積乱雲だった彼女を追って 乾少年はハウスを飛びだした +++++ 乾少年はゆるやかに飛翔する。 彼女が流されていく速度はおびただしく 彼女の這った痕すら残っていない、 +++++ おびただしく、 おびだたしく? +++++ 「帯は正しく結びましょう」と先生が云ったので、 彼女は実に正しく結んだ。 その結びかたは地球の自転する方向のほうがまちがっているのだろうと思わせるほどに正しかった。 +++++ その日、地球の公転の向きがややずれていたために、 ゾウアザラシは絶滅し、 彼女はヘーゼルナッツ・アイスクリームを食べた。 +++++ 翌朝、彼女は自分の質量が300g増加したことに苦悩する。 +++++ 少年はやがて雲に追いつく。 そこで少年は巨大な雷鳥に出会う。 そして乾少年の本当の冒険がはじまる。
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