職業婦人通信
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2006年02月01日(水) いま、会いにゆきます(男のけじめ編・その2)

<ここまでのお話>

結婚の挨拶に私の実家へとやってきた相方。

しかし、溺愛する長女(一応私のことだ)の結婚話にテンパった父親が
「男とは」をテーマに
フェミニストが聞いたら怒り狂いそうな
絶対的男性上位理論を開陳。

父のマシンガントーク(というよりジャイアンオンステージ状態)に、
相方はただただ口を空けて聞くだけのハニワと化していた。

とても結婚話など持ち出せる空気もなく、
場は膠着したまま30分あまりが経過しようとしていた・・・

----

<続き>

前にも書いたことがあるが
父は私にとって長年「はずかしいおとうさん」であった。

家族で食事をしに行けば、注文から出てくるまでの時間の長さにキレ
「店長を呼べぇぇぇい!」と言って暴れるし

車を運転させると
他のドライバーにすぐ喧嘩を売るので
後部座席でいつも怖い思いをした。

サラリーマン時代、上司と大喧嘩しては
すぐに会社を辞めてしまうので
幼い頃、私は父が何の仕事をしているのか
さっぱりわからなかった。

・・・と、まぁ、
とにかく直情径行型、そして周りの空気が一切読めない男なのだ。

そして、今また父は
家族全員の「まーたお父さんは一人で暴走して・・・」という
ウンザリした空気を一切感じ取ることなく
「男ってもんはな、家庭なんか気にせず、若いうちは仕事がな、仕事が大事だな、ウン」
と、一人で突っ走り続け

私は心底ウンザリしていた。
そして、困り果てる相方に対し
済まないやら恥ずかしい思いでいっぱいであった。

妹も母もうつむいて黙り込んでいる。
ここで父に「ちょっとお父さん、そんな話どうでもいいでしょ」
なんて言おうものなら父が間違いなく
「なにをぉぅぅぅぅ」と暴れることを
家族は全員知っているため
ただただ、父が静まるのを待つしかなかったのである。

そしてついに
空気に耐えかねた母が
「じゃ、そろそろごはんに・・・」
とかなんとかモゴモゴ言いながら席をはずし、
次に妹が
母に救われるかのように後を追って台所へと姿を消した。

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暴走する父。
困惑する相方。

そして私は忍耐力の限界に達し

「ちょ・・ちょっと私も台所手伝ってくるわ」
との言葉を残してその場を逃げ去った。

うちの父と二人っきりにされた相方の心細さを思うと
本当に、本当に申し訳なかったと
今でも反省しきりである。

が、
その時はもう、いたたまれないこの場から
逃げ出したいという一心だったのだ。相方よすまぬ。

こうして相方は、たった一人で
うちの変人父と対峙することになったのであった・・・

(しつこく続く)


千代子 |MAIL
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