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JIROの独断的日記
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2004年07月18日(日) <曽我さん一家>インドネシアを出発 今夕、羽田に到着 一家が再び離散するようなことがなくて、本当に良かった。

◆記事: <曽我さん一家>インドネシアを出発 今夕、羽田に到着

【ジャカルタ西脇真一】拉致被害者の曽我ひとみさん(45)と夫ジェンキンスさん(64)▽長女美花さん(21)▽ニ女ブリンダさん(18)の一家4人は18日午前8時36分(日本時間同日午前10時36分)、ジェンキンスさんの日本での治療のため、ジャカルタのスカルノ・ハッタ国際空港から政府がチャーターした日航機で出発した。同日夕、羽田空港に到着し、そのまま東京都内の病院に直行する予定。

 出発にあたり曽我さんは「インドネシアでの10日間は、私たち家族にとって生涯忘れることのできない良い思い出となると思います」などと、同国政府や国民、在留邦人に感謝するメッセージを発表した。

 午前7時15分、家族は滞在先のホテルのロビーに姿を見せた。ジェンキンスさんは曽我さんと手をつなぎ、つえを片手にゆっくり歩いた。後に美花さんとブリンダさんが続いた。ジェンキンスさんはグレーのスーツ姿で北朝鮮のバッジは外していたが、美花さんとブリンダさんはブラウスに着けていた。

 曽我さんは歩きながら「ありがとうございます」と述べ、ジェンキンスさんは玄関まで来ると後ろを振り向き、手を振りながら日本語で「サヨナラ」と声を上げ、空港行きのバスに乗り込んだ。(毎日新聞) [7月18日11時21分更新]


◆コメント:何とか、曽我さんが平穏に暮らせますように・・・。

 

本当は、ひどい話なのである。曽我ひとみさんは、日本国の主権を侵害して領土に侵入した北朝鮮工作員により、勝手に外国につれて行かれた。祖国の日本は、事態を知りながら、数十年間、彼女を見放した。

 それでも、曽我さんは北朝鮮で家族をつくって暮らしていた。1年9ヶ月前に小泉首相が突然やってきて、金正日の意向で、彼女だけ、突然祖国に帰ることになった。日本に帰ることが出来たのはよかったが、夫と娘には1年9ヶ月連絡も取れなかった。その間の不安と焦燥は察するにあまりある。

個人の意向を完全に無視した、日本と北朝鮮政府の都合によって、家族は引き離されたのである。

 北朝鮮との交渉は遅々として進まなかったが、選挙前の人気取りを目的とした小泉首相の再訪朝により、一家の再会はあっさり実現した。日本国が早くからもっとやる気を出していたら、1年9ヶ月もの間、この一家に苦難を与えずに済んだ筈だ。


 

だから、曽我さんにしてみれば、すべて理不尽なことの連続であるが、上に引用した記事にあるとおり、曽我さんはひたすら、周囲への感謝の意を表している。本来、曽我さんは被害者なのであって、そんなに平身低頭する必要はないのである。

 曽我さんがやたらと低姿勢なのは、そうしないと叩かれることを、イラクでの日本人人質事件などを見て、学んだからだろう。日本人にはそういう嫌らしさ、醜さ、がある。他の帰国した拉致被害者が、地元の市役所に就職したときに「世の中が不況で失業者も大勢いるというのに、良いご身分だな」という嫌がらせの電話があったという。何という狭量さ、卑怯さであろう。

繰り返すが、家族が一緒に暮らすのはあたりまえで、それを早期に実現できなかった日本政府が悪いのである。(勿論一番悪いのは、北朝鮮だが)。曽我さんは悪くない。今までの苦労を思えば、インドネシアで滞在したのが高級ホテルだったとしても、それぐらいの恩恵を受けたっていいじゃないか。1年9ヶ月前に、帰国した直後、佐渡の曽我さんの家には暖房設備が何一つ無かったというのだから。政府もちゃんと面倒見ろよ。今までほったらかしにしすぎだったんだよ。

 私が何を言いたいかというと、曽我さん一家の一挙手一投足が、詳細にテレビで報道されているが、彼女たちが帰国してから、嫌がらせをするようなまねは、人間の心を持った生き物ならば、絶対にするべきではない、ということだ。それが心配なのだ。

 夫のジェンキンスさんは相当身体の具合が悪いようだ。北朝鮮ではジェンキンスさんは、かなり厚遇されていたようだが、北朝鮮の医療体制そのものが劣悪だから、4月に行った開腹手術の縫合痕が化膿して、未だに治っていないという。なんだ、そりゃ。話にならない低レベルじゃないか。氏の年齢を考え、あの衰えた様子を見ると、危ないかもしれない。

 曽我ひとみさんはすでに覚悟しているのだろう。それが、「インドネシアでの10日間は、私たち家族にとって生涯忘れることのできない良い思い出となると思います」というメッセージになったのだろう。泣ける。

 そしてまた、曽我さん一家が帰国の途に就いたことをテレビで見ていた横田めぐみさんのご両親はわがことのように、嬉しそうな様子を見せていた。自分の娘については、生死さえ判明していないのに、他人の幸福を喜べるとは、何と、立派なことか・・・。


 

人の世はどうしてかくも理不尽なのか。


2003年07月18日(金) 病気や病人を理解しようとしない者は怠け者である。

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