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JIROの独断的日記
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2004年06月21日(月) 「モー娘。地球温暖化、防ぎ隊っ!!」 だめですな。これは。

◆記事1:2050年、20億人が洪水で被害・国連大の研究所が予測

 

【ワシントン13日共同】世界的に急増している洪水の被害が今後さらに深刻化し、2050年には現在の2倍に当たる約20億人が大洪水の危険にさらされるという予測を国連大学「環境と人間の安全保障研究所」(ドイツ・ボン)がまとめ、13日発表した。

 異常気象の増加や海面上昇など今後予想される自然環境の変化に加え、発展途上国で土地や水を入手しやすい河川敷などの低地に人口集中が続くとみられることが大きな要因。同研究所は、洪水の予測や警報システムに資金を振り向けることが急務だと指摘している。

 予測によると、特に深刻な被害が懸念されるのは中国やインド、インドネシアなど以前から洪水が多発しているアジアの途上国。アジアでは1987―97年に約22万8000人が洪水で死亡、世界の洪水による死者の9割以上を占めた。

 ヤノシュ・ボガルディ研究所長は「洪水の予測など事前対策費用は現在、洪水後の救済費用の1%程度しかない。早急に予防策中心に切り替えなければ、被害の拡大は避けられない」と警告している。 [2004年06月13日 (日)](共同)


◆記事2:気温上昇による海底のメタンガス放出、温暖化をさらに加速

メタンガスの悪夢:海底や永久凍土の中に眠っている膨大なメタンガスが放出された場合、地球温暖化が急激に加速するおそれがあるという警告がこのほど発表された。永久凍土はすでに地球温暖化の影響により一部が解けだし、メタンガスの放出も始まっている。メタンガスは、温室効果に関し、二酸化炭素に比べて21〜25倍もの悪影響があるとされている。

 海底には膨大な量のメタンガスが埋蔵されている。ノースカロライナ州沖合にある2つの小さなメタンガス田だけでも、埋蔵量は少なくとも約36兆立方メートルに達するという。この大量のメタンガスのほんの一部が空気中に放出されただけでも、温暖化は大幅に加速する。

そうなれば、地球温暖化が歯止めなしに進むという悪夢のシナリオが現実のものになると、マーク・ライナス氏は話している。メタンガスの放出によって温暖化が進み、さらにメタンガスが放出されるという「終わりのない悪循環」が起きる可能性があるという。

 「ガスの放出が一定量に達すると、海底で大規模な地滑りが起きて大陸斜面[大陸棚から深海へ至る急斜面]が崩れ始め、最大で高さ15メートルの津波を引き起こすおそれがある。そうすると海岸にある都市の数々はまるごと飲み込まれてしまう」と、ライナス氏は警告している。(Hotwired)[2004年5月21日 2:00am]


◆記事3:モー娘。地球温暖化、防ぎ隊っ!! 千葉・幕張メッセでイベント

◆深刻テーマ、楽しく考えるぴょん ◆

 モーニング娘。による初の文化祭「熱っちぃ地球を冷ますんだっ。」が19日、千葉・幕張メッセ国際展示場で開幕した。「STOP!地球温暖化」をテーマにしたイベントで、初日だけで3万人を動員。一日の動員数ではモー娘史上最多記録となった。

◆ 2日間で7万人超を動員 ◆
 開会式で実行委員長を務めるリーダーの飯田圭織(22)が「みんな一緒に頑張ろう!」とゲキを飛ばすと、メンバーらはこぶしを突き上げ「オーッ!」と叫ぶなど気合十分。

ステージでは、石川梨華(19)と道重さゆみ(15)による期間限定ユニット「エコモニ。」がテーマ曲を披露。メンバーらによる爆笑コントやクイズ大会も行われ、地球温暖化防止の大切さを分かりやすく伝えた。
 男性ファンらは大歓声で奮闘するメンバーを応援。来年開催される「愛知万博」の中村利雄事務総長も激励に訪れた。きょう20日には小池百合子環境相が訪れる予定で、主催者は「2日間で7万人を超えるのではないか」と話していた。


◆コメント:この、劇的な、絶望感。

地球温暖化に関する情報は、秘密でもなんでもなくて、この日記で何度も公開した地球環境概況2000を読むと、はっきりと、「地球温暖化を防止するのは既に手遅れ」という言葉が書いてある。

今般、参議院選挙が行われるにあたって、各政党は早くも公約を掲げているが、とりあえず票を獲得するためには、年金、イラク、デフレ対策などを主張した方が効果的なので、地球環境のことなどについては、ただの一言も書いていない。この、「ただの一言も」というところがすごい。5年前に、国連環境計画という専門家の集団が地球温暖化防止の緊急性を唱えているというのに、世界中の国の政党はそれぞれ「とりあえず議席を増やす」こと自体が究極の目的となってしまっている。


記事1は、将来洪水が増えるだろうということで、今の世界人口の3分の1が洪水の被害を受ける・・・って、ノアの箱舟じゃないんだから、もう、この世の終わりでしょ。そんなに水浸しになったら。


そして、記事2は、現在、主に問題とされている温室効果ガスである二酸化炭素の20倍もの温室効果を持つメタンガスが、海底から、すでに噴出し始めているという。ロシアの永久凍土の下にも、メタンガスが大量に閉じ込められていることは以前書いた。だから、何とか手を打たないと大変なことになる。


その後、記事3を読んで、私は卒倒しそうになった。この国の政治家、役人、国民、いずれもが、地球温暖化のもたらす絶望的な結末に関して、全く真剣に考えていないことが、この記事には、端的に示されている。地球温暖化をネタに、モーニング娘でひともうけ出来ればいいわけである。なるほどね・・・。


温暖化を防ぐには、化石燃料を燃やすことによる発電を減らす。そのためには電力消費を減らすこと。大気中のCO2を取り込んで、圧搾して、地中に埋め込む、ということが実際に行われているが、今のペースでは間に合わない。

私たちは、普通に暮らすことができる自然環境は永久に続く、と考えてしまうが、事実はそうではないことが科学的に証明されている、ということを、怖いけれども、認識しなければならないのだ。


2003年06月21日(土) <アンマン事件>五味記者を懲戒解雇に 毎日新聞 五味記者は日本に帰れただけでものすごく幸運だ。

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