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JIROの独断的日記
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2003年08月06日(水) べッカム騒ぎもいい加減にしてはどうかな。

 日本では、相変わらず「べッカム様」は神様扱いだが、本人はあまり居心地が良さそうに見えない。

 イギリスは、建前は無論、議院内閣制、議会制民主主義を採用する近代国家であるが、その意識構造においてはいまでも、根強い階級社会である。上級・中級・下級と分かれていて、アッパー・ミドル・ロウアーなんていう。ミドルの中がまた細かく分かれていて、アッパー・ミドルとか、ロウアー・ミドルとかいうわけであるが、フットボールなんていうのは、完全にロウアークラスの遊びなのだ。やる人間も、見る人間も。

 これは、べッカムが如何に有名になってもいくらカネを稼いでも変わることが無いのである。

 エリザベス女王や、チャールズ皇太子がサッカーの試合を見に行ったなんていうニュース、見たことないでしょう?亡くなったダイアナさんもいろいろ男性遍歴があったけど、サッカー選手と、なんてことはただの一度も無かった。「身分が違う」のである。

 アッパークラスなんて、殆どいないのだがね。イギリスへ行けば、いたるところでクイーンズ・イングリッシュを聴く事が出来るなんて思ったら大間違いで、あんなものはピラミッドの頂点のごくごく一部の人が話す英語であって、私ども一般人がイギリスへ行っても、まず、お目にかかる機会は皆無に等しい。

 まあ、階級なんていうのも、全て人間が作り上げた幻想なんですがね。イギリス王室の歴史をひもとくと、随分下劣な事をやっている。淫乱ですよ。しかし、とりあえず、今の女王陛下は落ち着いている。

 そして、階級なんてナンセンスだ、といっても英国では厳然として共同幻想として、存在しているのは動かし難い事実なのである。で、べッカムなんてのは、その底辺に近いところの人間だということだ。

 イギリス人のミドルクラス以上なんぞはただでさえ、東洋人のことなんか見下しているのだから、あまり、ロウアークラスの人をスター扱いして、馬鹿にされない事だ。付けこむ隙を与えてはいけないのである。


2002年08月06日(火) アングロサクソンのずるさ

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