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JIROの独断的日記
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2004年08月08日(日) 「<ダイエー>週明けに再生機構活用を通告 主力3銀行」売国奴、竹中の謀略

◆記事1:「<ダイエー>週明けに再生機構活用を通告 主力3銀行」

経営再建中のダイエーに対し、UFJ、三井住友、みずほコーポレートの主力3銀行は7日、産業再生機構に支援要請する方針を週明けに正式に通告することを明らかにした。再生機構の活用で3行が合意したことを受けたもので、ダイエーの再建問題は来週中にも大詰めの段階を迎える。

 再生機構に支援を要請するには、主力3行とダイエーの合意が必要。ただ、ダイエーの高木邦夫社長は再生機構の活用に否定的な姿勢を崩しておらず、6日にはダイエー独自で見直した再建計画を主力行に提示した。

 しかし、ダイエー向けに計8000億円の債権(ダイエーの有利子負債の約8割)を3行で持つ主力行の立場は強い。首脳の一人は「ダイエーも最後は再生機構の活用を了解せざるを得ない」との見通しを示している。3行は、ダイエーの高木社長と3行首脳のトップ会談も視野に入れ、早期決着を目指す構えだ。(毎日新聞) [8月8日3時2分更新]


◆記事2:ダイエーが独自再建案を銀行団に提示、05年度末までに負債半減へ

 

[東京 6日 ロイター] ダイエー<8263.T>は6日、2005年度末までの約1年半で04年2月末に1兆円強あった連結有利子負債を半減させる独自再建案をUFJ銀行など主力3行に提示したことが明らかになった。

 ダイエーの再建案では、減損会計の導入をにらみ、店舗閉鎖やグループ会社の整理・統合、資産売却など一段のリストラを進めるほか、総合スーパーへのテナント導入などGMS業態の見直しも進める。

 リストラの原資としてダイエーは銀行団に金融支援を要請した。また、新規出店などに向けた資金調達も行う計画。(ロイター) [8月7日13時6分更新]


◆記事3:UFJ、4―6月期は税引き後915億円の赤字に

 

UFJホールディングスは6日、2004年4―6月期決算を発表した。

 6月末の不良債権額(子銀行合算ベース)は3月末に比べて6753億円増の4兆6246億円になった。三菱東京フィナンシャル・グループとの経営統合をにらみ、不良債権の抜本処理を前倒しで進めた結果、税引き後利益は915億円の赤字。6月末の不良債権比率も10・24%と、3月末の8・50%から大幅に上昇した。

 一方、自己資本比率は、UFJホールディングスが9・01%、UFJ銀行が8・19%、UFJ信託銀行が12・97%と、いずれも国際業務を行うために必要な8%は維持した。

 本業のもうけを示す業務純益は1815億円と、ほぼ予想通りだった。ただ、債務者区分を前倒しで格下げした影響などで、当初4―9月期で2800億円と見込んでいた不良債権処理損が4―6月期だけで3061億円に膨れ上がり、利益を圧迫した。

 7―9月期には不良債権処理をさらに加速させると見られることから、9月中間決算も赤字になる可能性がある。(読売新聞) [8月6日19時58分更新]


◆記事4:産業再生機構(IRCJ)

金融再生プログラムに基づき預金保険機構と農林中央金庫が出資した株式会社で、2003年4月に発足。再生可能な不振企業向けの貸出債権を銀行から買い取り、金融と企業の再生を支援する。具体的には、金融機関が抱える不良債権のうち、金利減免などの支援措置を受けている「要管理先」などの債権を、主に非メーンバンクから買い取り、メーンバンクと協力しながら対象企業の再建を進める。 「イミダス」


◆コメント:異常なまでの国家介入。

 一昨日書いたばかりだが、日本の金融・経済政策のおいて、国、はっきり言えば、竹中金融相の介入の程度の度が過ぎて、日本経済がごちゃごちゃになっている。

 企業の再生は本来民間でなされるべきことである。ダイエーは資金繰りに行き詰まっているわけではなく、3月期決算では500億円を超える営業利益をあげている。また、記事2を読めば分かるように、独自の再建案を、8月6日(金)に銀行に提示した。

 しかし、翌7日主力3行は「産業再生機構に支援要請する」と云っている。ダイエーの再建案は読んでいないに違いない。どうしてか、といえば、ダイエーは産業再生機構の支配下におけ、と金融庁から「指令」が出ているのだろう。

 そして、産業再生機構が関与すれば、経営にあれこれと口を出し、「合理化」の大義名分の元に、ダイエーの社員は大量にクビを切られるであろう。竹中は、その大量の職を失うであろうダイエー社員の受け皿のことなどは、考えていない。いろいろと経営再建策を試みた後、「再生可能」か「再生不可能」かを判断するのは産業再生機構である。小泉氏が首相になってからは規制緩和施策、「官から民へ」というスローガンがあったはずだが、あれはどこにいったのであろうか。全く逆のことが実際には行われている。

 さらに、けしからんことがある。産業再生機構が怪しげな存在だと云われているのは、その企業が再建不可能と判断すれば、「整理回収機構」が引き取り清算するが。再生可能となれば、立て直した後に、外資に売り渡すつもりでいることである。だから、私は敢えて、嫌いな表現だが、竹中氏を「売国奴」呼ばわりしたのだ。

 産業再生機構の誕生に米国が関与しているのは、業界、若しくは業界に興味を持つ人、株式投資を行う人なら誰でも知っている「常識」である。

産業再生機構発足を考え出したのは竹中の「金融再生プログラム」のタスクフォース(特別チーム)だが、これは、911テロ1周年式典のために小泉首相が訪米した際にブッシュと会談して、「不良債権の処理が随分遅れているじゃないか」とプレッシャーをかけられてて、真っ青になり、「デフレ対策としての不良債権処理加速」を推進するために組織したのだ、と云われている。

 日本国内の経済問題に口を出すのは大きなお世話で、そんなことをアメリカの大統領に言われたからと言って、あたふたする小泉首相の方が間違っていたのだ。 

 しかし、とにかくこういういきさつがあり、産業再生機構が経営再建に成功した企業はアメリカの投資家に売り渡すことに決まっているようなもので、そうなれば、小泉首相と竹中は、それだけ、米国に恩を売ることになる。

 元来、海外の投資家は、うまく使えばボロい商売が出来る日本の銀行や大手企業が欲しくてたまらない。彼らは、自力では力尽きそうになっている日本企業を上空で旋回して探しているという意味でハゲタカファンドと呼ばれている。

 今や新生銀行と呼ばれる旧長期信用銀行が、経営破綻したときには、一時国有化されて、債権処理のために公的資金が7兆円も投じられた。その財源は我々の税金である。そして、それらの処理が終わった後に、日本政府は新生銀行を、リップルウッドという投資会社にわずか10億円で売却した。新生銀行はいまや年間500億円もの経常利益をあげて、リップルウッドは笑いが止まらないが、大部分の日本人はそんなことがあったことすら知らない。

 そして、今回は餌食になりそうな日本の会社がUFJとダイエーというわけである。

 UFJは、記事3によれば、業務純益(本来の商売での儲け)は1800億円もあるのに、金融庁の特別検査で、融資先をチェックされて、「ここも、不良債権先。あそこも不良債権先」と決めつけられてしまったので、その処理で儲けを使わざるを得なくなったからである。」このままだと、自己資本比率が足りなくて、りそなと同じように国有化されてしまう。そこで、UFJはなりふり構わず、三菱東京にとけ込んで、生き残ろうとしているのだ。国有化されたら、長銀と同じように、外資に二束三文で売り渡されてしまいかねない。

 小泉・竹中が跋扈し続けると、我々の日本国民が営々として築いた富は、どんどん外国投資家に買い取られ、彼らは大もうけをして笑いが止まらず、不良債権処理の過程で職を失った、それまで真面目に働いてきた日本人は苦しみ続けなければならない。

 小泉・竹中は、売国奴じゃ云い足りない。国賊だ。


2003年08月08日(金) 竹中金融相ってダメですな。

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