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2004年08月30日(月)
ほおづえ(2)









教科書忘れたひとは
隣りの人に見せてもらいなさーい
ってなつかしい

でも隣りのひとと
仲良くでもなければ
「見せて」とも言わず
ないままで済まそうとしたり

そしたら隣りのひとが
気を利かせて「どーぞ」と
真ん中に置いてくれたりしたり

だけんどちょっと恥かしいのもあり
やっぱり見ないで
かえって気まずかったり












2004年08月23日(月)
「それはスポットライトではない」











「もしも光がまたおいらに当たるなら
 それをどんなに待ってるさ
 ずっと前のことだけれど
 その光に気づいていたのだが逃しただけさ
 だけど再びいつの日か
 あの光がおいらを照らすだろう

 あの光そいつは
 古びた街のガス灯でもなく月あかりでもない
 スポットライトでなくロウソクの火じゃない
 まして太陽の光じゃないさ

 あの光そいつは
 あんたの目にいつか輝いていたものさ
 またおいらいつか感じるだろうか
 あんたは何を知ってるだろうか」


              浅川マキ 「それはスポットライトではない」
              アルバム 「灯ともし頃」から









渋谷の朝は
モノクロのカラスの国

午前5時の始発を待ってる
井の頭線のホームに座る

冷たい感じになったのは
眠れないキミに付き合ったせい

お互い様
いいひとっていうのがぼくらの武器かな

ホームに入ってくる電車のランプが
そこにいた誰にもきっと

太陽みたいに見えたんじゃないか
ほんとにそうならずっといいのに
















2004年08月17日(火)
真夜中のパーティー(3)










部屋のあちこちから
カサカサ音がして
覗いてみると小さいゴキブリがいっぱい

殺虫剤をかけまくってひと安心
という夢を見てた


ふと目を覚ますとふとんのなかで
右足のスネを
なにやらカサカサのぼってくるものが…














2004年08月10日(火)
3つ数えろ!(3)











そして7月
某日深夜1時45分
隣りの部屋からケンカの大声、暴れまわる音
「助けて!はなして!」と部屋を飛び出し叫ぶ声
10分経っても戻る気配がないので110番に電話するべきか思案してると
他に電話したひとがいたらしく55分警察到着、隣りのドアを叩く
分かる範囲で状況説明
鍵がかかっているのをいぶかしんで
ドアを開けようとしたり窓から中を確認しようとしたり

4時までアパートの前には真っ赤なライトが回っていた

朝には無事に
戻ってきていたみたいだが


翌日、不動産屋ではなくはじめて大家さんに電話する
どう考えていて、今後どうするつもりなのかと
大家さんのご兄弟が出たが
昨夜のことは全く知らなかったようだ
今までのことを説明する
深夜、今度は男が大声で泣いている
彼女に泣いて謝っているようだった

そのまた翌日
大家さんの妹さんから電話をいただく
「あの人たちがそんなに迷惑をかけていたなんて全く知りませんでした
ほんとにとんでもないことです。明日は不動産屋が休みですけど明後日すぐにでも
連絡をとって必ずなんとかいたしますので。ええもちろんなにがなんでも退去させますから」

大家さんは何も知らなかった
不動産屋は「心配かけまいと」去年の5月の苦情以来連絡しておらず
何度も繰り返しの事態になってるなど、夢にも思わなかったと言う

こういう時
あやまってもらっても
ちっとも嬉しくなんてないもので
相手も違うし
ただ座り込むみたいに
ほっとした、という感じ

何度もあやまられる度に
何度も、いえいえ安心しましたと繰り返した


そのまた翌日の明後日
大家さん本人から電話をいただいて
7月末まで、遅くても8月15日までには退去させると約束してもらった


そしていま隣人のふたりは
引越しの準備をしているところ
いつにもましてさわがしくしている

病気が、例えば
水虫が治ったら治ったで今度はちょっとだけ寂しい気持ちもあるような、とよく言うけど
試しにそんな気持ちで走り出すトラックを
「隣り」の部屋の窓から見送ってみる

でもやっぱり治ったから
言えることだけど

















2004年08月09日(月)
3つ数えろ!(2)










10月下旬の電話で
不動産屋さんとの話し合いの末
退去というのは一応先送りの形となる
ただ保証人には連絡をとってもらい
保証人のほうから厳重に注意してもらう、とのことだった

しかし、というか予想通り
これもまた無駄になり

注意してもらってから一ヶ月くらいは多少、おとなしくはなるものの
周囲の様子を伺うように少しずつボルテージをあげ
また以前と同じに戻ってしまうのだ
この事をくどい程説明しても
不動産屋は結局のところやはり「退去」というのには二の足を踏んでしまうようだ
こういうことを世間では泣きねいりという


年があけてからは今までのことを少しでも考えてくれたのか
3、4日に一度はすごくうるさい
けれどすごく静かな日もある、という感じだから
苦情の電話も抑えた
これならいっそ毎日騒いでくれれば
そしたらこちらも動きやすいのに


今年4月上旬
ふたたび玄関前のゴミ、騒音、ケンカの大声などがひどくなったので
4度目の電話をいれる
もう慣れっこといえばそうなのだけど
今後ずっと続くのかと考えると、やはりそれは勘弁なので

今までの担当者がいないので
「私が承ります」のひとにこれまでの事を再度説明
「こちらで処理しますので」と言われる
その後連絡なし

下旬
こちらから再度不動産屋にどうなってるのか、と電話
「私が承ります」のひとは不動産屋さんの新人さんらしく
隣人のドアにメモをはさんだり連絡をとろうとしたり動いてくれてた、とのこと
今までの担当のひとは結婚して辞職してしまっていた

夜、隣人がうちのインターホンを鳴らす
危険なので居留守をつかう

その翌日
その新人さんから連絡が入る
「お隣りさんと連絡がとれました。彼等が言うには以前注意をうけてからは(去年の10月のこと)
一切騒いだり迷惑はかけてないと言ってるんです
もう一度どんなことがあったのか
説明してください」と言われたので
そぼ降る雨の中、不動産屋店舗に直接行くことになった

・必要であれば玄関前の状況を写真に撮る
 騒音は録音してくれてもかまわない
また耐え難ければ警察を呼んでもかまわない
・家賃はちゃんと払ってるので退去にもちこむのは難しい
・大家にも報告はしている
・周囲の人、他の部屋からの苦情は来ていない
・「どいつが苦情だしてるんだ、こっちで直接話をつけるから相手を教えろ」と言ってきている
・明日、直接話をすることになっている
ということだったので
写真はもう撮ってあるから必要なら持ってくる、と
周囲の人、他の部屋の人にホントに迷惑だと思ってないのか聞いて
こちらの苦情内容の裏付けをとって欲しいとお願いして帰った


この日からしばらく隣りは今までになく静かになった
ゴミ袋だけは2つ3つ放置されていたものの


5月
あたらしい担当の新人さんに結果どうだったのか聞こうと電話するが
連絡とれず

6月
新人さんより連絡がはいる
・直接話合いをするとずいぶんしおらしい態度だった
・周囲の部屋のひとは非常に迷惑だったが、不良っぽいいわゆるヤンキーみたいな
 友達がよく来ていたし怖かったので苦情をだせなかった
こちらもこの一ヶ月今までになく静かになったことを報告して
一応の決着をみることになった


これもまた
ほんのしばらくのあいだだったけど














2004年08月08日(日)
3つ数えろ!(1)










いま隣人のふたりは
引越しの準備をしているところ
ふたりとも20歳くらい
いかにも最近の若者という感じの男女である

昨年4月
この部屋を見せてもらいに
不動産屋に連れて来てもらったときに
毛布に包まれたエンジンが空き部屋の玄関前に置いてあった
が、その時はそれが何を意味するものなのか気付かなかった
あのエンジンが全てをものがたっていたというのに


5月、引越ししたその日に
隣りは前もって不動産屋に聞いていた、女性のひとり暮らしではなく
若い男性とのふたり暮らしであると気付く
壁は薄いが話し声も大きいし
壁は薄いが音楽の音量がまた大きい(GLAYとSPEED)

翌日、深夜、午前1時頃
隣りの部屋から(←以下略)エンジンをふかす音

そのまた翌日、午前4時頃
友達が来てるらしくいっせいに「ヒューっ!!」の声
驚く、も怒る、もとおりこして笑ってしまう

同月下旬
大家さんはかなり離れたところに住んでいて
不動産屋さんにはなにかあったら大家に直接ではなく
ウチを通して欲しいと言われていたので
初めて苦情の電話というものをいれる
「注意しておいたので今後大丈夫だと思われます」とのこと

6月、
状況変わらず
声、音楽の騒音と走り回る足音、壁にぶつかる音、
なにか重たいものをひきずる音、叫び声、主に夜中2時ごろからはじまる

同月下旬
2度目の苦情電話をいれる
「再度苦情がでるようなら保証人に連絡をとる、と言いました。
 今後ふたばさんが直ってないと判断されるようでしたら退去も考えますので」との返答
この答えにはもちろん安心できたが
逆に困ってしまった
こちらとしては、迷惑かけてほしくないだけで
「退去」というのは大袈裟で乱暴な気がしたから
しかも自分が判断ですと??

こう言われてしまうと
逆にこちらは訴えにくくなってしまう
頼むからもう電話させないでくれよ
見た目はいい大人なんだからこれ以上迷惑かけんでくれ、と祈った


その祈りを知ってか知らずか知らないだろうが
一ヶ月おとなしかった程度で
隣人はまた少しずつボルテージをあげていったのだ

問題があるのは主に男性のほうで
バイクの改造が趣味であるらしい
昼間は外でカスタムをしつつ部屋の中にいる彼女に向かって
大声で呼びかけている、または罵倒している
夜はさすがにエンジンを部屋の中でふかすことはなくなったものの
他の騒音は一切なくならない
夜中にどうして思いきりドアの開け閉めができるのか
部屋の中を走り回れるのか
なぜいまSPEEDなのか


8月、
この頃から玄関前の通路に大型バイクを置くようになる
そのうえで通路の反対には粗大ゴミを放置する
通れん
更に生ゴミの入った袋を縛らずに放置
実家にいた頃には見たことのない虫がその袋の上に乗っているのを発見

9月、
粗大ゴミと生ゴミとバイクは依然そのまま
その他キムチの袋を放置
推測ではあるが
近くの川に布団とバイクの部品を投げ捨てた模様
(アパートの前に置いてあったものが翌日朝、川の浅瀬に
そのままひっかかってたので)
苦情をだすとしたら区役所のほうが先か?と呆然

10月上旬
3度目の電話を入れる
今度はこちらから「退去」という言葉をだす
「実はふたばさんが引っ越す前にも苦情あったんですよ」と
このとき初めて聞く
なにかい?黙ってたんかいー。
なになに、それはアパートの前の狭い公道に車何台も止めて
通行妨害したから?
あ、そー。



受忍限度という言葉がある
近隣の迷惑な音や行為も
生活をするうえでやむを得ない程度のものは
我慢しなければいけないですよ、その限度という意味だ
もちろん線引きなどはないのだけど

訴えていいものか、もうしばらく様子を見るべきか
残留か、退去か、こちらが引っ越すか
そっちがその気ならこっちも考えあるで
いやいや、こちらも知らずに迷惑をかけてるかもしれない

この部屋に越してきてから
こんな感じでずっと悩みつづけていた
おいこら!3つ数えろこんにゃろ!!とタンカ切ってもみたかったんだけど










2004年08月02日(月)
「生きていくお前」(4)











前回の「怠け者が通勤電車で」のひとは
結局どうしたんでしょうね

きっと遂に降りちゃったんだろうな
とりあえずひと休みでもするつもりで

でも気が抜けたもんだから
夏風邪なんてひいちゃって

そんで一週間も長引いてフラフラに
なっちゃったんだろう



今日遂にお医者さんへ行ってきますさ