人生事件  −日々是ストレス:とりとめのない話  【文体が定まっていないのはご愛嬌ということで】

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2004年02月13日(金) ストーカー被害者予備軍な私たち

冗談でなく。

やはり、病んでいる人や精神的に境界線の人というのは、危険な存在である。親身になって相談に乗っていると、そのうち依存されてしまう。男女関係なく、強い好意と信頼感を持たれる。人と人との距離を取ることができる人だったら、そのときの悩みが解消されてしまえば自然に自立した生活に戻っていくのに。

何度も事務所に会いに来る。何度も電話をかけてくる。ひとつの悩みが解決しても、職員とつながりを持っていたくてまた新たな問題を作ってくる人。本当に、病的な好意。

同僚に付きまとっている人たちを見ている。地区担当が替わっても、職員から転勤先を聞き出してその人のところに相談しに行く人。主婦も、独身女性もいる。

今の私には、自称19歳学生、母や姉の下着に興奮を覚えて自慰行為をする自分が嫌だという男性が。明らかに、自分の欲求を晴らすために電話してきている。だけど、あくまでも思春期相談電話。仕事として割り切って受け答えしている。
だけど、ここでならはっきり言う。あなたのような人とまじめに付き合っている余裕なんて、本当はない。受け持ち地区には今日を生きるか死ぬかの人だって、たくさんいる。

私の仕事にだって、優先順位はちゃんとあるのだ。


2004年02月12日(木) 店の商品に火をつける店長

豪気な店長。

アロマテラピーポットにろうそくを入れようと、ライターに火を点していたら急に思い出した。この前、彼と行ったお店のこと。

彼がMA-1のシルバージャンパーが見てみたいと言うので、ミニタリーグッズ専門店に一緒に行った。お店には、私には馴染みのない色や形の洋服や帽子、バッグがずらりと並んでいた。
暇だったのか、結構年配の店長さんが付きっきりで「こっちは水色がかったシルバーで、そっちのグレーのもシルバーなんですよ」とかいろんな形のジャンパーを見せてくれた。そして。

「これなんかちょっとタイプ違うけど、防火仕様でね」と言いながら、自分のポケットからライターを取り出し、カチッと。そして、点火したままのライターをジャンパーの袖にためらいもなくシュボッと。「ね? 大丈夫でしょ。消防士の服と同じ生地なんですよ」ってにっこりされたが、そういう問題なのかなんなのか…。一瞬の出来事に、彼とふたりで唖然。

しかしあれはまあ、すばらしいパフォーマンスでした。


2004年02月11日(水) こんなときに恋してる場合じゃないだろう、自分

過去の様々な一目惚れを思い出す。

ああいう感じのものが欲しい、きっとあるだろう、と理想と希望を持って買い物に行くと案外見つからないものだ。お店や通信販売であるのが分かっているものを欲しいと思うのであれば、手に入れるのは簡単なこと。だけど、私にとって使いやすいサイズのものだとか、うちの雰囲気に合うもの的なデザインだとか、この場所に設置するからこの幅でこの大きさじゃなきゃダメ、なんて注文が大きくなってくると、自分で作ったほうが早いんじゃなかろうかと思うほど見つかりにくくなる。それが、頑張れば自分で作れそうな程度のものならばいいのだが、技術と材料費をかけなければならないとかどうあがいても作れないものの場合、じゃあ、もういいやと泣く泣く諦めることになる。

何となく見に行って一目惚れ、というよくあるパターン。恋が突然降って涌いてやってくるように、これは・・・と何度も何度も手にしてしまう、そんな生活雑貨。本日、私は引越しを目前にして「都市ガス用ガスコンロ」を見に行ったはずなのに、ついでだからと閉店セール中の家具屋に足を踏み入れてしまった。そんな運命のいたずらが、私をとある職人家具と引き合わせた。

おしゃれかと問われると◎、実用的かと問われると△、値段はと問われると、△。でも、それでも閉店セールで半額。特別なときに使うカップとかの食器置いてもいいし、単行本・文庫本もCDも入れたりできる大きさの格子棚だから、使い方次第。嗚呼。

引越し先の、今ある家具配置を決めてもなおスペースがあるようだったら、あのコをうちに呼べたら呼びたい。

彼に、おねだりしてみようか。


2004年02月09日(月) 仕事する私の存在意義

ちゃんと生きてたんだね、と泣きそうになった。

夫婦間暴力があって、乳児虐待の危険性の高い家庭に一時は足繁く通っていたのだけど、急に会えない日々がはじまった。そのうち、呼び出し音ばかりが鳴り響いていた電話さえも、「現在使われておりません」と通じなくなった。ポストを開けても、郵便物が溜まっている様子はない。ただ、玄関先に積まれたゴミ袋の増加が人が生きていることを示すばかりで。

どうやら、奥さんが勤めに出始めたらしい、子どもは保育園に行き始めたらしい、旦那さんが休日に家族サービスをし始めたらしい、という情報を、その家庭の近所に住む主任児童委員から聞いた。
だったら、児童相談所に連絡せずにいようと、私は彼女の中の強さに賭けることにした。『相談事があれば、いつでも連絡ください』というメモを、そっとポストに忍ばせて。

連絡がつかないまま数ヶ月経ち、たまたま近所の家を訪問したとき、彼女の家の換気扇が回っているのを見た。もしやと思い、ベルを鳴らした。彼女が、いた。「今日は体調悪くて仕事休んだの」と言った。

訪問の別れ際、「もしかしたら、心配してるかなあって思ってたんだ」と彼女は小さな声で告白した。「心配してたに決まってるじゃない」と答えた。私よりも10歳年上の彼女が私を見返したその表情が、ひどく印象的だった。

私は、無力感さえも感じるほど彼女に何もできないと思っていたのに。


2004年02月08日(日) ある程度まで似ている境遇

友人の母の気持ちも分かる。

2年ぶりに会った友人に、「あの、彼とはどうなったん?」とおずおずと聞かれた。2年前、友人と最後にあった日の私の彼は、今の彼と一緒。「続いてるよ。今度から一緒に暮らすことになった」と答えたら、「頑張ったんだねえ」と言われた。
まあ、頑張ったというより、何だか気づいたらそういう流れになっていた、という方が正しい気もしているのだが。

友人も、結婚しようと思う人と付き合っているのだと言う。けれど、何より母親の反対が強く、会ってもらうことさえもままならないと。友人の母親は、旦那以上に稼ぐ働く女性だ。単身赴任もしょっちゅう。家庭内の発言は、母親が絶対的な家庭。

だけど、彼女の母親の心配はもっともなのだ。決して、彼が学生だとかフリーターだとか一回り以上年上だとか、結婚したら友人に仕事を辞めてもらう予定だとか、そういうことではない。ただ、彼が彼自身の親の会社で働いているということが、気になっているのだと。収入の不安定な業種の会社であるので、その不安定になったときに一番頼られるのが、安定した収入のある看護師である友人ではないかと、そう母親は言っているらしい。

その心配はもっともだ。私だって、そう思う。だけど、それは今の彼と一緒になろうとしている私には、言えないことであり。
親は、子どものしあわせを願っている。苦労するかもしれない道を、わざわざ選ばせたくないであろう。子どもである私たちにだって、そんなこと、わかっている。結婚を考える年になってから、ずっとずっと。

親の望むような人生を送っている人って、どれだけいるんだろう?


2004年02月07日(土) 印象は、いつまでたってもオトコノコ

そうね。

15歳年の離れた人と付き合っていることを告げると、「やっぱり頼りがいある?」と聞かれる。特に、男性。

それは、どうかしら。あなたはどう思っているのかしら。だからいつも、「男の人はいつまでたっても子どもですよ」と答えておく。そうすると、「はあ〜」というなさけない苦笑顔をされる。そんなところもまた、かわいいんだけど。

実際、どんなに年が離れていても、「あ、オトコノコだな〜」と思うことって多々ある。それは、父と同じほどの人であっても、80代のお年寄りであっても。特に、寂しがり屋で甘えん坊なのにうまくそれを出せないところとか。

男性も、女性を「あ、オンナノコだな〜」と思う瞬間てあるのかしら。


2004年02月06日(金) 便利なネット生活とおさらばするカウントダウンはもうはじまっている

口から心臓。

ひとりぐらしだと、ちょっとした物音にビクッとしたりする。特に、お風呂に入っているときの、アパートの外廊下ではない、明らかに室内で発せられた音にはしばらく耳を澄ませてひやひやしてしまう。鍵ちゃんとかけたっけ?と。

昨晩は、引越し業者の検索をネットでしていて、無料オンライン見積もりをやっている業者いくつかに、引越し前後の住所や荷物の量を送信していた。ネットって、とっても便利だなあ〜なんて鼻歌交じりに。そんな中、各業者にメール送信して5分も経たないうちに、PCの傍らにおいていた携帯電話が鳴った。普段、私の電話は鳴らない電話なので、本気で驚いた。メールを送った一引越し会社からのものだった。返事、早すぎ。

しかし、名前を聞いたことがあるいくつかの業者で見積もりをしてもらったのだが、値段まちまち。7業者20,000〜35,000円の間。幅が大きくて、何がよくて何がないんだかさっぱり分からない。どこも保険には入っているようだし、トラックの大きさも同じだし、作業員数も一緒だし、なんなんだろか。

なので、直接お会いして一生懸命勉強します、と押しの強いところが一箇所あったので、そこに決めようと。何せこっちには、各業者の見積もり表があるわけで、それを目の前に突きつけて「これ見てもっと勉強しやがれ」と。まあ、予算は25,000円以下なので、そんなにめちゃめちゃ頑張ってもらえなくてもしょんぼりはしないんだが。ま、ある程度の保障があれば安いに越したことはないわけで。

本当、その押しの強い心意気を、思う存分見せてもらえたらありがたい。



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追記:引越し依頼業者確定。7社の見積もりの中で最低料金でやってくれるとのこと。平日、近隣引越し、荷物極少、引越し先はエレベーター付というのが効いたよう。あんたんところ、いい業者や。私の好きなHP名と同じ単語がついているしな。ほっと一息。そんなわけで、サービスのダンボールが来たらセルフ箱詰め開始予定。今以上、ますます大忙し。


2004年02月05日(木) 他者のプライバシーに立ち入るのが仕事

軽くセクハラ。

課の庶務に今月中旬に転居するのでそれに関する書類が欲しいと言ったら、小声で「結婚?」と問われた。「いえ、違います」とはっきり答えられたのは、それが事実のことだからで。
今年の5月に花嫁になる予定の者が同僚にいるので、頭がそこに行ってしまったのか。結婚してもおかしくない年頃だし、結婚してすぐに子を宿す者が多い職場なので、4月の人事異動のことを考えられたか。
でも、どの予定も、本当にまだまだ。来月から同居するというだけの話で。

「な〜に、佐々ちゃん。いい人があっちなのか」とからかわれたりもするけれど、勤める市内に住むというのは結構ストレスフルなものだ。休日に大型ショッピングモールに行けば夫婦間暴力を受けている妻とその夫に会ってしまったりする。有名ラーメン店でラーメン食した後日は、「あそこにいましたね〜」と市民から言われる。市内デートしていれば、同僚にばったり会う。
だから、そういう意味でも勤める市から脱出したかった。

同期は、就職が決まってから旦那と自分の職場の間を取った場所に越した。現職場まで1時間近くかかってしまうらしいが、そこが妥協点だったという。そんな彼女に向かって、市内で生まれ育って市内で結婚して市内に住む年上の同僚たちは、どうしてもっと引っ張らなかったと言う。
他者のプライベートに大きく立ち入るこの仕事に就いていて、どうして同じ市にサービス利用者がいるということに疑問を抱かないのか。私と彼女には、そこが理解できなかった。

私たちにだって、プライバシーはある。


2004年02月04日(水) 最初は、匿名でもいいから

理想と現実のギャップから感情は生まれる。

思うようにならないからこそ、ご飯をあげなかったり、手をあげてしまったり。

実の親だからこそ子どもをかわいがらなければならない、実の親の癖に子どもを虐待するなんてひどい、なんて考え方、どこから生まれたのか。
相手が死ななければ、義理の親や、里親や、親類や、本当に他人なら、許されるというのか。仕方がないというのか。

『ヘンゼルとグレーテル』や『白雪姫』の初期の本は、継母からのつらい仕打ちではなく、実母からの仕打ちであったという。継母でなく実母の話として読んでいたら、幼少時の私たちは何を感じたであろうか。

最近の育児本から受ける印象。丁寧すぎるほどに細部にわたって書かれた、マニュアル的内容。『いろんなタイプの子がいる』『どれも個性』と一応記してはいるけれど、それを理解しにくい書き方。
「本と比べるとなんてうちの子は手のかかる子なんだろう」と、悩む母続出。悩んだ挙句にどうしていいのか分からなくなって、クッションを児の顔に押し付けたり、児の寝ているベッドをゆすったり。

絶対に、責めない。絶対に、受け止める。だから、言って。声に出して、助けてって言って。

誰が知らなくても私だけはあなたのことを思ってるって、それだけは忘れないで。


2004年02月03日(火) ふたりの関係を説くと聞かせておくれよ

あ、あの、その人、誰ですか?

できちゃった結婚で即離婚したり、妊娠中に相手に逃げられたり、そういう女性って少なくない。現に、私の受け持ち地区にもそういう人たちはいるわけで。
で、若ければ若いほど、新しい男の影がすぐに見えたり、再婚してないのにまた妊娠したりと、忙しい。

別に、子どもを育てる自覚や能力があれば、恋愛したって何したっていい。だけど、家事も、1人の子どもの育児も、経済的自立もできていないままに、何故次のステップに進んでしまうのか。

妊娠したけど受診するお金もおろすお金もないからどうしようとか、出産するお金がなくて困っているとか、生活保護打ち切られちゃうとか、そんなレベルの相談を持ちかけられても、こっちだって困る。

窓口に、子どもの予防接種のことで10代の母子家庭の母が来た。以前から知っている、その母子。しかし今日は、その後ろに、彼女の子どもを抱いた若い男。
弟さんじゃないし、だ、誰?
と思いながらも尋ねられずにちょっと動揺。

世の中、母子だけのはずの家庭でパンツ一丁で寝てる『ただの知人』な男性も多いからな。


2004年02月02日(月) それはまさにブルーデイズ

楽しいような、苦しいような。

今度越す予定の物件は、今と同じ2DKなのだけど、広さが全然異なる。今の家はダイニングなど名ばかりで食事場所とするのは無理だけど、今度の場所はばっちりだ。
なので、食事はダイニング、1部屋はリビング、もう1部屋は寝室とはっきりくっきり分けられる。その上、収納が2間半…ふたりで2間半…天袋までついているので、もう贅沢に入れ放題。

昨年勃発して少し落ち着いてきていた収納魂、再燃。収納特集雑誌をもう一度ひっくり返し、図書館で収納・リフォーム本を予約、本屋では収納雑誌を立ち読み。

新居は内覧のみだったので詳しい寸法は測っておらず、それが残念でならないくらいの意気込み。せっかくだからああしようこうしよう、と考えた途端に、ここの強度は、寸法はどうだろうか…と思うと、あああ、と身悶えしてしまう。

すでに決まっているのは、ダイニングにフローリングカーペットを敷くこと、彼のパソコン机とテレビ置き場くらいのものだ。後はどんなに考えても、予定であり未定。

まさに、贅沢な悩み。


2004年02月01日(日) 別れることはひどく簡単なことで

昨晩、つまらないことで彼と仲たがいをした。

本当に、つまらないこと。私が気に入って仮予約してきたふたりの新居が、NTTから距離があってADSLの速度が遅いから、ということ。光ファイバーの入ってないマンションだったので、なんじゃコリャ、ということで。

そんなにネットが大事かと、私激怒。次いで沸き起こった感情は呆れと疲労。駅からの距離もキッチンも収納も日当たりも文句なしのこの物件を探すに当たって、私と両親のかなりの苦労があったというのに…「もういいよ。今日は疲れたから寝る」と彼とのメッセンジャーを早々に切り上げて就寝。

したらば、『もう 好きにしろ。やってられん』『何のために仕事 辞めたのやら もう 一人で生きていくことを考えるわ 疲れた』との携帯電話メール。

どっちのセリフやねん、それ!

さっきメッセンジャーを立ち上げたらいたので、「ひとりで生きてく? ふたりで生きてく? 三人で生きてく?」と話しかけてやったら、『奎佐にまかす』と。「じゃあ、まずはふたりでね」と昨日のことは水に流してやったら、明らかにホッとした様子が文章にあった。

まったく、手のかかるおっさんだわ、と苦笑。


佐々木奎佐 |手紙はこちら ||日常茶話 2023/1/2




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