顔見せの意味もあったのだろうが
今年は一人で行けばいいのに、
そう思ったが何故か嫁がしおらしく頼んで来るので断れず、結局同行した。

今年も去年と同じことの繰り返し。
しかし、人に会う度に必ず言われたことがあった。

「子供はまだ?」

職員も、親達も、そして子供達でさえ

「子供とっとと作りなさいよ〜」

と言う。

この人達は嫁が流産したことを知らない。
ほんの挨拶代わりに言ってるのに過ぎないのだろうが
さすがに少し堪えた。

嫁も笑顔を保ちつつも「ま…まあね」と答えるのが精一杯のようだった。
おそらく嫁はコレが辛いので一緒に来て欲しかったのだ、と思った。

そんな中で一人だけ違うことを言って来た子がいた。
去年も会ったことある中学生の女の子。

「おにいちゃん、また変なTシャツ着てる」

そう女の子が指差した僕のTシャツには、
金色の字ででっかく



と書かれたもので…なんでこんなもん着てきたんだろ、自分。

そして、去年はどんなの着てきたんだっけ…。

「シャア専用」だっけか「店長呼んで来い」だっけか
「ジャイアンリサイタル」だっけか「テクノチック」だっけか…。

よく覚えてるなあ。

今日もアリガトウゴザイマシタ。


■嫁にはどう説明しようか。
2002年08月17日(土)
昨日の日記の通り、近所の美少女Rちゃんに頼まれた、
Rちゃん自身がコスプレした画像をケータイ壁紙用にして
送ってやった。

ところがRちゃんから返事が来て、

「もっと大きく出来ない?」

とのこと。どうやら最新式のケータイに変えて画面が大きくなったらしい。

はいはい。僕はアナタの恋の奴隷(馬鹿)
アナタのためならたとえ今が深夜の3時でも何でもしますわよ〜。

そしてサイズを大きくして作り直し。で、また送る。
しかし今度は

「読み込めない〜」

と、メールで返事来た…。

ケータイではあまり大きなサイズの画像ファイルは読み込めない。
当然画像が大きくなった分、容量も大きくなったわけで…。

また作り直しかよおお。

この時、夜中の4時。
眠くてしょうがなかったのだが、
いかんせん僕はRちゃんの恋の奴隷〜。

しかし、なかなか画像の大きさを変えずに容量だけ落すのは
かなり手こずってしまい、(減色処理→保存の繰り返し)

「これで、もういいだろう…」

ようやく完成した画像ファイルをRちゃんに送り、
キーボードに突っ伏して寝落ちした時は
既に空は明るかった…。

目が覚めたら、ちょうど寝落ちした直後に来たと思われる、
Rちゃんからメールが入っていた。

「もっと大きく出来ない?」

どっかーん。

この娘は人の苦労も知らずににににににに…

しかし僕はRちゃんの恋の奴隷(しつこい)

再び作業第二ラウンドに突入した。
何十回目かの減色処理→保存の後、ようやくRちゃんに送り、

「ありがとー。バッチリ」

と、返事を貰った。
Rちゃん、ようやくお気に召していただいたようである。

お陰で失敗ファイルが大量にできてしまい、
僕のパソコンの中はこんな風になってしまいました。

(クリックで画像表示)<img src=http://www5e.biglobe.ne.jp/~kajilin/image/exp.jpg style=display:block>


どうしてくれるんだよおお。

とかいって、モニタの前でニヤニヤしてたりして…。


今日もアリガトウゴザイマシタ。


■避妊具。
2002年08月16日(金)
嫁のお腹の子がダメになって流産の手術をしてからしばらく、

夜の一見、プロレスごっこのような行為を
医者から禁止されている。

嫁の体が癒えるまで、1〜2週間くらいはやめるように、
と、言われた。

それからは夜のプロレスごっこをしてもよいが、
2ヶ月は夫の武器に防具を付けなさい、とも言われてた。

…要は、避妊しろってことなのだが、
そういえばここ1年ぐらい避妊なぞしていないので
コ○ドームが全然ないことに気付いた。

どこかにあるはずなのだが、嫁も「忘れた」と言う。

探すのも面倒だし、そのことはすっかり忘れていたのだが、
夜、いつもは僕の服が入っている
タンスを開けたら

「うすうす20%」

と書かれた箱が不自然に突っ込まれていた。

嫁だ。

嫁が…嫁が…先走ってるうううう!
今日もアリガトウゴザイマシタ。


■コペンハゲーーーーン。
2002年08月15日(木)
電話の主はヨウコさんだった。

ヨウコさんは機織職人で、毛糸を扱わせたら右に出るものはいない。
オーストラリアで織物の技術を学び、
毛糸にちなんで羊まで飼っていたらしい。

その羊は食べちゃいたいくらい可愛かったので、
食べてしまったそうだ。

美人でどこかトボけていて面白くて、
僕とはよく飲みに行ったりしていたのだが、そのことをうっかり
ここの日記に書いたら嫁がそれを見てしまって

「ヨウコって誰よおお!」

と激怒した…などというのも今となってはいい思い出…なわけないか。

二年ほど前、デンマークの大学から「講師になってくれ」と依頼がきて
しばらく日本を離れていた。

時々メールでやりとりしていて、「近いうちに戻る」とは聞いていたのだが
講師の契約が終わり、帰国したという。

「日本は暑いからしばらく溶けてることにするわ〜」

と、相変わらずトボケたことを言った。

「また、飲みに行こうよ」

そうヨウコさんを誘って途端、

嫁の恨めしそうな顔が頭の中を横切った!

いや、決して、別に、口説いてる訳じゃ…なきにしもあらずもがな…。

ヨウコさんはウフフ、と笑った後

「そうだ、私、彼ができたの。日本人とデンマーク人の『あいのこ』なのお」

がーん。

頭に浮かんでいた嫁の顔はいつの間にかケラケラと笑っていた。

…しかし、「あいのこ」って言うなっ。
今日もアリガトウゴザイマシタ。


■中断日記。
2002年08月14日(水)
見知らぬ電話番号からケータイに電話がかかってきた。

少し警戒しつつ出てみると、女の声で

「HELLO?」と。

まさか、ガイジン???????

「はあ…ど、どなたですか…」

僕がうろたえるのをよそに、電話の向こうからは

「うふふふふ…ワタシよ…」

そう意地悪く笑う声が聞こえてきた。

なんだかおチャメな愛人からの電話のような雰囲気に
なってきた。

愛人いないけど。





…眠くなったので続きは明日(なんだそりゃ)
今日もアリガトウゴザイマシタ。


■へばりつくもの。
2002年08月13日(火)
夜、家に帰ってくると、外壁に必ずヤモリが一匹へばりついている。

僕が通りかかるとすぐにサササーっと逃げてしまうのだが
だんだん可愛らしく思うようになっていった。

僕はこのヤモリを「ヤモリ進一」と密かに名付けた。
(「ヤモリ美幸」も捨てがたかったが)

ある日。いつものように夜に帰ってくると
ヤモリは2匹いた。

僕が通りかかると彼らはまるでじゃれあうかのように
くるくると回りながら物陰に隠れていった。

ヤモリ進一は恋人を見つけたのだろうか。

またある日、嫁と一緒に出掛けて夜戻ってくると、
ヤモリは一匹だけだったが、いた。

「あ!ヤモリだ!ヤモリ!いつもいるよね!」

カブトムシを見つけた子供のように嫁が叫んだ。
嫁もどうやらよく見かけているようだった。

「時々、2匹いるの知ってる?恋人同士みたいに」

僕は得意げに嫁に言ったのだが

「うっそお〜。いないよ〜」

あからさまに否定されてしまった。

「僕らも仲睦まじげな彼らのようにありたいものだね」

というふうに話を持っていきたかったのに。
趣のない嫁であることよ。

ちなみにヤモリ進一のパートナーは、

「ヤモリ昌子」と名付けた。

(「ヤモリ光子」も捨てがたかったが)
今日もアリガトウゴザイマシタ。


■つがってます。
2002年08月12日(月)
4月の最後の日記(一番下)に登場した、
近所でよく見かける「赤ハチマキ男」



彼にはなんと相方がいた。

世間で有名どころの名コンビといえば

トムとジェリー、
マリオとルイージ、
やすしときよし、
裕子と弥生(古いって)、
リンリンとランラン(だから古いって)、
おすぎとピーコ(名コンビかつゲイコンビ)
アルベルとフジモリ(元大統領)

などがあるが、それにも匹敵するぐらいのパートナーが存在した。

「赤ハチマキ男」には「青バンダナ男」がいたのである。

例によって写真、撮っちゃった。




…オタク独特の異様な連帯感みたいなものを感じる。
他人事だけど、恥ずかしくないのかなあ。

さて、僕のパートナーには、勿論美少女のRちゃん希望。

じゃなくて。

嫁。

ということになるんだろうね。

ケンカばかりで単なる「ツガイ」だけど。
今日もアリガトウゴザイマシタ。


■京都〜♪大原簿記学校。
2002年08月11日(日)
「実家に帰ってくるよ〜」

近所の美少女、Rちゃんはそう言って京都の実家に
旅立っていった。

まさか、彼氏も一緒に行くんじゃ…。それで

「お嬢さんを僕に下さい」

なんて言ってくるんじゃ…。

なんということだ。僕の秘蔵っ子がとうとう
羽ばたいて行ってしまうのか…。

などと悶々としながら過ごしていたら昨日帰ってきたので
待ってましたとばかりにRちゃん電話して
会った。

…彼氏も連れてきたけど。

Rちゃんは土産話を始めた。

「あのね、親戚のおじさんの車で花火を見に行ってね…」

ちっ。隣に彼氏も乗っていたんだろうか。

「綺麗だったよ〜」

ちっ。隣に彼氏も一緒に見ていて、いいムードになったんだろうか?

「で、帰りの車に乗ってる時にね…」

ちっ。後部座席に2人で座ってこっそりいちゃいちゃしていたんかなあああ?

「足だけの幽霊見ちゃった」

ちっ……って、ええ???

「足だけがね、歩道を歩いていたの」

「そういう人なんだよ、きっと」

「どんな人だよ!」

どうやらホントに見てしまったらしいが、
Rちゃんの見間違えということも考えられるので
僕は彼氏に

「君も、見たの?」

と聞いた。彼氏は

「やだなあ。僕は行ってませんよ〜」

と答えた。なんだ…行ってないのか…。

ビバ、幽霊!

…なんだそりゃ。
ま、それぐらいほっとしたってことで。

今日もアリガトウゴザイマシタ。


■ニューヨークで入浴したい。
2002年08月10日(土)
たまには銭湯の大きな風呂ですっきりと汗を流したいと思った。
早速「お風呂セット」を調達した。



あたしゃ幼稚園児か。

なんでウチにはこんなものしかないのだろうか。

シャンプーボトル(左上)はさすがに恥ずかしいだろう…
別のを探すことにした。

ちょうど何故か会社で貰った「アロマシャンプー」とか
書かれているモノがあったのでそれを持っていくことにした。

向かった銭湯はごくごく普通の、ていうか昔そのまんまの
レトロな街の銭湯。

結構他の客もいて、僕の後に入ってきたオヤジはバケツに手拭いだの
タオルだのを放り込んでやって来た。

僕が「お風呂セット」にあれだけ悩んだというのに
バケツはないだろうバケツは。

ともかく、家の何倍も広い風呂はやはり気持ちよい。
湯舟にういーっと浸かっていると、
10才くらいの男の子がはしゃぎながら入ってきた。

若い子のケツはやっぱり張りが違うなあ…と
ムラムラしてきたので(すんなよ)湯舟から出、
体を洗うことにした。

さて、家から持ってきた「アロマシャンプー」なるものを
頭にぶっかけゴシゴシしていたら、アロマだけあって
イチゴのような甘い香りがモヨ〜〜ンと漂ってきて

甘酸っぱいような、懐かしいような、切ないような…
そんな感覚が湧き上がってきた。いわば胸きゅん。

これは…どこかで嗅いだ覚えがあるのだ…。

そう、Rちゃんの匂い!!!

近所の美少女Rちゃんは、まさにこの匂いを漂わせていることが
よくある。ひょっとしたら、同じシャンプーかもおおおおおおお!!

なんだか速攻で鼻血が噴出してきそうな勢いでのぼせてきたので
とっとと銭湯を出た。

これって…このシチュエイションって…

まさに「浴場で欲情」!!

ダジャレを地で行く実生活。

いつも下らないギャグばかり言ってるからかなあ。
今日もアリガトウゴザイマシタ。


■あなたの、後ろに…(オタクが)
2002年08月09日(金)
この季節になると決まって稲川淳二が
怪談のネタをひっさげてやってくる。
TUBEと共に夏の風物詩といえよう。

クソ暑いし、僕も怖い話をひとつ。

よく怪談の舞台となるのは墓場、病院、学校、古戦場、元処刑場、
トンネル、…他様々あるが

ゲーセンも結構怖いんである。

池袋で嫁と一緒にゲーセンに寄った時のこと。
嫁がポップンミュージックというゲームをやり、
僕はそれを脇で見ていた。

嫁がやってるゲームの画面に人影がずっと映っているのに気付いた。

「ねえ後ろで、何かが覗いてるんじゃ…
 嫌な視線を感じる…」

嫁もゲームを進めながら気付いたようだ。

僕は前を向いたまま、デジカメを出し、レンズを後ろに向けて撮った。

「こんなんでましたけど」

嫁がゲームを終えるのを待ってから見せてみた。↓

(クリックで画像表示)<img src=http://www5e.biglobe.ne.jp/~kajilin/image/moai.jpg style=display:block>


「ひいいいいいいいいいいいいいいいっ!」

嫁の絶叫が店内に響いた。
…我ながら怖すぎ。

彼は自ら何かのゲームをやる訳でもなく、
人がやっているさまを覗き見ながら
ずーっとうろうろしていた。

ひょっとしたら………な人かも知れないけど。

実際、どのゲーセンにも貞子も裸足で逃げ出すほど(元々裸足だったっけ?)
不気味なオタクと危ない奴が必ずいる。

本当に怖いのは、幽霊より生身の人間なのだ、
というお話。

今日もアリガトウゴザイマシタ。


■幼な母疑惑。
2002年08月08日(木)
深夜、ゲーセンにボサ〜ッと現れる男。
片手にはデジカメを持っており、

「のび太のくせに生意気なんだよ!」

と書かれた変なTシャツを着ていた。

男はゲーセン内を見渡した。
メダルゲームに夢中の美少女がひとりいた。

男はにちゃりと笑い美少女に近寄り、
肩に手を「もふっ」と置いて声をかけた。

「やあ、お嬢ちゃん。可愛いね、写真撮らせてよ…」

この不気味な「男」は僕。
「美少女」とは友達の美少女Rちゃん。

僕が美少女だったら(ありえないけど)こんな男が来たら
絶対逃げるがRちゃんは積極的だった。

「やっぱり全身写真でしょう!」

椅子から勢い良く飛び降りると「は〜い」といった感じで
バッチリとポーズをキメた。
僕は立て膝をついてぱしゃっと撮った。

ゲーセンで何やってるんだか…こっちが恥ずかしくなってきた。
しかも多分ゲーセン内のどこかにいるであろう、

Rちゃんの彼氏に怯えつつ。見つかったらどんな顔されるだろう。

家に帰ってデジカメで撮った画像をパソコンに取り込み、
最大のサイズで出力したRちゃんの画像を舐めるように眺め、
ニヘラニヘラしていた。

嫁がそれを「またか」といった諦めが入った感じで覗き込み

「Rちゃん、妊娠したの?」

と、とんでもないことを言った。

「だって、太ったんじゃない?」

確かにこの日のRちゃんはオーバーオールを着ていて、
ちょっとおなかの辺りがそう見えなくもない。
そういえば、やたらと「ひよこくらぶ」とか
妊婦用の雑誌に詳しかったし…。

「父親、僕だったりして」

僕が冗談で言ったらシャレになってなかったらしく、
嫁は固まってしまった。

泣くなよおおおおお。

今日もアリガトウゴザイマシタ。


■穴グラム。
2002年08月07日(水)
手術後、嫁が回復するまで半月ぐらいヤレない。
で、嫁に「手と口」でやらせることに。

(しまった、昨日と同じ出だしだ)

しかし、そればっかりだと当然嫁から

「自分だけズルイ」

と不満が出るわけで。僕は提案した。

「じゃあ、アナル(以下「*」と略)はどうだろう」

「え〜」

嫁は不満げ。

というのも生娘だった嫁を手篭めにしてから今まで、
全くもってノーマルなことしかやってなかったので
*で逝った、という経験がないんである。

僕はなんとなく、キテレツ大百科の「はじめてのチュウ」
という歌が頭に浮かび、歌った。


♪はじめて〜の〜*
 君と*
 I will give you all my love〜♪

♪涙が出ちゃう〜男の癖に…

はっ。

思いっきりゲイの歌になってしまった…。


エロ日記はとりあえず打ち止めにします。
今日もアリガトウゴザイマシタ。


■手抜きデヴュウ。
2002年08月06日(火)
暗あい話が続いたので
底抜けにバカな話でもひとつ。

手術後、嫁が回復するまで半月ぐらいヤレない。
で、嫁に「手と口」でやらせることに。

僕は何もしなくていいので楽だ、と考えるのは
大間違いである。

生娘だった嫁を手篭めにしてから今まで、
僕は嫁に手で逝かせるとか口で逝かせるとか
そういうテクニックを仕込むのを全く怠っていたので

ぎこちないったりゃありゃしない。
普通にヤルより異様に長かった。

しかし初めての達成に嫁はキャアキャアと喜んでいたが…。

で、その日の夕飯を見てひっくり返りそうになった。

ぶっといソーセージのクリームソースがけ。

昔、ある居酒屋に「マスターベーコン」という料理があったが
ちょうどこんな感じだった。

(ちなみにそれは「頭」の部分も包丁で切れ込みを入れて
しっかりと再現されている)

「お前…これって…まさか…」

「あ」

顔を赤くする嫁。あ、じゃねえよ。
無意識で作ってたらしい。恐ろしい嫁だ。

…そんな太くないし。

今日もアリガトウゴザイマシタ。


■「次のことなんて考えられない」と嫁が言った。
2002年08月03日(土)
会社を午後休んで嫁の病室に行くと、
既に手術は終わっており、嫁は落ち着いた感じで起きていたので
ちょっと拍子抜けした。

ドラマだと、「手術中」のランプが消え手術室の扉がばん、と開き、
医者がツカツカと出て来て、横たわった嫁は病室へと運ばれて行く。

待ち構えていた僕が医者に近寄ると
「成功ですよ」と言ってくれたり首を横に振るだけだったり。
(縁起でもねーなおい)

病室に戻った嫁はやがて麻酔が覚め、まぶたを開ける。
始めは霞がかった視界が徐々に晴れ、嫁は自分を見下ろす人影に気付く。

完全に視界が開けるとそれは…

「さんぺいです」

とモノマネする僕の姿であった。

…こんな感じの感動の再会を予定していたのだが。

「よく頑張ったなー」

僕はとにかく嫁の頭を撫でた。

「子供、もういなくなっちゃった」

嫁は腹をさすった。

「また、来るよ」

僕は答えたが嫁は無言のまま帰る支度をし、病室を出た。
外に出る途中、

「ここで手術したんだよ」

嫁が指差した手術室は、改造人間を作ってるショッカーの
アジトのようなおどろおどろしさが漂っていた。
全く関係のない僕が見ても怖いのだから
嫁の怖さと覚悟は相当なものだったに違いない。

帰り道、

「チョコパフェ食べたい」

と言うので、アホなくらいでかいパフェを出す喫茶店に寄ったら
あっという間に平らげて僕のカツカレーにもちょっかいを出した。

少し元気が出てきたのか?

しかし家に帰ってから嫁がしんみりとしてもう一度

「いなくなっちゃった」

と腹をさすった。

「また、呼べばいい」

僕は答えた。嫁はまた無言のままだった。

ここからまた出発。
今日もアリガトウゴザイマシタ。


■嫁、手術。
2002年08月02日(金)
嫁、入院。手術自体は速攻で終わってしまうらしいのだが嫁は

「出来るだけ一緒にいて〜」

と、嫁は不安がっているので病院に問い合わせてみたら
面会は午後八時までとのことだった。

仕事、絶対終わってないよな〜。

で、次の日の朝から手術に入るので

「じゃあ手術の前後、嫁の病室で待ってることはできます?」

せめて当日、手術前に見送って、麻酔から覚めるまで付いててやりたいと
思ったのだが

「できません!、だめです!」

電話口の看護婦にきっぱり断わられた。そして

「そばにいて欲しくないんですよ!」

と、何かケンカ売ってるような口調で駄目押しされた。

失礼な奴。

そもそも嫁が滅入っているのも、
医者が何かにつけ「もっと若かったら…」と身も蓋もなく
言う事も一因なのだ。

医者がコレなら看護婦もこれだ。

「あなた、随分な言い方ですね。名前は?」

僕は怒りを抑えて辛うじてこれだけ言った。 すると看護婦は

「あっ…あの…麻酔が効いてる間は周りの音や声が幻覚の原因に
 なってしまうんですよ。決して意地悪で言ってるんじゃないですんで…」

急にうろたえ出した。名乗りはしなかった
全く、最初からそう言えばいいのに。

そうなると8時までに行かないと手術前の嫁には会えない。
仕事を投げ出して嫁の病室に行った。殺風景な部屋だった。
嫁はぼんやりとテレビを見ていた。

「怖いか?」

「怖い」

「頑張れ」

「うん」

虚ろな嫁と話したり、じゃれあったりしていたら、
小さなノックが聞こえたや否やイキナリドアがぎいいいと開いた。

「笑ってない麗子微笑像」みたいな陰気な看護婦が顔を半分だけ出して

「面会時間はとっくに過ぎてるんでお帰り下さい」

目も合わせずにぼそぼそと言って、去った。

お化け屋敷か葬儀場か、ここは。
葬儀場の案内係だってもっとハキハキしてるぞ。

ていうか病院の斜め向かいはまじで火葬場だけど。

僕は後ろ髪引かれる思いで家に帰ったが、色々心配で眠れなかった。

あの看護婦に嫁の乳揉んでたの見られたんじゃ…。

いや、そんな心配じゃなく…。
今日もアリガトウゴザイマシタ。

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