妄言読書日記
ブログ版
※ネタバレしています
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2005年03月17日(木) |
『恋刃 Lancet』(小) |
【五條瑛 双葉社】
久しぶりに五條を読むなぁ。 恋刃は去年のうちにでると思っていたので、とても待ったー!という気がします。
今回の主役は彫翔としがない公務員・桑田さんかな。 ただ、もうだいぶキャラクターが増えてきているし、いろいろな出来事がつながっているので、この巻あたりからは一冊で一区切りがついている、というわけにはいかないです。 思い切り続いている終わり方したし、内容もあちこちに飛んでるし。 視点がいろいろあるためか、今までの中では一番あっさりした内容のように思います。いつもなんだかんだと重いからなぁ。
彫翔と亮司がお互いにお互いをかなり、美化して見ている様がなんだかおかしい。 彫翔がいつか亮ちゃんの裏の顔を知った時どうするのか気になるなぁ。あんまり変わらないかな。
多分、1巻以来の人が再び戻ってきました。 また戻ってくるとは思わなかったなぁ。 亮ちゃんと再会したときどうなるのか、これまた楽しみ。 亮ちゃんといえば、大川先生との再会も楽しみ。
サーシャは相変わらず、オイオイー!な行動をしてますが、なんだか慣れてきた。 ブーゲンビリアはともかくとして、目隠しプレイ+果物はいかがかと思うが。 小道具好きめー!! サーシャの中身は実はオヤジなんじゃないか疑惑(疑惑と言うか一抹の期待にも似た)。
嘉瀬と一紀もなかなか気になる存在です。 この人らを見てると、なんとなく先生と吾郎ちゃん(by龍騎)を思い出すんだよなぁ。 一紀は吾郎ちゃんと違って凶暴ですけどね。
次の巻で、桑田さんがどう転げ落ちるのか(生き残れるか?)、彫翔はどう動くのか、エナは、亮司は、鳩は? 気になる人がたくさんいすぎて、把握しきれなくなってきてます!次の巻はあまり間をおかないでくださいませ。
2005年03月04日(金) |
『The MANZAI2』(小) |
【あさのあつこ カラフル文庫】
歩たちは三年生になって、クラスはばらばらになりました。 ばらばらになってもいつも一緒のようですが。
今回もまた、歩を取り巻く事件は人事じゃないというか、覚えのあるようなことで私も歩と一緒に具合が悪くなったり腹が立ったり。
歩たちのキャラも一層、引き立ってきて可愛いやら微笑ましいやら。 森口さんと、愛と恋とエロについて大いに盛り上がりたい感じがします。 メグちゃんは男前だし、高原くんは健気というか、きっといい男になるよ。 秋本くんは・・・言っちゃったよー。 若干14歳にして、「男とか女とか関係ない」という人間関係の極意のような発言が。 その年でそれが言えるのは凄いよ、秋本君。 がんばれ、秋本君。 私は私の趣味嗜好において応援しているわけでは、けして・・・
今回は、漫才してませんけれど、きっと夏祭りでは漫才をしたんでしょうね。 みんながどんな風に大人になっていくのか楽しみです。 続きは出るのかな。
2005年03月02日(水) |
『大胯びらき』(小) |
【ジャン・コクトー 訳:澁澤龍彦 河出文庫】
短編集。 コクトーは初めて読みますね。『恐るべき子供たち』の方を読んだほうが良かったのかなと思いつつ。 澁澤の文章を読むのも実は初めてですが、澁澤訳じゃなかったら読みきれなかったかもしれない。 非常に読みやすい訳文でした。さすがという感じ。
「大胯びらき」 なんだか破廉恥な響きの表題ですが、青春小説ですかね。 一昔前(二昔くらいかも)の青年の話で、わかるのですが、いささか古さを感じるのも正直なところ。
「美男薄情」 一話以外は戯曲です。 とくにどういう感想も持ち得ないのですが・・・。 タイトルまんまです。
「哀れな水夫」 この手の話はもう飽き飽きしているうえに、好きじゃないです。
「オイディプース王」 やっぱり特に感想を持ち得ないのですが・・・。
「未亡人学校」 一番おもしろかったかな。 ただ、正しく理解しているとは言い切れないのですが・・・。
全体的に話が単純明快すぎてどう思っていいのかかえってわからなかったです。
2005年03月01日(火) |
『The MANZAI』(小) |
【あさのあつこ カラフル文庫】
タイトルあらすじからして、『バッテリー』『NO.6』とは違った、かるーいノリなんだろうと思って読んだら、私にとってこれが一番重かった。 軽いテンポに包まれているだけに、こたえるものがありました。 歩が学校に行けなくなった経緯が、特に自分の中学生時代を思い出させて重い気分です。 私は不登校になったわけじゃないけれど、一日でも休んだらもう行けなくなるような気持ちで毎日過ごしていたなぁ。 いまだにあの頃を思い出すと気が塞ぎます。
じゃあ、この本を私が中学生の頃に読んでいたら元気付けられたかと言えば、あまりに近すぎて素直に受け止められなかったんじゃないかなぁと思う。 当時好んで読んだ本の傾向を思い出すと、まったく現実から遠く離れた話ばかりだったし。
あとがきで秋本のセリフについて、「14歳のわたしが何よりも欲していた」と書いてあったのを読んで、あさのあつこの書く児童書というのはどれも、ひょっとしたら10代の頃の自分に向けて書いているのかもしれないな、という気がします。 どれも、大人がはめようとする枠に抗う子どもたちの話であり、さらに手を引いてくれる大人が出てこないという点が共通しているように思うのですが、どうでしょうか。 特に後者の特徴は子どもが主役の話としては珍しいような気がします。
このシリーズは女の子が何人か出てきていいですね。 歩と秋本がどんなコンビになっていくのか楽しみです。カップルでもいいよ、と一応言っておく。
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