向かいのアパートの屋上が 宇宙的郷愁へささやかに移行するような詩を書きたいと思って 最初に浮かんだのは新しい早口言葉だった。 「パスカル的カルピス」 +++++ 書きつけるのに一日を費やした。 +++++ カルピス的なパスカルの眼には朝靄が見えない。 そのため朝はあからさまに訪れ、 彼の眼を傷めつける。 彼は白濁した涙を流しながら ただ「ぼくたちのよあけ」とくりかえす。 やがてコマドリが彼の眼をくりぬきに来る。
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