OH GREAT RABI RABI

地中海だった人と大阪で会食
2003年06月11日(水)






全てにうんざりだよ、


と 彼は砂糖壷をまるごと飲みほす。


わたしはフォークの先をねじって螺旋にしている。


鳥が最初から炭火焼きになって落ちてくるんだぜ、


と 彼はウエイターを警戒しながら云う。


わたしは螺旋の数を確認する。


とっておきの話をしようか、


と 彼はグラスの内部に波をたてる。


ああ、と わたしは呟く。


彼はこれから30分間、スパゲティのゆでかたについて語る。


わたしはこっそり息を漏らしてフォークの先をほどきはじめる。


螺旋の方向をまちがえてしまった。







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少年は少女にはたらきかける。


それを動力に、少女はプロペラを回しはじめる。






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宣誓 に値する言葉、


タイム・ウイング


ぼくは


いいえ、


わたし は 、






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ピジョン・ミルクで死んだ子どもは



最期の瞬間まで母親とキスしていた。






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沁みてくる、詩を見つけました。


わたしのイメージ。無声の、すりきれた八ミリフィルム。


何度も、思う。


晴れやかな哀しみ。






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大阪の朝の、いちばん好きな場所。


明けていく空に、獣たちの声がとけるように響く、


そして首長竜のように居る、タワー。


環状線が好きです。


ゴシック体の数字と廃墟と物干しさおの景色が添う。


そして憧れの青空カラオケ。


維新派の作った映画館。


朝の光に混じった埃のように


混沌としながらも透明な、


このまちがぼくは好きです。





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今日から冬が来るまで対岸には渡れません


橋が北へ発ってしまったので





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「カモメ橋の伝説」


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ぼくの青猫、



雨が嘘をつきます



それでもぼくたちは耳をたてるのですね?











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