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JIROの独断的日記
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2005年05月11日(水) 「マスコミ批判に同感」という人が非常に多いが、マスコミは読んでいないようだ。

◆実は、私はblogも開いている。

 

 「ENPITU」と「日記才人」からアクセスして下さる方はご存じない方が殆どだろうが、実は私は@niftyの「ココログ」にblogアカウントを持っている。

 blogの名は、何の工夫もなく、JIROの独断的日記ココログ版である。昨年11月に開設した。

 内容は、ENPITUに書いてあるものと、全く同じである。

 Blogを開設した動機は、単なる好奇心である。 「土佐日記」風に書けば、「皆がすなるblogといふものを、我もしてみむとてするなり。」ということである。

 当初は、ENPITUで時事問題を書き、ココログでは音楽など別のことを書こうと思ったのだが、一日に、そういくつも日記を書くほど余裕がない。結局、ENPITUのミラーサイトのような存在になった。

 今まで、blog特有のメリットをあまり感じなかったが、尼崎の列車事故に関して連日記事を掲載するようになり、やっと、blogの便利さが分かった。

 「トラックバック」と「コメント」を上手く使うことにより、自分と同じ考え方をしている方に、「私もこういうことを書いていますよ」というシグナルを送ることが出来るし、メールを用いなくても(勿論、メールも使用可能だが)、コメントにより、意思の疎通が容易に出来る。


◆尼崎鉄道事故から16日目。

 

 尼崎鉄道事故から今日で16日目である。

 この間、私は、10回、この事故に関して稿を起こした。その全てはココログに掲載した。

 それに対して、本日までに79件のトラックバックを頂戴した。

 驚くべき、と言うよりも、当然のことながら、良識ある方々は皆同じ考えで、要するに、みなさん、マスコミの「JR西日本バッシング」に対して、批判的な意見である。

 Web日記で読んで下さっている方も大勢いらっしゃるので、勿論ENPITUを閉鎖するようなことはしないが、ENPITUや日記才人の読者の方は、是非、JIROの独断的日記ココログ版もご覧頂きたい。

 既に書いたとおり、内容は、全く同じだが、blogでは、それに対して、どのような意見が寄せられているか、ということをトラックバックにより知ることが出来るのが、Web日記には無いメリットである。

 更に云えば、特に私の日記を経由しなくても、ブログ:ココログ:トップ:@niftyのココログ全文検索という画面右側の検索窓に、例えば「JR マスコミ」と入力してご覧になると良い。もの凄い数のblogがヒットする。その殆どがマスコミの報道姿勢に対して批判的なことに気がつかれるであろう。


◆JR西日本OBの嘆き

 

 今日、読者の方から、お便りを頂戴した。仮にAさんとさせていただく。

 Aさんの御尊父は、JR西日本のOBである。

 現役当時は非常に真摯に仕事をなさっていて、それだけに今回のことに胸を痛めておられるという。

 許可を頂戴していないのでお名前は伏せたまま、一部抜粋引用させていただく。

「退職前は駅勤務でしたが、若い頃は信号支区勤務で『1秒の迷いや失敗が多くの人の命を奪う事になる』と精神的にも肉体的にもいつもきちんと整えておかなくてはならないと四六時中仕事の事ばかり考えている鉄道バカだったのです。」



 既に引退なさったものの、連日のJR西日本バッシングのテレビ報道を見る度に、肩を落とすお父様の様子を見るのがつらく、Aさんは、GW中、テレビを付けなかったという。全くAさんのお父上の胸中は、私などの想像を遙かに超えたものであろう。


◆JR西日本のデータから分かる客観的事実。

 

 JR西日本は人殺しだ、などと罵倒する前に、まず、企業の実態を把握する必要がある。

 JR西日本批判をしている人は、まず、この会社のサイトを良く読むべきである。

 今回は関係ないが、大きな事件を扱う東京地検特捜部も、国税庁査察部も、まず、オープン・インフォメーション(新聞・雑誌・Webサイトなどのように、誰でもアクセスできる、公開された情報)を丹念に読むことから、ヒントを得るという。


◆JR西日本は毎日469万人を輸送している。

 

 JR西日本の1日あたりの列車運行本数は8000本であり、毎日、469万人を輸送している。

 平成16年(昨年)1年間で、延べ、約17億1200万人を輸送した。その殆どの乗客は安全に目的地に到着している。

 JR西日本が操業を開始した1987年から、2004年までで、累計4964万本の列車を運行し、その殆どは無事故であった。

 この間、輸送した乗客は、延べ291億人である。

 信楽高原鐵道事故では、42人、先日の尼崎の脱線事故では、107人が死亡した。


◆JR西日本が人殺しというが、安全に輸送した4,689,893人を無視するのは、不公平だ。

 

 107名もの人命を失ったことは、間違いなく大変な悲劇である。

 しかし、先日の事故原因は最終報告が出ていない。依然、不明である。

 マスコミの報道の問題点に関しては、既に多くが語られているから、省略するが、客観的な報道を実現するためには、上の段落に書いたようなこと、 つまり、2件の重大事故だけを強調して、「JR西日本が過去17年間で290億人以上の乗客を、安全に目的地まで送り届けた」、という歴史的事実(これは、明らかに立派な業績である)を無視するべきではない。

  私にメールを下さった、A子さんの父上の如く、真摯に誠実に任務を遂行する人がいて、初めて可能であったことは云うまでもない。


◆技術的調査の詳細を待たねばならない。

 

 事故原因は、このところ毎日書いているが、特定されていない。

 テレビニュースは、事故車が事故発生現場の直前で、時速126kmで走行していたというが、今までに、他の運転士は、どれぐらいのスピードで走っていたのかが分からなければ、126kmという数字がどの程度の異常値なのか分からない。

 また、「直前」というが、通常、問題のカーブの手前何メートルの地点から、どの程度の強さでブレーキを作動させれば安全なのか。事故車は、何メートル手前からブレーキをかけ、カーブでのスピードは正確には、時速何キロメートルだったのか。

 そのスピードで同型の列車に同数の乗客が乗った状態で、カーブを走行すれば、必ず脱線するのか。つまり、物理的必然だったのか、などの点が明らかにされなければならない。

 現在の発表によれば、「事故車両から回収されたモニター制御装置の表示によると、電車はカーブ手前の直線区間を最大時速百二十六キロで走行。非常ブレーキは、制限速度七十キロの右カーブ開始地点の手前約三十メートルで作動し、その時点での時速は百八キロだった。モニターは誤差があり、事故調は数値の特定を進める。」
 となっている。つまり、カーブでの速度は最終的には判明していない。


◆JR西日本全職員に当たり散らすのは止めろ。

 

 そして、これは、別の読者の方から頂いたメールで述べられていたのだが、「仮に、JRに事故の責任があったとしても、弔問に訪れた別のJR職員を殴ったり、罵倒したりすることは、行き過ぎである」、という意見がある。私も全く同感である。

 同じ組織に属していたとしても、一般の社員に、今回の事件の責任を負わせようとするのは、強引かつ、理不尽、である。

 例えば、JR西日本の総務・経理の職員が、今回の事故を防ぐ為に何らかの行動を事前に取ることが出来たとは、到底、思えない。

 別の路線の運転士や車掌だって、無理だろう。

 JRの職員=JRではない。


2004年05月11日(火) 「サマワは非戦闘地域」(小泉首相)「米大統領が国防長官の支持表明」 2人とも、気は確かですか?
2003年05月11日(日) 格調高い日本語

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