外国為替証拠金取引
JIROの独断的日記
DiaryINDEXpastwill


2003年10月17日(金) 「<三井住友銀>米資産運用大手が筆頭株主に 投資目的で」 日本経済に遂に明るい兆し・・・かも。

◆記事1:<三井住友銀>米資産運用大手が筆頭株主に 投資目的で

米資産運用大手フィデリティの日本法人であるフィデリティ投信が三井住友FGの発行済み株式の5.16%を取得して筆頭株主になったことが分かった。株式保有は純粋な投資目的で経営権取得の意思はないという。三井住友FGは03年9月中間決算の業績見込みを上方修正しており、株価の上昇が見込めると判断したもよう。(毎日新聞)

◆記事2:<邦銀>「筆頭株主」に外資 業績回復で運用狙い UFJなど

米大手証券のゴールドマン・サックス証券グループが、UFJホールディングスの発行済み株式の5.20%を取得して、筆頭株主になったことが16日、分かった。三井住友FGでも同日までに、フィデリティ投信が5.16%を取得して筆頭株主になった。業績が回復している邦銀を外資が運用対象にする傾向が強まっている。(毎日新聞)

◆所感:フィデリティやゴールドマンサックスが、邦銀の業績好転を見込んでいる!


 たまには、明るい話題もなくては、やっていられませんね。

 上の記事の内容の意味は、大きいのです。外国の投資家の中でもこの2社は世界最大手。世界中の会社の株を投資目的で買うわけです。投資する前には勿論専門家がよーく対象となる企業の業況を分析するのであって、危ないとみなしたら、絶対手を出さない。

 ここ数週間、日本の大手銀行グループの株価がどんどん上がっているのは、こういう世界的投資家が株を買っているからです。これはいい兆候です。

 格付け会社というのがありますね。世界中の会社の株が投資に適しているかどうか、ランク付けするのを仕事とする会社です。ムーディーズとS&Pというのが、世界の2大格付け会社なのです。

 バブル華やかなりし頃は、日本の銀行に対してムーディーズは「トリプルA」といって、最高クラスの評価を与えていました。それが、なんとバブル崩壊とともに下がり続け、遂に去年の7月には、これ以上下がりようのない最低の「E」になってしまいました。日本の銀行は正に天国から地獄に落ちたのでした。

 ところが、最近になって、日本と日本の金融システムが問題解決に向けて本気で取り組んでいるな、という、肯定的評価が出てきているのですね。それが、株価が上がり始めた要因であろうと思います。

 株価が上がって銀行の業績がよくなれば、貸し渋りも徐々になくなるでしょう。望むらくは、デフレが完全に収束して緩やかなインフレになるとよいのですが。

 インフレは、簡単に言えば物の値段が上がる訳ですから、ものを作って売っている企業の収益が改善する。また、インフレは通貨の価値が相対的に下がるということなので、企業が抱えている債務(借金)の実質的な価値が減るのです。借金の負担が軽くなるのです。

 すると、銀行の不良債権が減る→貸し出しが増える→設備投資が増える→経済が拡大する、という「良循環」になります。まだ、ちょっと気が早いけれども、冒頭に引用したニュースは、そういう明るい時代への入り口が見え始めたかもしれないということを、もしかしたら、示唆しています。


2002年10月17日(木) 曾我ひとみさんの慟哭

JIRO |HomePage

My追加