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JIROの独断的日記
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2004年12月01日(水) 「改正刑法など成立」←同時に成立した「犯罪被害者基本法」に意義がある。

◆改正刑法など成立 100年ぶり全面見直し 凶悪犯罪に厳罰

 有期刑の最長三十年への引き上げなど凶悪・重大事件の厳罰化などを盛り込んだ改正刑法、改正刑事訴訟法と、犯罪被害者やその家族を支援する犯罪被害者基本法が一日午前の参院本会議で、自民、民主、公明各党の賛成多数で可決、成立した。

改正刑法と改正刑訴法は公布から三カ月以内に、犯罪被害者基本法は半年以内に施行される。

 刑法の全面的見直しは明治四十年の制定以来、ほぼ百年ぶり。有期刑について、(1)単独の罪は上限を現行の十五年から二十年(2)二つ以上の罪を犯した場合の上限を二十年から三十年−に引き上げ。殺人罪の懲役刑の下限を三年から五年に、傷害致死罪の下限を二年から三年に延長した。

 また、昨年問題となった早大生らの大学サークルによる集団婦女暴行事件を踏まえ、集団強姦(ごうかん)罪と集団強姦致死傷罪を新設。それぞれ「四年以上の懲役」「無期または六年以上の懲役」とした。

 改正刑訴法は殺人や放火など、死刑に当たる罪の公訴時効期間を十五年から二十五年に延長。無期懲役や禁固に当たる罪は、現行の十年を十五年に延ばした。

 一方、犯罪被害者基本法は、犯罪被害者保護を「国や地方自治体、国民の責務」と規定。

犯罪被害者を「犯罪およびこれに準ずる行為」で被害を受けた者や家族、遺族と定義し、犯罪に至らないストーカーまがいの行為などで被害を受けた者も含めた。

具体的対策として犯罪被害者に対する精神的ケアのほか、給付金支給の充実を盛り込んだ。加害者への捜査・公判手続きの進捗(しんちょく)状況を被害者へ情報提供するほか、被害者が手続きに関与できる制度を整備すると規定した。

 また、内閣府に「犯罪被害者等施策推進会議」を設置。被害者施策を盛り込んだ基本計画を策定し、国と地方自治体は基本計画に基づき、損害賠償請求や加害者の情報提供など被害者への支援を行う。 (産経新聞) - 12月1日15時48分更新


◆コメント:厳罰主義もいいが、適用年齢の引き下げを。被害者対策に本気になるのは大変良いことだ。

 

 100年ぶりの全面見直しとは明治40年(1907年)に今の刑法が制定されてから初めてだということだ。

 厳罰主義も良いけれども、厳罰が犯罪を減らすのだろうか?

 皆、知っているとおり、最近の問題は、何よりも、犯行の低年齢化でしょう?ガキが人殺しをするのが問題なのでしょう?

 私は、今までの人生において、周囲に犯罪を犯すような人間がいたことがないので、感覚的に、捉えにくいのだが、少年犯罪の資料を当たってみると、単なる衝動的な犯行のみならず、人殺しをするような未成年のうち、かなりの者が、「今の自分の年齢では人を殺しても死刑にならない」ということを知っていて、犯行に及んでいるらしい。生狡い奴らである。

 司法当局は、そんなこと、百も承知のはず。

 であるならば、大人の犯罪に対する刑罰を重くするのが悪いとは言わないが、刑法の適用対象年齢を引き下げることを優先するべきではなかったか?

 たとえ、中学生でも、高校生でも、残酷は罪を犯した奴は死刑にする。


 

 かつて、殆ど全ての日本人を激怒させた、女子高生コンリート詰め殺人の犯人どもは、とっくの昔にシャバに出ていて、中には結婚している者もいるというではないか。ああいうことをした奴と結婚する女性というのは、一体何なんだ?これは、しかし、余談である。

 あの連中を今からでも死刑にしたいと思っている日本人は多いだろう。

 しかし、近代国家の刑事法では「罪刑法定主義」がとられていて、その中のひとつに「遡及適用の禁止、」という項目がある。さかのぼって、新しい刑罰の制度を適用してはいけない。だから、残念ながら、出来ない。実に無念である。

 厳罰主義をとっても犯罪が無くなることはないだろう。

 宅間守を見ればわかる。死刑になりたくて子供を殺し、望みどおりさっさと死刑に処せられた。厳罰を利用しやがった。死んだ後まで腹立たしい野郎だ。

 また、中国では、パンダを密猟しただけで、2週間ぐらいで死刑になる。

 中国一国で1年に死刑に処せられる人間の数は、他に死刑制度を採用している全ての国の死刑執行数の合計よりも多い。それでも、殺人犯も経済犯もなくならない。

 厳罰化が犯罪抑止力を持つ、という確信を、私が抱けないのは、これらの例を見たからだ。


◆犯罪被害者や家族、遺族に冷たい社会は野蛮だ。

 

 この問題を取り上げたWEB日記やBlogは、多分、ごまんとあるだろうが、私も書かせて貰う。

 長崎の痛ましい少女殺人事件を我々の記憶に新しいが、毎度のことながら、何故、犯行を犯した少女や、その家族は匿名で、顔を写されることがないのに、被害者や被害者親の氏名、顔写真は、本人の承諾もないのに、公表してしまうのか?

 世間は冷たい。殺人のみならず、性犯罪や、ストーカーの被害者は、被害者であるにもかかわらず、世間の無責任な好奇心、偏見、非難の対象となることが多い。

 レイプされた女性が、それだけでも、精神に異常を来すほどのショックなのに、周囲の人間に後ろ指をさされて、苦しむことを「セカンド・レイプ」ということは周知の通りである。

 ストーカーの被害者は、「遊んでたんじゃないの?」「そう言えば男出入りが派手だったわよね」と、何の根拠も無いレッテルを貼られて苦しみ、そのことによって、一層重い精神障害を引き起こすことがある。

 これは、間違っている。

 何故?

 ただでさえ、自分や近親者の犯罪被害によって、心身を痛めつけられている人間を攻撃することが間違っているということに、説明が必要なの?

「犯罪被害者基本法」は、犯罪被害者保護を「国や地方自治体、国民の責務」と規定」した。

 これは、正しい。最近の国会にしては良いことを決めたではないか。と、思ったのだが、これも実は、「犯罪被害者の会」(無断リンク禁止ということなので、検索して、サイトを見て下さい)が、長年に亘って、政治家に訴えて漸く実現した結果であることが、分かる。

 弱者に冷たい社会は、野蛮だ。


2003年12月01日(月) 小泉首相は説明責任をないがしろにしている。民主主義国家では許されないことだ

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