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JIROの独断的日記
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2003年09月14日(日) 「私が描くアメリカとは、単独行動主義の代わりに世界調和を求める国であります。」デニス・クシニッチ(下院議員。民主党 大統領候補)

◆デニス・クシニッチというアメリカ人がいる。

 イラクでアメリカがにっちもさっちもいかなくなっていて、ブッシュ大統領本人とその背後にある、ラムズフェルド国防長官を含むネオコン(新保守主義者)たちは急速に、米国内での影響力を失いつつある。イラクの現状は少しもいいことではないが、ネオコンという危ない連中が、力を失うのは世界のために良い事だ。

 それを期を一にして、ものすごい勢いで支持者を増やしている民主党員、デニス・クシニッチという人物がいるという話を聴いた。来年の大統領選挙に臨んで民主党には9人の候補がいるが、このクシニッチ氏の人気がすごい。

 日本語でも英語(Dennis Kucinich )でもすぐに検索できるが、彼が、アメリカがイラク戦争をはじめる前に行った演説を一部引用してみる。

◆デニス・クシニッチの演説

 「私が描くアメリカとは、単独行動主義の代わりに世界調和を求める国であります。最初に攻撃するのではなく、最初に手を差し伸べる国。世界のひとびとの重荷を軽くするために努力する国。援助を乞われたら、爆弾ではなくパンを、ミサイルではなく医療援助を、核物質ではなく食料を分配するのがアメリカなのです。

 アメリカには世界での役割があります。それは世界の国々と協力して世界各国の平和を達成することです。それは、不拡散条約の約束をもとに戻し、率先して核兵器全廃に向うことです。国際秩序を確保する手助けをすること。国際条約を補強し、順守すること。生物化学兵器と地雷の管理と最終的には撤廃を保証すること。炭素排出削減のため世界各国と協力して地球の気候を保護することです。

 アメリカは世界を守る助けをできます。世界を救う助けができます。しかし、世界を管理することはできないし、私たちもそれを望むべきではありません。しかし私たちの政府はアメリカのパワーを支配するために使おうとしています。その国家安全保障の方針では、アメリカは世界のどこでも好きに攻撃でき、最初に核兵器を使えるとしています。我が国は今やイラクへの戦争を国をあげて行うとしています。

 イラクはアメリカに対していかなる敵対行為をしていません。イラクは9月11日のテロ攻撃には責任がありません。9月11日テロ攻撃でイラクとアルカイダを結び付ける信用できる証拠は何もありません。炭疽菌事件にイラクは責任がありません。イラクが使用可能な大量破壊兵器を保有しているという証拠を国連は未だ確認していません。イラクがアメリカを攻撃できる能力があるという証拠は何もありません。

 CIAによれば、イラクはアメリカを攻撃する意志はないが、もし攻撃されれば反撃すると言っています。それでは何故、我が国は30万人もの我が若い男女をバグダッドやバスラの市街戦に送り込もうとしているのでしょうか。なぜ我が国は、イラク破壊のために2000億ドル以上の、汗水たらして私たちが稼いだ税金を注ぎ込もうとしているのでしょう。なぜ我が国は、歴史上かつてないほど強力な軍事力でイラク国民を攻撃し、彼らの家やビルを破壊し、水道や送電施設を壊滅し、彼らの食料や医療品の補給を絶とうとしているのでしょう。

 その答えは、石油経済、兵器輸出の利益、歪んだ帝国建設主義を抜きには考えられません。イラクとの戦争は間違っています。」

◆所感:冷静・論理的・合理的

 今現在のように、ブッシュがヤバい状況になってから、批判演説をするのは簡単だが、この演説は開戦ムードが高まっていた、今年の1月に、クシニッチ氏の出身地であるクリーブランドで行われたものである。

 日本の太平洋戦争開戦時の歴史などを読んでも分かるが、世間が「戦争だ!」と興奮しつつあるときに、これに対して冷静に反論する、ということは、とても難しく、勇気の要る行動だが、この人物は、非常にまともな事を言っている。ブッシュと比べて何よりも優れているのは、客観的・合理的に物事を考える能力を持っているということである。

 「イラクはアメリカに対していかなる敵対行為をしていません。イラクは9月11日のテロ攻撃には責任がありません。9月11日テロ攻撃でイラクとアルカイダを結び付ける信用できる証拠は何もありません。」というくだりによく現れている。

 さらに「アメリカは世界を守る助けをする事ができるが、管理する事はできない」という考え方は、ネオコンやキリスト教原理主義者らのそれと対極にある。

 イラクを攻撃する合理的理由は全くないのだ、と明確に主張する、こういうまともな声もあったというのに、当時は世界に届かなかった。

 一人の人物を理解する事は容易ではなく、一回の演説で全てがわかったような気になるのは、単純すぎるけれども、アメリカ人にも良心的な人物がいて、彼の思想を正しく理解した上で、それを支持する国民が増えているのであれば、アメリカにとっても、世界にとっても良い事だろう。

 このままで行くと、来年ブッシュは、まずまちがいなく、負けるね。


2002年09月14日(土) うつ病のテレビCM

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