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JIROの独断的日記
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2004年05月19日(水) 「拉致被害者家族会 全面解決につなげてと要望」その通りなのだが、こちらから、言い出さないほうがいい。

◆記事:拉致被害者家族会 全面解決につなげてと要望

北朝鮮による拉致被害者家族会のメンバーと杉浦正健官房副長官らとの懇談会が18日、東京都内のホテルで開かれた。22日の小泉純一郎首相の訪朝を前に、家族会側からは「拉致問題を被害者5人の家族の帰国だけで幕引きせず、全面解決につなげてほしい」との要望が上がった。
 出席したのは家族会代表の横田滋さん(71)、早紀江さん(68)夫妻ら4人で、支援団体・救う会のメンバーも同席。政府・議員側からは中山恭子内閣官房参与、安倍晋三自民党幹事長、平沼赳夫拉致議連会長らが参加した。冒頭、杉浦副長官は「みなさんの要望に沿った形で訪朝が成功に終わるよう努力したい」とあいさつ。(毎日新聞) [5月18日18時13分更新]

◆コメント:こちらから言い出すと、相手の思うつぼ。

拉致被害者家族の方々は、数十年にわたって、苦しんできて、長い間日本政府は全く相手にしようとしなかったのだから、その心中は察するに余りある。

肚の中では、百万語が煮えくり返っているに違いない。「一刻も早く、一人残らず、拉致した日本人を返せ」、と金正日の胸倉をつかんで怒鳴りたいお気持ちであろう。

小泉首相が訪朝するまであと3日で、どういう算段をつけているのか分からぬが、ここは、知恵を絞らねばならぬ。


◆「北風と太陽」

寓話(道徳的教訓を含んだ童話のこと)のイソップ物語の中でも有名な、「北風と太陽」では、北風と太陽がどちらが力が強いか、先に、旅人の服を脱がせたほうが勝ちということにしようといい、最初に北風が猛烈な風で旅人の服を吹き飛ばそうとするが、失敗し、次に、太陽がやさしく旅人を暖め、しだいに暑くしていったら、たまらなくなった旅人は、簡単に服を脱いだ。

言うまでもなく、この寓話は、人を説得するときには初めから高圧的、威嚇的に当たっても逆効果で、最初に相手をいい気分にさせておいて、やさしく云った方が効果がある。という、教訓を含んでいる。

韓国が金大中大統領在職中に、北朝鮮に対して宥和的な「太陽政策」を取ったが、「太陽」とは、このイソップ物語のことを言っているのである。

勿論、金正日が子供のように純真なはずがなく、現実に太陽政策をとっても、なかなか、言うことを聞かないが、日本の首相が何を欲しているかぐらい、相手は会わなくても分かっているのであるから、そのこと(拉致被害者を返せ)を先に持ち出しては、だめだ。

こちらから、先に、「我々が、直接、あんたの国の飢えている国民に食料を渡したい。また、先日の列車大爆発で、いまだに苦しんでいる患者の治療のために医師団と薬を送りたい」と、相手の意表を突くことが、交渉を有利に導く上で、肝心である。日本人を拉致した北朝鮮が悪いのだから、ということを云い続けても、全然、問題は進展しないだろう。

金正日は、自分は食うには困らず、ヘラヘラしているように見えるが、世界史を振り返れば、国民を飢えさせた元首が、その地位を追われなかったことはなく、また、強硬だったリビアのカダフィ大佐まで軟化しているのを見て、国際的にも四面楚歌である自分の立場に焦りを感じていないわけが無い。

アメリカのように、世界は自分のものと思っている傲慢な国にいくらゴマをすっても、やつらは当然としか受け取らないが、世界の仲間はずれで、実際は、ものすごくやばい状況にある北朝鮮には、北風よりも、太陽の要素を前面に出した方が、効果的である可能性が高い。

小泉首相訪朝とは関係がないが、ジョージ・ブッシュという男は、この寓話を知らないに違いない。彼はいつも猛烈な北風を吹かせる発想しか、頭に無いからだ。今からでも遅くない。母親のバーバラさんが読んで聞かせてやってはどうかと思う。


2003年05月19日(月) 「<新型肺炎>日本への謝罪談話、台湾政局に波紋」 他人の迷惑も考えろ バカ。
2002年05月19日(日) 日曜の外食

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