ぼくは溶解する と 決める。 ひだまりに触れると、 ぼくは溶解する。 さあ、外へ出よう。 +++++ サンダルは揃えておいてあったのに、 どうも履き心地が悪かったのは ぼくの足が左右入れ替わっていたせいだった。 夜中にこそこそ入れ替わっているのは知っていたが、 昨夜は元の位置に戻るのを忘れてしまったらしい。 最近は腕までやたらと真似したがって、 いつのまにか入れ替わっていることがある。 おかげで恋人と指きりしたつもりが いっしょうけんめい指相撲をしていた。 +++++ きみのすかーと、 ぱらしゅーとになって ぼくを地上に運んでくれ! +++++ 犬の鼻だけが唯一の水分だった。 渇望の沙漠、 わたしは犬の鼻に頬を寄せて 目をつむる。 しっとりとした闇、 わたしはくにのことをおもう。 +++++ きみの水色のすかーと、 かさになれ! どしゃぶりの日の、 ぼくの、きわめて個人的な青空。 +++++ 溶解したぼくをかきあつめて (少しくらい別のがまじったっていい) びんに詰めて はちみつ代わりに使ってください。 ただしお皿を綺麗になめないと 海が汚染されるか もったいないおばけが出ます。(もしくはぼくの復活) *****
うみ + home
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