妄言読書日記
ブログ版
※ネタバレしています
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2004年02月26日(木) |
『蒼天航路30』『ブラックジャックによろしく8』(漫) |
【王欣太 講談社モーニングコミックス】
迷子の惇兄!迷子の惇兄!!迷子の惇兄!! 久しぶりに、惇兄を見て嬉しくなりました。
関さんが荊州にいます。ああぁ・・・もうすぐなのですね。 もう30巻なのですものねぇ。
荀ユウも亡くなってしまいました。 ああ、どんどん寂しくなるな。
遼来来はいいのですが、楽進!!! ああ、あああ、なんて酷なところで終わってるのでしょうか。 その次のページはカクですし。 いえ、カクのページ楽しかったですが。 善意のカク。カクって、意外にも長生きする人ですよね。図太い…?
+++++++++ 【佐藤秀峰 講談社モーニングコミックス】
ノーコメントでいいですか。 次は精神科編だそうです。 これを読んでるともう勘弁してくださいという気分になるのは私だけでしょうか。 重いよー・・・・・
【殊能将之 講談社文庫】
ああああっ…(頭抱えつつ)
いつものことですが、ネタばれの準備の方はよろしいでしょうか。 まあ、この話に限ってはネタばれしたからと言ってなぁ・・・
殊能、三作目にして大きな爆弾投下、といった感じであります。 いやあ、まさか石動さんが守られキャラだったなんて!!! そこかよ!という皆様のツッコミが聞こえるようだ。 ちょっとした冗談ですヨ。 本当は石動って清廉なキャラなの!? そこじゃねぇだろ!!と、どうぞつっこんでやってください。 だってびっくりしたんだもの。 「あんたみたいな汚らわしい化け物と関わっちゃいけない人だ」 なんて言うからさ。アントニオが。
解説で読後別の物語が浮かび上がる、と書いてありましたが、私も別の物語が浮かんだようです。 作者の意図とは全く関係ない予期もしないであろう別の物語が。 ところで、アントニオ石動と書くと、どんなレスラーだ、と思われそうですね。 ちょっと強そうな字面だ。
と、下らないことから始めましたが、そろそろ内容をばらしていこうと思います。
『美濃牛』では、なんだか印象に残らなかった名探偵石動。 見た目もぱっとしませんし、ちょっと変な人どまりでしたから。 しかし今回、そのぱっとしない名探偵が、冴えないが故に逆に印象的になりました。 前作ではキャラとしてぱっとしなかったのですが、今回、駄目であることが逆にキャラを立てることになったような気がします。 それもこれも、アントニオの功績だと思いますが。 だって、影ながら化け物から<力>で守ってるんですよ。 私は途中で、この本って退魔針だっけ?あれ、菊地作品??と思ってしまいました。 今度の事件はどんな名探偵だって、解決できないでしょう。 JDCを総動員しても無理かと思います。 時間を遡るは、法力とやらを使うわ、空を飛ぶわ…これは推理好きであればあるほど、受け入れ難い作品かもしれません。
ノックスの十戒なんて、とうの昔に遺物となってはおりますけれど、未だにやはり推理小説に超常現象は御法度、というイメージは根強い。 私は、推理小説に超能力でも幽霊でも怪物でも出てくればいいと思います。 それが、その作品の設定として読者がちゃんと理解できるように書かれていれば。 読者に対してフェアであれば、何出しても良い、そう思ってます。
で、今回のコレですが、フェアなのかどうなのか。 まず、読者が推理することは無理です。 もうこれは、読者をあんぐりさせるために用意された後半だとしか思えません。 特に本格ミステリを愛好する人たちを。 なんとなくイジワルな意図を感じます。 けれど私は、この話しはこの話で有りだと思います。 「悪いけど、ぼくはそういう荒唐無稽な話、だめなんだよ」 という最後の石動のセリフのおかげでしょうか。
途中で、突然、蜘蛛の化け物が出てきた時は本当にどうしようかと思いましたけれど。 な、なにいってるの?え?え???? と。
名探偵と助手、という構図を完全に形骸化したように感じました。 面白かったです。 名探偵の謎解きシーンがこんなにおかしかったのは初めてです。 石動さんとアントニオのこの後のシリーズがどうなっているのか非常に気になりますね。人類の存亡がどうなったのかも。 前作では、まさかアルバイトのアントニオがこんなキャラであるとは思いもよらず(ラストでちょっと登場しただけ)。 思った人は凄いというより、考えすぎの人です。
ところで、前作から石動の容貌が想像できず、今回も悩んでいたのですが、わかりました。 三谷幸喜です。 私の中で、石動はこれから三谷幸喜の姿形で想像されることになると思います。 こんなイメージじゃないですか?石動って。
2004年02月24日(火) |
『指輪物語5 二つの塔上1』(小) |
この頃ゲームに夢中で(この頃に限ったことじゃないのですが)読書時間激減です。 主に戦国無双、シャドウハーツ(2ではない)、そしてドラゴンクエスト7。 逆転裁判はとうの昔に終わりましたよ。 読書傾向と一緒で、いまいち分りにくい私のゲームの趣味。
【J・R・R・トールキン 訳:瀬田貞二・田中明子 評論社】
王の帰還はまだ観てません。 早く観たいです。 さて、ようやく二つの塔に入りました。
一章目、ボロミアの死です。 やっぱり悲しいです。
望み消え失せんばかりの一行に、一筋の光明。 白い光。 ガンダルフが白くなって帰ってきました 漂白されたみたいですけれど。 私は最初に映画を観た時思いました。 RPGで魔法使いを後衛に置くのは間違いだ、と。
さらわれたメリーとピピンは、映画版以上に苛酷な扱いを受けていて可哀想になりました。 普段陽気なだけに、苛酷な状況になっていると一層悲しくなります。
今だから告白すると、「指輪物語」というのはソロモンの指輪の話しだと長年思ってました。 ファンタジーと縁がなかったものでして…。 ソロモンの指輪の話自体もいまいちよくわかってないのですけれど。
2004年02月21日(土) |
『おたんこナース1・2』(漫) |
↓にある、一言メッセージへのお返事を、一つのページにしました。 ページにするほどにいただかないのですが、メッセージを頂いた方にはそこでお返事します。 ↓のメッセージボックスのさらに下にありますので、一言くださった方は覗いてみてください。 トップからのメールにも同様にお返事いたします。 感想、頂けると非常に嬉しいです。
【漫画:佐々木倫子 原案:小林光恵 小学館】
『おたんこナース』は大中小の形状で出ていますが、一番最初の形態(大)、で揃えることにしました。 これで、佐々木作品コンプリート。 心を激しく揺さぶるものは何もない、そんな佐々木作品が私は好きです。
しかし、今回は看護婦という職業柄でしょうか、ちょっぴり切なかったりします。 でも、佐々木漫画は時々ちょっぴりセンチメンタルになる話が必ずあると思うのです。 だからきっと、佐々木倫子が本気になったら大泣きするような漫画ができるんじゃないだろうか。 そういうのをあえて書かない姿勢がとても好きなので、今のままでいいのですけれど。
ミワちゃんの話とか、告知の話とかついついホロリときてしまいます。 そして、生理痛は気を失うほど痛いと言う事を広く知って欲しい。
2004年02月13日(金) |
『のだめカンタービレ1〜7』(漫) |
【二ノ宮知子 講談社コミックキス】
タイトルと表紙から、のだめちゃんが主人公なのかと思いきや、千秋ちゃんですか。 正確には千秋君。あ、千秋さま? 千秋君、お料理上手なのがポイント高し。 好きです。へたれ気味だけれど、へたれではなく、完璧主義なところなど。
そしてのだめちゃん、可愛いです。 不思議ちゃんで変人というか変態ですが、野生動物っぽくて可愛い。 それにしても、7巻まできていまだピアノの道に目覚めてないんですが。 のだめちゃーん、早く目覚めて。 なんだか先は長そうです。
音楽物ということで、フジミシリーズをちょいと思い出してました。 千秋君は指揮者希望ですし。 今思うと、あのシリーズ、ホモでさえなければもっと普通に読者層が広がっただろうにな、と惜しい気もします。 あれは第一部までがよかったのになぁ・・・留学してからは、オイオイという感じで今は読んでません。 しみじみと、ホモでさえなければなぁ・・・と思います。 私だってなんでもかんでも、ボーイズラブな展開を求めているわけではありませんよ。 (しかしルビー文庫に向かってホモじゃなければ、などと言ったら根本を否定したことになりそうですな)
2004年02月10日(火) |
『ビビを見た!』(小) |
【大海赫 ブッキング】
近年で一番、入手して嬉しかった本です。 復刊ありがとうっ!!
とは言うものの、読んだことは無いのです。 この人の『メキメキえんぴつ』という本がうちにありまして、私のトラウマ本となっております。 ちなみになんの手違いか、もう家に無いんですが…。残念でなりません。 ネットで探すと、他にも子どもの頃に読んでトラウマになった人が多数いたので、やっぱりトラウマになる本なんだなぁ、と思いました。
そんなわけで、この著者の他の本も読みたいと長年思っていたのですが、全部絶版。 トラウマになるほどに怖いのに、どうして読みたいのか。 怖いだけではない何かがあるように思います。 そもそも怖がらせるためとか、教訓のため、という風には感じられない作品なのです。
今回復刊した『ビビを見た!』ですが、児童書にしては怖い絵、そして暗い雰囲気漂う話。 けれど最後まで読むと、どうしてか感動する。 善も悪も無く、主人公のホタルくんが最後に美しいものを見つける。 生の始まりに暗く、死の終わりに冥い、という言葉すら思い出させる話でした(空海さん)。
子どもの頃に読んだら記憶に鮮やかに残りそう。 この機に子どもに読まれる機会が増えればいいのですが。 よしもとばななの解説も良かったですよ。本当にこの本を大事にしているんだなぁ、という感じで。
他の本も復刊して欲しいです。 みなさんも、復刊ドットコム見てみてはいかがですか? 楽しいですよ。
2004年02月08日(日) |
『破妖の剣6 鬱金の暁闇3』(小) |
【前田珠子 集英社コバルト文庫】
あと一章くらいあるかと思ったら、後ろはもっぱらおまけページだった、と。 しかもCobaltの再録だし。その上古いし。 その企画、大昔に見た記憶があるぞ。
なんも話進んでねーなこの巻。 だから、キャラが多すぎるんだっての。 あらゆるキャラの視点にしなくていいからさ。
珠子さん、ちゃんと完結したシリーズあるんだろうか・・・ 小説界のなるしまゆり。
そして、やっぱりこのいかにもティーズノベルなのりの文章は私には辛いなぁ。 もう年なのかしら…。
呪いの賢者が、パーティに入っているRPG、やりたいです。 しかし、破妖をゲームにしたらゲームバランス悪そう。
2004年02月06日(金) |
『指輪物語4 旅の仲間下2』(小) |
【J・R・R・トールキン 訳:瀬田貞二・田中明子 評論社】
サムー!サムー!!サムーっ!!! という感じの旅の仲間編が終了しました。 うん。もう、サム大好きだね。 映画版も好きだけれど、小説のなまり過ぎな感のあるサムも愛しいよ。 フロド、サムを大事にしてやって…置いて行くなんて言わないでさ。
原作はよいですね。 ここまで来ると、翻訳のおかしさは気にならなくなりました。 野伏の馳夫、おおいにけっこうじゃないですか。たまに王様のオーラを出す馳夫。 けど普段は野伏。 指輪一行の引率者になって、四苦八苦している様が泣かせるやら笑わせるやら(笑っちゃいけませんよ) がんばれ、アラゴルン!!
今回出てきた、白鳥の船。 何をどう頑張っても、白鳥ボートしか想像できません。貧困な想像力をお許しください。 足が届かないホビット達の代わりに、一生懸命ペダルをこぐアラゴルンとボロミアが脳裏にいました。 ギムリは多分、立ちこぎでがんばるんですよ。
ボロミアが不憫でなりません。 本当はいい奴なんだよ、フロド…。
丁度、テレビで旅の仲間が放映です。楽しみだ。
【森博嗣 講談社文庫】
Vシリーズ、巻を重ねるごとにどうもミステリの雰囲気から遠ざかっているように感じます。 本作も、前半ハードボイルドっぽい。 保呂草さんが、本業に専念してるからでしょうか。 探偵でアレですからね。
森作品って、唐突にぽっと謎解きがなされるように思うんですが、今回もなんだか急に紅子さんにこうだったんじゃないかしら、と言われてしまいました。 あ・あ〜。 なんとも推理する暇も無い感じで。 あまりに単純なことだったから、ヒントの出しようもなかったせいで、他の所に目線を向けさせていた、という感じを受けます。
今回も解答を出さない謎が一つ。 謎々みたいなものが一つ残るってパターン、森作品は多く、しかも私はいつも解けない。 今回も一晩考えましたよ。 そして珍しく分りました。 脅迫状に各務亜樹良の名前が織り込んであるって、やつです。
しかし保呂草さん、死ぬんですか? そんな雰囲気を前作あたりからかもしだしてるんですが・・・いやこれもミスリードのうちの一つかしら。 シリーズ全体に何か仕掛けてありそうで、何もかもが疑わしくなります。このシリーズ。
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