人生事件  −日々是ストレス:とりとめのない話  【文体が定まっていないのはご愛嬌ということで】

日記一覧pastwill


2005年09月25日(日) もう、離別したい

いくら愛し君でも、限度というものがある。

出産予定日をとうに過ぎ、「子宮口の具合はいいからあとは陣痛待ち」と主治医に言われ、腹の調子をメモしながら生活している。規則正しい腹の張りだとか痛みだとかはさっぱりなく、しょうがないのでヒンズースクワットをしたり、フローリングの雑巾がけをしたり過ごしているが、効果は一向に現れず。

パンやお菓子を作っている最中に陣痛が来ちゃうといけないから…とここ数日我慢していたのに、我慢しなくてもよかったんだと今になってがっくりしたり。最後に作ったものといったら、先々週あたりの栗650g分の渋皮煮か。もうこうなったら、数分でできちゃう牛乳寒天でも作ったろかとも思ってしまう。

楽天市場の秋の味覚のお買い物も、母乳のためにと脂肪分の多いケーキやアイスも、遠出外出も我慢しているのに、まだ胎内がいいのと母の努力に応えてくれない我が子。

遠慮はいらないっちゅーに。


2005年09月15日(木) はじめての相手はあなたがいいの

お願いだから。

以前日記に、私の好きな医師のタイプを書いたが、本当に、私はどうしようもなく、無愛想で、口が悪くて、細かいことは患者側が聞かなきゃ答えないような、そういう医師が好きだ。横柄とはまた違うのが肝心なところ。

そんな、私好みの産婦人科医(しかも個人院)と近所で出会えたことは、奇跡に近い。歩いていくのは無理だけれど、最寄り駅から1駅、自宅から車で10分という好立地。しかも、待ち時間は少ない。
転居前に通っていた産婦人科医は、病院ランキングに名前が挙がるような所で、診察2時間待ちはざらだった。あの頃の私は妊婦ではなくピルかカンジダ薬処方希望者だったので、基本的に心身共に元気。待合室のテレビや雑誌を見たり、病院裏の薄暗い商店街を闊歩したりと、のんき時間をつぶしていた。だけど、今の身体の状態だったら、きっとそんなの耐えられなかっただろうと思う。

お盆と正月はきっちり休みます、という今の我が主治医。今年の初めに妊娠判定をした際、出産予定日が主治医の年間スケジュールに引っかかっていないかどうかのカレンダーチェックをされ、「ここなら大丈夫」と言われたのに。なのになのに。先日の健診に行った際受付の張り紙を見たら、私の出産予定日の5日後〜5日間、臨時休業との記述が。

「子どもの結婚式で、ちょっとハワイに行ってくるから。予定日の健診でまだ生まれそうになかったら、○○病院(総合病院)に紹介状書くから、1回行ってみて。うちが休みの間に生まれそうだったら、そっち行って。予定日にどうにかなりそうだったら、そのままうちに入院ね」

もう9ヶ月の付き合いだが、主治医があんなにしゃべるのをはじめて聞いた。妊娠悪阻になりかけたときも、前置胎盤の可能性が出たときも、「ま、大丈夫でしょ…」とぼそりと言っただけだったのに。
結構、年齢いってそうな主治医の息子? 一体いくつなんですか…。って、○○病院? あそこって、医学生や看護学生の実習と医師の研修が多くて、特にこの時期はちょうどそういうのが多いから、嫌なんですが。先生が好きだから先生に取り上げてほしいのに、今更になってそんな仕打ちを…色んな思いが、頭の中、グルグル。

人生、まさに一寸先は闇。


2005年09月12日(月) 謎は深まるばかり

性別不明。

妊娠6だか7ヶ月くらいの妊婦健診で腹部エコーを見ていたとき、主治医に「性別はどうする?」と聞かれ、突然の問いかけだったのでプチパニックを起こした私は「今日はいいです」と答えた。帰宅して気持ちが落ち着いてから、はっきりと見えなかったのか、はっきりと見えていたのか…とちょっと考えた。
しかし、「今日はいい」から月日は過ぎ、もう産み月。主治医は言い出さないわ、ここまで来たら生まれてからのお楽しみでもようござんすよと、あえて聞かない私。退院時に着せようと買ったカバーオールは、男女どっちでも大丈夫な秋色にした。性別はわからないし、どんな大きさで実際生まれてくるのか不明なので、今のところ、生まれてくる子の外出着はこのカバーオール1枚しかない。本当に、一張羅。

同僚たちは、私が産前休暇に入る前にチョコレートで胎児の性別を賭けあっていた。
「お腹の出っ張り具合からして…女の子っぽいかな」「いやいや、なんとなく顔つきが変わった気がする。きっと男の子よ」「つわりがひどいときって、女の子の確率が高かったはず」…本当に、専門職ですか、そりゃ。
で、最後には聞かれる。

「ささちゃんはどっちがいいの?」

正直なところ、どっちでもいいのだ。女の子だったら同性としての楽しみがあるし、男の子だったら異性としての楽しみがある。夫と私の両親は女の子を熱望しているが、私はあんまり気にしていない。夫方の両親にとっては、もう孫は男2人女2人いるので、性別は関係なく元気に生んでくれればよし、という様子。

夫は腹の出具合は女の子タイプなんだけど、元嫁さんは尖がった男の子タイプの腹だったのに女の子を産んだし、この異常な胎動っぷり(前の子よりもかなり激しく動いているらしい)からして男の子なんでは…と推理してしょんぼりしている。

さて、本当にどっちなんだろう?


2005年09月10日(土) 巨乳満喫

…のはずだったんだが。

私めが講師をしている母親・両親学級で使っているテキストにも、住んでいる市でもらった『妊娠・出産まで』のテキストにも、病院で渡された『マタニティ読本』にも、妊婦雑誌にも、アカチャンホンポのプレママ日記にも、書いてあった。

『妊娠してから授乳時期までに、乳房は約2カップアップします』

2カップ…2カップあがったら、常日頃はAA〜Aカップの私が、BとかCとか、そういう世界に入れるってこと。夫の元嫁さんもAカップがCカップになっていたとのことで、私は妊娠初期からものすごく期待していた。Cカップなら、この私にとっては巨乳状態同然。
だけど、妊娠後期までに顕著に育ったのは、乳輪と乳首のみ。乳房全体は、Aカップがちょうど、くらいに遠慮がちに膨らんだだけ。
病院の助産師からは、「いい大きさの乳首」と褒められたが、微妙にしかない乳で一時でも巨乳になれると期待していた私とってはそんな言葉じゃ素直に喜べない。しかも、妊婦〜授乳用ブラジャーのカップはでかい。つーか、AとBは無視されている。しょうがないので、私はMとLくらいしかサイズ幅のない、ハーフトップというタイプのインナーを買った。

夫も、「おかしいなあ」と首を傾げている。私の乳房は大きくなることを拒んでいるのだろうか。
一応、乳房マッサージはしているので、乳腺の開口はしていて、マッサージ中に乳首の先からじわりと乳汁が湧き出しては来る。小さくても大事なものはちゃんと作っているようだ。はじめて、自分の胸から乳汁が出るのを見たときは、ものすごく感動してしまったのを思い出す。小さくても、いとしい我が乳。

しょうがない。私はきっと、一生巨乳には縁のない女なのだ。決して痩せているわけではないのに、脂肪は胸元につくことを非常に遠慮している。生涯微乳というのは運命として、受け入れるしかない現実なのだ。

もう、諦めました。


2005年09月09日(金) 自分の世界にはないものを知るということ

切ない気持ち。

子どもを授かってからというもの、新生児置き去り事件だの乳幼児虐待だのの事件を、仕事をしていたときには見ることのなかったワイドショーで見ると、ものすごく悲しくなる。そんな中、映画『誰も知らない』を見て、私は自分の仕事を思い出してしまった。
仕事よりも気になることがある今、仕事のことを思い出すのは、外出先で見かけた母児の様子に引っかかるものを感じたときくらいのもので。

個人サイトでは絶賛されている映画『誰も知らない』を今更ながら借りた。私の心には、何も残らない映画だった。ああ、こんなのが話題になるような、しあわせな人が多い世の中なんだ。演技ではなく、内容を褒める感想を残す人たちを、私は不思議な感で見てしまう。あんなの、現実でいっぱい見てきた。あの映画を見て、あの、不衛生な臭いを思い出した人はどれだけいるのだろうか。実際、自分の身近にああいう生活をしている家庭があったら、応援どころの話ではなく、絶対に嫌な気持ちになるだろうに。

見るんじゃなかった知るんじゃなかった、と思うものは、この世にはたくさんある。


2005年09月08日(木) 無題

日々代わり映えなく。

夏の初めに産前休暇に入って以来、毎日どう有意義に過ごしていこうかと考えながらも、何となくだらだらと日々は過ぎ。もはや、身体は思うように動かないし、遠出は気分的に不安、という状況まで来てしまったので有意義もへったくれもなし。毎日の妊婦体操と乳房マッサージと、2〜3日毎の近所のスーパーとショッピングモール内闊歩で1日は終わる。たまに、気分のいいときには手ごねパンを焼いたり、お菓子を作ったり。
もう、気がつけば正期産の時期なのに、我が胎児はさっぱり生まれてくる気配はなく、体重を気にするのが面倒だから早くどうぞもう家の用意はできていますので、とお待ち申し上げ状態。

夫は相変わらず無職で、こんなに毎日一緒にいて、よくもまあ大喧嘩しないもんだと自分でも思うような、暑かろうがなんだろうがベタベタアマアマな生活。もう結構です、と思わないのはまだまだ愛が深いからなんだろうか。

この静かな日々は、身体がふたつになる前の安息なのかもしれない。盛夏時はうるさいほどだった蝉の声がだんだん薄れ、秋の気配はもうすぐそこ。生まれるまで、文学の秋でも、目指そうか。


佐々木奎佐 |手紙はこちら ||日常茶話 2023/1/2




↑エンピツ投票釦
My追加