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JIROの独断的日記
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2004年04月02日(金) 「個人情報保護で事業者が取り組む基本方針、閣議決定」←こんなことを国が決めても、客が騒がないと、企業は動かないよ。

◆記事:個人情報保護で事業者が取り組む基本方針、閣議決定

 政府は2日、個人情報の保護のため、国や地方自治体、民間の個人情報取り扱い事業者が取り組むべき基本方針を閣議決定した。個人情報の大量流出事件が相次いでいることを受け、民間事業者に対し、個人情報を保管するコンピューターへの不正アクセス防御対策など安全管理の責任体制確立を求めることを柱としている。

 基本方針は、個人情報保護法の全面施行を2005年4月に控え、個人情報を保護する仕組みやトラブルの処理方法を具体的に盛り込み、今後1年間に民間事業者らが自主的に準備するための大枠を示した。

民間事業者の責任体制に関する措置としては、不正アクセス防御対策のほか、個人情報保護管理者を内部に設置することや、内部関係者がコンピューターにアクセスする際の管理体制と不正持ち出し防御策を講じることなどを明記した。

 国が講ずべき措置としては、<1>各事業分野の実情に応じたガイドラインの策定と見直し<2>医療、金融、情報通信など特に配慮が必要な分野は特別の措置を検討――などを列挙した。

自治体には、既存の消費生活センターや消費者相談窓口を活用して個人情報に関する苦情相談窓口を設置することなどを求めた。(読売新聞)[4月2日21時5分更新]


◆コメント:こういうときには、客が騒がないとだめだ。

ここ数ヶ月、企業や役所から個人情報が流出するという事件が後を絶たない。目立ったところだけでも、


  • 1月16日三洋信販、173人の個人情報流出。
  • 2月4日 国税庁。、同庁のホームページ(HP)にある書式を使い確定申告書を作成、印刷すると、他人の申告書が印刷され個人情報が流出したケースが4件見つかり、3日夜からサービスを停止した、と発表した。
  • 2月26日 ヤフーBB、462万人の情報流出を認める。
  • 3月12日 ジャパネット、たかた。
  • 3月19日 シティバンク日本支店、約12万人の顧客情報を記録した磁気テープを紛失。第三者への情報流出があったか否かは不明。
  • 3月24日 ADSLのアッカ、最大140万人の顧客情報が流出、と発表。
  • 3月25日 山口銀行 405人の顧客情報流出と発表。
  • 3月29日 京都府警、捜査書類がネット上に流出。
  • 3月31日 サントリー、7万5000人の顧客情報が流出していたことが判明。


と、まあ、よくもこれほど、続けて顧客情報(警察の場合は顧客じゃないが要するにプライバシー情報)流出が起きるものだとあきれる。

はっきり言えば、今までもこのような事件は起きていたのに隠蔽していたのが、内部告発などにより、隠せなくなってきたのだろう。他でも起きているので、自分たちもついでに早いところ謝ってしまおう、というつもりなのかもしれないが、冗談では済まされない。

ヤフーBBは今後の対策として諮問委員会を設置したとか言っているが、すでに、もれてしまった個人情報は、取り返しがつかないのだ、ということを、理解していないように思われる。

ヤフージャパンのホームページを見よ。まだ、事件の全貌が明らかになっていないというのに、相変わらず、新規顧客の募集を止めていないではないか。

漏れた情報がどこまで広がっているか、おそらく永久に分からないだろうが、せめて、中間報告なりを発表するまでは、新規の顧客を募集するべきではない。新規顧客の情報が絶対に漏れないと言い切れるのか?

他の会社や役所にしても、漏れた情報は、第三者に漏れているのか、否か。個人情報といっても、具体的に何と何が漏れたのか。その後、どのような対策を講じているのか、まだ、していないのか、報告がないか、不十分である。

不祥事を起こしたどの団体もひっそりと息を潜めているのは、日本人は暫く時間が経てば、すぐに全てを忘れてしまうことを、よく承知しているからだ。日本人は、本当に何でもすぐに忘れてしまう。

ヤフーBBのみならず、個人情報流出に対しては、本当は消費者(なり、とにかく被害者)が、プライバシーを侵害されたことに対する損害賠償請求を行うべきではないでしょうかね。集団訴訟になりますが。客に見放されるのが企業は一番怖いのである。

国の基本方針なんていうのは、あてにならん。政治家と役人は、要するに、体裁を整えるだけだ。「こういう基本方針を閣議決定しました。一応、手は打ちました。」という、「形式」が大事なのであって、実質的にそれがどのように運用されるかには、興味がないのである。

日本人は不思議な性癖を有している。どうでも良いとき(たとえば、日テレの視聴率捜査とか。テレビの視聴率がどうだろうと、個人には実害は及ばない。)に大騒ぎして、肝心なときには、羊のようにおとなしい。政治家や役人からすれば、これほど、支配しやすい国民も無かろう。


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