妄言読書日記
ブログ版
※ネタバレしています
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2003年12月28日(日) |
『川赤子』『指輪物語 旅の仲間上2』(小) |
【京極夏彦 講談社】
ハードカバー版、『姑獲鳥の夏』の応募者全員サービス、豆本が届きました(非売品)。
角川ミニ文庫くらいだと思っていたら、さらに小さい。 どうやって保存したらいいのか悩みます。 そしてページを開くのが怖いです。 いっそ、お経みたく一枚紙で、びらびらと開く感じであった方が読みやすいかも。 あ、今気がついた。 飾り箱(本が入っている箱)の裏に「御祓済」の言葉が。 やっぱりー!! 晴明神社でやってくれたんですかね?
気になるのは「巻之一」という言葉。 これはシリーズ全部ハードカバー化する気なんでしょうか。 そしてその度にこの豆本をつける気でしょうか。 あまりに厳しいです…。
中身は、『百鬼夜行 陰』の中の「川赤子」と同じです。 ウブメの直前の、うだうだしている関君です。 雪絵さんはどうして結婚したんでしょうねぇ。 毎回、それが気になります。 関口夫妻とは意味が違いますが、中尊寺夫妻も気になります。
+++++++++++ 【J・R・R・トールキン 訳:瀬田貞二・田中明子 評論社】
大変危なっかしいホビット一行に強力な保護者がようやく付きました。 その名も、馳夫(はせお)。 アラゴルンって書いてくれ〜。 がんばって日本語に訳したんだというのはひしひしとわかるんですが、なんだかなぁです。
しかし読み進めて行くと、馳夫もそれはそれで親しみ深いものがあるような気がしてきます。 外国人が無理して日本の漢字を名前に当て嵌めたような、そんな親しみ…。
毎度、アラン・リーの表紙絵が素敵です。
2003年12月26日(金) |
『エンジェル・ハート4〜7』(漫) |
【北条司 新潮社BUNCHIコミックス】
衝撃の事実が。 リョウちゃん、老眼が始まる… ええぇ〜。 もうそんな歳なのね。どうりで大人しいと思ったわ。 男の依頼も受けますしねぇ。オカマちゃんも助けますしねぇ・・・。 ようやく大人になったのか。冴羽。
やっぱり、パパをやってるリョウちゃんは素敵です。 女性の扱いより、女の子の扱いの方が上手いと思う。
エンジェルハート版での香ちゃんは、看護婦だったそうで。 うへぇ〜と思っちゃいましたよ。 悪くは無いけれど…ねえ? 香ちゃんが大人しめにに思えるのはその辺も理由なのかもしれません。 (大人しいって言っても死んでるんですけど…) リョウちゃんも割と素直だし。香ちゃんに対して。
槙村はやっぱり今回も死んでいる模様。 どうせなら、槙村は生きていて欲しかったよ。 薄幸なんだろうか。彼。 顔が悪いから?そんなこともないと思うんですけれどねぇ。
信宏は本当にプロの暗殺者だったんだろうかってくらいの、駄目っぷり。 こんなキャラだったのね。
2003年12月25日(木) |
『ラストサムライ』(映) |
【監督:エドワード・ズウィック アメリカ】
なんで日米合作映画にしなかったんだろうか・・・。 見終わってから色々と考えたんですが、この映画は、生き方を見失った男がジパングにやってきてサムライと呼ばれる人々を知ることによりブシドーに触れ異文化交流を果たすという話だったと思う。 そう考えれば概ね納得できるような気がする。 決して、日本の侍の話ではない。 ファンタジーだと思えばいいのか。 あの風景の嘘臭さはどうしたものか。
全体的にツッコミどころ満載なんですけれど、まあ、ハリウッドにしてはがんばったな、というレベルがまた微妙で、胸にしこりを残します。 あからさまに変、だったらまだ笑えるんですが。 あからさまに変、なのは忍者ですかね。 どうして忍者出てくるか。 忍者違うし。 NINJAなんだな。あれも。
今回しみじみと、親日家ってのは厄介だと思います。 キル・ビルの方がまだ割り切れるかも。 観てないんですけどね。
映画全体が冗漫です。 トム・クルーズが捕虜になっている期間の描き方がいまいちなのかな。 殺陣もあるようでない。 何しろ、鉄砲隊と戦うので、ほとんど刀同士の殺陣はない。
侍魂とか武士道とか、いまいちど我々日本人も再考すべきなのかもしれません。
なにが気に食わないって、大村がただの腐れ官僚であったところですね。 彼が近代化へ向けての篤い志を持った男ならばよかったのに。 ただの悪い奴。 これじゃあ、まるで近代化が悪のようじゃないか。
まあ、サムライをとにかく撮りたかったんでしょうけれど。 せめて大村が最後に、侍魂を甦らせるとかさぁ。 そういうの期待してたのに。 ハリウッド映画って敵にいまいち魅力が欠けていると思う。
文句たらたらですけれど、ここは正直に告白しておこう。 最後には号泣していたと。
私はあまりサムライ側に共感できなくて、名も無い鉄砲隊のみなさんに感情移入してしまいます。 刀で向かってくるサムライたちに、銃を向けるのは絶対に辛いと思うの。 ラストの戦いはそればかりが見てて辛くて。 死ぬ方は名誉の中で死んだでしょうけれど、そうじゃない方はこの先どれほど辛いのだろうと思うとね…。 我慢したんですけど、アイツが泣くからさ。 大村の横にいて隊に命令を出す人。 射撃をやめさせた人。 お前の気持ちが痛いほどわかる。 私も所詮凡人なので、時代に流される人々の方寄りになります。
そして泣きながらも私は、写真家のおっさんが、ドランクドラゴンの片割れに似ていると気がついてしまいました。 ああ、似ていた… 彼、ハリー・ポッターの次回作にも出るみたいですね。
渡辺謙と真田広之は素敵です。 小雪も好きなんですけど、最後までようわからんキャラでした。 あれは日本女性じゃない。 小雪の演技が悪いんじゃなくて、キャラ設定でしょうな。
そして多分、一番私が侍魂を感じるのは、福本清三ですね。 役じゃなくて彼の生き方。 私は彼の死に様をしかと観ましたよ。 40年以上斬られ役をやり続けてきた彼の死に様。 撃たれる。 せめて斬ってあげて欲しかった…。
あとは子役たちの殺陣が上手いですね〜。 それと弓を射る人の射形がきれい。
日本語と英語が入り乱れると、日本語が日本語に聞えなくなるのがなんとも不思議です。 一生懸命字幕を追っていたら、英語の字幕で、その字幕を必死に訳そうとする自分。 聞き取れるだろうに。 この間『戦場のメリークリスマス』を観ていても同じ現象が起こりました。日本語が聞き取れない、っていう。 あと、勝元は今際のセリフくらい日本語で言わせてあげて欲しい。 「パーフェクト」って…。 勝元、オールグレンに優しすぎよ。そこまで彼に合わせなくても母国語でしゃべっていいのよ。 うっかり天皇にまで英語で話し掛けちゃってる、最後の大村とかおかしかったです。 「エンペラー」ってさぁ。 もうてんぱっちゃって、言葉がわかんなくなったんでしょうね。大村は。
まあ、トムが満足した映画って感じでしたね。 黒澤映画を大スクリーンで観たいなぁ、と思いました。
2003年12月24日(水) |
『エンジェル・ハート1〜3』(漫) |
【北条司 新潮社BUNCHコミックス】
続編かな、と思わせといて、思いっきりパラレルワールドだと前置きされました。 そう言われましても〜。
あぁ、香ちゃんっ!!
って思いますでしょう。 とてもしょっぱなから切ないです。 どうして死んだんだろうな、と思っていたら事故なのか。
シティハンターの頃よりほろ苦いです。 今のところギャグも少なく。
リョウちゃんが老けたな…ってのがなんとも切ない。 時の流れは無情だぁ。
しかし今回のヒロインは、凄腕の殺し屋なので、守られリョウちゃんなんてのもこの先見られるのですね。 それはドキドキです。 シティハンターの時はなんだかんだと強かったですから。 ああ、そういや絶体絶命になってるの見たことないや。 ジャンプなのになぁ。修行とかしだすのは最近の風潮であり、昔はそんなことはなかったんですかね。 あまりジャンプには詳しくないです。 (いや漫画全般に詳しくないんです)
表紙だけ見てた時は、阿香(うっかり“ちゃん”を付けそうになる)とリョウちゃんの間に新たに愛が芽生えるのか?と思ってたんですけど、彼女はまだ15歳だった。 どうやら親子的絆で結ばれた模様。 リョウちゃん、年頃の娘を持つパパかぁ。 素敵だ! おいしいな、北条。よくやったよ北条。 私、リョウちゃんと女の子のネタ大好きです。 この先が楽しみになってきました。
黒くなった海ちゃん。美樹ちゃんはいないのか? 美樹ちゃん、好きなんですけど…。その辺がパラレルなのかしら。 冴子さんは、性格が少し丸くなったような。
2003年12月20日(土) |
『しゃにむにGO16』『CITYHUNTER2』(漫) |
【羅川真里茂 白泉社花とゆめコミックス】
真夏な表紙が羨ましい。
池やん先生の若かりし頃が傲慢で可愛いかったです。 そう、意外にも青い感じが可愛い。 珊瑚ちゃんも可愛い。 ようやく彼女が正式に登場してきました。
今回、テニスしているところが少なくて少し寂しい。
++++++++ 【北条司 徳間書店】
井上雄彦は北条司のアシだったんですねぇ。 トンボとカラス描いていたとは。 私、あれトーンかと思ってました。なかったでしたっけ?ああいうの。
香ちゃんが正式にアシスタントになった最初の頃って、ほとんど香ちゃんは出てこないのが読み返して意外です。
しかし、ここで海原が実は出ていたんですね。 もう忘れてましたよ。 かなり悪そうな顔してます。 後々、リョウちゃんの親父として出てくるとは思いもよりません。
【三浦しをん 新書館ウイングス文庫】
んー。ついにこの読書日記にしをんが登場したかーと、私が思っているだけなんですけどね。 しをんは毎度、イラストレーターに恵まれている。 デビュー作は藤原薫だったし。 だから、よっく覚えてるんですけどね。 誰だ、三浦しをんって?と思って。 今回は羽海野チカですし。 可愛いなぁ。 私が好きなイラストレーター(と言うより漫画家)ばかり。
で、webの「しをんのしおり」は読んでいるのですが、書物を読むのは初めてです。 帯「知らない世界が待っている」
申し訳ないがとても馴染みの世界でございました……。
なのでどうしても、しをんのエッセイを読むと、「む、負けた」「いや勝っている」と思ってしまう。 負けても勝ってもろくなもんじゃないのは分ってるんですけど。
移動の乗り物、待ち時間にさらっと読むのが丁度良い感じ。 デビュー間もなくなので、まだ笑いのパンチは弱いような気も致します。
そんな中、「森の小熊」にはいたく共感いたすものが。 暗がりに停めてある車の中の男二人を不審に思うしをんの妄想。 わざと、私に見せようという意図が働いているのではないか。私がその情景を見て「ニヤリ」としたとたん、黒服の男たちがわらわらと八十人ぐらい森から出てきて、「ホモずきの女を発見。捕獲します」などと無線で通信しながら、私を捕まえるんじゃなかろうか。 ホモずきとは、どうしてかくも後ろ暗いのだろう・・・ 本当にこんな男たちにいつか連行されるかもしれない。 でもきっと、その時は私よりもまずは私の友人が連行されるだろうな。 中睦ましげな男性二人をこっそりと観察しに行く子だから。
ところでしをんは一体いくつなんでしょう。 多分私よりちょっと上、くらいだと思うんですけどねぇ。 あまり歳だ歳だと言うと、年配に怒られますぞ。 爺趣味であっても、やっぱり若い人、だと感じます。
2003年12月18日(木) |
『御手洗くんの冒険3 マンモス館殺人事件下』『CITYHUNTER1』(漫) |
【原作:島田荘司 漫画:源一実 南雲堂】
出版社が変わり装いも変わった御手洗くん。 上巻の感想はうっかり書くの忘れてました。
島田氏の小説版御手洗潔と、このキヨシくんは一緒じゃないと思った方がいいかも。 だってあの御手洗がこんな可愛いわけが・・・。 いや、今の御手洗さんも可愛いとこはありますけど。
どちらの御手洗も好きですよ。 でもこれは源さんの御手洗だなーと思います。
グロイ種明かしで、気分が沈みます・・・。 今思えば、御手洗シリーズはけっこう猟奇でしたっけね。 最近読んでないから忘れてましたよ。人体がよくバラバラになってましたものね。 デビュー作からしてそうでしたもの。
なんだかすっきりしない終わりです。 これ、石岡くんが読んだら喜びそうな漫画です。 「御手洗、君にもこんな可愛い頃があったんだねぇ」 みたいな。 御手洗さんはへ理屈こねながら照れ隠しするんでしょうな。
中身よりも一番最後の広告ページで、島田先生が大昔に歌ってレコードを出していたという事実にびっくりしましたよ。 CDにするんだ…。どんななんだろう……。
+++++++++ 【北条司 徳間書店】
私、この頃ずっとシティハンター読んでいたんですよ。 (感想はここに書いていなかったのですが) 文庫版で。 そしたら、大判が出てしまって本屋で泣きました。 もっと早く出してくれ、って。 買う気はなかったのですが、気がつけば買っていました。 だって、未収録ページとかカラーとか・・・さ。 (どの辺が未収録なのかさっぱりわかりませんでした)
せっかくだから感想を書かねばやり切れないと思い、書かせて頂きます。 文庫版の時に感想を書かなかったのは、どうせ毎回同じ感想しか出てこないだろうと思ったからです。
一冊に文庫版の約半分のページが収録されてました。 てーことは、文庫版が全18巻。軽くそれの二倍・・・ 全部集めきる自信はありません。 だいたいなんで集英社が出さないよ。 エンジェルハートの関係?
最初の頃のリョウちゃんはかっこよかったなぁ。老けてるけど。 ちゃんとスイーパーやってるもん。 香ちゃんと組んで以降は全くやってませんよね。 やっぱりあんまりにも最初の頃暗かったからなんでしょうか。 最初は「香ちゃん」って呼んでいるのがなんともくすぐったいです。 これからどんどん二人はもどかしーくなっていくんですが。
槙村と香ちゃん兄妹のやり取りってもっと見たかったんですけどね…。 槙村、好きだったのにかなり早いですね。退場が。 もっとリョウちゃんとのコンビが見たかったなぁ。
2003年12月17日(水) |
『キビしいのである。』『働きません!』(漫) |
【山田靫 JUNEコミックス】
ふ・・・ジュネなんて買ったのいつぶりだ? なんだかユギちゃん祭りっぽくなってますけど、本屋で見慣れぬユギちゃんの本を見つけたのでついーついー・・・。 普通の方々には分らないと思うんですが、ホモ漫画はある日突然猛烈に読みたくなるんです。 発作ですな。フラッシュバックか?
そんなわけでデビュー作も収録されていて、さすがに今と少々絵柄が違います。 お話作りも絵も上達してますなー。 まだ、ギャグが弾けきれていない、若い感じが漂ってます。
高口里純のところにいたんですねー。いたって言っても同人ですがね。 ルルって感じじゃないよなぁ、と勝手に思ってみたり。 (まあ私の名前だってな、蒼子って感じじゃねーだろ、と知人友人は思っているかもしれない)
全く関係ないんですけど、やおい系の同人やる女の人の「オレ」がどうにも好きになれません。 いや、普通の女の人でも「オレ」は好きになれないものがあるんですが。
まあ、好きにして、って結局は言うんですけれどね。
内容に触れてないや。 ユギちゃんは題名つけるのが苦手なんだろうかと毎回思います。 しかしとても堂々たるタイトルなので、苦手とは思っていないのかも。 毎回私はタイトルと中身の関連の薄さに頭を悩ませるんですけれど、これはやはり勢いとノリと雰囲気で理解しとけばいいんでしょうかね。 あと、表紙に猫が溢れてますが、漫画には一切猫は出てこないという・・・。 「やっぱり猫が好き」みたいなもんか。
+++++++++ 【山田ユギ 徳間書店キャラコミックス】
塩ちゃんとこのくたびれた社長が絡んでくるかと思いきや、出てこなかった・・・オヤジが〜 塩×社長をお願いします、とついあとがきを読んで思いました。
12年越しの思いを成就させた後の赤尾氏がどうするのか(きっと変わらない)ちょっと気になります。 ちょっと見ないキャラだな。赤尾氏。
池内君可愛かったです。可愛い攻、好きです。
最近忘れがちですけれど、この読書日記、こういうのですから。本来。
【有栖川有栖 角川文庫】
“宿”にまつわる短編集。 一番好きな短編集かもしれません。 最近の有栖川有栖の短編は実験的なものが多かったようので、本来の正統なミステリとして書かれた四つの作品はどれも改めて、ミステリって面白いなと思いました。
はい、真面目な感想はここまでです。 (短い)
「暗い宿」 表題作です。アリスうっかり旅先で無茶して体調崩す編。 火村せんせーが一緒じゃないんだから気をつけないと〜と妙にハラハラします。 忙しい忙しいと言いながらしっかり出てくる火村先生が相変わらず素敵です。 有栖川有栖のミステリは犯人指摘に色々と趣向が凝らされていて、全てが分った最後まで楽しませてくれるところも好きなところ。 さて、どうして火村先生はなにがなんでも帰りたかったんでしょうね。 そんなの気にかけるのは私くらいでしょうが。
「ホテル・ラフレシア」 ヴァカンスの似合わない火村先生編。 お馴染みの片桐君は、結局何があったのか全く知らないままなんでしょうね。 南国に来て、少々開放的になっているのかいつもより口調が崩れているような。 「え、マジ?」って、ねぇ・・・。担当作家に向かって。 せっかく素敵なホテルに来ているのに部屋に引き篭もりっ放し、たまに外に出たらトラブルという火村先生。ミステリの主役の定めですな。 不思議な感じのミステリでした。 推理すべきポイントはないんですけれど、なんとも切なく悲しいオチが用意されてました。 解説にもある通り、一番素敵でありながら、一番妖しいホテル。
「異形の客」 アリスやっぱり事件に遭遇しちゃう編。 事件発生後、即行で火村を呼ぶアリスに感心するやらにやけるやら・・・。 頼られてますよ、プロフェッサー。 その割に事件現場でもアリスをからかう事に余念がない先生。しかもいつだってさり気ない。 「俺は腹を立てたぞ。お前が推理作家をからかいの対象にしたことに対して」 「その抗議は受け付けない。俺は、世の中のすべての推理作家諸氏をからかったわけじゃない」 可愛いお二人だ。 正統なトリックはやっぱりある程度わかっちゃいますが、「自首なんてしなくていい」ってのが火村先生らしい冷徹さです。
「201号室の災厄」 漫画に収録されてました。 私、これ既に読んでいたと思い込んでましたが読んでいませんでした。 火村先生の危機編。 殺人犯(かもしれない男)に突然監禁された火村先生。 これがときめかずにいられようか。 大ピンチながらさりげなく驚きの事実が。 十代の一時期、グローブをつけてリングに上がった時の感覚が甦る 先生、そんなことしてたんですか。前にもどこかに書いてましたっけ?私は覚えがないのですが。 なんだか似合わないなぁ。火村先生とスポーツが。 なんだよーもう。かっこいいんだから。 先生はこんな時でもクールでした。 30分くらいのミステリードラマにしたら面白いかもしれませんよ。動きがあるから。 ミステリーとしてはなかなか意表をつかれるものがありました。 明らかに犯人である状況であり、そしてやっぱり犯人だったなんて。 うまい話だなぁと素直に感心してます。ときめいてばかりではありません。 でもきっと、火村先生はこんなことならアリスと一緒に泊まれば良かったと思ったに違いない。 しかしこの事件がアリスだったら、生還できた可能性はかなり低そうです。
火村&アリスはやっぱりいいですなぁ。 ミステリーとしても小説としても妄想としても・・・
2003年12月14日(日) |
『鏡の国のアリス』(他)『太陽の下で笑え。』(漫) |
今年も残りわずかとなり、今年中に読んでおきたい本を必死に読んでいます。 でも、新たに買ってもいるので減りません。ああ、全く減りませんとも。
【工藤和代 日本ヴォーグ社】
第1弾を買い損ねたのが悔しいのですが、まだ入手可能なのでしょうか。無理っぽいけど・・・。 工藤和代のドールハウスが好きなのですよ。 加えてこの食玩シリーズも買っている。 いえもうほとんど挫折した状態ですが…。
せっかくカットアウト付録を付けて頂いたので作りたいのですが、勿体ない…という貧乏根性が働いて作れそうもないです。
工藤和代のドールハウスは作ったことがあるんですけどねぇ。 だいたい、保存が難しいんですよ。ドールハウスは。埃かぶってしまうし、振動に弱いし、場所も取る。 見るだけがいいんでしょうか。 作るのも好きなんですけどね〜。
そして今更なんですけど、アリス自体は読んだことがないんですね・・・。 そのうちそのうちと、延び延びになってます。
+++++++++ 【山田靫 芳文社花音コミックス】
ユギちゃんがまだ漢字だった頃の本。 (前にも書きましたが“ちゃん”付けは語呂の問題であり他意はないです) 今と絵柄も内容も変わりはないです。 ギャグが甘め?という気もしなくはないですけど。
しかし、やっぱりこの方も北海道出身でしたよ! キャラのテンポとか笑いの間が、北海道人っぽいなーと思っていたんです。 「ハイテンションではないおかしさ」が北海道出身者の笑いに共通すると思うんですが。 佐々木倫子とか吉村明美とか。 例外が村上真紀なんですけど。でもこの人はハイテンションでいてどっか冷めてます。 投げ遣りとも言える。
あとがきで格闘技物ということで、プロレスかムエタイで悩んだってのがなんとも…オカシイ。 ムエタイでボーイズラブ。ありえない!でも、山田ユギならやれる!!きっとやれたはずだ!! プロレスは・・・プロレスは・・・どうだろう・・・・・・・。体格的に辛い。 で、結果はボクシングなんですがね。
『水温む』の後半に載っている、直樹の友人達のお話です。 直樹は脇でがんばってます。がんばってる・・・? ボーイズラブには違いないんですが、山田ユギのは漫画として読むに耐え得るところが好きです。 ほら、シナリオもキャラもあったもんじゃないってのが多いですから。
でもやっぱり、ユギちゃんはオヤジ受けが好きです。
2003年12月11日(木) |
『指輪物語 旅の仲間上1』(小) |
【J・R・R・トールキン 訳:瀬田貞二・田中明子 評論社】
映画『ロードオブザリング』を観てから、早一年以上が経ち、ようやく原作を読み始めました。 元よりのファンにとっては「にわかファンめが」と私のような存在は腹立たしい限りかもしれませんが、大きなお世話だ。
なぜ、しょっぱなから喧嘩腰なのか。
仲良くいきましょうや(お前が言うな)
さて、1の上巻なのでまだ旅にも出ていません。 ホビット四人組が決意を固めたところまでです。 しかし改めて、ホビットという種族が愛すべき人々(人?)なんだな、と思います。 お節介で噂好きではありますが、食べることと自然を愛し、いざとなったら思いもかけない勇気をもつ。
元々、忠犬属性のキャラにはことのほか弱いのですが、最近病的に弱く、サムが愛しくてなりません。 サム!サム!!と。 映画のサムにもかなりやられてましたが、原作のサムにもやられます。 朴訥としたなまりがまたいいのかもしれません。
心配した日本語訳ですが、今のところそれほど気になる感じはしません。
映画はなかなかうまくやってると思いますよ。今のところ。 次はアラゴルンが出てきますでしょうか。
2003年12月10日(水) |
『雑多なアルファベット』『弦のないハープ または、イアブラス氏小説を書く。』(絵) |
【エドワード・ゴーリー 訳:柴田元幸 河出書新社】
絵本でも買おうかと思っていたら、ゴーリー絵本を買っていました。 目的とちょっと違う…
この本、最初は豆本で発売されたそうで。 表紙、原寸大なのかしら。いいな・・・欲しい。 豆本マニアなわけではないのですが、小さい物好きなのです。
アルファベットブックなのでコメントのしようもないですが、“N”なんて好きです。 「NO つれない一言 かなしみのもと」
柴田氏の解説が相変わらず好きです。
【同上】
ついにデビュー作が翻訳されました。 文章が多いことが他の作品と決定的に違いますが、雰囲気はゴーリー氏です。 一番好きかもしれないです。 リアルなのかそうじゃないのか分らない作家ならではの苦悩・・・というには滑稽な感じが好きです。 作中でけなされた絵がそのまま、この本の表紙になってるあたりもまた、くすりと笑ってしまいます。
2003年12月09日(火) |
『楽園まであともうちょっと2』(漫) |
【今市子 芳文社花音コミックス】
ようやく出ましたよ。2巻。 帯 「え?社長フェチ?」
え、ち、違います。イヤだなぁ。もう。
って、中のセリフでした。 ちょっとどっきり。 いえ、社長フェチじゃないですよ。でも金はないよりあった方がいい。断然。 あ、でもこの川江社長は借金しかないんだった。
いやそれにしても相変わらずじれったいじれったい。 昨今のボーイズラブにくくられるホモ漫画とは一線を画すじれったさ。 そんなところが好きなんですけれど。
あともうちょっと、と言う楽園はかなり遠いようです。
2003年12月07日(日) |
『テロリストのパラソル』(小) |
【藤原伊織 講談社文庫】
何度説明されても理解出来ないものがありまして、そのうちの一つが学生運動。 だからそのネタが出てくると、全くのお手上げなのです。 よくよく考えると、誰も正しくこの事件を説明してはくれていない、ような気もします。 まあ、自分で調べるしかないのは分ってますが。
飾りっ気のない文章が読み辛くて、やたらに時間がかかってしまいました。 相性の問題だと思います。
面白かったんですが、なんだか心に引っ掛かってこない。 さらーっと流してしまう。 軽い、というわけでもないんですが。
ミステリー、ハードボイルド系の作家に多いんですが女性キャラを書くのが下手ですね。 でも、冒頭の主人公と女の子のやり取りは好きですよ。
あー、浅井さんがかっこよかったです。
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