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2007年01月14日(日) |
「不二家:腹痛やおう吐を訴える苦情数件 問題発覚後」←恥ずかしい人がいるものだ。/対照的に良心的な三重県のカキ |
◆記事:不二家:腹痛やおう吐を訴える苦情数件 問題発覚後
不二家の洋菓子を昨年11月に関東地方で購入し食べたという消費者から、
腹痛やおう吐などの健康被害を訴える苦情が同社に数件寄せられていることが13日、分かった。
15日に開く記者会見で公表する予定。苦情があったのは、いずれも、不二家が問題を公表した今月11日以降。
「健康被害」の時期から時間が経過しているため同社は、「因果関係を証明できない」と話している。
(毎日新聞 2007年1月14日 3時00分)
◆コメント:こういう奴が出るだろうと思いました。北海道西友の牛肉返金騒ぎ、覚えていますか?
原則的に、ニュースの論評で「結果論」は狡い。
つまり、ある事象が起きた後で、「実はこうなると思っていた」という書き方である。これは、誰でも言える。
前もって予想し、それを文章にして発表していたなら云ってもいいが。
だから、このコメントも本当は「狡い」のだが、敢えて書く。
◆私が、「こういう奴が出るだろう」と思っていた根拠。
同じような事件があったからである。
2002年9月、北海道西友・元町店が外国産の輸入肉を国産と偽装表示して販売していたことが発覚した。
西友元町店は、9月27日から、対象商品について、「レシートがなくても返金する」と宣言したところ、
実際には、問題の牛肉を買っていないのに、買ったと嘘をつき、西友からカネを騙し取った奴らが大勢いた。
覚えていませんか?
中には暴力団もいて、恐喝で逮捕された。
恐喝までいかなくても、あの時は、あまりにも多くの「付近の住民」が西友に殺到し、その映像が全国に流れ、
どう見てもこれほど多くの人間が問題牛肉を買ったとは思われず、日本中の顰蹙を買ったのだ。
また、一昨年4月25日の福知山線脱線転覆事故のあと、JR西日本の見舞金だか、賠償金だったか、名目は忘れたが、
遺族に対して数百万円が支払われるということになったら、
遺族でも何でもない奴が「遺族になりすまして」カネをJRからだまし取り、警察に捕まった。
私は、これらの事件を記憶していたので、今回も同じような奴が現れるだろう、と思っていたのである。
冒頭の記事もかなりのものだ。
不二家の食品管理体制の不備はほぼ明らかだが、ニュースを知ってから
「そういえば、去年の11月に不二家の洋菓子を食べて下痢を・・・」とは・・・。
こういうのを日本語では、「意地汚い」というのだ。
◆対照的に非常に良心的な三重県の「みえのカキ安心情報HP」
ノロウイルスは、少し下火になったのか、或いはあまりに多いので、いちいちニュースで伝えなくなったのか分らないが、
カキが元凶という誤解があり、カキの産地は困っている。
専門家によると、カキにノロウイルスが付着していることはあるが、
それは今年に限ったことではなく、カキは今年の大流行の「犯人」ではない、という。
しかし、出荷量全国6位の三重県はみえのカキ安心情報HPというサイトを作った。
ここでは、ただ、「カキは安全です」を繰り返すのではなく、「真実」を公表しているところが偉い。
県内4カ所で養殖している浄化前のカキを定期的に抜き取り調査し、ノロウイルスの遺伝子の有無をホームページで公表しているのである。
また、カキ養殖の工程を動画まで用意して、丁寧に説明している。
これによると、カキは紫外線殺菌装置により滅菌された殺菌海水を満たした浄化槽に18時間以上ひたして浄化することになっている。
この間、浄化槽の海水は換水され、ひとつの浄化槽に入れるカキの個数が多くなりすぎないように管理されている。
流石は日本人の仕事だ、と感嘆する。
さらに感心するのはこの工程説明(動画・ナレーション付き)の最後に、
「それでも、生牡蠣は100%安全とは言えないので、出来れば加熱して食べて欲しい」
と締めくくっていることである。ここまでされると、「みえのカキ」への信用は、自ずと高まるだろう。
但し、毎度のことながら、「日本人の褒め下手」で、マスコミは問題を起こした業者ばかりを報道し、
三重県のように良心的な体制に関しては殆ど伝えない。
これは良くないと思い、本稿で取り上げた次第である。
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