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2008年06月18日(水) |
6月17日はストラヴィンスキー(1882〜1971)の誕生日。組曲「プルチネルラ」という楽しい音楽。お薦めCDも。投票してね。 |
◆ストラヴィンスキーというと「春の祭典」「火の鳥」「ペトルーシュカ」だけじゃないのです。
ストラヴィンスキーなんて、ウィキペディアでも何でも、そこら中に解説が載ってますから、
興味の有る方は検索して下さい。20世紀を代表する、作曲に革命をもたらした天才でございます。
ストラヴィンスキーが有名になったのは、やはりそれまでの西洋音楽2000年の歴史からは想像もつかないほど前衛的な、
「春の祭典」だと思います。何しろ、1小節ごとに拍子は変わるわ、不協和音のかたまりだわ、何だかすごい。
こんなんです。これは「春の祭典」の一番終わりの3分ぐらい。まあ、ちょっと我慢して聴いて下さい。
ダウンロード RiteofSpring.mp3 (2770.0K)
訳分からんでしょ?それまで誰もこんな「音楽」を思いついた人はいません。
だけどデタラメじゃないんですよね。よく聴くと、それなりの必然性がある。奇を衒っているのではない。
しかし、メロディーを楽しむ音楽ではないですね。
◆この後、「新古典主義」という作風に変わります。
ストラヴィンスキーの「代表作」を挙げろ、と言われたら、今聴いて頂いた「春の祭典」と、
「火の鳥」「ペトルーシュカ」という三大バレエ音楽(これ、バレエの音楽なのですよ)になります。
しかし、古今東西の作曲家で彼ほど作風が何度も変わった人はいないと言われてます。
春の祭典などを書いたあと、「バッハに帰れ」なんて言い出すんですね。極端な変わりようでございます。
それで、18世紀のペルゴレージという作曲家がいるのですが、彼の作品、又はその断片を元に、
非常に聴きやすい音楽を書いています。
その中でも有名なのが、バレエ組曲「プルチネルラ」という作品です。
本来のバレエは30曲ぐらいから構成されてますが、組曲「プルチネルラ」はオーケストラコンサートように、
一部を抜粋したものです。オーケストラの編成が比較的小さいので、弦も管も一人一人の音が目立ちます。
かなりの名人を集めないと玉砕します。
全部で8曲ですが、どれも短いから、4曲聴いて頂きます。
まず、最初のシンフォニア。演奏時間は約2分。
ダウンロード Sinfornia.mp3 (1893.0K)
いいでしょ?颯爽とした感じの音楽って表現はおかしいですかね。私はそう感じるのですけど。
次はトッカータ。この曲の編成ではトランペット一本(一人)なんですが、それが活躍します。演奏時間約1分。
ダウンロード Tocatta.mp3 (851.4K)
こういうの失敗すると、非常に白けるので、上手いラッパ吹き持ってこなくちゃダメですよね。
次は、ヴィーヴォ(Vivo)という曲です。
面白いですよ。専らトロンボーン(これも1人しかいない)とコントラバスが主役です。
音を連続的に変化させるグリッサンドというトロンボーンお得意の奏法が目立ちます。演奏時間は1分半程度。
ダウンロード Vivo.mp3 (1503.2K)
コントラバスのソロがこれだけ目立つ曲も珍しい。ユーモアに満ちた音楽でした。
最後、メヌエットとフィナーレ。最初は静かな三拍子ですが、途中から俄然華やかなフィナーレとなります。演奏時間は4分半ぐらい。
ダウンロード MinuettoFinale.mp3 (4275.9K)
トランペットが何度も同じ音型を繰り返しますよね。最後高い音になるでしょ?
あれ、外さない(間違えない)のって結構神経使うと思います。同じ指でもちょっと
唇に無駄な力が入ったり、息のスピードを間違えると隣の音が出ちゃうんです。
◆お薦めCD。
お聴き頂いたのは、指揮者を置かないアメリカのオルフェウス室内管弦楽団でした。
もう22年も前の録音ですが、他の親しみやすい曲も録れてあります。お薦めです。
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2004年06月18日(金) 「多国籍軍初参加を閣議決定 基本計画を変更」 こんな重要なことを国会で審議せずに、又、選挙前に決定するべきではない。
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