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2005年12月14日(水) |
「6証券、全額返還へ 株誤発注利益」 |
◆記事:6証券、全額返還へ 株誤発注利益
UBS証券グループなど、ジェイコム株の大量誤発注で利益を得たことが判明している国内外の証券六社が、
計百六十八億円程度とみられる利益を全額返還する方向で最終調整に入ったことが十四日、分かった。
みずほ証券の発注ミスに付け込む形で、多額の利益を得たことに対しては、
与謝野馨金融担当相や自民党から批判的な意見が出ており、こうした声に配慮することにしたとみられる。
今回の誤発注では、UBSの他に国内外の証券会社五社が多額の利益を得たことが判明している。
これらの証券各社が利益を返還すれば、四百億円強とされるみずほ証券側の損失額が大幅に圧縮される。
UBSは十三日、ジェイコム株を三万八千百九十八株取得していたと発表。
取得価格と強制決済価格である一株九十一万二千円との差額を受け取っていた。(産経新聞) - 12月14日15時26分更新
◆コメント:狡猾な手段が公然とまかり通る世の中ではいけないのだ。
三日も連続して、金融市場に関する記事を書くのは、私の日記では初めてのことである。
昨日は、マーケットで取引をする者の「仁義」と書いたが、
「道義」(人として行うべき正しい道)と書いた方が適切だったかも知れない。
昨今の世の中には、「自分さえ良ければ他人がどうなろうが知ったことではない」、という風潮がある。
今回、みずほ証券のミスにつけ込んで、ジェイコムの株を大量に買った証券会社は、
いずれも、世界的に名を知られている会社ばかりである。
野村証券は日本を代表する証券会社である。みずほの売り注文を見た瞬間に、
それが誤って出された注文を理解していたはずなのだ。
それでも、法律に違反しない限りは「買ってしまった者が勝ち」という状況が放置されるならば
、日本は、インチキしてでも、儲ければ良い、他人などどうでも良い、
という社会通念が存在すると云うことだ。
それは、正しくない。
記事に掲載したとおり、UBS証券ら6社が、今回の騒動に乗じて得た利益をみずほに返すという。
おかしいことが、おかしいと指摘されるのが正しい世の中である。
◆金融当局の責任もある。
今回は、みずほが誤注文を取り消そうとしたのに、それが出来なかったのは、
東証のシステムに問題があったことが原因だというので、東証ばかり、責任が問われているが、
そもそも、注文を出し間違えたみずほ証券が一番悪いのだ。
同時に、証券会社の検査を行う証券取引等監視委員会がそれを発見できなかったのか?という責任がある。
この点はメディアは国に遠慮しているのか、全然触れないので、ここに、指摘する。
◆返還を決断するのも大変だったろうな。
利益を返上する決断をした、各証券会社の責任もかなり、辛い立場だろう。
一度計上した利益を取り消すのだから、内部的には責任が生ずる。それが、会社というところである。
特に、今回、一番利益を上げたUBS証券は、日本法人だがUBSはスイスの会社である。
当然、数日前にはスイスの本社に対して百数十億円儲かりました、と報告をしたばかりである。
それを、あの株はやはり買ってはいけないと思うので利益を返上することにしました、といったら、
本社は「一体何をしているのだ」と、別に損失があるわけではなくても、責めてくることは、ほぼ間違いない。
その意味では、各証券会社の自己売買部門の責任者は覚悟のうえで決断しているのだ。
その「勇気」は評価しないと、不公平だ。
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