外国為替証拠金取引
JIROの独断的日記
DiaryINDEXpastwill


2004年09月09日(木) 人間の心の複雑。防御機制 嫌いな相手には自分が「投影されている」

◆フロイトが発見した「無意識」の存在。

 

発見したといっても、何せ、ガンに冒された患部を切除して「はい、ここがガンです。」と言うような具合には行かない。それでも、人間の頭の中でどのような作用が起きているかに興味を持つ人は多いだろう。

 精神分析学という「学問」を作ったのが、フロイトである。フロイトの理論には賛否があるけど、兎にも角にも、人間の意識には、イド、自我、超自我がある、などと言うことを思いつくのはただ者ではない。このベースがあったから、人間の心を研究する学問が発展したわけだろう。


◆防御機制とは何か

 

私は専門に精神分析学や、臨床心理学、臨床精神医学を勉強したわけではない。が、こういう場所にまとめると勉強になる、という利点もあるので、書いてみる。

 英語なら、defenceかmechanism of defenceだけど、日本語だと「防御機制」「防御機構」「防衛機制」「防衛機構」とか少しずつ言い回しが違うので、調べにくいが、大体わかった。

 フロイトが言う人間の意識の3つの階層で、イドというのは、要するに何の制約も受けない、本能、欲望そのものである。しかし、現実には人間は社会生活を営んでいて、そこでは、道徳、法律、その他諸々のルールがある。これが頭の中の超自我という部分である。

 人間は本当なら、イドの赴くままに行動したいけれども、超自我による制約を受ける。ここにストレスが生じる。それを調整しているのが、我々の、意識的な部分。自我である。自我が現実世界でなんとか調整しようとしても、上手く行かないときの方が多い。そういうときに、自我が崩壊するのを守るために、作動する心理が防御機制である。


 

防御機制には、抑圧 退行、同一視、合理化、投影、反動形成、逃避、置換、昇華、補償と沢山種類があるけれども、「抑圧」は自我の安定を脅かす不都合な観念や衝動を無意識へと追いやる精神作用である。自我の防衛機制のなかのもっとも基本的なものであり,他のすべての防衛機制の前提である。

 人間はまず、都合の悪いことを見たり聞いたり、考えたりすると、そういうことは無かったことにしようとするわけである。

しかし、「抑圧」はその文字が示すとおり、抑え付けている衝動だから、いつかはまた意識の世界に戻ってこようとする。そのときに素直に抑圧を認めないと、歪んだ形で出てくる、これが、別の防衛機制を引きおこす。


◆普通の人々にも、しばしば見られる「投影」

 

「投影」(Projection)は多くのひとが、しばしば行っている防御機制である。投影とは、自分自身の資質,欲求,感情等を認められない,あるいは認めたくないときに,それらのものが自分のものではなく,他の人や物にあるかのように感じとる作用。

 たとえば、ある人妻が不倫願望を抱いているが、いけないことなので、「抑圧している」。それを誤魔化すために、旦那が浮気している、あるいはしようとしている、と言いがかりをつけるのは、「投影」である。

 精神医学の本を書店で立ち読みしていたら、たまたま、「境界性人格障害」や「自己愛性人格障害」の診断のポイントに自分がぴったりあてはまる。ドキッとする。

しかし、自分が人格障害者だとは思いたくない。そこで、適当な相手にその性格上の欠陥をなすりつけて、攻撃して、自我の安定を保とうとする。これも「投影」である。

 また、自分の性格の欠点を他人に見出しやすいのも、投影の一種である。自分が非常に気に入らない相手がいたら、その相手の性格に自分の性格の欠点が現れているのではないか、と点検してみることは、肝要である。


2003年09月09日(火) 今、月と火星が大接近していますよ。

JIRO |HomePage

My追加